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もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合

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第六槍

 
前書き
最近文字数が上昇傾向。
何故だ。合間合間に書いているのに

あと、皆さん、おかげさまでランキング一位になりました(ダンまちを超えてくるとは……)
これからも応援よろです! 

 
ついにその時がやってくる。
今日から聖杯戦争がスタートしたということは、最後のクラスのキャスターが召喚されたということか。

「……さて、準備でもしておくか……」

早速俺が訪れたのは屋敷のとある一室。中に入れば、そこにいたのは多種多様の生物だ。まぁ、大きくてもせいぜい掌サイズなのだが。

ここは飼育室で、主に俺の使い魔の飼育を行っているのだ。
俺がここにやって来たのは他でもない。各マスターの監視のために使い魔を放つのだ。今後、他のマスター達がどう動くのか見ておく必要がある。
それに、本来ならケイネスなのだが、俺が代わりに出ているのだ。他のマスター達がどう動くのか見ておく必要がある。事を慎重に運ぶことに損はあるまいて。

鼠や雀、蛇に蜘蛛に蝙蝠を選び、目的地へと向かわせる。
確か、ウェイバーはマッケンジー夫妻のとこにいるはずだ。本来、魔術師なら自身の工房を持って当然という認識があるが、ウェイバーはまだ未熟者であるため、日本に住む夫妻のところに海外留学から帰ってきた孫という暗示をかけて住まわせてもらっていたはずだ。
まぁ、だからこそ衛宮の目から逃れられたんだろうけど。

そしてキャスターだが、これは聖杯戦争を放棄して子供の誘拐を行うはずだ。その際の陣地として貯水庫を選んでいたはずだ。先に使い魔を向かわせ、待ち伏せさせておくことにする。

で、バーサーカーのマスターである間桐であるが、これはよくわからん。恐らく間桐家に帰っているだろうが、フラフラしてっからなぁ、こいつ。

そしてセイバー陣営。これはマスターは衛宮切嗣であるにも関わらず、これは隠れて狙撃してマスターを直接狙っていたはずだ。
ダミーのマスターとして己の妻であり、アインツベルンのホムンクルスであるアイリスフィールをセイバーと共に行動させていたはずだ。

アサシン陣営は……まぁ、無理だろうな。
諜報や暗殺に向いたアサシンに、監視というのは無意味といってもいい。やってもすぐに殺られて目をつけられる。……いや、マスターの時点で目はつけられているか。メンドクセー

まぁそんな訳で、選んだ使い魔達を各方面に向かわせる。
フフ、始まってすぐに監視されているとは思うまい。

そして、ここからが重要。遠坂の家、すなわち、アーチァー陣営だ。
確か、今夜にもアサシンの一人が遠坂の家に突撃、そして圧倒的な力でアーチァーに殺られるはずだ。
ザイードだったっけか? どうでもいいけど。

アサシン。真名はハサン・イズヌ・サッバーハ。後にアサシンの語源となった暗殺集団の頭領。
ハサンというのは名前ではなく、頭領が襲名する名前だ。そのため、ハサンは何人もいる。
今回召喚されたハサンは、歴代の中でも特異な能力を持つ『百の貌のハサン』
現代で言う多重人格である今回のハサンは、その人格の数だけ分列することができる。個にして群とはまさにこれだろう。
魂の総量は決まっているため、分列すればするほど一体一体、の能力は低下する のだが、アサシンのマスターである言峰はアーチァー陣営のマスター、遠坂時臣と裏で協力体制をひいている。
分列した一体をアーチァーに倒させたのち、他の個体が諜報を行って遠坂に情報を回すと言う作戦だ。

で、その茶番劇が今日行われるのだ。
ザイード、哀れな

「んー……十体くらい送り込んでおくかな…」

空と陸からの二視点で見れば、よく見えるだろう。
合計で十四体の使い魔をゲージから出して一斉に放つ。あとは視覚を繋いげばいい。
ちなみにだが、この数の視覚を一斉に見れるのは俺だからという理由がある。詳しくは知らん。だが、数を減らせば、共有できる感覚も増えるし、一匹にすれば人との会話も可能だ。念話だけれど。

さて、あとは夜を待つのみ。学校には行かなければならないことが非常に面倒だ。
どうしよう、熱ということにして、十日ぐらい休むか? 幸いにも、出席日数は足りているし。

まぁ、また今度考えよう。閑話休題というやつだ。

「ランサー、いるか?」

「いかがされた。白水殿」

ランサーが実体化して俺の隣に現れた。

「いよいよ、始まるぞ。準備はいいな」

「仰せのままに」


ーーーーーーーーーー


遠坂家で動きがあった。
アサシンだ。アサシンが現れたのだ。

軽やかな動きで遠坂の結界を潜り抜けていくアサシン。
さすが、暗殺者というべきか。その動きには無駄がなかった。

高い気配遮断のスキルを持つアサシンは直接的な攻撃能力こそ低いものの、その特性からマスター殺しなんて言われることもある。つまりは、サーヴァントとやりあうのを避けて、直接マスターを狙うのだ。
マスターさえ殺せば、魔力の供給源を失ったサーヴァントは再契約しない限りすぐにこの世に現界できなくなる。

言峰の命令で意気揚々とやって来たのだろう。もう一度だけ。なんと哀れな

さて、そろそろ使い魔達の視線を遠坂家の屋根の上に向けておこう。
そう思って使い魔達を動かしたまさにその時、そこに黄金が現れた。

金ぴかだ。金ぴかがいる。

「ギルさんキタァーーー!!!」

「は、白水殿? 如何されたか?」

おっと、つい叫んでしまった。

そして、現れる金の波紋

王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)

アーチァーの持つ宝具。

アーチァー、その真名はギルガメッシュ。
古代メソポタミアの有名な英雄にして、ウルクを支配した実在した人間だと言われている。
そしてその宝具は宝物庫。
世界を支配したギルガメッシュの宝物庫にはありとあらゆる宝具の原典が収められているのだ。

評価EXとか、ふざけているとしか思えない。
……あ、ライダーのもEXか

そうこう考えているうちに一本の槍がアサシンの手を貫いた。

そして、撃ち出される武器の数々。まさに圧倒的。
成す術もなく殺されるアサシン。この犠牲で、他のマスターはアサシンが脱落したと思って警戒を解くのだろう。
まぁ、種は分かっているのだ。遅れをとることはまずない。

原作ではこの次はランサーから仕掛けるのだが……さて

「ランサー。明日、出るぞ」

「御意に」

頭を垂れるランサーを横目に、俺は視線を月にやった。

さぁ、俺も動こうかね 
 

 
後書き
更新続けて、尚且つアニメも見れて、プラスで大学に受かる夢のような方法はないだろうかと真剣に悩んでいる今日この頃 
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