| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

歌集「春雪花」

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

41




 暁の

  畦を濡らすや

   通り雨

 去りてやけふも

    野を歩くなれ



 早朝…不意に通り雨が地を濡らす…。
 田植え時季の畦を濡らす雨…さして時を経ずして止んだ。大地からは噎せるような土の香りがたつ…。
 その中を私は、翠を眺め…歩く…。

 一人…彼を想いながら…。



 夕暮れの

  翠を燃やす

    紅の

 黄昏てけふも

     君 想いける



 一日が暮れてゆく…。
 夕陽は新緑すら燃やすかの如く紅い…。
 そんな黄昏時…やはり彼を想ってしまうのだ…。

 夕の光景は否が応にも…切なさを呼ぶものだ…。


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧