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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another51 キングオブ馬鹿

 
前書き
ヴァンデモンを探すべく集まる子供達。 

 
そしてヴァンデモンを探すべく子供達は公園に集まっていた。

空「おはよう、何だか凄い騒ぎになってるわね」

ヤマト「テレビでも朝からこのニュースばかりだからな」

太一「それでまだ来ていないのは…」

光子郎「丈さんだけですね」

太一「何やってんだよ、全く」

アインス「仕方あるまい。城戸は受験生だ。私達と違ってあまり余裕がないのだろう」

ふてくされる太一をアインスが宥めた。

大輔「仕方ない。丈さんが来るまで待ちましょうか」

空「そうね…」

大輔「にしても、最近デジモンが大暴れしてやがるな、ヴァンデモンめ……まあ、見つけ出して叩けばいいか。ところでタケル。」

タケル「何?」

大輔「何か嬉しそうだなお前、何かいいことでもあったのか?」

タケル「うん!!今度、お祖母ちゃん家に遊びに行くことになったんだ!!」

大輔「へえ、良かったな。それで、タケルの祖母ちゃんはどこに住んでんだ?」

そういえばタケルの父親と母親のことしか知らない大輔はタケルに尋ねる。

タケル「お祖母ちゃんは島根だよ」

大輔「島根か……パタモンも連れて行くのか?」

パタモン[うん、タケルが連れてってくれるんだ]

タケル「パタモンは飛行機乗るの初めてだよね!!」

パタモン[勿論!!空を飛ぶ乗り物楽しみだな]

大輔「そうかそうか。タケル、土産楽しみにしてるからな。土産忘れたら絶交してしばらく話さないから」

タケル「ええ!?」

驚くタケルを無視してヤマトに話しかけてみる。

ヤマト「いい天気だな、こんな日は音楽かけてドライブにでも行きたいな」

大輔「そういえば、ヤマトさんのお父さん、テレビ局に勤めてるんですよね?忙しいんじゃ……」

ヤマト「ああ、家に帰ってきても飯食ってすぐにとんぼ返りさ。でも、そういうところ悪くないなって……」

大輔「そうですよね、俺、タケルのお母さんにヤマトさんのお父さんの写真見せてもらったんです。渋くて格好いい大人って感じ。俺もヤマトさんのお父さんみたいな渋みのある大人になりたいけどなあ」

ガブモン[渋い?大輔、渋くなりたいの?]

大輔、ヤマト「「言っとくけどお前が考えていることじゃあないからな」」

果物のような渋みだと勘違いしているガブモンにツッコミを入れる大輔とヤマト。
次に光子郎と会話する。

大輔「そういえば光子郎さんは帰ってから何してたんですか?」

光子郎「家に帰ってからはパソコンのメンテナンスで大忙しでしたね」

大輔「そりゃあ、デジタルワールドじゃあ、まともな修理なんか出来ないでしょ。」

テントモン[おかけでワテずっと部屋の中ですわ。折角人間の世界に来たというのに]

大輔「光子郎さんはインドア派だからな」

光子郎「ごめんね、テントモン」

大輔「にしても、光子郎さんはパソコンが好きですよね。パソコンさえあれば何でもスラスラ謎を解いちまうし、正にパソコンの天才だな」

光子郎「ほ、本当ですか……何だか嬉しいですね」

大輔「デジタルワールドでも光子郎さんのパソコンに助けられましたからね。もしかしたら俺の幼なじみと気が合うかもしれませんね」

光子郎「幼なじみですか?」

大輔「光子郎さんと同じくパソコン大好きな阿呆です凸です、眼鏡です。ドジで間抜けですぐパニック起こしたり人に散々迷惑かける大馬鹿野郎です…大体この前、コンビニで…ああ、あいつの親が営んでるんですよ。商品を間違えたりして、そんなんじゃ駄目だろ店番出来ないじゃん、それから…」

光子郎「そ、そうですか…」

愚痴を光子郎に言ってしまう形になってしまった大輔は、ヒカリと太一に話し掛けた。

大輔「よう、ヒカリちゃんとハツカネズミモン」

ヒカリ「おはよう大輔君。」

テイルモン[誰がハツカネズミモンよ!!私はテイルモンよテイルモン!!!]

大輔「はいはいすんませんね、ハツカネズミモン」

テイルモン[あんた死にたいの?]

大輔「おお、怖い怖い。身震いが止まりませんなあ」

自分を抱き締めてプルプルとわざとらしく震える大輔にテイルモンのこめかみに青筋がうかんだ。
太一は強引に話に割り込む。

太一「そういや、この前久々にサッカーやったらさ。ドリブルで簡単に抜けるのなんのって」

大輔「そりゃあデジタルワールドで鍛えられたせいでしょうね。砂漠とか雪原とか山とか歩いたせいでしょう」

太一「ああ、やっぱりデジタルワールドで鍛えられた分、運動能力が上がっているよ」

ブイモン[サッカーね。そう言えば始まりの町の幼年期達もサッカー上手かったな]

大輔「ああ、みんなダイヤの原石みたいな奴らだったぜ…」

そして大輔は最後にミミに話しかける。

ミミ「やっぱり家は最高ね、ご飯もあるし、お部屋は涼しいし。冷蔵庫を開けたらコーラもあるの」

パルモン[ミミったら家からあまり出ようとしないのよ]

大輔「そりゃあデジタルワールドで歩きっぱなしだったから気持ちは分かりますけどね」

ミミ「こうなったら、今年の夏休みは家から一歩も出ないわよ!!」

大輔「それ少し不健康すぎません?じゃあ海外旅行だったらどうです?」

ミミ「それだったら出かけてもいい!!例えばハワイとか!!」

大輔「ハワイですか…青い海、白い砂浜…いいですね…ココナッツジュースって美味いのかな?」

ミミ「さあ?でも大輔君、ナイスアイデア!!パパに頼んでみよ~っと!!」


































アインスを除いた全員と会話した後、丈が走ってきた。

丈「お~い!!」

空「丈先輩!!」

太一「遅いぞ丈!!」

丈「ごめんよ、夏期講習とかの準備に手間取っちゃって」

太一「緊張感のない奴だな」

ブイモン[仕方ないだろ、丈は受験生って奴なんだろ?医者になるために頑張る丈は偉いよ]

丈「ブイモン、君はなんていい奴なんだ…」

アインス「取り敢えず全員が集まったなヴァンデモン捜索開始!!ヴァンデモン発見か、事情が出来たらすぐにD-コネクションで報せるように」

大輔「ヴァンデモン捜索ミッション開始!!」

全員【イエッサー!!】





































大輔「えっと…ヴァンデモンはどこを拠点にしてたんだっけか…こうなるなら太一さん達からもっと話を聞いとくんだったな」

アインス「今更後悔しても仕方ないだろう。地道に探すしかない。」


































そして歩き回ること30分。

大輔「腹減ったな…」

ブイモン[大輔、ハンバーガー買ってくれよ]

大輔「仕方ないな…」

大輔は普段小遣いをあまり使わないからお金がかなり余裕がある。

大輔「よし、暑いからシェイクも付けてやるか」

ロップモン[やった!!苺シェイク!!]

ブイモン[チョコシェイク!!]

大輔「俺もチョコ。アインスは?」

アインス「えっと…バニラで…」

大輔「はいはい……ん?」

「食い逃げだーーーっ!!!!!」

ハンバーガーショップの店員の怒号が響き渡る。
犯人の方を見遣ると、そこには変装したマリンデビモン。
どうやらハンバーガーを食い逃げしたようだ。

大輔「仕方ねえ。戦うか」

マリンデビモンを追い掛ける大輔、アインス、ブイモン、ロップモン。

































路地裏に入るとマリンデビモンが焦った表情を浮かべる。

[くっ、選ばれし子供達…ミーを追いかけて此処まで来るとは…]

大輔「マリンデビモン…完全体。だが俺達の敵じゃねえ。デジメンタルアップ!!」

ブイモン[ブイモンアーマー進化!フレイドラモン!!]

マリンデビモン[こうなったらユー達を倒してヴァンデモン様に紋章とタグを献上する!!]

マリンデビモンがフレイドラモンに向けて触手を伸ばす。

フレイドラモン[待てい!!]

マリンデビモン[今頃ミーに命乞いとは見苦しいぞ!!]

フレイドラモン[そうじゃない。いいから俺の話を聞け!!勇気のデジメンタルは炎の属性を持っている。つまり俺の纏っている鎧は常に高熱。お前が触手で俺に触れた瞬間、お前の触手はイカ焼き状態になる]

マリンデビモン[ノオオオッ!?ならば…毒墨を喰らえ!!ギルティブラック!!]

フレイドラモンに向けて毒墨を吐いたがフレイドラモンは全身に炎を纏って毒墨を蒸発させた。

フレイドラモン[いくら強力な毒墨でも当たらなければどうということはない]

マリンデビモン[そんな!?ミーの唯一の長所をどうしてくれる!?]

フレイドラモン[流石に知るかボケエエエエエエ!!!]

オーバードライブで強化されたナックルファイアがマリンデビモンに炸裂。
マリンデビモンはこんがりと焼き上がり、デジタルワールドに強制送還されました。
因みに東京タワーではデスメラモンが暴れたものの、太一達によってデジタルワールドに強制送還されたらしい。
結局ヴァンデモンは見当たらなかった。 
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