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機動戦士ガンダムSEED編
第14話
前書き
何か終わり方が雑になったと思う。やっぱり文才無いですわ自分…
パイロット控え室から出て数分後、格納庫にたどり着いた瞬間ブリッジからの通信が格納庫全域に響き渡った。
『総員、大気圏突入準備を開始せよ。繰り返す。総員、大気圏……』
どうやらアークエンジェルは戦場を離脱し地球へ降下するつもりらしい。ガンダムでは初代からよく見られるシチュエーションなのだが実際これかなり危険だよな。まあ、原作ではザフトの勢力圏内に落ちてしまっていたが一応降下自体は成功していた。だが、こちらではどうなる事やら……。
そんな事を考えながらジンの元へと向かっていると、何やら先の方でこちらにも聞こえてくる程の声量での言い合いが聞こえてきた。
「降りる!?この状況でか!!?」
「俺に怒鳴ったってしゃーないでしょう。……まあこのままズルズルいくよりは良いんじゃねぇんですか?」
「いや、けどさぁ……」
声の主はムウとマードックだった。聞こえてくる内容からしてどうやら地球への降下に関しての事らしい。オレもこんな状況下での降下は危険だとは思うがこのまま言い争われても仕方ないので二人の言い合いに割って入る事にした。
「ナスカ級やジンは振り切れても、問題はあちら側のG三機だな」
「おっ、兄ちゃん武装の準備は出来てるぜ。……しかし、今回は来るのが遅かったな?」
……キラの事は今言う訳にはいかないな。あいつの心に負った傷は深い。だからこそ今は一人でいさせた方がいいだろう。
「………まあ、ちょっとな」
「……一体何があったんだ?」
オレの態度を気になったのかムウはそうオレに尋ねてきた。
「…それに関しては戻ってから話すさ。じゃあ、コックピットに乗り込んでおくぞ」
「…ちゃんと後で話せよ、悠凪」
「ああ」
そうしてジンのコックピットに乗り込み、各種機器を立ち上げて出撃の時を待つ。
『大気圏突入限界点まで後7分』
またもやブリッジからの通信が格納庫全域に響き渡り、降下するまでのタイムリミットが告げられる。それから30秒も経たない内に今度は敵がこちらに接近しているとの情報が告げられた。
『バスター、ブリッツ、イージス、先陣隊列を突破。アークエンジェルへ接近中』
……アレ?デュエルがいない?? イザークが原作と同じ性格ならまず確実に襲ってくるだろうし、性格が違っていてもアークエンジェルを任務の為襲ってくるだろうと践んでいたんだが………もしや本当に怪我で戦線を離脱しているのか?なら、少なくとも脱出シャトルが墜とされる心配はしなくてよさそうだな。
『オイ悠凪、こいつは早く出撃しないとマズいぞ』
「そうだな。じゃあ、さっさとブリッジに出撃の許可を貰うとしますか」
ムウの方は出る気満々のようだった。オレも出撃するつもりだったので余計な意志確認をせずに済んだ。
出撃許可を貰う為、オレはブリッジへと通信を開く。
「ブリッジ、大気圏突入までの間オレとムウを出撃させてほしい」
『なっ…!危険過ぎます!この状況で出撃させるなど…』
『だが、あの三機が追って来てるんだぜ?このままじゃ降下する前に追いつかれちまうぞ』
オレの申し出に難色の意を示すマリュー、ムウも出撃できるようフォローを入れてくれたがそれでもマリューはその言葉に頷く事をしなかった。だが、ナタルはマリューとは逆にこの申し出を受理する発言をしてきた。
『わかった。ただし、フェイズ3までには戻れ。それまでに戻って来れなければ艦の安全を優先し、地球へと降りる。わかったな』
「了解した。肝に銘じておく」
艦長ではないがナタルはアークエンジェルの副長である為十分発言力がある。ここは出撃許可をとれたと見て問題ないだろう。
ブリッジとの通信を切り、マードックへ発進の準備をするようコックピットから顔を出し、下まで届くよう大声で伝える。
「マードック、出撃許可が出た!」
「よっしゃわかった!おいお前ら、作業急げよ!」
マードックが周りの整備員に呼びかけ、ジンを固定しているハンガーがカタパルトデッキへ運ばれていく。
ジンはカタパルトデッキで固定された後、前方の扉が開かれていく。尚今回のジンの武装は重突撃機銃に重斬刀、腰に内蔵したナイフだ。
さて、この戦闘。デュエルはあの通信によるとどうやら出撃していないみたいだが、その分敵の二機の士気は高いだろう。イージスはアスランが搭乗しているならキラ一筋でイザークの事はあまり考えていないだろうから置いておくとして、他の二機はあの時の戦闘でデュエルと一緒に戦った奴だ。恐らく確実にオレを撃墜しようと躍起になってくる。ただでさえあちらに大ダメージを与えられるような武装をこちらは所持していないというのに、オレを倒す事を最優先にしていたら無事で済むかどうかわからない。……ストライクも出られれば丁度3対3になって一機ずつ相手に出来るんだがな。だが今のキラはフレイの事で戦闘どころではない。ないものはないで割り切るしかないか。
「悠凪・グライフ、ジン、発進する!」
リニアカタパルトより射出され、宇宙に出た途端に機体が地球の重力に引っ張られる。それはコックピット内にも伝わり、その強大な引力は体にも重圧を与えてくる。
「…地球にいた時には感じなかったが、こいつは洒落にならん位の重さだなっ!」
すぐさまスラスターを噴かせ引力を振り切り、アークエンジェルに接近してきている筈の三機を探す。
モニターに表示されるのは第8艦隊のMAが次々とザフトのジンに撃墜されている光景だった。第8艦隊所属の戦艦も援護射撃を行っているが、ザフトのジン達は次々とそれを避けていく。その戦艦も、後方でクルーゼ隊のナスカ級とローラシア級と思われる戦艦が行う砲撃によって沈んでいく艦がちらほらみ見られた。
……大分酷い有り様だ。少なくともこの戦闘はクルーゼ隊の勝利に終わるであろう事が一目でわかってしまう程、両軍の被害状況には差があった。
そんな中、アークエンジェルと距離が近い艦が突如爆発し、その爆発を抜けて三機のMSの姿が映し出される。
「来たな」
その三機はバスター、ブリッツ、イージスだった。通信で言われていた通りデュエルはおらず、三機はのオレのジンの姿を確認するとすぐさまこちらに向かって接近してきた。
「フラガ少佐、あの内一機の相手頼めるか!できればバスターを!」
バスターの装備は強力な物が多い。ジンの装甲はGAT-Xシリーズに比べれば圧倒的に紙同然の物なので、オレに対してとてつもない敵対心を抱いているであろう今の奴の相手をするのはできれば遠慮したいのだ。
『別に構わないけどよ、二機も相手するなんて大丈夫か?』
ムウは了承してくれたが、オレがGを二機も相手どる事に不安を覚えているようだった。
「忘れたか?オレが前にG三機を相手に無事に帰還したのを。あの時より一機少ないんだ。時間稼ぎならどうにかなるさ」
その言葉を聞いてムウは
『…わかったよ。確かにお前は実際生き残ってきたんだったな。…じゃあ今度も生き残れよ!』
「おう」
そんな事を言いながら三機の元へと向かっていった。そして、ムウは他の二機抜き去りながらバスターへと攻撃を開始した。バスターは攻撃を振り切りこちらへ向かおうとするが、ガンバレルによるオールレンジ攻撃によりそれが出来ないでいた。
残りの二機はバスターの援護を行おうとするが、それを防ぐ為二機に接近しながら突撃機銃にて二機に銃撃を行う。
イージスは咄嗟に気付き回避するが、ブリッツは一瞬反応が遅れトリケロスで防御態勢に入る。銃弾が次々とブリッツのトリケロスに当たっていきその衝撃でブリッツは動くに動けないようだ。
その隙をついて攻撃しようとするが、イージスが牽制の為にビームライフルでこちらに攻撃を行ってきた。
「ちぃ!」
即座に後方に移動しビームを避け、今度はイージスに突撃機銃を放つ。だが、イージスは弧を描きながら銃弾を回避していき尚もビームを放ってくる。
こちらもそれを回避するが、相手も相手でこちらの銃撃を回避してしまう為手詰まりの状況に陥っていた。これは接近戦に切り替えた方がいいかと考えたその時
ガンッ!!
「くっ!」
後方に衝撃が走る。すぐにそこから退避し、衝撃が襲ってきた方向へと銃撃を行う。すると何もなかった筈の場所よりブリッツが突如姿を現し銃弾を防いでいた。どうやらミラージュコロイドを使用していたようだ。
しかし、イージスはその隙を見逃さなかった。突如MA形態へと変形し、その腹部に搭載された兵装 580mm複列位相エネルギー砲スキュラ にてこちらを撃ってきたのだ。
「なっ…!!」
咄嗟にそれに気付き、何とか回避する。が、今度はブリッツが下からトリケロスに内蔵されたレーザーライフルでこちらへビームを放ってきた。
「ちぃ、こっちは一発の被弾も危ないってのに……!」
アークエンジェルにはジンの修理用のパーツは置いていない。一応修理が出来ない事はないが余りに大ダメージを受けてしまうと完璧にお手上げの状態になってしまうのが現在のこの機体の修理事情である。なのでオレはできるだけ被弾せず戦闘を終える必要があるのだ。
何とかブリッツの攻撃を避けていくが、そう続けて敵の攻撃を避けるのは至難の業だ。イージスもビームライフルで攻撃に参加し始め、イージスとブリッツ、この二機により放たれるビームの雨を避けきれず、かする程度ではあるが徐々に被弾してしまう。
それにより若干動きの鈍ったジンへブリッツはグレイプニールを飛ばしてきた。ビームを避けるのに必死だったオレはグレイプニールに反応できず、ものの見事に脚部を掴まれてしまった。
「しまった…!」
何とか振り切ろうとグレイプニールのワイヤーを突撃機銃で破壊しようとするがそうはさせまいとイージスはその腕からビームサーベルを発生させ、斬り伏せようとこちらに迫ってきた。
グレイプニールの力は凄まじくスラスターを噴射させて回避を試みても全くその場から動けない。突撃機銃で威嚇射撃を行うがイージスは小刻みに動いてそれを避けていき、みるみるこちらとの距離を詰めていく。
「ならば、こいつで…!」
イージスが目の前まで接近しビームサーベルを振り下ろそうとした瞬間、即座に腰からナイフを取り出しそれを受け止めた。
だが、イージスの攻撃はこれでは終わらなかった。余ったもう一方の腕からもビームサーベルを発生させ、腕を勢いよく突き出した。
「そう簡単にやられるか…!」
こちらも余った方の腕でイージスが突き出してきた腕を下から上に向かって殴りつける。オレの攻撃は見事イージスの腕に当たり、ビームサーベルはジンのボディに突き刺さる事なく出来ずにイージスの腕は機体を捉える事なく弾かれた。
その瞬間、掴まれていない方の足でイージスを蹴り飛ばし反撃がくる前に突撃機銃を構える。
「直感、直撃!」
精神コマンドを使用した上でイージスに向けて突撃機銃のトリガーを引く。突撃機銃から発射した弾丸はイージスの上半身に当たっていき、頭部は小爆発を起こしカメラ部分が使い物にならない程の損傷を与える事に成功した。
ビー!ビー!ビー!
その時、敵にロックされたという警告音がコックピット内に鳴り響き、確認するとブリッツがトリケロスにこちらに向けて構えていた。
ブリッツはトリケロスよりランサーダートを連続で発射した。精神コマンドを使う時間がなかったのでこちらも急いでスラスターを噴かせて無理矢理その場から移動しながら突撃機銃をブリッツへ向け乱射した。
こちらが発射した弾丸はPS装甲で弾かれるものの運良くトリケロスに内蔵されたビームライフルを破壊することができた。が、こちらもブリッツが放ったランサーダートを全て避けきる事は出来ずジンの左腕に一本突き刺さってしまった。
これで左腕はこの戦闘中は使い物にならなくなった。だが、それでオレをどうにかできると思うなよ…!
突撃機銃でグレイプニールのワイヤーを破壊。ブリッツはビームライフルの爆発の影響で視界が悪くなっておりワイヤーが切られそうのになっているのに気付くのが遅れた。その隙をつき猛スピードで急降下しながらブリッツに蹴りを喰らわせる。
蹴りは胴体部分に当たりその衝撃でブリッツは下へと落下。そのまま重力に引かれ大気圏へと吸い込まれていった。
『フラガ少佐、悠凪さん、大気圏突入まであと一分を切りました。至急戻ってください!』
アークエンジェルからミリアリアからの通信が入る。戻る前にあれから全く攻撃してこないイージスがどうなったか気になり確認すると、ナスカ級の方に向かって撤退していくイージスで姿が見えた。まあ、メインカメラを潰されても戦える奴なんて普通いる訳ないからな。某連邦の白い悪魔みたいにはできないだろうよ。
メビウス・ゼロやバスターの事も気になるが今は一刻の時を争う。すぐにアークエンジェルに戻らなければ………!
その時、危機感を感じたオレは咄嗟に機体を捻らせるが完璧に避ける事は叶わす後方に強い衝撃を受けジンはバランスを崩してしまう。そしてそのままジンは地球へと落下していってしまう。
「バスター…!?」
落ちていく中でオレはこちらと同じく地球へ落下している状況でライフルをこちらに構えるバスターの姿を発見した。だが、エネルギー切れを起こしたらしくその装甲は起動前の灰色へと変わっていた。
「奴が犯人か……。いやそれよりかなりヤバい状況じゃないかこれは!!」
大気圏に入った事でコックピット内部の温度はどんどん上昇し、まるで釜茹でにでもされているかのような気分になる。アークエンジェルへとどうにか戻ろうとスラスターを噴かせるが重力の影響と先程の攻撃で片方のスラスターが破損したようで出力が足りずどうにもできない状況になっていた。
このまま地球に落下してしまうのだろうかと諦めかけたその時、
『こいつに掴まれ!!』
どこからかアンカーらしきものがこちらまで射出され通信で言われた通りそれをジンの残った右手で掴む。アンカーが射出された方向を見てみるとそこにはメビウス・ゼロがいた。しかし、メビウス・ゼロではジンを持ち上げるのは厳しいのかスラスターを最大まで噴かせてギリギリで踏ん張っているようだった。
「…何故助けた?バジルール中尉の話だと間に合わなかった場合はオレは置いていく予定の筈だぞ」
『ありゃ中尉の判断だろ?それに階級に関して言えば俺の方が上なんだからどうにかなるって』
「職権乱用だぞ。それにブリッジの判断より雇われの傭兵を優先するのって軍人としてどうなんだ?」
『まあ、軍人としては失格だろうよ。だけどよ、仲間見捨てて自分だけ助かるなんて真似俺はしたくないのさ』
「…全く、後でどうなっても知らないからな」
『ああ。なら、ちゃんと生き残って一緒に叱られとこうぜ』
「了解」
こちらもジンのスラスターを最大まで噴かせ推力をプラスする。それにより若干移動し始めるがアークエンジェルまで追いつける程のスピードには達しない。そうしている内にもアークエンジェルの姿はどんどん小さくなっていく。
このまま置いていかれるかと思ったが、アークエンジェルは急に進行方向を変え、こちらへと接近してきた。
『もしや艦長か!?だが、これなら何とか追いつけるぞ!』
「ああ。だが急ぐぞ、機体の方もこれ以上は保ちそうにない!」
接近してきたアークエンジェルの甲板にオレ達は何とか着地する事に成功した。これで少なくとも燃え尽きて死亡なんていう事にはならずに済んだな…。
だがこれでアークエンジェルは当初予定していた突入ルートから外れ、目的地のアラスカからはかなり遠い地域に降り立つ事となった。
オレはこれからの事を考えながらアークエンジェルと共に地球へと降下していった。
後書き
名前:天原 洸
Lv:17
PP:261
格闘:176
射撃:171
技量:172
防御:152
回避:191
命中:179
SP:157
エースボーナス:不明
空:A
陸:A
海:C
宇:A
精神:直感(SP:15)
直撃(SP:20)
???
???
???
スキル:???
精神耐性
???
???
???
???
撃墜数:47
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