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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第百六十五話 天地

 
前書き
身の程を弁えない馬鹿には鉄槌を。 

 
想いを具現化する世界にて、凄まじい激闘…には程遠い食前運動が行われていた。

バキッ!!

ベリアルヴァンデモン[ぐあっ!?]

腕を組んだままの足だけで戦っている状態のマグナモンに蹴り飛ばされる。
まるで過去(正確にはパラレルワールド)の修正時の再現である。

マグナモン[弱いな…]

ベリアルヴァンデモン[ぐ…おお…]

蹴られた顔面を押さえているベリアルヴァンデモンを冷たく見据えるマグナモン。

マグナモン[そんな程度で世界をどうにかしようとしていたのか?及川を利用して…暗黒の種まで使って…そのザマか?]

ベリアルヴァンデモン[ば、馬鹿な…この俺がこんな奴に…パンデモニウムフレイム!!]

至近距離でマグナモンに必殺技を浴びせる。
しかし同じ究極体クラスでも両者には絶対的な力の差が出来ていた。

マグナモン[…はあ、随分と気持ちのいいマッサージだな。]

こきこきと慣らしながら肩を動かすマグナモンにベリアルヴァンデモンが驚愕する。

マグナモン[次は背中を頼めるか?最近疲れが溜まっててなあ…丁度良いぜ]

馬鹿にするように言い放つと怒りに歯軋りしながらマグナモンに突撃するベリアルヴァンデモン。

マグナモン[馬鹿だな。せっかく攻撃を当てさせてやろうとしたに]

ベリアルヴァンデモンの突撃をサラリとかわすとデコピンで地面に叩きつける。

ベリアルヴァンデモン[ぐ…ぐうう…]

マグナモン[全くお前にはガッカリだぜ。暗黒の種で俺sugeeeeee!!俺tueeeeeee!!みたいな態度を取っていながらそのザマとは。お前なんかもう指1本で充分だ]

真ん中の指をくいくいと動かしながら鼻で笑う。
はっきり言って最早食前の運動にすらなっていない。

マグナモン[そら!!]

指から放たれるビーム。
ベリアルヴァンデモンは何とかそれをかわす。

マグナモン[よく避けたなあ、偉い偉い。じゃあ今度は連発だ。避けられるかな?]

ビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビ!!!!

凄まじい勢いで指先から連射されるビーム。
ベリアルヴァンデモンは最初の数発はかわしたが、次はかわしきれずに全弾命中。

ベリアルヴァンデモン[ぐおおおお!?]

マグナモン[おっと]

吹き飛んでいくベリアルヴァンデモンの背後に回り込むとベリアルヴァンデモンの背中にデコピンを喰らわせ、吹き飛ばす。
指1本で充分と言い放っただけあって本当に指だけで相手をしている。
マグナモンが一気に接近すると指先をベリアルヴァンデモンの額に突き付ける。

ベリアルヴァンデモン[っ!!]

恐怖により目を閉じるが、ビームではなく触れる程度の軽いデコピン。

マグナモン[何ビビってんだ馬鹿]

嘲笑うマグナモンにこれではどちらが悪役か分からないとフェイト達は思う。
徹底的に相手をコケにし、屈辱感と無力感を植えつけていく戦い方は一応黒幕であるはずのベリアルヴァンデモンが哀れに思えてくるから不思議だ。

ベリアルヴァンデモン[ぐっ…なんてガキ共なんだ…だが、これくらいでやられる俺じゃねえ……!!俺はやっとの思いで復活したんだ……ここでお前ら如きにやられてたまるか!!]

メルティング・ブラッド。
全てを溶解させる赤い霧。
しかしマグナモンは顔色すら変えず指1本で充分と言う宣言を覆さないように指先を地面に向けて放つ。
爆風で赤い霧を吹き飛ばすとベリアルヴァンデモンにビーム連射。

ベリアルヴァンデモン[ぎゃあああああああ!!!!]

ビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビ!!!!

凄まじい連射のビームにベリアルヴァンデモンが悲鳴を上げながら倒れた。

マグナモン[まだと分かっていないようだからお前の皺のない脳みそにも分かるようにハッキリと教えてやろうか?無駄なんだよ。お前みたいなカスが俺に勝とうなんて、微生物以下のお前がどう頑張ったって]

ベリアルヴァンデモン[ぐ、ぐうう…]

屈辱に顔を歪ませるベリアルヴァンデモンヴァンデモン。

ベリアルヴァンデモン[(ぐっ…な、何とかしてデジタルワールドに…デジタルワールドにさえ行けば奴らなど…)]

マグナモン[そうそう、更にショックな事実を教えてやろうか?デジタルワールドにロックをかけた際にデジタルワールドにも実力のある奴らを行かせたんだ。そいつらはまだ経験は浅いけど…1人1人がお前程度なら簡単に倒せる程の実力を持っているぞ]

ベリアルヴァンデモン[なっ…馬鹿な…嘘を…嘘を吐くな!!]

マグナモンの言葉を信じたくないのかベリアルヴァンデモンは真っ青な表情で叫んだ。

マグナモン[まあ信じる信じないはお前の自由だけどな]

フェイト「私達はあなたを許さない」

なのは「人の今よりよくなりたいという思いを利用したあなたを…」

ルカ「あなたに与える慈悲など微塵もない。圧倒的な実力差を痛感しながら絶望の果てに死ぬ。それがあなたに出来ることですよ。」

全員から絶対零度の視線を向けられる。
アリサからは憐れみの目を向けられた程だ。
奴らは自分を脅威として見るどころかそこら辺に転がる石ころと同程度にしか見ていない。

マグナモン[そろそろお遊戯はお終いにしようぜ。ベリアルヴァンデモン]

空間を急速圧縮、瞬間膨張させ、黄金のレーザー光を放つ。

マグナモン[シャイニングゴールドソーラーストーム!!!!]

黄金のレーザー光がベリアルヴァンデモンに炸裂した。






























おまけ~楽屋裏~

大輔「弱いなベリアルヴァンデモン。」

フェイト「うん、弱い」

賢「まあ、実際歴代ラスボス最弱みたいな物だしね」

はやて「はあ、これでリリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~も終わりなんか~」

なのは「何か物凄く緊張感のない終わりだね」

ユーノ「あはは、そうだね。ナンバーズは仲間だし、ハッキリ言ってstrikers編は無くなっちゃっただろうしね」

アリシア「まあ、多分残りは日常編でのほほんとした終わりを…」

ルカ「それはどうでしょうか?」

全員【?】

ルカ「物語というのはそう簡単に終わるものではありませんからね…さあて、最終決戦の行方はどうなることやら」

 
 

 
後書き
ベリアルヴァンデモン、本当に相手にされていない。
哀れだな 
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