黄金バット第四話 メンインブラック来日
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第二章
「今は十二時、私は明日のこの時にまたこの場に出て来て」
「そしてか」
「そのうえでスカイツリーを消すのか」
「そう言うのか」
「それじゃあ明日の十二時に」
「メンインブラックをやっつけよう」
「そうしないと本当に消されるぞ」
「スカイツリーが」
皆はメンインブラックが姿を消してからもです、このことをお話するのでした。ですが。
総理もです、メンインブラックについて蒼ざめたお顔で言うのでした。
「メンインブラックのこれまでのことを観ていると」
「とてもですね」
「自衛隊や警察では」
「相手にならないですか」
「残念ながら」
「そう思いたくないが」
それでもというのです。
「街を一つ壊せるだけの超能力を持っているな」
「山火事も起こしましたし」
「何もせずに高層ビルを空高く飛ばしたこともあります」
「その正体はわかりませんが」
「恐ろしい者であることは確かです」
「そうだな、自衛隊や警察にもだ」
総理は自分の席で項垂れた様にして言うのでした。
「超能力者がいれば」
「対抗出来ましたが」
「とてもですね」
「今は」
「無理か、しかし私が諦めてはだ」
ここで総理は顔を上げました、そして何とか気を保っているお顔で、です。官僚の人達に強い声で言いました。
「何にもならない、だからだ」
「はい、ここは」
「何としてもですね」
「メンインブラックを倒しスカイツリーを守る」
「そうしますね」
「そうだ、やはり自衛隊と警察は動員する」
このことはするというのです。
「スカイツリーとその近辺の一般市民は避難だ」
「すぐにですね」
「そうしますね」
「そうだ、明日の十二時までにだ」
何としてもというのです。
「全員避難だ、そしてだ」
「自衛隊と警察の総攻撃で」
「メンインブラックを倒しましょう」
「そして何としても」
「スカイツリーを守りましょう」
官僚の人達も何とかです、自分自身を奮い立たせてです。
スカイツリーを守ろうと決意するのでした。そしてです。
スカイツリーは立ち入り禁止になりその周りもです。一般市民の人達が避難してでした。ツリーの周りを自衛隊と警察の人達が囲んで、です。
お空はジェット機が飛びヘリが一杯ホバリングしています、そうしてまるで怪獣を対する様に囲んでなのでした。
十二時を待ちます、その間皆気が気でありません。
「本当にメンインブラックを倒さないと」
「そうしないと大変なことになるぞ」
「そうだ、スカイツリーが消されてしまう」
「早く何とかしないと」
「自得体の人達も警察の人達も頑張ってくれ」
「あの人達に全てがかかっているんだ」
「そして」
皆はここで思いました、同じことを。
「黄金バット、来てくれ」
「そしてスカイツリーを守ってくれ」
「皆が大事にしているのあのツリーを」
「どうか」
あの人のことを思うのでした、そうしてです。
皆必死にです、スカイツリーを守って欲しいと願うのでした。メンインブラックを倒す力を持っていないっ人達は心から残念に思いつつ。
その間にも時間は進んでいきます、無慈悲なまでに的確に。
夜が更けて朝になります、その朝日を観ても皆気持ちが晴れません。
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