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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1021話

「これが……ゲート。アクセル達の世界へと転移する為の装置」

 オーストラリアにあるシャドウミラーの基地で、崇継が感心したように呟く。
 この基地の最重要部分なんだから、それも当然か。
 10日程前に約束した通り、今日はホワイトスターに日本からの客人を迎える日となっていた。

「ええ、ゲートというから門のような形をしているのだとばかり思ってましたけど、こうして見るととてもそんな風には思えませんね」

 恭子もまた同意するように頷く。
 五摂家の人間が……それも、現当主と次期当主有力候補の人物が2人揃って、約束した日から10日程度で丸2日も予定を開けるというのはかなり無理をした筈だが、本人達にはその辺を全く気にした様子もない。
 いや、実際にスケジュール管理をしているのは本人ではなくお付きの者なんだから、自覚はないのか?
 お付きの者……斑鳩家からは真壁。崇宰家からは如月。この2人辺りが恐らくは色々と苦労した事だろう。 
 ちなみに、五摂家の中でもう1つ俺達がそれなりに親しくしている煌武院家からは今回は来ない。
 煌武院悠陽本人は来たがったらしいのだが、さすがに五摂家の3つ……半分以上が纏まってホワイトスターに行くのは、もし事故か何かがあった場合は危険だと判断したらしい。
 まぁ、門世界の件があった以上は、そう言われても文句は言えないよな。SEED世界からブルーコスモスのテロもあったし。
 ともあれ、そういう理由から五摂家からは崇継と恭子という、俺と親しい間柄の2人が参加する事になった。
 ちなみに、何故五摂家からという風に言ったかと言えば……

「へぇ、これがゲートねぇ。確かに私達の世界とは全く違う技術で出来ているみたいだけど……確かに興味深いわ。社もそう思うでしょ?」
「はい。興味深い、です」

 そう。何故か……本当に何故か、この場にしれっと夕呼と霞の2人が紛れ込んでいたからだ。
 いやまぁ、俺が招待したのは確かに崇継と恭子の2人だけだが、夕呼と霞は今回の件を聞いたレモンが丁度いいとばかりに招待したらしい。
 元々夕呼とレモンは通信でよくやり取りをしていた仲だ。レモンにしても、時代がまだ1900年代にも関わらず、自分と話の合う夕呼とは仲良くしていたからな。この機会にホワイトスターに招待したとしても、特に不思議じゃないんだが。

「で、アクセル。これをどうやって動かすの? さっさと見せて頂戴」
「分かったから、そう急がせるな。量産型W、頼む」
「はい」

 ゲートの護衛と運用を任されている量産型Wが、俺の言葉に頷いて早速システムを起動させていく。
 それを見ながら、俺は目の前にいる6人に向かって声を掛ける。

「聞いての通り、これからホワイトスターに転移する。転移フィールドが生成されて眩しくなるが、害はないから心配する必要はない」

 俺の言葉を聞き、6人全員がそれぞれ頷く。
 真壁や如月といった護衛の2人は若干緊張しているようだが、これはしょうがない。見も知らぬ場所へと転移するのだから、護衛役としてはどうしても不安になるのだろう。
 いっそこの2人だけを先にホワイトスターに送ってもいいんだが、そうすると二度手間となる。いや、別に二度手間になるならなったでいいんだけど。
 そんな風に考えている間にも、量産型Wがゲートを起動して光の繭が俺達を包み込んでいく。

「これが……転移フィールド? 映像では幾度か見たけど、実際に自分で体験するとなると大分違うわね」

 周囲の者達が初めての体験に緊張しているというのに、夕呼のみは興味深そうに自分を……そして俺達全員を包み込んでいる転移フィールドを見回している。
 好奇心が高いというか、何というか……

「転移」

 量産型Wの声が響くと同時に光の繭が消え失せ……次の瞬間には俺達の姿はホワイトスターの転移区画にあった。

「……え?」

 一瞬、何が起こったのか分からないとでも言いたげに呟いたのは、如月。
 周囲の様子が一瞬にして変わった事に気が付いたのだろう。慌てて護衛の本分を果たすべく恭子を背後へと庇う。
 そんな主従の横では、こちらもまた真壁が何かあったらすぐに動けるように崇継の横に立っていた。
 護衛であってもそれぞれのスタンスが違うからこその対応の違いか。
 そんな2組の主従とは裏腹に、夕呼は興味深げに周囲を見回していた。
 霞は何故か俺に隠れるようにして耳をピコピコと上下しながら周囲を見回している。
 行動だけで考えれば全く同じなのだが、霞の場合はその大人しい性格から獲物に見つからないようにしているウサギのようにしか見えない。ウサギの耳もついているしな。

「別に危ないものはない。ここはホワイトスターの転移区画だ。ほら、取りあえずは俺の家に行くぞ。折角ホワイトスターまで来たんだ。俺の影のゲートを使って転移するより、周囲を眺めて観光しながら移動した方がいいだろ」

 量産型Wが持ってきバス型のエアカーを見ながら呟く。

「まぁ、観光って言っても窓から外を見るだけだけどな。本格的な観光がしたいって奴は後で言ってくれ。一応人気の観光スポットとかはあるから」

 どこか他の世界から転移してきたのだろう。俺達から少し離れた場所に数人の人間が転移してくるのを見ていた崇継が、興味深そうに口を開く。

「ホワイトスターというのは、次元の狭間にあるコロニーのようなものだったね? そんな場所でどんな観光が出来るのか、聞いてもいいかな?」

 からかうようなというよりは、純粋に疑問に思っての質問。
 その言葉に、俺は軽く肩を竦めて口を開く。
 バスが止まっているし、早く乗った方がいいだろう。

「最近有名になっている場所としては、門世界で捕らえたワイバーンを飼育している農場とか、同じく門世界から移住してシャドウミラーに所属する事になったハイエルフやダークエルフが住んでいる自然公園とかもあるな。後は……オークやゴブリン、ワイバーンより上位のドラゴンの標本とかを飾っている博物館みたいな場所とか」

 俺がバスに乗ったのを見て、他の6人も後に付いてくる。
 観光名所を聞き逃さないようにしている。……そう思うのは、俺の気のせいか? いや、それを狙ったっていうのもあるんだけど。
 他の皆もバスに乗り、やがて量産型Wの運転により動き出す。

「レモンはホワイトスターだとエアカーが主流だって言ってたけど……確かにこれは凄いわね」

 バス型のエアカーの乗り心地に、納得したように頷く夕呼。
 確かに普通にタイヤのある車に比べると、エアカーというのは物凄くいい乗り心地だろう。そもそも空中に浮かんでいるので、タイヤのように段差で運転中に衝撃が走るという事がないし。
 ただし、作るには相当な技術力が必要になる。空中に浮かんでいる分、横風とかの影響を思い切り受けるしな。
 俺達はホワイトスターにあったエアカーをそのまま使っているが、一応シャドウミラーでも作ろうと思えば作れる。……まぁ、技術班が暴走して妙な機能を付けられそうな気はするが。
 ともあれ、このエアカーにしても既に解析は完了しているので、シャドウミラーとしてはそれ程貴重品って訳じゃない。だからこそ、他の世界から来ている者達にも普通に使わせているんだし。
 夕呼同様に感心の表情を浮かべている他の者達に視線を向け、改めて口を開く。

「それで、観光名所だったな。さっきバスに乗る前に言ったのは門世界関係のものだったが、それ以外だとやっぱり交流区画がある。他の世界からやって来た者達が店を出していて、その名の通りに交流する為の区画だな。お薦めはシャドウミラーのメンバーがやっている超包子って中華料理店か。あの味は相当に美味くて、数日前に来たオーストラリアご一行様も舌鼓を打っていた」

 数日前に訪れたオーストラリアの一行を思い出す。
 まさか首相を含めて政府の要人達の殆どが来るとは思わなかった。
 初めてホワイトスターを訪れるという名誉を逃したくないというのは分かるんだが、それでも半日程度の間オーストラリアは政府首脳の殆どがいない状態だった訳だ。
 テロを警戒している状況での行動としては色々と不味いんじゃないかと思ったが、それでも必要最低限の人員は置いてきているから大丈夫だったらしい。
 ともあれ、オーストラリアの一行はワイバーンに驚き、エルフ族に目を見開き、オークやゴブリンの骨格標本に感心し、更には生のオーガを見て驚愕の声を上げていた。
 ちなみに食事に関しては超包子で食べたのだが、皆が皆美味さのあまり声を上げていた。中にはトレビアンとか言ってる奴もいたが、お前等はオーストラリア人だろうと。
 それ以外にも、ワイバーンを見せたついでにホワイトスター内で行われている牧場を見せたり、交流区画に案内したり、格納庫でシャドウミラーの保有する兵器の類を見せたりもした。
 そんなこんなで半日はあっという間に過ぎ、オーストラリアの首脳一行はお土産として超包子の持ち帰り用点心冷凍セットに、頬を緩めながら帰って行った。
 オーストラリア、日本と人を呼んだんだから、次辺りはアメリカやイギリス、中東連合、アフリカ連合といった国々も呼ばないと駄目だろうな。……いや、いっその事国連という名目で残り全部の国を呼んだ方が早いか? ……けど、それだと妙な動きをする奴が絶対に出てくるのは間違いない。
 しかもそれが見つかればあっさりとトカゲの尻尾切りをするだろうし。
 なら、妙な真似をした国に対しては制裁を? けど、そうすると仲の悪い国の仕業に見せかけるような奴も出てくるか。
 大きな国は個別に、それ以外は纏めてって感じでいいか。

「まずは俺の家に行くぞ。そこでレモン達が歓迎会の準備をして待っているからな」
「歓迎会、ですか。嬉しいですけど……いいのでしょうか?」

 恭子が首を傾げてそう尋ねる。

「問題ないさ。料理に関してもマリューやシャドウミラーの人員、さっき教えた超包子が用意したものだから、特におかしなものは入ってないだろうし」
「ですが、一応毒味は……」
「如月」
「は、申し訳ありません」

 毒味を申し出てきた如月が、恭子の言葉ですぐに頭を下げる。
 確かに五摂家ともなれば、毒殺の心配はしないといけないんだろう。
 その辺、俺はある程度理解してるけど……四葉やマリュー、千鶴みたいに料理を作る者達にしてみれば面白くない筈だ。
 まぁ、その辺に関してはどうにか対応するしかないだろ。
 そんな風に考えている間にもバスは進み続け、やがてシャドウミラーの居住区画へと入る。

「……あら? 何だか居住区画という割には、どこか寂れているような……」

 戸惑ったようにそう告げる恭子だが、俺がそれに返せるのは苦笑のみだ。
 そもそも、この居住区画にはシャドウミラーの幹部を含む人間が住んでいる。
 具体的には、実働班からはエキドナ、ムラタ、オウカ、イザーク、スティング、アウル。
 政治班からはエザリア、レオン、その部下2人。それと政治班の下部組織的な意味で生活班の四葉。
 技術班からは大勢いる。元々技術班がメインと言ってもいい程の人数なのに対し、マードック、フィリオ、ロイド、セシル、葉加瀬といった風に追加で来た面々もいるしな。
 ……ただし、それがこの寂れている原因になっていた。そう。技術班だ。
 そもそも、技術班の多くは半ば魔法球の中に引き籠もりに近い状態になっている。3-A組でもある葉加瀬も、技術班に入った途端魔法球の中に居続けているし。
 一応四葉が隣の家に住んでいる影響でそれなりに世話をしているらしいんだが、殆ど帰ってきていないという話を聞いている。
 魔法球の中は外の1時間が48時間。しかもエヴァの持っている魔法球と違って時の指輪が融合している影響で魔法球の中にいても年を取らないというのも大きい。
 事実上の不老になっているのを思えば、研究を好き放題に出来る事になる。
 そんな状況である以上、皆が居住区画に帰ってくるよりも魔法球の中に半ば住み込むようになってもしょうがないと言えばしょうがないだろう。
 ただ、さすがに魔法球の存在を教える訳にもいかず、取りあえずは話を流す。
 魔法球は一応シャドウミラーの最重要機密だし。
 とにかく、シャドウミラーのメンバーの中で最も数の多い技術班が魔法球に閉じ籠もっている為に、居住区画はどうしても寂しげな感じになる。
 勿論人が少ないからといって汚れている訳ではない。
 量産型Wがきちんと毎日掃除をしているのだから、それは当然だ。
 だが、綺麗なだけに人が少ないというのが目立つのも事実であり、崇継や恭子達には余計に強い違和感を与えているのだろう。

「まぁ、ホワイトスターの広さに対して俺達の人数が少ないのは事実だからな」

 取りあえずそう告げて誤魔化し……バスは俺の家へと向かう。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:350
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1179 
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