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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー

作者:Bloo-D
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SAO
黒の剣士
  第5話

 
前書き
原作における“黒の剣士”シリカとの出会いのシーン辺りまで書きます。 

 
蘇生アイテムの一件からおよそ2ヶ月後の2月某日。35層のフィールド。
とはいえ、蘇生アイテムの件とはまた別の場所。

その一角に小さい飛竜を連れたとある1人の幼い女性プレイヤーがいた。名前はシリカ。
彼女は〈竜使いシリカ〉の二つ名で知られる言わずと知れたビーストテイマー。シリカが連れている小さい飛竜がその証。
シリカが連れているその小さい飛竜は〔フェザーリドラ〕と言う非常にレアなモンスターで、名前はピナ。
ピナはシリカが現実の世界で飼っている猫の名前でもある。
中層プレイヤーであるシリカ自身のレベルはそう高いものではないが、中層プレイヤーの中ではトップクラスのプレイヤーである。
フェザーリドラを連れている事とシリカ自身が13歳くらいであるだけに、男性プレイヤーからの人気は相当な物で、クラインも勧誘したいと言い出す程の人気っぷり{この時その話を聞いていたキリトは“シリカのレベルじゃ風林火山への勧誘は難しい。”と言っていた。(<風林火山>は、攻略組に属するギルドの中ではそう強くはないが、それでも攻略組の一角。キリトはシリカのことを考えた上でそう言った。無論、この時はサチも居た。)}。
そういった理由から、本人は男性パーティーからの直々勧誘を受けている。

ついさっきまであるパーティーに居たのだが、そのパーティーに属していたある女性プレイヤーとのいざこざが原因でパーティーから離脱。
1人(と1匹)でフィールド内を彷徨っていた。
何故彷徨っているのかと言うと、道に迷ったからだ。

転移出来る場所に向かおうと歩いていたが、その道中で複数のエイプと接触し交戦する事となった。
しかし、幾ら中層プレイヤーで尚且つトップクラスのプレイヤーとはいえ、複数のモンスターが相手では流石に多勢に無勢。
シリカは武器の短剣によるソードスキルとピナの能力を駆使してエイプに挑むも次第に追い詰められ、シリカが気付いた頃には既にHPがレッドゾーンになるギリギリの所まで追い詰められていた。
これに気付いたシリカは硬直し、動けなくなっていた。
それを好機と見たエイプ達がシリカに襲い掛かろうとしたその瞬間、ピナがシリカを庇い、エイプの攻撃を喰らって地面に倒れ込んだ。
シリカ『ピナ〜〜‼︎』
シリカはピナの元に駆け寄る。
シリカ『お願い死なないで!私を1人にしないで‼︎』
シリカの言葉をよそに、ピナのHPは0となり、シリカに1枚の尾羽を残して消滅した。
シリカは絶望した。自分を今まで支えてくれた大切な相棒がいなくなったのだ。その隙に、エイプがシリカの目の前に近づき、攻撃を仕掛けようとしたその時、
≪シュババババッ≫
2種の剣閃がエイプに炸裂し、エイプはポリゴン状となって消滅した。

その直後、2人の男女のプレイヤーがシリカの目に映った。
男性プレイヤーは片手剣を持った盾無しの黒コートを着た剣士。黒の剣士ことキリト。
そしてもう1人の女性プレイヤーはシリカより2つ程歳上の青い防具を身に纏った槍を持ったプレイヤー。キリトの相棒で〈青の槍壁(そうへき)〉の異名を持つ攻略組の1人、サチ。
____________________
静まった薄暗い森の中で、3人は出会った。
これがシリカとキリトとサチの初めての出会いであった。
 
 

 
後書き
青の槍壁:攻略でボスモンスターの攻撃を全て防いだ事から呼ばれる様になったサチの異名。
そして次回作、早くとも今週中までには公開します。 
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