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だから俺は魔人になった・・・筈なのにorz

作者:熊の怠惰
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こうして俺は死んで、力を得た。

「ハァッハァッハァッハァ・・・な、なんで!?」
俺、《黒滝恭介(くろたききょうすけ)》は走っていた。
俺を殺そうとしている奴から逃げる為に。

俺は転生者だ。

かつて俺は前の世界で病死してしまい、神様はそれを見かねて転生させた。

ーー真っ当な人生を歩みたい。


それが俺の望みだった。
だが、神様は言った。


ーー力がないと生きられない世界だから此方で力を与える。
ーーきっかけがあれば力は目覚める。
ーーその時は、もう一度君と会うことになるだろう。
ーー願わくは、そんなことが起こらないことを祈る。


そうして俺は第2の人生を歩んでいた。


そうして俺は8歳になった時、彼《天宮司(あまみやつかさ)》と出会った。
彼は多くの人達に慕われていた。
彼を仲間と思う人、彼に好意を抱く少女達、そんな人達が彼の周りにいた。
自分は彼と親しい友達の女の子達の紹介されて、周りと同じ思いで接していた。


だが、彼は今日俺を殺しに来ていた。


「なんで・・・なんでこんなことをするんだ!?」
俺は問わずにいられなかった。
俺は彼にこんなことされる覚えがないのになんで!?
「決まっているよ。ーーーイレギュラーを排除する為だ」
「イレギュラー・・・だと!?まさか、お前は!?」
「そうだよ!君と同じ、転生者だ!」
そんな、まさか彼が・・・!?
「何故転生者を・・・お前も同じ転生者だろう!?」
「何故かって?・・・君ははやて達に近付く害虫だ。排除するのは当然だろう?」
「はやてに近付いたから排除するのか!?」
「そうだよ。ああ、安心していいよ。君は事件に巻き込まれて死んだことになるから、はやては僕が慰めてあげるからね」
「・・・ふざけるなああああああああ!!」
俺は怒り任せに彼へ向かった。しかし、
「無駄だよ」
彼は周りに無数の剣を出現させて、放った。
「がああああああああ!?!!?」
俺は彼の剣によって串刺しにされ、死んだ。
「力がない害虫が・・・あいつ等に近付くな!」
そうして彼は、死体に唾を吐いて消え去った。


ーーあれ?ここは?
俺は暗い海の中に入っていた。
ーーああ、そうか。死んだのか俺は。
俺は何となくだが、死んだことがわかった。
ーーこれで終わりか・・・あっけないなぁ。
そうして俺は底へと沈んでいった。




ーーふざけるな。
だが、俺は認められなかった。
こんな身勝手な理由で殺されて、
ーーふざけるな。
居場所を奪われて、
ーーふざけるな!
何も出来ないままで、
「死んで・・・たまるかああああああああ!!」
そうして俺は、水の中から一気に飛び出した。




ーーやぁ、また会ったね。
飛び出した先にいたのは、俺を転生させた神様がいた。

「俺は死んだのか?」
ーーうん、確実にね。
「・・・そうか」
ーーで、ここで選択してもらう。
「選択?」
ーーうん、君は


死ぬか?それとも、生きるか?
「今更それを聞くのか?」
ーー大切なことだから。
「まぁ、そうだな。なら俺の答えは



生きる!生きてやる!そして、


あいつから全てを、奪われたものを取り戻す!
だから、寄越せ!力を!・・・もっと力を!!」






ーーその言葉を待っていた。
それが合図だったのか、俺の体の中から力が溢れた。
「これは・・・!?ぐ、っああああああ!!?!?」
ーー体の中を作り替えている。死んだから別人になることにする。それにこのままだと、また彼に殺されてしまうからね。
「だ・・けど、こ・・・んな・・に・・痛・・い・・とは・・・聞・いて・・・ない」
ーーしっかし、君は凄いよ。だってその痛みは普通なら気を失うことになって失敗することが多いんだよ。
「それは俺が普通じゃないって言いたいのか?」
ーーそうだね。もう普通に喋られてる。まぁ、成功する人達は決まって普通じゃないからね。
「フゥ・・・そうか」
ーーさてさて、それじゃあ始めようか。
「始める?」
ーーうん、作り替えたとはいえ君は弱いよ。このままでは勝てない。
ーーだから、君には強くなる為にここで修行してもらう。
そう言って神様は俺を別の場所に転移させた。




「・・・ここは!?」
ーーここは《テメンニグルの塔》、ここが君の修行場所だよ。
ーーここにいる敵を倒していけば君はさらに強くなる。
「武器は?」
ーーこのもの達を君に。
そう言って渡されたのは、
闇魔刀、
ベオウルフ、
フォースエッジ、
の3つを渡された。
ーー君の魂に近い者の力だからね、この武器を選択した。ああ、格好も同じだから。
「そうか・・・悪いな」
そう言って俺は闇魔刀を手に持って、進む。
目の前には鎌を持った死神達が現れて、行く手を阻む。
「さぁ、始めよう!
・・・Let's rock!」
そして俺は闇魔刀を抜いて、奴等に向っていった。
 
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