ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝
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リクエスト2!『海』!
前書き
リクエストがあったので、書き始めますね~ではどうぞ!
「というわけで!海だーーー!! 」
「うるせい。なんでお前はそこまでテンション高いんだよ? 」
「だって僕初めて来たんだよ!?青い海!青い空!そして輝く白い砂浜………」
トウイが手を大きく広げながら一つ一つに指差し、最後に砂浜を差すと、そこには人で溢れ帰っていた。
「……どこも輝いてないわね」
「フハハハハハ!見たまえヒロヤ君!人がゴミのようだ! 」
「その流れは著作権的に危険だから止めろ」
ただいま俺達は大会で優勝した後、夏休み終わりに集まってパーティーをするらしいのだが、それまでの期間が空いているということで海に来た。発案者はトウイとシノだ。
「てか何でわざわざ千葉に来たんだよ。もっと近場の所とかないのか? 」
「どうせなら知り合いがいて、なおかついい所に行こうってなったのよ」
「だからコイツらがここにいるのか……」
俺はパラソルを設置しながら浜辺の方を見ると、まず隣の東京チームのユウ、モチヅキ、ヒナタ。そして宮城チームのヨシナ、サカキ、コムカイ、アマミヤ、リンヤ、クオン、ジュンイチが砂浜作りや水泳。それとビーチバレーをやっていた。
「とおぉぉぉぉりゃあああ!! 」
「手加減なしかよ!? 」
「クッソ! 」
ビーチバレーはユウ、モチヅキ、アマミヤのチームとコムカイ、クオン、ジュンイチが戦っていた。ちなみに今のはユウの強烈のスパイクがコムカイのブロックを吹き飛ばし、それをクオンとジュンイチで追いかけるも届かず落ちていった。
一方、ヨシナとサカキとヒナタは競泳をし、リンヤはビーチバレーの審判をしていた。
「って、何冷静に解説してんだ俺? 」
「いつものことよ。それよりも私達も行きましょう」
シノに手を引かれて海辺へと連れていかれ、そのまま海に入っていった。
「………僕荷物番ですか……不幸だーー!! 」
トウイの叫び声が聞こえたが、きっと気のせいだろう。うん。絶対気のせいだ。
「勝ーー利!! 」
「なんだよあのスパイク…重すぎるだろ」
「腕が痛ぇ……」
「大丈夫かクオン? 」
ビーチバレーは見事に……というか還付なきままに潰し、ユウ、モチヅキ、アマミヤの勝利を納めた。スコアは…………二桁の土はギリギリ踏めたんだな…。
「ゼェゼェ……今のは俺の勝ちだろ? 」
「ハァハァ……いいや俺だ」
「……フゥ……私の方が先についたぞ」
三年生組は長い競泳を終えると、海辺の所で全員仰向けになっていた。全員一歩も引く気はないようだ。
「何よそ見してんの…よっ! 」
「ぶっは!何すんだシノ!? 」
海に入って軽く二人で泳いでおり、その途中でシノに水をかけられ飲み込みかけてしまった。
「自分の胸に手を当てて考えてみなさいよ」
「……なんでだよ!? 」
「皆ーー!海の定番のあれやるよーー!!集まれーーーー!! 」
ツッコミを入れると、荷物番が集合をかけてきた。ある意味ナイスタイミングだ。
「トウイの呼び掛けがあるし、俺達も行くか。ほれ」
「………ええ」
シノに手を差し伸べ、俺の手を握ってトウイ達の所に戻った。
ーーー--
「スイカ割りやるべーー!! 」
「「「「「おーーーー!!!! 」」」」」
「というわけで、スイカは全部で三つ!チャンスは一人一回まで!では、やりたい人ーーー!? 」
「僕やりたーい! 」
「ここは先輩が先に先導してやってやるぜ! 」
「「そこは中学生の俺達にやらせてくださいよ!? 」」
「ハルカゼ!俺が先にやるぞ! 」
ユウ、サカキ、クオン、ジュンイチ、コムカイが率先として手を上げた。 どんだけやりたいんだよ…。
「じゃあ皆でじゃんけんで決めよっか。手を上げてない人もやってね。勝ち組だけが権利があるからジャーンケーン! 」
「お前!いきなりは汚っ! 」
「「「「「「「「「「「ポンっ!!!!! 」」」」」」」」」」」
咄嗟の合図で出遅れ、考える暇もなく手を出した。まあ考える必要はないけど。
じゃんけんの結果はグーが勝ち、ユウ、ヨシナ、クオン、モチヅキ、シノ。………そして俺だ。
「ちっ!じゃあ五人で順番で決めてね。僕達は指示出してるから」
「おー…」
ーーー--
公平にじゃんけんで決めた結果、順番はユウ、クオン、シノ、ヨシナ、モチヅキ、俺となった。
「さあ行くよ! 」
ユウが目隠しをして、どうやって用意したのか金属バットを持った。スイカの位置は負け組が適当に決めるらしく、指示は全員でするらしい。
「前!前! 」
「そんで右! 」
「いや左だ! 」
どっちだよ!?
「いや前に行き過ぎです! 」
「ユウ……上…」
上って言ったよモチヅキの奴!
「右斜め前に進むんだ」
「いや後ろ! 」
指示の中には真逆の方向を指示し、さすがにユウの奴も混乱してきたと思ったら、突如姿勢を低くしてバットを刀のように回転斬りをすると、砂が飛び散って俺達は目を閉じる。
「ぺっぺっ!何するんだよ!? 」
「………ユウ……それはズルい…」
ズルい?
「……見切ったよ! 」
すると、ユウはバットを構えてスイカがある位置に走り込み、そのまままっすぐ降り下ろした。
「「「「おおーーーー!! 」」」」
「やったー!真っ二つだよ! 」
「ユウ。さっきのあれはどういう意味があったんだよ? 」
「んー。指示を聞いてたんだけどあまりにもバラバラだったから、砂を当てて位置を確認したんだよ」
砂を当てた音で把握したのかよ……どんな聴覚してんだ。
「えー……まあミヤモトさんが早速一個を割ったので、次行こう次っ!ただしミヤモトさんのような行為はしないように! 」
「「「「やれるわけないだろ!! 」」」」
ーーー--
そのあとクオン、シノ、ヨシナ、モチヅキと連続で失敗し、俺の番になった。
「なんで俺がこんなことを……」
「つべこべ言わずやりなさいよ」
「そんで失敗して僕達に順番を回してね」
「死ね」
目隠しをして金属バットを手にもつ。指示の声が聞こえるが、全くあてにならないとわかっているのでどうするか考える。現に四人は全然違う方向に向かって失敗している。
さすがに俺にはユウ並の聴覚はないしな……てかまずその行為事態が禁止になってるけどな。となると、打つ手は………
「あっ、一つあるか」
俺は意識を集中させて、余計な情報……もとい指示の声を切り捨てた。後は自分の感覚で今この空間を把握する……。
「………………そこか! 」
俺は自分の直感を信じて移動し、真っ直ぐに降り下ろすと手応えを感じた。
「「「「「おおーーーー!!! 」」」」」
「うっそぉ………」
「まあこんなもんか」
「ヒロヤ。今度はどんな方法で成功させたの? 」
目隠しを外して金属バットを砂浜に置くとシノが聞いてきたので、簡単に説明すると訝しげな表情をした。
「………相変わらずどんな空間把握力と直感を持ってんのよ……もはや超人じゃないかしら? 」
じゃあユウはなんなんだよ?
ーーー--
「疲れた………」
「お腹すいた~……」
「ではそろそろ旅館に戻るとしよう。皆のもの、道具の片付けとか済ませるぞ」
「「「「「はーい」」」」」
残り一つのスイカ割りは全員失敗し、順番通りにまた一週してやるということだが、俺とユウはもう成功させたので参加は出来ないらしく、スイカを食べて見守っていた。
結果は三週目で表れ、リンヤが見事に成功させた。
「リンドウ。そういえば何処の旅館に行くんだっけ? 」
「私の親戚が経営している所だ。ここからだと二十分近く歩けばつくはずだ」
「結構歩くのかよ…面倒くせぇー! 」
「たかが二十分だ。我慢しろサカキ」
「ヒナタは鍛えてっからそう感じるんだよ! 」
元気あるならこっちも手伝ってくれ。パラソルって結構持ち歩くの大変なんだよ。
そう思いながらヨシナ達を見るも一向に気づく気配もないので、諦めてそのまま片付けに専念した。
「ヒロヤ君よ……聞きたいことがあるんだけどいいかい? 」
「断る」
「イッエーイ!即答即行大否定ー!ってやけぐそ気味に叫んでみたり! 」
お前外伝だからって危険な橋を渡り過ぎだろ。少しは自粛しろ。
「だが断る!そんなことよりも聞くよ」
「このまま放置して危険な橋を渡らせるよりもましか……んでなんだよ? 」
「女性陣の姿が見えないんだけど」
………………小道具組には…いないな。パラソル等の大道具組には…いないな。個人の荷物組には……いないな。
「ふぅ………そんな一大事の時にボケかますんじゃねえ!! 」
「グハァァァ!! 」
トウイに飛び蹴りからの膝蹴りの攻撃をくらわせると、見事宙を飛んだ。これはもしかしてあれか!?拉致られたとかそういう展開か!?
「起きろアホンダラ!捜しに行くぞ! 」
「ノックアウトさせたの君なんだけど!?てか二人だけで!? 」
すぐにトウイは起き上がりつっこんできた。確かに二人だけでは無謀だ……。
「話は聞かせてもらったぞ」
俺の背中に声をかけられ、後ろを振り返るとヒナタ、コムカイが立っていた。
「俺達も手伝うぜ。うちのチームメイトが行方不明らしいしな」
「そういうことだ。他の奴等は一人で捜させるのも待たせるのも危険だから、俺達だけで探そう」
「ヒナタさん……コムカイ君……」
「……よし!手分けして捜すぞ! 」
俺達はバラバラに別れ、各自いろいろなところを捜すことになった。
「…………てかユウがいるから多少大丈夫なような気がするんだが……」
俺は海の近くの崖の下に向かい、人がいないかを捜す。……いないか。くそっ!どこにいるんだ!
すぐに別の所に向かおうとすると、崖の下のさらに奥に、人が五人分の入れそうな大きな入り口を見つけ、その中へと入っていった。
「結構広いな……案外この中にいるのかもな」
そのまま奥に進んで最深部にまで行くと、なにやら人影っぽいものが見えたのでゆっくりと近づいて確認すると、マネキンが流れていただけで誰もいなかった。
「って誰もいないのかい!!しかもなんでマネキンがこんなところにあるんだよ!!? 」
俺は近くの手頃の石をマネキンへと投げつけて、洞窟を抜け出した。
「くっそ!どこ行ったんだ……」
その時、俺のスマホに着信が入り誰からかと確認したら、当の本人からだった。
『どこいってんのよヒロヤ?早く戻ってきなさい。皆も待ちくたびれているわよ? 』
…………とりあえず返信してみよう。
『それよりも、お前達どこ居たんだ?片付けの時にいなかったんだが』
送信すると、すぐに返信が返ってきて内容を確認する。
『海の家でかき氷食べてたけど? 』
「海の家にいたのかよ!!てか片付け手伝えよ!! 」
俺は自分のスマホにツッコミ、そのまま皆の元に戻った。
「………お前らなんで先にいる? 」
「別れた後にすぐに海の家に居るのを見かけたので、ヒナタさんとコムカイ君に連絡して戻ってきました」
「そうか……俺には入ってないんだがどういうことだトウイよ? 」
「ふっ………だってその方が面白そうじゃん!痛っい!痛い痛い痛い!! 」
俺はトウイに人体の急所にそれぞれ計五発殴ってダウンさせた。面白そうじゃんじゃねーよ面白そうじゃんじゃ。
ーーー--
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