2.友人救出物語 〜ただし嫌いな人間はボコる〜
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情報収集
朝早く目覚めた白夜は、昨日の約束通りアディール解体屋に来ていた。
扉をノックすると、睡眠をとっていないのか目の下にクマができたアディールが出迎えた。
ア「よう、解体は終わってるぜ。」
白「サンキュー、っつっても解体してもらったのに金がないから払えないんだぜ。」
ア「うちは換金もやってるから安心しろ。
で、何を換金したい?」
白「そうだなぁ、鱗かな、数枚残して全部売る。」
ア「OK、ちょっと待ってな。」
奥に入って行ったアディールを少し待つ。
待つこと数分、アディールは袋に大量のお金を入れて持ってきた。
ア「結構重くなっちまったな、これがお金だ。」
白夜は中を開いて一言。
白「何で日本の金なんだぜ⁉︎」
そう、1円玉から1万円札まで寸分違わず日本の金が入っているのである。
ア「それな、昔とある偉人が「異世界(ここ)の金の設定めんどくせええええ‼︎」と叫んだことにより、採用されることになった通貨なんだと。」
白「そいつ絶対日本人だぜ⁉︎
というか何しちゃってんだよそいつ‼︎」
白夜の悲痛なツッコミがこだました。
解体屋を出た白夜、街並みを確認しながらブラブラと散歩をする。
しばらく散歩して日が昇ると白夜は一旦、天翔翼に戻って行った。
白「ただいまだぜ〜。」
コ「あっ、白夜さん‼︎
あれ、どうしたんですかそのお金?」
白「ああ、そうだった、ほい。」
受付テーブルの上に、ダークネスドラコの傷ついた鱗を置く。
コ「あっ、これってもしかして緊急討伐に指名されていたダークネスドラコの鱗ですか⁉︎」
白「そうらしいな、俺はただこいつの肉が食べたかったんで狩ったんだけど。」
コ「なるほど、まぁともかくこれで王都の近い脅威は無くなりましたね。」
白「腹減った、厨房とかってないか?」
コ「厨房ですか?
それならまっすぐ行って左ですよ。」
白「サンキュー。」
白夜は厨房へと移動し、朝食を作る。
白「いや〜、やっぱりドラゴンの肉は美味いぜ〜。」
白夜は朝食と皿洗いと歯磨きを済ませ、厨房から出る。
コ「お帰りなさい、美味しかったですか?」
白「美味かったぜ〜。」
コ「いいですねぇ、ダークネスドラコの肉、最高級の肉ですからね••••、ほっぺが落ちるほど美味しいんだろうなぁ〜。」
白「そう言うと思って、サイコロステーキみたいにして何個か作ってきたんだぜ。
俺は正午までマハル大図書館で情報集めをするから、全部食べてもいいぜ。」
コ「あっ、そうだ、昨日頼まれていたギルドカードの作成が終わりました。
魔力を流せば自分の所有物となります、こっちの青いのが本物、赤いほうは偽物です。」
本物
名前 禍 白夜
性別 女
魔力量 0
属性 不明
ランク B
所属ギルド 天翔翼(あまかけるつばさ)
偽物
名前 禍 白夜
性別 男
魔力量 0
属性 不明
ランク F
所属ギルド 天翔翼(あまかけるつばさ)
白「おお、男になってる!
ありがとな!」
コ「いえいえ、それでは行ってらっしゃいませ。」
身支度をして、白夜はマハル大図書館へと向かった。
ーマハル大図書館ー
「いらっしゃいませ、マハル大図書館へようこそ!」
白「禍 白夜、昨日ギルドに加入した。」
「少々お待ちください••••、許可が取れました、ごゆっくりどうぞ!」
中に入ると様々な本が大きな本棚に所狭しと並べられている。
白「おっ、何だあれ?」
白夜が発見したのは、ATMのような機械、十数個は並べられているだろう。
どうやら手の届かないところに本があるため、それを取ったり、探している本を手軽に見つけて引き出したりできるらしい。
そのほかにもいろいろな機能がありそうである。
白「え〜っと、とりあえず••••原初の神っと。」
しかし、何もヒットしない。
白「う〜ん、やっぱりダメかぁ。
この世界の歴史とかを調べればー」
?「あら、あなたってもしかしてオカルト教?」
白「ひゃっ!
び、びっくりするじゃないか!」
白夜の背後から話しかけてきたのは赤いロングヘアをお姫様結びにした、白夜より少し背の高い女性だった。
?「ごめんなさい、驚かせちゃったわね。
私は七大貴族の中の炎の貴族、アシル・フレイヤ、こう見えても次期当主なの。」
白「アシルか、俺は禍 白夜。
決してオカルト教に加入しているわけじゃないし、厨二病でもない。」
ア「そうなの?
最近そういう輩が多いのよ、何でも原初の神を復活させるとか何とか••••。」
白夜は惚けた後、吹き出した。
白「ぷっ、人間に神がかけた封印を解けるわけないぜ。
何がしたいのかはわからんけど、少なくともシャルがそんなー」
ア「シャルって誰⁉︎
もしかして原初の神の名前⁉︎」
白「な、何でアンタが反応するんだよ?」
ア「私ね、神話とか歴史とか大好きなの!
だからよくここを利用させてもらってるのよ。」
キラキラとした目で白夜に演説する、原初の神 クシャルを知っている白夜にとってはうんざりする内容だった。
ア「でね、その原初の神が悪いことをしたせいで神々に封印されたって書かれているの、だから原初の神は悪神って認識されているのよ。」
白「••••シャルは何にも悪くない、俺を助けようとしてくれただけなんだぜ••••••。
何で神外のシャルが悪者にならなきゃいけないんだぜ、俺(神無異)だって、何にも悪いことしてないぜ••••••。」
白夜は小さく消え入りそうな声で呟く。
その呟きが聞こえたのか、アシルは白夜の肩をガシッと掴み、目をキラキラさせて質問をした。
ア「やっぱり何か知ってるのね、教えてよ!」
白「嫌だぜ。」
白夜は口をへの字に曲げてきっぱりと断る。
ア「えぇ〜なんで〜?」
白「言う必要がないからだぜ。
真実は自分で確かめるものであって、そんな神が人間に植え付けようとしている偽情報なんて嘘でしかないんだぜ。
嘘か本当か、神に味方するのか神外に味方するのかはそれぞれだけど、俺は嘘だって言うぜ。」
ア「むむっ、あなた人間じゃないわね。
その口振り、その態度、明らかに人間じゃないわ。」
白「なんとでも言うがいいぜ、俺は用事があるから。」
後ろからアシルの呼び止める声が聞こえるが、白夜は無視して別の場所へと移る。
暇つぶしに分厚い本を何十冊か読み、正午前になると大図書館を出て王城にあるという地下闘技場へと向かった。
後書き
ランク
F<E<D<C<B<A<S<SS<Z(New!)
Aー一流のハンター
Sー名の知れたハンター
SSー神帝以外の帝
Zー神帝
ちなみに後ほどできる予定、まだできていない。
危険度ランク
F<E<D<C<B<A<S<SS<SSS
Sランクー言葉を話せる、ある程度意思疎通ができる。
SSランクー危険度大、意思疎通ができる。
SSSランクー危険度特大、長い会話が成り立つ。
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