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我輩は逃亡者である

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第二章 世界からの逃亡者三人。
  14.そんなことより晩御飯

「ファッンタ!ファッンタ!」
「タコッス!タコッス!」
「ちょ!Mもオータムも落ち着いて!ISつくってもらうのが目的だから!?」
「バカかスコール!ファンタとISどっちが重要だと思ってる!?」
「ISよっ!!」
「え?タコスじゃないのかよ?」
「オータムまで!?」

ふむ、会って数分だけどスコールさんの胃にマッハで負担がかかってるのがわかる。

「取り敢えずファンタとタコスの大量生産機だけでもつくったげましょうよ」
「そうだね、こんな形でくーちゃんの予想が当たるとは束さんびっくりだよ」
「それにしてもMさんは織斑千冬に似ていますね」

--そうくーちゃんがいった瞬間Mさんの空気が変わった、怒気が叩きつけられたかのように錯覚するほどだった…のだがMさんは怒鳴りそうになったのをグッと止めた。
くっ、ここで怒るとファンタが…とか聞こえる、あんな怒気放ったのにファンタと天秤にかけてファンタが勝つのか。

「すまないがあの人と似ていることには触れないでくれ、あの人とは捨てられ生き別れた姉妹だ。あとMはコードネームの様なものだ、マドカと呼んでくれ」
「あれ?マドカさん今さらっと関係性について言いましたよね?あ、私はクロエとお呼びください」
「だから捨てられた恨みを晴らすため復讐をすると決めたんだ!」
「まどっちボロボロ関係性とちーちゃんに対する思いぶちまけてるよ」
「因みにマドッチはあの世界最強ブリュンヒルデにどう復讐するつもりなの?」

あの人に復讐とか織斑千冬と束先輩を抜いた世界を敵にまわすより難易度が高いのではないだろうか…?
なにより目が泳いでるぞマドッチ、もしや考えてなかったとかじゃないのだろうか。

「え、えっとだな…靴に画鋲を入れたり不幸の手紙送ったりだな」
「微笑ましいレベル!でも画鋲があの人に刺さんのかな?手紙は多分気にも止めないよ」
「じゃ、じゃあ恥ずかしい写真を撮ってばらまく!」
「盗撮に気づかれてミンチにされそう」
「ならどうしろと言うのだ!?」
「これで案打ち止めとか発想力無さすぎでしょ!?」
「復讐はしたかったが内容なんて考えたことなかったから…」
「マドカさんアホの子…根がいい子すぎるのでしょう、取り敢えずなにか間接的に復讐してはどうでしょうか?」

間接的にか…マドッチなにか思い付く?ファンタ飲めなくするとかか?それマドッチ限定だわ。などと話してると束先輩がふと口をただしてきた。

「それじゃあちーちゃんの弟のいっくんにちょっかいを出してみたら?まどっちレベルの考えの復讐ならいっくんも大丈夫だろうし、出会い頭に銃で撃ったりしない限りさ」
「そ、そんなとこするか!下手したら死んでしまうぞ!?」
「うん、束さんはまどっちはそのままでいてほしいなー。そうだ、まどっちにならISつくったげてもいいよ?」
「そんなことよりファンタだ!」
「ちょっとMシャラップ!篠ノ之束博士お願いします、是非お願いします」

スコールさんが必死である、マドッチを押し退けて束先輩に押しよっている。

「それじゃあ織斑一夏くんに嫌がらせしようか、とばっちりだが最後には謝って許してもらおう」
「そうだな…どうしようか、出会い頭に一撃なにか見舞うのはいいと思うのだが」
「臭いもの叩きつけて逃げるとかどうだろうか?」
「納豆か?」
「いや、くさやとかどうかな?」

そうしてマドッチと臭いものは何がいいか話してるとくーちゃんが
それならシュールストレミングはどうでしょうかといってきた。

「そ、それは…」
「流石くーちゃんおれたちの考えを軽く越えていくね」
「それじゃあラボを日本に移したら決行しようか、金髪ウェーブから聞いたけどまどっちたちも活動を日本に移すんでしょ?」
「あ、ああ。いや、決行って手伝って貰えるのか?」
「勿論!かーくんがね!」

おれですか!?だって叩きつけたあとは逃げるじゃん、ならかーくんじゃん?え、えー。ってやり取りをしたあと無事晩御飯にありついた。そう忘れかけていたが晩御飯を食べに来ていたのだ、マドッチたちと一緒に食べたけど美味しかったです。




▽▽▽▽


その後マドッチのISをどんなのにするかなど話したあとホテルへと戻った。…ファンタ限定ドリンクバーとかつけてどうするのだろうか?左手にはタコスをってなんだ?
つぎのラボを日本の何処へ設置するかも決まったので明日にはホテルを出るみたいだ、少し名残惜しくもあるが日本も久しぶりになるので懐かしい。

「春休みにはこんなことになるとは思ってなかった…誰だよIS動かし始めた男は」
「いっくんだよ…後悔してるのかな今の生活を?」
「いえ、全然?いきなり何言うんですか束先輩は?」
「えー…なんかしんみりしたこと言ったのはかーくんじゃん」

思ってなかっただけである、実際今の生活は楽しいのでこれはこれでいいと思っている。ただ日本が懐かしくなったのだ。味噌汁のみたいな…あ、つくれる人いない…
練習すれば作れるかな?

「まあ束さんもくーちゃん以外の人と一緒に行動するとは思わなかったよ」
「発明力はあっても発想力が貧相だったんですか?」
「違うよ!?いやー束さんは基本他人に興味ないからね」
「ああそういうことですか、ならまあ束先輩に興味持ってもらえてよかったですよ……そうじゃないと今ごろ織斑千冬さんに捕まってました」
「あーそうだねぇ、流石にちーちゃんからかーくんが一人で逃げ切るのは無理だね」

--でもかーくんが10人くらいいれば逃げ切れるかーくんも何人かいるかも。やめてくださいなんかキモいです。
そんなどうでもいいことを話ながらホテルを出る準備をした。 
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