混沌の魔術師と天空の巫女
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第6章 無限時計編
乗り越えて
一方、コージは・・・
「・・・・・・。」
細い1つの通路の前で止まっていた。
「さあ、ここまで来るんだよ。」
「・・・・・・。」
コージは無言でその通路へ行った。
一方、ナツ達は・・・
「何だこの遺跡は?」
エルザは流れる水を見てそう言う。
「まさしく、水の迷路ってやつか。」
「みたいね・・・。」
「でもどうするの?迷路じゃあコージがどこにいるのか・・・」
「ジュビアにお任せください。」
「どうする気だ?」
「ジュビアが水になって、この通路を調べてみます。」
「そりゃあいい。ジュビア、頼むぜ。」
「はい!グレイ様!!(ああっ!!!グレイ様がジュビアを頼ってくださっている!!!)」
ジュビアは水となり、コージの捜索を始める。
「私達も探すぞ!」
「「おう!」」
「あいさ!!」
「「ええ!!」」
「「うん!!!」」
エルザ達も行動を開始する。
一方、コージは・・・
「ここは・・・?」
そこにはいつの部屋であった。
俺の目の前には、少し水が溜まっている場所がある。
「来たんだね。」
「!!」
そこには・・・別の俺がいた。でもこの声は・・・!
「俺を呼んだのはお前か、お前は誰だ!!」
「僕の名はシャンディー。」
「シャンディー・・・。」
「君がこの遺跡の近くにいたのをずっと見てきたよ。」
「だからなんだ?」
「今の君は迷いを持っている。」
「・・・・・・。」
「僕は知ってるよ。君の育ての竜が君を守る為に・・・。」
「だったらなんだって言うんだ!!!ほっといてくれ!!!!」
「それが1番ダメなんだよ。それが迷いで君の為に試練を与えてるんだよ。」
「試練・・・だと?」
「とういうか、そんな事じゃあ、
君の育てた両親は何のために君を生きていかせていた意味がないよ。」
「だが、俺は・・・。」
「本当に君の親はそうしたかったの?1番わかっているのは君なんだろ?」
「・・・・・・・。」
「だから、君の力を試させてもらうよ。」
「・・・・・・・・・わかった。」
「じゃあちょっと待って。水よ!」
シャンディ-の言葉と同時に周りの水が大量に流れてきて、
別の俺も水となった。どうやら水で作った分身の様なものか。
いつまにか、部屋は結構な量の水の部屋になった。
「何だ・・・!?」
俺は翼を出して飛んだ。
「今から移動するよ。ここじゃ狭いからできなんだ。ついて来て!」
言葉と同時に大量の水全てがもう1つの通路へ移動するかのように行った。
その通路は先ほどまで水が溜まっていた場所であった。
「・・・行ってみるか。」
俺はその水の後をついて行った。
一方、ナツ達は・・・
「コージはどこにいるんだ・・・?」
「ここは水がよく流れているわね。」
「そうだね。」
中々コージをが見つからず困るナツ達。
「・・・お兄ちゃん。」
「心配なのねウェンディ・・・。」
「ナツ、コージの匂い分かる?」
「ふんふん・・・ダメだ。色んな所から水が流れてるから匂いが消されるぜ。」
「ダメか・・・お、ジュビアが帰って来たぜ。」
ジュビアが元の体に戻る。
「どうだった?」
「ダメです。まるで迷路みたいになっています・・・ただ・・・。」
「ただ?」
「水の全てが一定の場所へ移動したのです。」
「・・・分かるか?」
「はい、案内します。」
ジュビアはそう言い、歩き出す。
「そこにいるのかな、コージ・・・。」
「お兄ちゃん・・・。」
ウェンディは早くコージが見つかりたいと思っている。
一方、コージは・・・
「ここは・・・。」
ついた場所は外で、自然の様に岩や水があり、まるで幻想的な所だった。
俺がいる場所は崖の壁の穴の1つの場所にいた。
降りようと思えば降りれる高さである。
「ここでやるんだよ!」
「そうか・・・。」
俺は近くの岩の上に降り、着地した。
「・・・その前に1ついいか?」
「何?」
「お前の正体をそろそろ見せろ。まさかと思うが・・・。」
「・・・・・・君の予想通りだよ。」
ドボォン!
「これが僕の姿だよ。」
「やっぱり・・・・・・本当だったんだ・・・。」
「まーねぇ。事情は聞きたいんなら、後にしてね。
じゃあ、そろそろ始めようか!」
シャンディーの言葉と同時に、隙間から水が滝の様に流れ出てきた。
「コージ、見せてもらうよ。君の力を・・・!そして、乗り越えて見せて!!!!」
シャンディーはそう言い、水の中に潜る。
一方、ナツ達は・・・
「この部屋か!」
「あれ?でも水がないよ?」
少し時間が経ったが、ナツ達はコージがいた部屋に来た。
しかし水がない事にミントが気付く。
「水があった後はあるみたいだけど?」
シャルルがそう言う。見たり触ったりしてみると、壁全体がぬれていた
「コージはいないね。」
「あい。」
「ん?おーい、何かこっちの道、水の後みたいなのがあるぞ!!」
「別の道か・・・。」
「行ってみるしかないな。」
「お兄ちゃん・・・。」
ウェンディ達もその道を移動する。
「まだ先ね。」
「長ーーーーーい!!あと曲がったりしてキツイ!!!!」
ナツ達は走っており、まだ先が通津ことにシャルルは気づき、ミントは愚痴を言う。
実は、この通路は先程のシャンディーが水によって通路は真っ直ぐになっていたが、
水がなくなった事で、迷路のようになっているのである。
「文句を言うな。」
「早く先に!!!!」
ミントの言葉にエルザはそう言い、ウェンディは大声でそう言った。
ズボォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!
「何だ!?」
「凄い水の音がしてけど・・・。」
「急ぐぞ!!!」
「はい!!!」
「おい!すっげぇとこについたぜ!!」
「幻想的ね・・・!」
ナツ達はようやく、コージがいた場所についたのだった。
「ん?何かいるぞ!!!」
ナツがそう言う。しかし水の中に入っていて、姿は見えなかった。。
大きな何かが見えるだけである。だが・・・
ズボォーーーーーーン!!!
シャンディーは出てきた
そして、ナツ達は見た・・・シャルンディーの姿に・・・。
「え・・・!?」
「はぁ!?」
「信じられん・・・!」
「嘘・・・!」
「あれって・・・!」
「間違いないです・・・!」
「本当だったんだ・・・!!!」
「ドラゴン!!!!!」
シャンディーの姿は東洋龍の姿のドラゴンだった。
数分前、コージの方では・・・
「さぁ!行くよ!!水柱!!!!」
シャンディーは水に潜った後、水の柱を噴出し、俺に襲い掛かる。
「っ!!」
俺は難なくかわすが、連続でやって来た。
「この!くっ!!」
俺は翼を使わずにかわす。近くの岩に飛んだりして。
「大水球!!!」
上から、巨大な水玉が何個も出て、俺に襲い掛かる。
ドボォン!ドボォン!ドボォン!ドボォン!
「わっ!のぉ!!!」
落ちてきた巨大な水玉が岩などにぶつかり、小さいが波がおき、俺に襲い掛かる。
ズボォォォン!!!
「のわぁ!!!」
俺は岩にしがみつき、流されはしなかった。
「ハァーーーー!!!!」
シャンディーは口から大量の水のブレスを放ってきた。
「闇竜の咆哮!!!!」
俺は口から闇のブレスを放ち、対抗した。
「うおおおおおおっ!!!」
俺は何とか押し返そうとするが、全然できていなかった。
「ハァァッ!!!!」
シャンディーは威力を上げてきた。
ズボォォォォォォォォォン!!!!!
「おわあああああっ!!!」
水のブレスに押され、俺は飛ばされた。
「くっ!!」
俺は何とか体勢を立て直した。
「光竜の咆哮!!!」
俺はそれを放とうとするが・・・・・・
「・・・・・・・・・くそっ・・・!!!!」
やっぱりダメだった・・・・・・・・・。
「まだダメだね。そのままじゃ、いつまでも立ち止まったままみたいだよ?」
「・・・うるせぇ!!!」
その言葉に俺はいつもの冷静さを失ってしまう。
「(いつまでも、距離をとってちゃダメだ!)」
俺はそう思い、接近するのだった。
「闇竜の鉄拳!!!!」
俺は右手に闇を纏い、シャンディーがいる場所へ向かって殴りかかった。
「ほーーーい!」
スィーーーーーーー!!
「何!?」
シャンディーは水の中で泳ぎ、攻撃をかわした。かなりのスピードだった。
「闇の巨手!!!」
俺は闇の巨手を伸ばし、シャンディーを捕まえようとするが、
やはり速すぎるため捕まらない。
「ハァァァァッ!!!!」
シャンディーは口から大量の水のブレスを放った。
「くっ!!」
俺は伸ばした闇の巨手を自分の体に巻き付け、攻撃を防ぐのだった。
ズドォォォォォォォッ!!!
「おわあああっ!!!!」
しかし、結局は飛ばされてしまった。
「何っの!!!」
俺は壁に足をつけ、シャンディーに向かって飛んでいった。
「ダーク・スパイラル!!!」
俺は指から闇の渦を放った。
「おっとぉ!!!」
シャンディーはまた水の中で移動しようとした。
ズザァァァァァァァッ!!!
「!!!」
だが、放ったダーク・スパイラルは回転によって、周りの水も取り込んだのだった。
それにより、シャンディーはダーク・スパイラルに飲み込まれようとしていた。
「何の!!ハァー!!!!」
シャンディーは口から大量の水のブレスを放ち、ダーク・スパイラルを消した。
パァン!!!!
「あれ?いない・・・・・・上!!!!」
シャンディーが放った水のブレスがダーク・スパイラルで消される直前に、
俺は両手に闇の巨手を使い、ジャンプしていた。
「闇竜の鉤爪!!!!」
俺は右足に闇を纏い、落下を利用して、攻撃をした。
ズドォォォォォォォォォォォン!!!!
「!?」
攻撃は当たったが・・・・・・。
「(この感触・・・・・・・・・まさか・・・!?)」
「ほい!!!」
シャンディーは移動し、顔を出した。
「以外にやるね。でもまだまだだよ。」
「・・・・・・。」
「君に迷いがある限り。」
「ほっといてくれ・・・俺は・・・俺はっ!!!」
「・・・だったら、そろそろ本気で相手してあげるよ。」
「・・・!」
「遠慮なくいくよ!!!」
ドボーン!
シャンディーは潜った。
ズドォォォォォォォォォォォォォ!!!!!
「何!!?」
「大波!!!!」
ズゴォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!
「うわああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」
大きな波が俺に襲い掛かる。
ズボオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!
「ごが・・・がぁ・・・!」
俺は波に飲まれ、水の底へ沈んでいくのだった。
上へあがろうとするが・・・・・・今まで受けたダメージがきてしまい、体が動かない。
「(くっそ・・・・・・何て情けねんだ・・・・・・・・・。)」
俺は悔しい思いであった。だが・・・ある意味仕方のない事でもあるのかもしれない。
「(俺のせいで父さんと母さんは死んだんだ・・・・・・・・・
2人の力になりたいのに・・・・・・死なせるなんて・・・最低な子だ・・・・・・。
父さん・・・・・・母さん・・・・・今、そっちに行く・・・・・・。)」
『・・・じゃない・・・。』
「・・・?」
『・・・では・・・ません・・・。』
「(あれ・・・?)」
この声・・・・・・
『死ぬんじゃない・・・!』
『死んでは、いけません・・・!』
「(父さん・・・母さん・・・?)」
何だか・・・似たようなことがあったけど・・・・・・もう・・・来ちまったのかな?
『死ぬんじゃない!コージ!!!』
「・・・!?」
姿は見えない・・・けど、父さんの大きな声が聞こえるのだった。
『あなたには、仲間や・・・大切な人がいます。死ぬ時ではありません!!』
今度は母さんの声が聞こえる。
「(でも・・・俺・・・俺があんな事したせいで・・・・・・)」
『何を言っている。』
『私達は、いつでもあなたの心にいます。』
「(例えそうでも・・・・・・死なせたことには変わりないよ・・・・・・。)」
『お前は勘違いしているぞ。』
「?」
『見せてやろう。私達の記憶を・・・』
「・・・?」
どういう意味だ・・・?
「う・・・!」
何かが・・・見えてくる・・・!!
「これは・・・!?」
そこに見えたのは・・・
「はぁ・・・はぁ・・・まだ・・・無事か?」
「ええ・・・でも、コージが・・・。」
「グルアアアアアアアッ!!!!」
そこに見えたのは、父さんと母さんは奴の尻尾に貫かれていたが、
尻尾は切られ、もう抜いていた。奴の姿はもう見えなかった。
俺は自分自身の方を見た。右側に白色の、左側に黒いオーラの様なモノが身に纏っていた。
「(シャルルの言っていた、暴走なのか、これが・・・)」
俺はそう思う。
「!」
さらに気づいた。ポタポタと、血が出ていた。
ドスン!
「グルゥゥゥ・・・。」
倒れ、気を失った・・・。
「奴との戦いで・・・・・・かなりの大怪我のはずだ。」
「このままでは・・・私達全員・・・・・・」
「・・・・・・1つ、助かる方法がなくもない・・・。」
「まさか・・・!!」
「ああ、多分わかっている筈だ。私達が・・・・・・・・・事だ。」
「!!!!!」
俺は父さんのその言葉に驚くのだった。
「そうなると、私達は・・・・・・」
「それはわからない・・・けど、コージを死なせるわけにはいかん。
それに、大量の血を浴びてしまったんだ・・・やらなければいけない。」
「私は・・・・・・コージを信じる!」
「・・・・・・そうですね。私も信じるわ。」
「コージ、1人になってしまうが・・・生きろ。」
「1人は寂しいけど・・・・・・きっとあなたには友達ができるわ。
素敵な人とも出会えるわ。だから・・・だから・・・。」
「フェルナール・・・・・・。」
「コージ・・・私達の子・・・・・・愛してるわ・・・。」
「いくよ・・・!」
「(あぁ・・・!!!)」
2人はあの魔法を唱え・・・・・・そして・・・・・・
「(そうだったんだ・・・それでなんだ。)」
俺は、あの日の全てを知った。
「(そういう事だったんだ!!!!!ありがとう、父さん!!!!母さん!!!!)」
俺は目を開き、心の中でそう思う。
「(俺には・・・仲間がいる!!!ナツさん、ルーシィさん、エルザさん、グレイさん!!
ハッピー、シャルル、ミント、妖精の尻尾のみんな!!!!)」
「(そして・・・・・・・・・ウェンディ!!!!!)」
ズボォーーーーーーン!
「これで終わり・・・なのかい?」
シャンディーは水から出て、そう言う。
「おいテメェ!!!!」
ナツが大声でシャンディーに向かって言った。
「誰か入って来たとは思ったけど・・・君達だったんだね。」
「んな事はどーでもいい!!!!
おいテメエ!!!イグニ―ルがどこにいるか知ってるか!!?
あとグランディーネとメタリカーナも!!ええっと・・・コージの親も!!」
「知らない。」
「そうか。」
「早!!?」
会話が早く終わったことに驚くルーシィ。
「あ、あの・・・!!!ここに、お兄ちゃんはいませんでしたか!!」
ウェンディが大声で言う。
「いたよ。今水の底。」
「・・・っ!」
「何だとぉ!?」
「今行くぞ!!!」
ナツは飛び降りようとした。
「それはダメだよ。」
シャンディーはそう言い、水玉を出し、ナツに向かって投げる。
ボォン!!
「おわぁっ!?」
出した水玉は戦った時のとは違い、まるで弾力のあるボールになっていた。
「何すんだ!!!」
「悪いけど・・・・・・彼のためにやってるんだ。邪魔はいけないよ。」
ナツの文句にシャンディーはそう言う。
「コージに試練を与えているのか?何故だ?」
エルザがそう言う。
「ん?今の彼がダメだから、それだけだよ。」
「・・・?」
「・・・・・・お。」
シャンディーはすぐに気が付く。
「光・・・ですか?」
「だな・・・。」
ジュビアとグレイがそう言う。
湖の底から光が出て・・・上がって来た。
ズボォォォォォォォォォォォォォォン!!!!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」
「「「「「「「「コージ!!!!!」」」」」」」」
「お兄ちゃん!!!」
「・・・やればできるじゃん。」
「・・・ふう・・・もう大丈夫だ。大切なモノ・・・・・・教えてくれたんだ。」
「・・・・・・そう。」
「お兄ちゃん!!!!!」
ウェンディはそのまま、飛びり下りてきた!?
「マジで!?」
俺は急いで翼を出し、ウェンディを抱きしめ、キャッチする。
ガシッ!!
「危ないだろ・・・・・・・・・ウェンディ?」
「うぅ・・・えぐ・・・お兄ちゃん・・・!」
「・・・・・・・・・・・・心配かけてごめんな。」
俺は優しく、ウェンディの頭をなでた。
後書き
どうも、白鋼です!!また時間がかかってしまい申し訳ありません!!!!
そして、主人公復活です!!!!この無限時計編、あと1、2話で終わります!!!
次回もお楽しみに~!!!
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