ハイスクールD×D大和の不死鳥
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76ディオドラ戦・それぞれの戦い2
◇いのり
私達は第二の神殿へ入りある程度進んだところで足を止める。
二番目に待っていたのは3人の敵の姿
「・・・記憶が正しければ、僧侶の二名と女王です」
第2試合の相手は≪女王≫と≪僧侶≫2人
つまり、第3試合は≪騎士≫2人が出てくる
「待っていました、ヤマトさま」
ディオドラの≪女王≫がフードを取って素顔を見せる、ブロンドヘアーの女性みたい
≪僧侶≫は片方が女性で、もう片方が男性だったがフードを深く被っている為、顔が見えない。女王の女性はアガレスの女王に勝ったらしい…
「「私がでる(わ)」」
私と息ぴったりに真名がでると言い出した。
「いのりも?なら、分もかからなそうね」
「うん……ヤマトいい?」
いちおうヤマトに確認しておかないと
「もちろん、殺ってこい。完勝したら〝アレ〟が待ってるぞ」
カッ!ドンドンッ!バチッ、バチバチィッ!ゴゴゴゴッ!!
フィールドの一面に紫電と紫のクリスタルが散らばる。
この現象の元凶は私と真名…私は紫電のオーラを纏い真名は周りにアポカリプス結晶を浮遊させていた。
「ねぇ、いのり聞いた?完勝したらヤマトと久しぶりのデートだよ!」
「うん聞いた……ヤマトが自分から誘ってくれた、何時も私達が先に言うのに……」
ヤマトのアレは《1日デート》……いつもはプレゼントをくれるヤマトに何度か頼んでみだら行ってくれたのが今回はヤマトから誘ってくれた……シュウ…ごめん
ブツブツと私達が言っていると耐えきれなくなったのか、『女王』が全身に炎のオーラをまといながら激昂する。
「お前たち、いい加減にしろ!こちらを無視してーー!」
「「うるさいっ!」」
ドッゴォォォォォオオオオオオン!
私と真名がいい妄想をしているところを邪魔されキレて特大のダブル紫電を放つ。
私達の攻撃をまともにくらった三人は煙を上げながら床に倒れ込んでいた。
ど……どうみても再起不能……。
まあ、自業自得だよね?
◇アザゼル
少しさかのぼり神殿の外フィールド
俺はとある場所へ向って宙を飛んでいた
俺が開発した人工神器の核でもある宝玉に宿ったドラゴン、ファーブニルが、オーディンの力で部下を連れて、このフィールドに入ってからずっと反応を見せていたのだ。
フィールドの1番隅っこに人影をひとつ視認する。宝玉がさらに輝きを増した。
俺はその人影の前に降り立つ。……腰まである黒髪の小柄な少女。黒いワンピースを身に着け、細い四肢を覗かせている。
少女は端正な顔付きだが、目線をフィールドの反対側を注視していた。
……俺は目を細め、静かに言う。
「おまえ自身が出張ってくるとはな」
少女は俺の声に反応し、こちらへ顔を向けた。薄く笑う。
「アザゼル。久しい」
「以前は老人の姿だったか? 今度は美少女さまとは恐れいる。何を考えている? オーフィス」
そう、こいつは『無限の龍神』オーフィス! 『禍の団』のトップ! 間違いないぜ。こいつから漂う不気味で言いようのないオーラはオーフィスのものだ。
以前会ったときはジジイの姿だったが、今回は黒髪少女かよ。まあ、こいつにとっては姿なんてものは飾りに過ぎないか。いくらでも変えられる。
こいつ自身が出張ってくるってことは、今回の作戦はそれほどこいつにとって重要でデカいのか?
だが、先ほど見つめていたフィールドの場所は中央の神殿ではなくもっと遠く
「見学」
「高み見物ね……。それにしてもボスがひょっこり現れるなんてな。ここでおまえを倒せば世界は平和か?」
俺は苦笑しながら光の槍の矛先を突きつけるが、奴は首を横に振った。
「無理。アザゼルでは我を倒せない」
ハッキリ言ってくれる。だろうさ。俺だけじゃおまえを倒しきれない。それはわかっている。だが、おまえをここで倒せば『禍の団』に深刻な大打撃を与えるのは確実なんだよな。
「では、2人ではどうだろうか?」
バサッ!
羽ばたきながら、舞い降りてきたのは――巨大なドラゴン!
「タンニーン!」
元龍王のタンニーン!
こいつもゲームフィールドの旧魔王派一掃作戦に参加していたのだが、一仕事を終えてこちらに向ってきたようだ。それに黒歌たちももうすぐこちらへ向かってくるだろう。全員でかかればオーフィスといえど倒せるはずだ。
タンニーンは大きな眼でオーフィスを激しく睨む。
「せっかくの若手悪魔が未来をかけて戦場に赴いているというのにな。貴様が茶々を入れるということが気に入らん! あれほど、世界に興味を示さなかった貴様が今頃テロリストの龍王だと!? 何が貴様をそうさせたと言うのだ!」
俺もタンニーンの意見にうなずき、さらに問いただす。
「暇つぶし…なんて今頃流行らない理由は止めてくれよな。おまえの行為ですでに被害が各地で出ているんだ」
そう、こいつがトップに立ち、その力を様々な危険分子に貸し与えた結果、各勢力が被害をもたらしている。死傷者も日に日に増えてきた。もう無視できないレベルだ。
何がこいつを突き動かし、テロリスト集団の上に立たせた? 俺にはそれだけがわからなかった。いままで世界の動きを静観していた最強の存在が何故いまになって動きだしたのか?
そのオーフィスの答えは予想外のものだった。
「――静寂な世界」
…………。
一瞬、何を言ったか理解できなかった。
「は?」
俺は再び問い返す。するとオーフィスは真っ直ぐこちらを見つめて言った。
「故郷である次元の狭間に戻り、静寂を得たい。ただそれだけ」
――っ!
そ、それが理由だってのか? 次元の狭間。簡単に言うなら、人間界と冥界、人間界と天界の間にある壁のことだ。世界と世界の分け隔てる境界。そこは何も無い「無の世界」と言われている。
オーフィスはそこから生じたのは知っていたが……。
「……ホームシックかよと普通なら笑ってやるところだが、時限の狭間ときたか。あそこは確か――」
俺の言葉にオーフィスはうなずいた。
「そう、グレートレッドがいる」
次元の狭間は現在、奴が支配している。なるほど、オーフィスは奴をどうにかして次元の狭間に戻りたいのか。
まさか、それを条件、グレートレッドを追いだすのを条件に旧魔王派の悪魔や異端児に懐柔されたってのか?
「下らんな」
俺、タンニーン、オーフィス以外の第四者の声が聞こえる。
「ヤマト!」
そう、第四者は第四勢力葬儀社のリーダーの聖神ヤマトだった。
「くだらない?」
「あぁ、ものすごくくだらない。次元の狭間で一人でいるのか?下らなすぎて笑えてしまうな」
おいおい、無限の龍神相手に下らないとかいえる奴なんていねえぞ
「その根性を叩き潰してやるよ」
聖神と龍神の戦いが始まろうとしていた
続く
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