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リリカルビィト~才牙と魔法が交わる物語~“改稿版”

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四十三話、模擬戦

 
前書き
作者「前書きの話題が無いので、掛けことばをします」
龍也「お、やってみ?」
作者「人命救助とときまして、金魚すくいと解く!」
龍也「その心は?」
作者「どちらも命をすくい(救い)(掬い)ます」
皆「う、うまい……」
作者「其ではどうぞ!」 

 
龍也が空海の祖父の寺から帰ってきてから数日後、龍也はアースラに来ていた

「……なぁ、本気でやるの?」

模擬戦室で龍也がなのは達に呟く

「当たり前や♪龍也君なんやし、なんとかなるやろ!」

はやてがバリアジャケットを展開した状態で言う

見るとなのは達もバリアジャケットを展開してやるきまんまんである

〔おーい、準備は良いかな?〕

アナウンスでエイミィがそう聞く

『はい!!』

なのは達がそう答え、

「(地獄見せてやる……)大丈夫です」

そう思いながら答える

『(あれ?なんか寒気が……?)』

このときなのは達はそう思ったと言う……

〔じゃあ、始めるよ~、







なのはちゃん達12人対龍也君、模擬戦スタート!!!〕

●○●○

「龍也、負けないよ!」

「勝てるわけないだろうが」

「まさか龍也の口からそんな言葉が出てくるとはな…」

皆シグナムに同意見と言わんばかりに首を縦に振る

「シグナム、フェイトをはじめとして一対一なら倒す事は出来ても、この戦闘を勝利で終わらせれるとなれば話は別だ‥勝利は少し難しいとしか言えん」

龍也の言葉に名を上げられたバトルマニアお二人の闘志は燃え上がる

しかし、龍也の一言に疑問を抱いたのが一人いた

クロノだ

「(少し?)」

「今この場で一番の脅威はアイ、なのは、ユーノ、 クロノにザフィーラだ。あぁ、あとはやても正直危険だな」

「私!?」

「防御力があるからかな?」

「半分正解‥まぁ戦るならさっさと戦るぞ」

棍を背中から抜き構えをとる

各々もバラバラに‥ではなく念話で陣形を話し合っていたのか、接近戦が得意とするシグナムとヴィータを始めとしアルフ、ザフィーラ、アイ、アリサが龍也を囲む

中距離はフェイトにクロノ、後方からの遠距離になのはとはやてを。そしてサポート役にユー ノにシャマルというシンプルなものとなっていた

エイミィからの合図はすでにあったが全員は動かない。もし動くとすれば緊張感が最高潮に達した時だろう

「はぁ!!」

「ふっ!」

シグナムが前に出てレヴァンティンを袈裟に振り下ろす

龍也もシグナムへと一直線に進んでいき、フェイトはスピードを生かして龍也の真後ろへまわり、 ヴィータは上空に飛び追尾機能付きの鉄球をグ ラーフアイゼンで打ち放つ

龍也は他を見向きもせずウィルでレヴァンティンを受け止め‥‥

「っ‥何!?」

ずに更に踏み込みシグナムを通り過ぎる

シグナムはまさか打ち合いもせずに通過されるとは思ってもいなかったか一瞬動きを止めた

その間も龍也は高速で真っ直ぐに駆ける。その先に居るのは‥なのは

「私!?っ上空へ‥って間に合わない!」

「なのはぁーっ!!」

上空へ飛ぼうとするがそれよりも速く龍也が近付いてくる。防御力が高いなのはが一番厄介と言われているので、相手の意表を突いて一番始めに落とそうとしている‥かのように見えたが実際は違った

なのはがシールドを張る前にユーノが先になのはの前方へと結界を出そうとする

龍也はそのユーノの行動を狙っていた

「″剃″……からの武天流"砕鎚額"!!」

「え‥‥?カハッ!?」

なのはにシールドが張られた瞬間、龍也はなのはの横数mほどに居たユーノへと駆ける方向を変え、″剃″で間合いを縮める

ユーノは全然反応も出来ずシールドなど張れない内に脳天に頭突きを食らい、気を失って崩れ落ちる

ユーノが倒れるのを視ずに動きを止めない龍也は動いている間に口にチャージしていた魔力をはやての方に放つ

「"樹竜の咆哮"!!」

「危なっ!?」

多少の距離がある故はやては上空へと飛び、 はやてがいた場所を翡翠色の魔力が通過する

「アルフ!!」

「!!」

アリシアの声に、アルフはそれに気づき、横にとんだと同時に魔力が通りすぎた

「なら……!」

「甘い!飛竜……一閃!!」

「プラズマスマッシャー!!」

「天撃の水流!!」

龍也が才牙を出そうと胸に手を当てたにところに連結刃と雷の砲撃、大きな水流が襲い来る…

が、龍也はそれを読んでいた

「かかった!『我が身を与えて我命ず、彼の者喰らう牙もちて……』」

龍也はそれを横に跳んでかわすと同時に詠唱を行う

その言葉と同時に龍也の周りに翡翠色の魔力弾が生まれる

その魔力弾はまるで狼の様な見た目で鋭い牙を持っていた

「『我が敵に喰らいて敵を討て!! 咬木霊、急急如律令』!!」ドドドンッ!!

そして魔法弾を発射した

「なっ!?」

「えっ!?」

「!?華炎!!」

「プロテクション」ガキン!!

「『爆』!!」ドカン!!

「「がっ!!?」」

不意を疲れたので避けることは出来ず、シグナムとフェイトは咬木霊に捕まり、アリサは華炎に守ってもらいなんともなかったが、二人は、咬木霊が爆発し、ダメージを受けた(*尚、咬木霊は魔力を媒介にした式神なので爆発しても式神の魂は痛みを感じません、ご理解の程よろしくお願いします)

二人はバランスを整え、着地したがダメージが多かったのか腹部を片手で押さえていた

「くっ‥やはり強い」

「始めっから簡単に倒せる相手とは思ってもいない‥ましてはあの特殊騎士隊副隊長…経験は守護騎士と同じと考えて良いかもしれない」

クロノの言葉に「もしくは上かね~」とアルフがぼやくとクロノが言わないでくれ‥と考えたくないと表情で告げていた

二人はこう会話を交わしているが、龍也は今シグナムとフェイト、ヴィータ、アイの四人を相手に孤軍奮闘している

実際はなのはとはやて、アリサが魔力球や魔力刃、天撃を無数に展開し発射しているが、龍也はまったく意に介していない

つまり僅かな隙間をかい潜り斬撃打撃を防ぎたまに反撃を繰り出している

「魔法無しであの速さ‥捕らえようにも捕らえきれん」

ザフィーラが言うようになのはを含めた五人は隙あらばバインドや″天撃の影縛″で捕らえようとしているが、如何せんシグナム達を巻き込まないように気を配り、更に高速で動く龍也の次の一手を読みながらバインドを仕掛けるなどかなりの微調整が必要

それを得意とするクロノが設置型バインドを仕掛けるも

「‥!"樹竜の鉤爪"!!」

「うわっ!?ぐ‥バインド解けーーっ!!てか邪魔すんじゃねぇっ!!」

戦闘で得た勘と見聞色の覇気、樹木の変換資質を持つ事による超空間認識能力、そして僅かな魔力の流れを感知し誰かをそのバインドを仕掛けられた空間に投げたり蹴ったり誘ったりして身代わりにしているので寧ろ仲間の邪魔でしかない

「ブラッディダガー!!」

「はぁあぁーっ!!」

血の色の刃と鉄球で龍也をほんの僅かに足止めをする

今が好機とそこになのはとフェイトが砲撃を放つ

「ディバイーンバスターーッ!!」

「プラズマスマッシャー!!」

砲撃が中心点で×で交差するように放ち、その上空にアリサが砲撃を避けた龍也を狙うために待機をしていた

「フン‥この程度の砲撃、防げないとでも?」

龍也は防御魔法、″デルタシールド″を展開、砲撃を防ぎながら胸に手を翳す

胸から白く光る光球を出し、それらを集めてある形を作る

1.5メートル程の長さの白色の棒に両端に翡翠色の宝玉が付いたものに(形のイメージは仮面ライダークウガのドラゴンロッド)

「天光棍(ライトロッド)!!」

「あかん、才牙出された!!《アリシアちゃん、あれどんな才牙かわかる!?》」

「《天光棍(ライトロッド)…光の才牙で威力よりも凡庸性を重視した才牙…その特性は二つ…一つは光を操ることで幻を見せる能力、そして二つ目は……》」

「土鎌!!」

龍也が地面を突くと同時にライトロッドに土がつき始め、死神が持つ様な鎌の形に変化した

「《……刃状の天力を纏わせて様々な属性の武器に変化すること……》」

念話でアリシアの説明を聞いた皆は心を一つにして思った……

『チートじゃない?』と……

「(さて、そろそろ……)」

「セット」

黒く恐ろしい狂戦士の笑みを浮かべながら六分割した棍をしまう龍也に、クロノ含めた皆がアレにマジ勝てるわけ?いやそれ以前にちょっと戦り合いたくないんですけどと心の声をさらにハモらせていた

「殺るか……」ジャララ!!……ガキッ!!、グイッ!!

「へ?」

「トリック」

固まるクロノをチェーンバインドで引き寄せながら鎌になった天光棍(ライトロッド)の刃が翡翠色の光に包まれて巨大化する

龍也は刃を横向きにし、居合いのように構える

「八又……」

「くっ!!」

「!?クロノ、駄目!!」

「避けて!!」

防御魔法を張るクロノにアリサとアリシアが叫ぶ

「一閃!!」

横一閃に振るう

巨大化した刃は防御魔法に当たり……そして

「んな……」

8つの切れ目が走り、あっさりと裂け、そのままクロノに突き刺さり、 戦闘不能へと追い込んだ

「……アリサ、何?…今の…?」

フェイトの質問にアリサが答える

「今の魔法……八又一閃は接触時に魔力刃を急速に広げ、表 面に米字に切れ込みを入れてそのまま切り裂く魔法……少しでもめり込めばバラバラになるから文字通り一撃必殺の魔法よ……」

「覇気も加えたらどんな防御魔法でも防げないんだよね……あれ、しかも非殺傷設定しないと相手確実に死ぬし」

『な、なんつー出鱈目な……』

アリサとアリシアの説明に全員が顔を青くした

「……行くぞ」

「はい」

「!? 不味い、龍也本気だ!」

『なっ!?』

龍也は天光棍(ライトロッド)をもとの形に戻し、構えながら体は正面に、腰を落とす

「行くぞ!」

「はい!」

口は笑みを作り、目は相手を見据え、足に力を込める

「行くぞぉ!!」

「はい!!」

ああ、これだ……この感じだ

テンションはMAX、やる気は臨界点突破、負けるつもりなんか全くない。 あるのは……勝利への執着のみ!!

「「最っっっっっ高にハイって奴だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」 
 

 
後書き
作者「もう一つ!逃げ続ける犯罪者とときまして、泳ぎ続ける魚ととく」
龍也「その心は?」
作者「どちらも捕まりゃさばかれる(裁かれる)(捌かれる)」
皆「うまい!さぶとん一枚!」
フェイト「其れでは感想待ってます♪」 
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