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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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夜に舞う蝶

シリルside

よかった・・・ナツさんたちが来てくれて・・・本当によかった・・・
俺はナツさんたちの姿を見て安心する。
さっきほウェンディが泣いたのを見て思わず突っ込んだけど、もしナツさんたちが来てなかったら間違いなくやられていた・・・
ウェンディはいまだに泣いているが、その顔からは安心しているのが分かる。

「フンッ!妖精の尻尾(フェアリーテイル)って言ったって
、たった四人じゃない!アンタたち!やっちゃ・・・」

ゴッ

盗賊団の男が指を鳴らして指示を出すし、盗賊団が襲いかかろうとする。それは上から飛び降りてきたナツさんによって一瞬で吹き飛ばされる。
男はそれに驚いている。

「てめぇらのことは許さねぇって言っただろ!」

ナツさんが男を睨む。その後ろでルーシィさんが谷底の水に鍵を入れている。

「開け!宝瓶宮の扉、アクエリアス!!」
「全員まとめて吹っ飛びなー!!」
「「「「「うわあああ」」」」」

ルーシィさんの呼び出したアクエリアスさんによって盗賊団が一気に流されていく。

「アイスメイク、氷欠泉(スノーゲイザー!!)

今度はグレイさんが敵を一瞬で凍らせる。

循環の剣(サークルソード)!!」

エルザさんは四方から来る敵を切り裂く。

「シャルルたちはオイラが守るよ!!」

ハッピーはシャルルとセシリーの前に立ち二人のことを守る。
ナツさんたちの攻撃によってたくさんいた盗賊団はいつの間にか全員倒れている。残るはリーダーと思われる男一人!!

「くっ!」
「あとはてめぇだけだ!!」

ナツさんは男に向かって火竜の鉄拳を放ち、男はそれによって吹っ飛ばされる。

「あいさー!!」
「やったわね」
「すごいすごい~!!」

ハッピーたちがそれを見て大喜びする。

「こんなに強い魔導士、はじめてみた・・・!!」
「私たちの仲間が助けに来てくれたんだよ!妖精の尻尾(フェアリーテイル)のみんなが・・・!!」

いつの間にか目を覚ましたヨシノちゃんとウェンディがそれを見て驚きの声と喜びの声を出す。 よかった・・・ヨシノちゃんも無事だったんだ。

「みなさん!!」
「助けに来てくれたんですか!!」

ウェンディと俺が駆け寄る。するとルーシィさんが慌てた様子で言う。

「えっ!?・・・た・・・たまたま通りかかって!!」
「ええっ!?」

どう考えてもウソをついている様子のルーシィさん。ナツさんはルーシィさんのウソに驚いちゃってるし・・・
でも、そういうところが本当に優しい人たちだよな。

「そうなんですか?ありがとうございます!!」

ウェンディはルーシィさんのウソに騙されちゃってるみたいだ・・・まぁ、ウェンディらしいな・・・
すると俺の頭にポンッとグレイさんが手を置く。

「さっきはよく突っ込んだな。かっこよかったぜ」
「え・・・えへへ・・・////」

グレイさんに誉められて俺は嬉しくなる。誉められるのって本当に嬉しいな。

「オホホホホ・・・」
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

後ろから笑い声が聞こえ、俺たちは驚いてそちらを向く。そこには盗賊団のリーダーの男がフラフラと立ち上がっていた。

「いいわ、いいわぁ・・・ゾクゾクしちゃう・・・熱い男ってSU・KI(す・き)♪」
「うお!?」
「ナツ!!」
「ナツさん!?」

男がそういって腕を広げると突然ナツさんが飛ばされる。何が起きたんだ!?

「攻撃が効いてない!?」
「みょうな奴だな!アイスメイク、突撃槍(ランス)!!」

驚くルーシィさんと男に攻撃を放つグレイさん。男はそれを見てニヤッと笑う。
男は避けずにその攻撃を受ける・・・いや、受けたんじゃなくて吸収した!?

「おおきくなった!?」
「攻撃を吸収しているのか・・・」
「ええ!?」

敵はグレイさんの魔法を受けて一回り大きくなる。なんなんだあれ!?

「ウフフ。相手の力を吸って生きる。それが夜に舞う蝶、ナイトバタフライ!
攻撃されるほど、あたしは強くなるのよぉ~!!」

男は体から無数の黒い物体を出して俺たちを攻撃してくる。

「「きゃあ!!」」
「ウェンディ!ヨシノちゃん!」

二人はその攻撃を受けてしまい壁に打ち付けられる。

「「「「「うわぁ!」」」」」

男の攻撃は倒れている盗賊団にまで当たっている。

「自分の仲間にまで!?」
「お前!!仲間がどうなってもいいのか!?」

俺とナツさんが男に言う。男は悪びれた様子もなくこう言った。

「あら、そんなのも避けられないようじゃ、あたしの仲間には必要ないってことよ」
「てめぇ・・・」

それを聞いたナツさんはさらに怒る。

「さぁ・・・あたしの攻撃をもっともっと喰らいなさい!!」

男はさらに大量の黒い物体を放つ。

「きゃっ!」
「ウェンディ!」

俺はウェンディを守るように抱き締める。しかし・・・

「う・・・」
「しまっ・・・」
「ヨシノちゃん!!」

相手の攻撃は無防備なヨシノちゃんの元に飛んでいく。ダメだ!俺の魔法じゃ間に合わない!!

ドン

男の攻撃がヨシノちゃんにぶつかる。いや、正確にはヨシノちゃんを守るように上に乗ったシユウさんに当たる。

「シユウ・・・!?」
「シユウさん・・・!?」
「なんで・・・?」

シユウさんは痛みに顔を歪める。シユウさんは盗賊団の仲間のはずなのに・・・なんでヨシノちゃんを守った?

「もう・・・いいだろ?」

シユウさんは痛みを堪えながら立ち上がり、盗賊団の男を見る。

「竜の宝は手に入ったんだから!こいつら、本当に何も知らない・・・秘密をとく方法は俺たちで調べれば・・・」
「・・・何よあんた。情でもうつった?」

男はシユウさんを睨む。

「竜の宝を使って消えた村を元に戻したいんでしょ?」

消えた村・・・昨日言ってたことか・・・

「ああ。だからこそ早く次の手がかりを探しに・・・」
「プッ。まぁ・・・戻さないけどね」
「え?」

男はシユウさんに向かってそう言う。

「なーんで消した村をわざわざ元に戻さなきゃいけないのぉ~?
竜の宝のことを知ってるっていうから利用しただけなのに、シユウってばまーったく気づかないんだもの。
顔はかわいいけどいい加減あきれちゃうわ~」
「・・・!?」

男はクルクルとその場で回りながら言う。シユウさんは意味がわからなくて驚いた顔をしている。

「どういうこと?仲間じゃないの!?」

ヨシノちゃんはシユウさんに聞く。

「まさか・・・」
「そうよ~。あんたの村を襲ったのはあ・た・し・た・ち」

男にそういわれ、シユウさんは目を見開く。

「・・・じゃあ、あの日俺のすべてを・・・家族や友達を奪ったのは・・・」
「せっかく略奪しに行ったのに、つまんない村だったわぁ。襲い損ね」
「ふざけるなっ・・・ぐっ!」
「シユウ!!」

シユウさんは竜の宝を落とし、男に魔法を放とうとするが、さっきヨシノちゃんをかばったダメージでその場に倒れてしまう。しかし・・・こいつら・・・

「・・・許せない・・・」
「ウェンディ?」

ウェンディは男を見据える。その目からは怒りが感じられる。

「イヤ~ン♪すごい殺気!またあたしに力を分けてくれるのかしら~?嬉しいわぁ♪」

男は嬉しそうに言う。しかしウェンディはそんなのお構い無しに空気を溜める。

「ダメよウェンディ!!」
「攻撃しても吸収されちゃうわ!!」
「天竜の咆哮!!」

シャルルとセシリーがウェンディを止めようとするがウェンディは男に向かって咆哮を放つ。

「ウフフフ・・・オホホホ」

やっぱり全部吸収されちまうのか・・・でも!

「俺だって・・・水竜の咆哮!!」

俺も咆哮で男に攻撃する。男はそれをみるみる吸収して大きくなる。

「「「でかー!!」」」

「俺だってやってるぜ!火竜の咆哮!!」
「開け!天蠍宮の扉、スコーピオン!!」
「サンドバスター!!」
「アイスメイク、突撃槍(ランス)!!」
循環の剣(サークルソード)!!」

それを見たナツさんたちも一緒に攻撃してくれる。

「ちょ・・・みんなまで!!」
「これ以上の攻撃は本当に危険よ!!」
「すごいカウンターがきっと来るよ~!!」

ハッピーたちが慌てた様子で言うが、俺たちは攻撃をやめない。すると、俺たちの魔法が次第に一つに集まっていく。

「・・・え!?みんなの魔法が・・・」
「一つに・・・!!」
「これってもしかして・・・」
「「「合体魔法(ユニゾンレイド)!?」」」

俺たちの魔法は一つに合わさって、盗賊団の男にどんどん吸収されていく。

「すごい!こんな強い攻撃初めて!!高まるぅ~!!」

ビキッ

「え?え!?」

男の体から突然変な音が聞こえる。よく見ると男の体にヒビのようなものが入っているように見える。もしかして・・・相手の限界値(リミット)を越えたのか!!

「ちょ・・・これ以上は・・・む!!」

バンッ

ついに魔法を男は吸収できなくなった男は爆発し、その場に倒れ落ちる。

「・・・か・・・勝った・・・?」
「よ・・・よかった・・・」

その場に座り込むウェンディ。俺もその隣でしゃがみこむ。

「やったなウェンディ!!シリル!!」
「すご~い!!」
「大したもんだぜ」
「うむ。よくやった」

ナツさんたちが笑顔で俺たちを誉めてくれる。めっちゃうれしい・・・

「信じられない!相手の許容量を越えるなんて・・・!?」

シャルルは男を倒したことに驚き、ハッピーとセシリーは二人でハイタッチしている。
俺たちが盗賊団を倒したことに喜んでいると

「シユウ!?」

ヨシノちゃんの叫び声が聞こえ、俺とウェンディはそちらを向く。
そこにはお腹から血を流しているシユウがいた。

「やだ・・・どうしよう・・・血が・・・!!」
「シユウさん!!」

俺は急いでシユウさんとヨシノちゃんのそばに駆け寄る。シユウさんは出血がかなりひどくて、呼吸もかなり苦しそうだった。

「いつからこんな・・・もしかしてさっき私をかばったときに・・・!?」
「ヨシノ・・・俺のかわりに・・・みんなに謝っておいてくれないか・・・?」

シユウさんは真っ青な顔でヨシノちゃんにお願いする。

「何言って・・・そんなことより早く村に戻って手当てを・・・」
「いいんだ・・・」
「え・・・」
「もう、いいんだ・・・
俺はみんなに・・・ひどいことをしてしまった・・・どのみち・・・もう・・・ここにはいられないんだ・・・」

シユウさんはフラフラになりながら言う。一瞬倒れそうになるが、それをヨシノちゃんと俺で支える。

「シユウ!!」
「シユウさん!!」
「半年前・・・村が襲われて・・・俺はすべてを失ったんだ・・・家も家族も友達も・・・
村をどうにかしたくて、聞いたことのある竜の宝を探そうとしたとき・・・あいつらに声をかけられた・・・
いい奴らじゃないのは・・・すぐにわかったけど・・・どうでもよかった。
村を元通りにするためなら・・・なんだってできたから・・・でも・・・ゴホッ!」
「シユウ!!」

シユウさんは苦しそうに咳をする。ケガがよっぽど深いんだろうか・・・

「ばか・・・だよな・・・ずっと・・・村を襲った奴らに従ってたなんて・・・」
「もう話さなくていいから!!」

ヨシノちゃんが止めるが、シユウさんは話すのをやめない。

「俺は・・・もう一度帰る場所が欲しかったんだ・・・一人で生きるのは・・・つらくて・・・」
「・・・バカ・・・」

シユウさんの手をヨシノちゃんはギュッと握る。

「シユウは一人ぼっちじゃないじゃん・・・私がここにいるよ!!私・・・シユウを一人になんかしない!シユウの家はここなんだよ!?だから・・・」

ヨシノちゃんはシユウさんの手を強く握りながら、大粒の涙を流す。

「ずっとここにいてよ・・・!いなくなっちゃやだよぉ・・・」

シユウさんはヨシノちゃんにそう言われると、少し笑顔になる。

「・・・そっか・・・もう・・・ずっと・・・一人じゃなかっ・・・ありがとう、ヨシ・・・ノ・・・」

シユウさんはヨシノちゃんにそう言うと、ヨシノちゃんに頭を預けるように気を失う。ヨシノちゃんはそんなシユウさんを抱き締める。

「・・・シユウ?ねぇ・・・やだぉ・・・やだ・・・シユ・・・シッ・・・シユウ~・・・」

ヨシノちゃんはシユウさんを抱き締めながら声を出して泣く。
シャルルやルーシィさんたちも、そんな二人を見て涙する。
だけど・・・俺にはわかる・・・






















まだわずかにシユウさんに生気がある!!

「俺に任せて・・・」
「シリル・・・?」

俺はシユウさんに魔力を当てる・・・だけど、俺の力じゃあ全然傷が治るようには見えない・・・

「私に任せて!!」
「ウェンディ!あんた、そんな体で・・・」
「ウェンディが危険なことになっちゃうよ~!!」
「大丈夫!!」

ウェンディはシャルルとセシリーに大きな声で言う。

「絶対に助ける!!もうこれ以上・・・大切な人たちを泣かせたくないの!!」

ウェンディがそう言い、治癒魔法の魔力を強める。すると

「傷が・・・」
「消えた・・・」

俺たちの体に合った傷がみるみる消えていく。さらには氷漬けにされていた村人たちも少しずつ元に戻っていく。

「すごい・・・」
「ウェンディが本当に得意なのは攻撃魔法じゃなくて人を癒す治癒魔法なの。でも・・・」

ウェンディが魔力を当てているとシユウさんは目を覚ます。

「こんな大きな魔法ははじめて・・・!!」

シャルルはウェンディがシユウを助けたことに涙して、俺たちはシユウさんが治ったことに喜んだ。

「よかった・・・」フラッ
「ウェンディ!!」

治癒を終えたウェンディは気を失う。俺はそんなウェンディを受け止める。

「ウェンディ!?」
「大丈夫。気を失ってるだけだから」
「そうなんだ・・・」

ヨシノちゃんはウェンディが気を失ってるだけと知って安心した表情になる。

「しばらく寝かせてあげよう」
「もちろん!今日はウェンディ・・・すごく頑張ったからね」
「そうね・・・」
「すごかったね~!」

俺たちはウェンディをゆっくりと地面に寝かせる。そんなウェンディの顔はすごく満足そうな顔をしているように見えた。




















しばらくすると・・・

「・・・あれ?」
「ウェンディ?よかった。気がついた」
「大丈夫?あんた魔力を使いすぎて倒れたのよ」
「でも気がついてよかった~!」

眠っていたウェンディが目を覚ます。よかった。特に問題とかもなさそうだ。

「ウェンディ!!よかったぁ!!」
「ちょ!?」
「いきなり抱きつかないであげて!!」

シャルルと俺はヨシノちゃんがウェンディにいきなり飛び付いたことに驚いてしまう。ウェンディは今起きたばっかりだからあんまり無理させないであげて!!

「ヨシノちゃん・・・あ!!シユウさんや村の人たちは!?」
「安心して!みーんな無事だから」
「ウェンディの魔法が皆さんの氷も溶かしちゃったんだぞ!」

ヨシノちゃんが指をさしたところには元気そうに話している村の人たちとシユウさんがいる。

「シユウもこのまま村にいられることになったんだ!みんながね!「この村でやりなおせ」って言ってくれて・・・!!
ぜーんぶウェンディとシリルのおかげだよ!本当にありがとう!!」

ヨシノちゃんはまんべんの笑みで俺たちにそう言う。ヨシノちゃんも村の人たちも救えてよかった。

「やっぱりウェンディもシリルもすごい魔導士だったんだね!」
「そ・・・そんなっ!」

ヨシノちゃんはそう言いながらウェンディに頬擦りをする。

「なんか二人がイチャイチャしてるように見えるぞ?」
「それはあんたの勘違いよ」
「僕もそう思う~」

俺が二人を見てそう言うとシャルルとセシリーに否定される。本当かな?なんか最近ウェンディが俺からすごい離れていってるような気が・・・

「ところでさぁ・・・シリルの膝枕はどうだった?」コソッ
「え・・・ええ!?」

ヨシノちゃんがウェンディの耳元で何か言うとウェンディは顔を真っ赤にして声をあげる。なんだ?

「私からのお礼だよ!シリルにお願いしてウェンディが寝ている間膝枕してもらったんだから」
「な・・・なんでそんな・・・////」
「だって・・・ウェンディ、シリルのこと好きでしょ?」
「ええ!?なんで!?」
「だってずっとシリルと一緒にいたがるし、なんか話してるときもシリルの方チラチラ見てるんだもん!多分シユウもわかってるよ?」
「そ・・・そんな・・・////」

なんか二人がコソコソ話しちゃってる。ウェンディの声だけ丸聞こえだけど・・・ヨシノちゃんが何言ってるかわかんないから何の会話してるかわからないや・・・

「ウェンディ!頑張ってね!!」
「え!?な・・・何を頑張るの!?」

ヨシノちゃんはウェンディとの会話が終わったのか、シユウさんの元に走っていく。あとに残されたのは顔を真っ赤にしたウェンディただ一人。
俺はそのウェンディに近寄る。

「大丈夫?ウェンディ」
「し・・・シリル!?う・・・うん!!全然大丈夫!!」

慌てた様子で首をものすごい勢いで横に振るウェンディ。なんか小動物みたいで可愛いぞ!?

「でも・・・よかったね。無事に解決できて」
「うん!!だけど・・・私たちだけじゃ解決できなかったね。また皆さんに助けてもらっちゃいました・・・」
「そんなこと気にしてたの?」

ウェンディが少し落ち込みぎみにそう言うとルーシィさんが顔を覗きこみながら言う。するとナツさんがウェンディの髪を後ろから掴む。

「いいじゃねーか!解決したんだし!助け合うのが仲間だろ!」
「ちょっと!!ナツさん!!髪を引っ張らないであげてください!!」
「悪ぃ悪ぃ」

俺がナツさんを注意するとナツさんは悪びれた様子もなく手を離す。ウェンディも怒ってるか?と思って顔を見たらなんだか嬉しそうな顔してる!?
もしかしてウェンディってそういうことされたい人なのか!?

「じゃあ俺らも家に帰るか!!」
「? 家?」
「家って・・・?」

突然ナツさんが背筋を伸ばしながらそう言ったので、俺とウェンディは意味がわからず聞き返してしまう。

「おう!!俺らの家だ!」

ナツさんがそう言うとそこで俺たちはようやく家という言葉の意味を理解する。

「「はい!!家に帰りましょう!!」」

俺とウェンディは返事をする。俺たちの家・・・たくさんの家族(なかま)がいる(ギルド)・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)に!!

パァッ

「「!?」」

俺たちが話していると突然まばゆい光が目にはいる。俺たちはそちらを向くとそこにはヨシノちゃんがうろうろしていた。

「どうしたの!?」
「ヨシノちゃん?この光は!?」
「わかんない!竜の宝が突然光だして・・・」
俺とウェンディ、そしてヨシノちゃんは光輝く竜の宝の前にやって来る。するとその光の中から一つの映像が現れる。そこには一人の少女と一匹のドラゴンが映し出されていた。

「なに・・・これ・・・」
「ウェンディ・・・シリル・・・私、あの子知ってる・・・」
「「え!?」」

俺とウェンディはヨシノちゃんの方を向く。もしかして・・・これが竜の宝の秘密なのか!?





 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。
原作だとウェンディにみんなの魔力が集まって敵を倒しましたがここでは全員での合体魔法(ユニゾンレイド)にしてみました。
次でいよいよ竜の谷編終了です。
次回もよろしくお願いします。
 
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