戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第二十三話 片岡少佐!高校だが給食ネタだ!!その十三
「私も参考にさせて頂きます」
「かたじけない」
「ちっ、何が心だよ」
「心で味がよくなったら苦労しないぜ」
二人は感動の場面にも口を歪めて言う。
「美味けりゃそれでいいんだよ」
「栄養は最初から考慮してな」
「心?そんなもの食えるから」
「形すらねえだろ」
「そんなのどうして入れるんだよ」
「そんなの戯言だぜ」
これが二人の言葉だった、そして。
審査員の子供達にもだ、こう言った。
「じゃあ俺達の給食も食え」
「カレーだ、カレー」
「誰もが大好物のな」
「嬉しいだろ」
「この連中本当にな」
「最低過ぎるわ」
観客の誰もが呆れて言った。
「料理作る資格ないわ」
「何処ぞの陶芸家とその息子の新聞記者と一緒やな」
「ほんまや、連中よりましやけど」
「最低やわ」
こちらの親子は最低の最低の最低のさらにその下というのだ。
「あの連中飯投げるわお店の中でまずいって喚くわ」
「流石にそこまでちゃうけどな」
「いや、それでもや」
「ほんま最低や」
「何処まで屑やねん」
「ゴミや」
こう言うのだった、それでだった。
片岡の勝利を願った、だが二人はそうした言葉は全く意に介さずに子供達にカレーを出した。そして言うのだった。
「勝った!」
「俺達の勝利だ!」
「かかったな!」
「俺達の秘策に!」
「ついに頭おかしなったんか」
高らかに笑う二人に誰もが突っ込みを入れた。
「何が勝ってん」
「いきなり何言うとるんや」
「ヤク決めたんかいな」
「シンナーやっとったんか」
皆極端に言う。
「こら警察呼べばな」
「それで逮捕してもらって終わりや」
「悪は滅んだ」
「お巡さんによって」
「誰がそんなのするかよ」
「ヤクもシンナーもやってねえよ」
二人は観衆にはっきりと返した。
「どっちもやったら人生エンドだろ」
「何処かの田代さんになっちまうからな」
「あの人みたいになってたまるか」
「ぞっとするぜ」
やつれ果てて視線も虚ろになり髪の毛も薄くなってしまった。覚醒剤の恐ろしさがどういったものかよくわかる姿だ。
「俺達は酒は飲むがヤク、シンナーはしねえ」
「そんなことで人生楽しむかよ」
「麻薬じゃなくて魔薬なんだよ」
「やったら人生終わりだろうが」
「俺達はあくまで酒に女にご馳走に遊び!」
「ヤク、シンナー、ギャンブルはしねえぜ!」
そうした意味で二人は健全である。
「だから今回も素面だ!」
「正気で言ってるんだよ!」
「勝つのは俺達だ!」
「俺達が今回も勝つ!」
こう高らかに言う。そして。
実際に子供達もだ、二人が作ったカレーを食べて言うのだった。
「ちっ、美味しいよ」
「本当に美味しいね」
「残念だけれど」
「こんな美味しいカレーそうそうないよ」
「美味いもん食ってここまで悔しそうってな」
「そうそう見られる光景じゃねえな」
二人はそんな子供達を見て言った。
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