レインボークラウン
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第二百二十八話
第二百二十八話 二人と四匹
華奈子と美奈子は二人でビー玉作りについて話していたがそこにいるのは二人だけではなかった、その他にもだ。
華奈子の使い魔であるライゾウとタロにだ、それに。
美奈子の使い魔のタミーノとフィガロもいた、合わせて四匹の使い魔達もいてだ。
ライゾウとタロはだ、それぞれ華奈子に言った。
「ご主人、落ち着いてな」
「ご主人は慌て者だから」
「ご主人は落ち着いてやれば出来るんだよ」
「だから後は慌てないだけ」
「そうしていけよ」
「本当に落ち着いてね」
二匹で自分の主に言いだ、そして。
美奈子にもだ、タミーノとフィガロが話していた。
「では、です」
「一つ一つ進めていきましょう」
「時間的な区分も決めて」
「的確に」
「これ位ならです」
「期限内に出来て充分時間があります」
こう美奈子に話すのだった、その使い魔達の言葉を受けてだ。
華奈子は首を傾げさせてだ、美奈子に言った。
「何か使い魔でもな」
「どうかしたのかしら」
「いや、それぞれ違うよな」
「そう思ったのね」
「それもかなりな」
美奈子の使い魔達も見て言うのだ。
「随分とな」
「その通りね、華奈子の使い魔の子達は」
「随分とあたしに言ってな」
華奈子は華奈子で美奈子に言う。
「美奈子の方は畏まってるな」
「そうね、けれどね」
「けれど?」
「皆それぞれの主のことは大切に思ってるわよ」
このことはというのだ。
「皆ね」
「そういえばそうか、タロもライゾウもな」
華奈子はここで自分達の使い魔を見た。
「あたしのこと気にかけてくれてるな」
「だからね、同じよ」
「いい使い魔達か」
「お互いにいい子達が一緒にいてくれているわね」
「だよな、そうなるよな」
「このことを感謝しながら」
「そうしてな」
ここで華奈子は笑顔になった。
「仲良くな」
「やっていきましょう」
こう話してだ、共に進めていくのだった。ビー玉作りを。
第二百二十八話 完
2015・4・13
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