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変態姉弟が異世界から来るそうですよ?

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4話 変態姉弟は外道虎と戦うそうですよ?

 
前書き
原作の3人はそのうちに……。 

 
ガルドの屋敷。

「な、何をする気だ?」
「や、止めろ!」
「助けてくれー……――」

『さてさて。どう出る、新生“ノーネーム”』




『ギフトゲーム名”ハンティング”

・プレイヤー一覧  
・ジン=ラッセル
・百日紅 百子
・百日紅 百蔵
 
 ・クリア条件 ホストの本拠内に潜むガルド=ガスパーの討伐。
 ・クリア方法 ホスト側が指定した特定の武具でのみ討伐可能。指定武具以外は契約によってガルド・ガスパーを傷つけることは不可能。

 ・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
 ・指定武具 ゲームテリトリーにて配置

 宣哲 上記を尊重し、誇りと御旗の下、ノーネームはギフトゲームに参加します。 
                 “フォレス・ガロ”印 』


「ガルドの身をクリア条件に…………指定武具で打倒!?」
「こ、これはまずいです!」
「このゲームはそんなに危険なの?」
「いえ、ゲームはそのものは単純です。問題はこのルールです。このルールではギフトを使って倒すことが出来ない事になります…………!」
「どういうことだ?」

ガルドは“恩恵ギフト”で勝てないと考えた。
それで、“契約ギアス”ゲームのルールで対抗した。

「自分の命をクリア条件にしたこで五分にまで持ち込んだってことね!」
「ハンデとしては丁度いいぜ!」

姉弟は俄然やる気を出す。

「すいません。まさか、ガルドがここまでしてくるなんて思ってもみませんでした」
「百蔵さん達には悪いのですが、今回は棄権しませんか?このような危険なゲームに参加する必要は……」
「「嫌だ!!」」
「「えっ?」」

姉弟は声を揃える。

「「あの虎は許せない!!」」
「え?」
「……」

黒ウサギだけ何も聞かされていないので、2人がなぜそこまでゲームをしたいのかが分からない。
ジンは昨日の話を聞いているので、ガルドを許せないという正義感が不安要素をまだ上回っている。

「「じゃあ、いってきまーす」」


ジャングル化しているガルドの領地内に入る3人。
警戒しながら見えている屋敷を目指して、とりあえず進む。

「ということで、ガクトはモモゾーに任せるから。それでいいジン?」
「はい。百蔵さんの実力を見せてもらいたいです。それと、ガルドです」
「モモゾーは強いわよ。GACKTなんかには負けないわ!」
「いやいや、GACKTにはどうやっても勝てないって。ルックスとかルックスとか」
「でも、お姉ちゃんはモモゾーの方が100倍好きよ!」
「何それ?フォローのつもり?まあ、オレも姉ちゃんのことは好きだ!」
「アハハ……」

ジンは2人の会話についていけず、ついていきたくもなく苦笑いをするだけだった。

「さて、着いたわね」
「まあ、確かめなくても上の方から獣の気配を感じるし、ジンの事は頼んだぞ、姉ちゃん」
「任せて」

ボロボロな扉を開ける。
中は外と同じように樹などの植物に浸食され廃れていた。
中央の階段を上り最後の扉の前で、

「オレが中に入るから、2人は様子を見て判断してくれ」

百子とジンは頷く。
そして、百蔵は扉を蹴破る。


「――――…………GEEEEEYAAAAAaaaaa!!!」


虎の怪物が、白銀の十字剣を背に守って立ち塞がった。



門前の黒ウサギは、

「い、今の凶暴な叫びは……?」

黒ウサギの驚嘆の声に返事は無い。

「中の状況はなんとなく分かりますが…………寂しいですね」



「GEEEEYAAAAaaaa!!」

凶暴な叫びを上げながら目にも留まらぬ突進を仕掛ける。

「うるせえ!!」

百蔵はガルドの突進を受け止める。

「鬼、しかも吸血種!?まさか彼女が」
「ジンは下がれ!姉ちゃんはその剣を!」

百子は百蔵が抑えているスキに剣を手に入れる。
それを見たガルドは強引に百蔵を振り払い、百子目掛けて飛びかかる。

「百子さん!」

ジンの声に百子は笑顔で答え、難なく躱す。

「GEEEEYAAAAaaaa!!」

ガルドは反転して巨腕を振り下ろす。

「無駄よ♪」

百子はまたも簡単に躱し、

「スキだらけよ」

カウンター一閃。
ガルドの胸を突き刺す。

「GEEEEEYAAAAAaaaaa!!!」

怒り狂ったガルドはひたすらに百子を襲う。
だが、百子は涼しい顔で全て躱し続ける。

「百蔵さん!百子さんを助けないと!」
「心配するな、ジン。あの程度の攻撃、姉ちゃんなら余裕で全部躱せるからな」
「え?そうなのですか?」
「というか、結局、おいしところ姉ちゃんに取られたな」

ジンの心配と百蔵の不満をよそに百子は躱し続ける。
怒りのまま猛攻していたガルドは息を切らし始めて、

「もうおしまい?あんまり楽しめなかったけど、終わらせようかしら、ね!」

百子は言い終わると同時に、振り下ろされたガルドの巨腕を半身で躱しつつ掴み背負い投げの要領で壁に叩きつけた。

「GeYa!」

ガルドは短い苦悶の声を上げ、起き上がろうとするが、

「はい、これでおしまいよ」

十字剣が額を貫く。
ガルドは激しい光と共に消滅した。


 
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