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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第百七十話 古代聖騎士

 
前書き
遂にあのデジモン降臨。 

 
スティングモンと賢がキメラモンカオス・ルインモードに決死の時間稼ぎを挑み、フェイト達が子供達と及川達を現実世界に連れて行く。

スバル「落ち着いて!!ゲートはすぐそこだから!!」

アリシア「慌てないで!!」

テレビのある場所にまで走った途端、ルカは足を止めた。
その瞳には決意の光が宿っていた。
フレイモンもそれに気づき、フレイモンも覚悟を決めた。

ルカ「(さようなら…母さん、兄さん、義姉さん…みんな、ギンガ、ティア、スバル…)」

方向転換して、ルカとフレイモンは賢とスティングモンに加勢するために、再びキメラモンカオス・ルインモードの元に。

スバル「ルカ兄!!?」

ギンガ「ルカ君!!?」

ティアナ「ルカ!!?あんたまさか!!?」

ヴィヴィオ「ルカ先生!!」

未来の師匠を止めようとするヴィヴィオだが、ユーノが止めた。
足を怪我して動けないなのはを背負っていたが、ヴィヴィオとハックモンになのはを任せる。

なのは「ユーノ君…?」

ヴィヴィオ「ユーノパパ…」

ユーノ「ヴィヴィオ、なのはママのことは任せたよ」

ヴィヴィオ「え…?」

なのは「ユーノ君…駄目…!!」

遼「ヴィヴィオ。ちゃんとママを守るんだぜ?」

なのは「遼さんまで…!!」

ユーノと遼もルカ同様、ツカイモンとドルモンと共に賢とスティングモンに加勢するためにキメラモンカオス・ルインモードの元に向かう。

ヴィヴィオ「ユーノパパ!!遼さん!!」

なのは「ユーノ君!!遼さん!!駄目!!戻ってきて!!殺されちゃうよお!!!!」

一輝「行くぞエリオ。カリム、悪いが行ってくる」

カリム「一輝さん…」

エリオ「…キャロ、ルーテシア。母さん達を頼んだよ。皆も無事に送り届けて」

キャロ「エリオ君…」

ルーテシア「どうしても行くの…?」

エリオ「アインス母さん…」

アインス「母親の立場ならば息子が死地に向かうのを止めなければならないのだろうが…行きなさい。お前は本宮大輔の息子なのだから…」

エリオ「はい!!」

アリサ「エリオ…」

一輝「行くぞ、遅れるなよ!!」

エリオ「分かりました!!」

キメラモンカオス・ルインモードの元に向かうエリオを止めようとしたアリサだが、言葉が出なかった。
代わりに出たのは自身の非力さに対しての涙。

アリサ「賢も…ルカも…ユーノも…遼さんも…一輝さんも…エリオも…みんなみんな馬鹿なんだから……」

はやて「私達は……無力や………」

デジタルダンジョンでの2年間もの特訓。
そして今日まで続けていた特訓もキメラモンカオス・ルインモードには手も足も出ないのだ。
頼みの綱のユニゾンX進化も通用しない。
もう悔しさのあまりに涙が溢れた。

大輔「まだだ…」

気絶から目が覚めた大輔がゆっくりと起き上がる。

大輔「まだ最後の手段が残ってる…ジョグレスだ。」

すずか「ジョグレス…」

フェイト「無理だよ!!インペリアルドラモンがモードチェンジしてファイターモードになってもマグナモンXには及ばない!!」

大輔「それでもやるしかない!!足りないエネルギーはユニゾンで補うんだ。リイン、アインス。頼めるか?」

リイン「はいです!!」

アインス「勿論だ!!」

スバル「私達ももう一度行こう!!」

ティアナ「ええ!!例え歯が立たなくても、まだまだ私達に出来ることがあるはずだから!!」

闘志を再び瞳に燃やし、再び戦場に戻る子供達とパートナーデジモン達。































スティングモン[ムーンシューター!!]

キメラモンカオス・ルインモードに光弾を放つが、まるでハエを払うように容易く弾かれた。

キメラモンカオス・RM[ヘブンズナックル!!]

キメラモンカオス・ルインモードの強烈な光の拳がスティングモンに炸裂し、地面に叩きつける。
しかもそれだけではなく無数のレーザーまでスティングモンに向けて放った。

キメラモンカオス・RM[ふふふ…抵抗せずに大人しく殺されていればここまで苦しめられずに済んだものを…メガブラスター!!]

とどめとばかりにプラズマ弾をスティングモンに向けて放つキメラモンカオス・ルインモード。
しかし。

アグニモン[バーニングサラマンダー!!]

真横から勢いよく放たれた火炎弾がプラズマ弾の軌道を逸らした。

キメラモンカオス・RM[何?]

アグニモンの乱入に流石のキメラモンカオス・ルインモードも少しだけ驚いた。
しかもアグニモンだけではなくウィザーモン、ラプタードラモン、レーベモン、レオモンまでも乱入してきたのだ。

賢『君達、どうして…?』

ルカ『すみません、しかし僕達もどうしようもない馬鹿なんです。仲間を置いて逃げるくらいなら、一緒に戦います』

ユーノ『僕もルカと同意見です。仲間を見捨てて逃げるくらいなら死んだ方がマシです』

遼『お前少し無茶しすぎだ』

エリオ『立てますか?賢さん?』

一輝『戦いはまだまだこれからだ。そうだろう?』

賢『一輝さん…はい、ルカ達もありがとう…君達も僕に劣らず馬鹿だな…!!』

遼『馬鹿で結構!!』

一輝『行くぞお前等!!』

ルカ、ユーノ、エリオ『『『はい!!』』』

スティングモンを先頭に、ラプタードラモン、レオモン、アグニモン、ウィザーモン、レーベモンがキメラモンカオス・ルインモードに特攻する。

アグニモン[ファイアダーツ!!]

手甲から放たれる炎の矢をキメラモンカオス・ルインモードに向けて放つアグニモン。

ウィザーモン[サンダークラウド!!]

レーベモン[エントリヒ・メテオール!!]

ラプタードラモン[クラッシュチャージ!!]

レオモン[百獣拳!!]

アグニモンに続いてウィザーモンとレーベモン、ラプタードラモン、レオモンも必殺技をキメラモンカオス・ルインモードに向けて放った。
しかし、マグナモンXやベルゼブモンXの攻撃を容易く防いだキメラモンカオス・ルインモードに成熟期の攻撃など効くはずがない。

キメラモンカオス・RM[ふっ…はははは…]

防御する必要もないのか、直撃を受けながらも笑い続けるキメラモンカオス・ルインモード。
それでも諦めずに攻撃を続けるアグニモンとウィザーモンとレーベモン、ラプタードラモン、レオモン。
やがて飽きたのか、キメラモンカオス・ルインモードは冷たくアグニモン達を見遣る。

キメラモンカオス・RM[しつこい]

凄まじいスピードで動いたキメラモンカオス・ルインモード。
そのスピードはアグニモン達では反応すら出来なかった。

キメラモンカオス・RM[メガブラスター!!]

プラズマ弾を散弾銃のように放ち、アグニモン、ウィザーモン、レーベモン、ラプタードラモン、レオモンを撃墜する。

スティングモン[スパイキングフィニッ…]

キメラモンカオス・RM[消えろ!!ゴッドトルネード!!]

キメラモンカオス・ルインモードが放った竜巻がスティングモンを吹き飛ばし、スティングモンも地面に叩き落とされた。

賢『ぐっ…』

辺りを見回すと、ダメージを受けすぎたために、進化と融合が解けているルカ達。
いや、最早異常の域の実力を誇るキメラモンカオス・ルインモードの技はただ掠るだけでも深刻なダメージを与える。
あれだけの攻撃を受けてまだ生きているのは流石と言うべきかもしれない。

賢『ルカ…ユーノ…エリオ…遼さん…一輝さん…くそ、まだだ…まだ戦える……!!』

飛びそうになる意識を必死に繋ぎ止めながら立ち上がるスティングモン。
キメラモンカオス・ルインモードはニヤリと笑った。

キメラモンカオス・RM[まだ立ち上がるか…いいだろう。バラバラに砕いてやるとしよう]

大輔「出来るかな?お前によ」

賢『だ、大輔!!?』

賢が見遣ると、そこにはボロボロになりながらも両足でしっかりと立っている大輔。

大輔「悪い、目を覚ますのに時間がかかっちまった」

賢『はやて達まで…全く君達も馬鹿だね…』

はやて「賢兄達に言われたらおしまいやで…」

賢『はは、違いない。』

アインス「もう一度ユニゾンし、ジョグレスで戦おう。」

リイン「このまま戦い続けるくらいならそっちの方が可能性があるですよ」

賢『君達…』

大輔「全ての力を振り絞ればそれくらいのことは出来るだろ?」

賢『そうだね。やれるだけやろうか!!』

ブイモンとスティングモンが融合する。

パイルドラモン[ジョグレス進化!パイルドラモン!!究極進化!インペリアルドラモン!!]

インペリアルドラモン・ドラゴンモードに一気に進化して、キメラモンカオス・ルインモードに挑む。

インペリアルドラモン・DM[ポジトロンレーザー!!]

背部のポジトロンレーザー砲から放たれるレーザー。
キメラモンカオス・ルインモードは容易くそれを弾いた。

キメラモンカオス・RM[メガブラスター!!]

高速で動き回るインペリアルドラモン・ドラゴンモードに散弾銃タイプのメガブラスターを叩き込む。
爆煙に飲まれるが、インペリアルドラモン・ドラゴンモードは即座に爆煙から飛び出るとモードチェンジでインペリアルドラモン・ファイターモードに。
ポジトロンレーザー砲をインペリアルドラモン・ファイターモードの胸部に存在する、ドラゴンモードの名残である竜顔に接続すると、必殺技を繰り出す。

インペリアルドラモン・FM[ギガデス!!]

ポジトロンレーザー砲から放たれたエネルギー波がキメラモンカオス・ルインモードに炸裂した。

ノーヴェ「やったのか?」

そしてフェイト達だけではなく他の子供達までこの場に戻ってきていた。

キメラモンカオス・RM[その程度で倒されるほど落ちぶれてはいない。テラヒートバイパー!!]

インペリアルドラモン・FM[がはっ!!?]

キメラモンカオス・ルインモードの必殺技をまともに受けた。
インペリアルドラモン・ファイターモードの放ったギガデスの比ではない衝撃が襲う。
上空で再び閃光が生まれ、全員は思わず顔を腕で庇った。
煙が晴れた後に現れたのは、身体を持っていかれそうな爆風に吹き飛ばされボロボロになり、力無く空中に留まるインペリアルドラモン・ファイターモードの無惨な姿だった。

「先輩…」

「本宮先輩!!一乗寺先輩!!」

後輩達が必死に呼びかけるも反応がない。

遼「駄目なのか…?俺達は勝てないのか?」

アリサ「何諦めてんのよ!!?私達が諦めたら全て終わりよ!!今まで、何度もピンチを潜り抜けてきたじゃない!!たかが一度やられたくらいで諦めんじゃないわよ馬鹿!!」

はやて「アリサちゃん…」

アリサ「私達が道に迷う時も、立ち止まる時も、何があっても大輔は絶対に後戻りも諦めたりもしなかった。私は今でも、大輔を信じてるわ!!!!」

フェイト「そうだよ…大輔も賢も…どんな絶望的な状況でも戦うことを止めなかった」

僅かな力を振り絞って戦い続ける大輔達。
その姿に勇気づけられ、フェイト達はインペリアルドラモン・ファイターモードを見つめる。

大輔『…ああ、そうだな。まだ戦える……』

賢『諦めてたまるか…ここで諦めたら…今までのことが無駄になる』

アインス『私達も…私達に出来ることを…』

リイン『絶対に…負けないです…』































そして遠くに避難させられていた太一達。

太一「………」

ゲンナイ「お前達、どこに行くつもりじゃ?」

太一「決まってんだろ。あいつらのところに戻るんだ。」

ゲンナイ「な、何じゃと?」

光子郎「確かに、僕達では奴との力の差がありすぎて勝負にはならないでしょう。」

丈「でも、こんな僕達でも、インペリアルドラモンの体力の回復のための時間稼ぎくらいは出来ると思う」

ヤマト「もう、あいつらだけなんだろ?キメラモンカオスっていう怪物を倒せる可能性があるのは?」

もしオメガモンに進化出来たとしてもキメラモンカオス・ルインモードの足元にも及ばないだろう。
もうそれだけ戦いのレベルが上がりすぎている。

ゲンナイ「ま、待て!!待つんじゃ。行くのは許さん!!」

ヒカリ「ゲンナイさん!!?」

ゲンナイ「お前達が行って大輔達の助けになるのならとっくに行かせとるわい。わしらに出来るのは…大輔達とインペリアルドラモンを信じることだけじゃ。そうじゃろう?」

ゲンナイの見つめる先には力なく浮遊するインペリアルドラモン・ファイターモード。
太一達は時間稼ぎすら出来ない自分達の非力さを嘆いた。






























インペリアルドラモン・ファイターモードの瞳に闘志が滲み出る。
少しずつゆっくりとだが、身体が動き始めた。

大輔『諦めてたまるか。ここまでの努力を無駄にしてたまるか…!!』

一輝「…そうだな、お前はいつでも諦めずに前を向いていたな……いつもいつも負けず嫌いで…そんなお前だからこそここまで来れた」

フェイト「うん。みんな!!みんなの力をインペリアルドラモンに!!私達みんなの力を託すの!!」

【はい!!】

デジヴァイスの光をインペリアルドラモン・ファイターモードに与える。
みるみるうちにダメージと体力が回復していく。

大輔『暖かい光だ。みんなからの友情を感じる。そして勇気が湧いてくる…』

突如、光に反応するように勇気のデジメンタルと友情のデジメンタル、そしてロングソードが出現する。
2つのデジメンタルとロングソードにデジヴァイスの光が集まり、1つとなったそれは彗星の如く真っ直ぐインペリアルドラモン・ファイターモードの元へと飛んでいった。
空中で姿を変え、デジ文字が刻まれたそれは…。






























ヒカリ「……ホーリーリング!!?」

テイルモン[ええ、みんなの希望が詰まった……]

ヒカリの言葉に、テイルモンが優しい声で答えた。






























ホーリーリングが変化した聖剣・オメガブレードは、インペリアルドラモン・ファイターモードの目の前で停止する。

賢『勇気のデジメンタルと友情のデジメンタルとブイモンのロングソードが…』

はやて「大輔さん!!賢兄!!受け取るんや!!」

フェイト「私達みんなの力を!!」

インペリアルドラモン・ファイターモードは当たり前のように、その聖剣・オメガブレードを掴み取った。
その瞬間、光が閃いた。

インペリアルドラモン・PM[インペリアルドラモン…モードチェンジ、パラディンモード。]

インペリアルドラモン・ファイターモードは、騎士のような、天使のような、美しい純白色をした姿に変わっていた。

フェイト「インペリアルドラモン・パラディンモード、超究極体。フリー種、古代聖騎士型。古代竜戦士型デジモンのインペリアルドラモン・ファイターモードが、聖騎士オメガモンのパワーを得てパワーアップし伝説の聖騎士へと形態を変化させた姿とも言われている。これが古より伝わるインペリアルドラモンの最終最強形態で、古代デジタルワールドの大破壊の時に降臨し、世界を完全な崩壊から救ったと言われる。ロイヤルナイツの始祖であり、ある意味最古の聖騎士と言える。必殺技は究極剣・オメガブレードで敵を一刀両断し構成データを初期化して消し去ってしまう“オメガブレード”。」

純白の古代聖騎士、インペリアルドラモン・パラディンモードと漆黒の破壊神、キメラモンカオス・ルインモードが相対する。
世界のバランスを崩しかねない超究極体同士の空前絶後の戦いが始まる。


 
 

 
後書き
インペリアルドラモン・パラディンモードは超究極体設定でいきます 
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