FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~
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ナツvsグレイ
「アイスメイク・・・突撃槍!!」
「くっ」
グレイさんはそう言って魔法を放つ。ナツさんはそれをジャンプしてよける。その破片が俺たちの方にも飛んでくる
「水竜の盾!!」
俺はジュビアさんの使っている魔法の要領で水の盾を敷いて破片を防ぐ。
別にケガするほど大きな破片ではないけど万が一に備えてのことだ。
「ナツさん!グレイさん!」
「どういうことよ!?これ」
「なんでこんなことに!?」
ウェンディたちは状況を理解できていないようだ。まぁ俺もいまいち理解できてないけど・・・
「グレイ!なんでナツを攻撃するんだよ!?」
「ハハハハハハッ!ハイハイハイハイ、驚いているようね。でも、ボケぇっとしている時間はないわよ?グレイ・フルバスター!!仕事を片付けなさい!!」
「わかってるよ」
グレイさんは再び俺たちに魔法を放つための構えに入る
「グレイてめぇ・・・どういうことだよ一体!!」
「どうもこうもねぇよ。てめぇは・・・くたばれってことだ!!」
グレイさんは魔法を放つ。しかしそれもナツさんは見事によける。
「やめてグレイさん!!」
「ひょっとしてあいつ・・・偽物なんじゃないの?」
シャルルはグレイさんが本物か疑っているようだ・・・だけど・・・
「いや・・・あの匂いは確実にグレイさんだよ」
俺はそれを否定する。俺の鼻は滅竜魔導士だけあってかなりいい。正直間違えることはないと思う。
するとグレイさんは服を脱ぎ捨て上半身裸になる
「そろそろ本気でいくぜ!!ナツ」
「あ!!本当に本物だったみたいだね」
「「「そこ・・・?」」」
ハッピーも本物だとわかったようだな。ウェンディたちはハッピーの見分け方に少々不満があるようだが・・・
「この野郎・・・本気でやる気か」
「いくぜナツ!アイスメイク、戦斧!!」
「火竜の咆哮!!」
二人の魔法がぶつかり合う。二人の魔力は均衡しているのかぶつかり合っていた魔法は爆発する
「きゃあああ」
「あああああ」
「うわあああ」
「ひゃあああ」
「くっ」
その爆発によって俺たちに風が来る。そして煙の中からグレイさんがナツさんに向かっていき攻撃する。
「ぐあっ!」
「ナツさん!」
「ハイハイハイハイ、その調子よ」
それをメタモちゃんも片手に観戦しているダフネ。その間にもグレイさんがナツさんを攻撃する
「もしかして・・・魔法か何かで操ってるんじゃないの~?」
セシリーがグレイさんを見ながらそう言う。なるほど。それは確かにあるかもしれない
「ハイハイハイハイ。魔法で操ってる訳じゃないわ。これは彼が自由意思でしていることよ」
しかしその考えもダフネによって否定される。本当にグレイさんどうしちゃったんですか?
「言われるまでもねぇ。このムカつく殴り方は本物のグレイだ」
「ほう。それを確かめるためにあえて殴らせたってのか?」
口の周りを拭いながら言うナツさんとそれを見ながら言うグレイさん。てか二人ともどんだけケンカしてるんですか!?殴り方で相手が本物かわかるって!!
「うおおお」
「ぐおっ」
すると今度はナツさんが頭突きをして反撃する。
「火竜の鉤爪!!」
「ぐあああ」
今度はナツさんの蹴りが入り飛ばされたグレイさんは壁を突き破ってしまう。
「待てこらー!!」
それを追いかけていくナツさん。
「ナツー!!」
「相変わらずめちゃくちゃね」
「すごいすごい~!!」
俺たちも空いた穴から二人を追うと二人は廊下で向かい合っていた。
「もういいだろ?いい加減説明しろっての。何考えてやがんだグレイ」
「・・・音無の街・・・」
ナツさんの問いにグレイさんは小さな声で答える。音無の街?
「ああ!?音無の街?なんのことだ」
「わからねぇだろうな。それならそれでいい。そのままくたばりやがれ!!」
グレイさんは氷の槍でナツさんを攻撃する。ナツさんはそれをよけながら炎を出すがグレイさんもそれをよける。
「すごい!!どっちの力も互角だ!!」
「関心してる場合じゃないでしょ!」
「あい・・・」
シャルルに怒られしょげるハッピー・・・どんまい・・・
「一体どういうことですか・・・」
「なんでグレイくんがこんなことを・・・」
「・・・」
ウェンディとセシリーがそう言う。グレイさんがこんなことをやるのには何か理由があるはず・・・だってニルヴァーナの時あんなに仲間思いだったグレイさんがこんなことをするはずがない!!
「グレイ・フルバスターは自分から協力を申し出て来たのよ」
「自分から!?」
「私がマグノリアに来たのは10日ほど前。私がナツ・ドラグニルの素性について調べているとそこに居合わせたグレイ・フルバスターがその話に興味を持ち、協力を申し出てくれたってわけ。今では私のパートナーよ」
ダフネがメタモちゃんを食べながら言う。自分から?
「それは完全な裏切りね!!」
「ひどいよグレイくん!!」
「そんな・・・信じられない・・・」
「てことは・・・グレイとダフネってやっぱむぎゅ!!」
とりあえず、ハッピーが何を言うかはおおよそわかったから顔を鷲掴みにして黙らせる。でも・・・やっぱり、何かおかしいなぁ・・・グレイさんがこんなことをするなんて・・・
「音無の街って、一体なんなんですか?」
「ナツさんを調べてたって、一体なんなんですか?」
俺とウェンディはダフネに聞く。グレイさんがこんなことをしたのは多分さっき言ってた音無の街というのが関わってるはずだ・・・そこから答えを考えよう
「ハ~イハイ!質問は後にしてとりあえずあなたたちも食べない?」
「質問に答えろよ!!」
どこからともなくダフネはメタモちゃんを取り出す。この人どんだけメタモちゃん持ってんだよ・・・
「バカ言わないでちょうだい!!そんな場合じゃ――――」
「せっかくだからもう一本」
「ハッピーずる~い!僕も僕も!」
ハッピーとセシリーはメタモちゃんをもらってそれを口に含む。
「食べてるんじゃないわよ!!」
「お前らなぁ・・・」
シャルルに続いて俺も注意しようとするとなぜだか二人の顔が赤い。どうした?
「「辛ーーーい!!!!!」」
二人は廊下でそう言って炎を吐き出す。セシリーなんか泣きながら炎吐いてるぞ!?あいつ辛いの苦手だからな・・・
「それはスパイシー系ね。はい、あなたたちもお一ついかが?」
「いらんわーー!!」
ダフネは俺たちにもメタモちゃんを差し出す。あんな辛そうなの見せられたあとに食えるわけねぇだろ!!なんなんだよこの人!!
「へへっ。燃えてきたぞ?そっちがその気なら俺も本気だぁ!」
一方ナツさんたちの方はまだ戦いが続いている
「お前を叩きのめして訳を聞かせてもらうぞ!!」
ナツさんは炎を手に纏いグレイさんに向かって走る。
「うおおおおお」
(ニヤッ)
グレイさんはそんなナツさんを見てなぜか笑っている。
「アイスメイク、盾!!」
「火竜の鉤爪!!」
「ぐわっ」
グレイさんの氷の盾をものの見事に粉砕するナツさん。グレイさんは飛ばされるが階段の踊り場に着地する
「アイスメイク、床!!」
「うわあああああああ」
踊り場にいるグレイさんを追いかけようと階段を下りようとしたナツさん。グレイさんは階段を凍らせ、そのせいでナツさんは滑っていき、下の階まで落ちて壁に激突する。
「ざまぁねぇな」
「うるせぇよ!!こらぁ!!」
グレイさんがナツさんに氷のハンマーで攻撃するがナツさんがそれを炎で溶かす。
「アイスキャノン!!」
「火竜の翼撃!!」
「「「「「うわあああああああ」」」」」
二人の攻撃がまたもやぶつかり合ったため近くにいる俺たちに爆風が来る。
「すごい・・・」
「どっちの技も決まらない!」
「魔力が均衡してるからね~!」
「このままじゃ両方力尽きて共倒れだわ!!」
二人は下の階の廊下で向き合う。ナツさんがグレイさんに向かって走る。
「火竜の炎肘!!」
「ぐわっ」
グレイさんは攻撃を受けて二人は壁を突き破って部屋に入る。
そのみ床に倒れるかと思ったがなぜか水しぶきが上がる。
「プール?」
「な・・・なんでプールが?」
「ちょっと・・・やばくない!?」
シャルルがそう言うとグレイさんはニヤッと笑いジャンプする。
「アイスメイク、牢獄!!」
グレイさんはプールの水を利用してナツさんを氷の檻に閉じ込める。
「おい!!こら!!出せやこらぁ!!」
「いい様だな。おい」
「動物かよ俺は!!火竜の咆哮!!」
ナツさんが炎で檻を破壊するそのせいで辺りに煙が立ち込める
「これじゃあ見えない~!」
「こっちに来ないでよね!」
俺たちは二人の攻撃でこちらに被害が来ないことを祈りながら煙が晴れるのを待つ。
『うわっ』
ガァン
するとナツさんの声と一緒に何かが壊れる音がする。煙が晴れるとそこにはまたも壁を突き破っているナツさんとそれを見下ろすグレイさんがいる、
「俺はお前といつかケリをつけるつもりだった。今がその時だ!」
「この野郎・・・上等だこら・・・」
「ほざいてろ!」
グレイさんは膝をついているナツさんに氷の槍を作り斬りかかろうとする
「ほざいてんのは・・・てめぇだ!!」
「うおっ」
ナツさんは床の殴って壊し、二人は下の階へと落ちたようだ。
「あうう・・・」
「宿壊しすぎでしょ!」
「どこいったの~!!」
「ナツー!!」
「一階よ!行きましょう」
シャルルの言う通り俺たちは二人を追って一階へと向かう
「ナツー!!どこ~!!」
「こうなったら、私とシリルの咆哮で二人を止めるしか!」
「待って!!こんな狭いところで使ったら全員大怪我するかも知らないわ!!」
「その前に建物が倒壊して生き埋めになっちゃうよ~!!」
「よ~し!!オイラが助けを呼んで「待て!!」ぷぺっ!」
ハッピーが窓に突っ込もうとしたので俺はハッピーの背負っている風呂敷をつかんで止める。
「さっきダフネの部屋で確認しただろ?この宿から外に出る手段はないの!」
「あい・・・」
「あ、ごめんごめん」
ハッピーは苦しかったのか顔を真っ青にしてたので俺は風呂敷を離して謝る。
「ハイハイ、よくわかってるわね。あなたの言う通りこの建物からは逃げ出すことはできないわ」
俺たちの後ろからダフネがやって来る。待てよ?こいつをやっつければいいんじゃないのか?
「そうだ!!こいつをやっつければ――――」
「今度は緑黄色系野菜味」
ダフネが突っ込んできたハッピーの口にメタモちゃんを突っ込む。ハッピーはよほど美味しくなかったのだろう、「まずーい!」と叫んでいる!
「逃げようなんて無駄なこと。ここは私が作った幻の宿だから」
「幻の宿・・・」
「そうよ。私の魔法は人や物を隠してしまう隠匿魔法。そしてこの宿は“ヒドゥンゲージ”によって作られた言わば実体のない建物なの」
「そうなのか・・・」
人や物を隠す魔法で幻の物体を作り出すことができるとは・・・応用ってことなのか?
「あら、お仲間が迎えにきたわよ」
窓の方を見ながらダフネが言う。外を見るとそこにはエルザさんとルーシィさんがいた。
「エルザさん!ルーシィさん!」
「オイラたちはここだよ!!」
「こっち向いて~!!」
ウェンディたちが呼ぶがエルザさんたちは全く気付く様子はない。
というか俺たちのいる建物にすら気づいている様子がない・・・気がつくと二人はどこからか現れたとかげのような奴と戦いを始める
「なんだ?あのとかげは」
そのとかげの繰り出す魔法をよくよく見てみると対戦しているエルザさんやルーシィさんの星霊のバルゴ、ロキと似たような・・・いや、まるでコピーしたような魔法を使っている
「ルーシィさん!エルザさん!」
「無駄だよ。ウェンディ」
「向こうからは、こちらが見えていないようね」
「あのとかげ頭もお前の仲間か!?」
ハッピーはダフネに歩みより問いかける。
「ハイハイ、正解よ。ここにはさまざまなタイプの人工生命体が格納されている」
黒い笑みを浮かべながらダフネは言う。
「人工生命体・・・?」
「ゴーレムの一種ね」
「そして、相手に応じ、自動的に同じ属性のものが出現するシステムになっているのよね。ナツ・ドラグニルに関わるついでに色々な魔導士のデータを集めさせてもらおうと思ってね」
なるほど、だから相手が変わる度に魔方陣にとかげが戻ったり出てきたりしてたのか
「そんなことして何する気だ!!」
「それはこれからのお楽しみ。データを集めれば集めるほど、さらにおもしろいことができるようになるのよ」
「おもしろいことって?」
俺がダフネに聞こうとした時
ドーン
何かの音が聞こえる
「おっと。試合再開のようね」
下を見るとそこにはナツさんとグレイさんが肩で息をしながらにらみあっていた。
「ったく。つくづくタフな野郎だなてめぇは」
「そりゃこっちのセリフだっつうの」
「ナツー!!頑張れー!!」
「ハイハイハイハイ。おしゃべりはそのくらいにして、そろそろ時間よ。グレイ・フルバスター」
ダフネがグレイさんに突然そんなことを言う。時間?魔法のリミットか?
「言われるまでもねぇ!」
「来いやー!!」
グレイさんは腕に氷刃を出し、ナツさんは全身に炎を纏うと、二人は互いに相手に突っ込み音を立ててぶつかり合う。
するとグレイさんの氷刃がナツさんの体当たりによって破壊される
「あ!?」
「グレイー!!」
そのままナツさんの体当たりはグレイさんの腹部へと激突し、二人はその勢いで壁をぶち破る。
「ナツが勝った!!」
「さすがは火竜ね」
「ナツくん強~い!」
ハッピーはナツさんの勝利を喜びシャルルとセシリーはナツさんの強さに感心している
「そうね、さすが」
「?」
しかし仲間であるはずのグレイさんが負けたのになぜかダフネは笑っているように見える。一体どういうことだ?
「へへっ。どうだグレイ。俺の勝ちだぜ!」
ナツさんが横たわっているグレイさんに言う。しかしグレイさんはピクリとも動かない。
「おいおい・・・いつまで寝たフリしてんじゃ、うおっ!!」
ナツさんは倒れているグレイさんに駆け寄ると足元を凍らされてしまい動けなくなる
「足冷てぇ!!」
「だから・・・お前は甘いってんだよ」
「ハイハイハイ。ごくろうさんね」
いつのまにかナツさんの後ろに来ていたダフネが両手で魔方陣を作り出す。
「ヒドゥンダークネス!」
「なんだこりゃあ!!」
するとナツさんの足元に同じような魔方陣が現れ落ちてしまうナツさん。
「ナツー!!
「ナツさん!!」
俺たちはナツさんの落ちた穴の前に来てそれを覗き込む。しかしナツさんの姿は見当たらない
「あんた、最初からここにおびき寄せるつもりだったのね」
「まぁ、作戦勝ちってとこだな」
「くぅ・・・」
シャルルの言葉に得意気に答えるグレイさん。しかしこんな決着の付け方でこの人はいいのか?
「パワーじゃ負けたくせに偉そうにすんな!!」
「実際はナツくんが勝ってたじゃないか~!!」
ハッピーとセシリーがそう言うとグレイさんは二人を掴み穴の上につれていく
「てめぇもここにぶちこむぞ!」
「やめてください!!」
「うおっ」
俺はグレイさんの足を払い、グレイさんが倒れたうちに二人を抱え込んで助ける。
「ありがとうシリル!」
「助かったよ~!」
「てめぇ・・・」
グレイさんがこちらを睨んでくるけど今回は勘弁してほしいな・・・悪いのはあなたなんだから
「ハイハイ。ここでこれ以上のケンカはやめてちょうだい。せっかく火竜を捕らえたのに間違って余計なものが入ったら困るから」
「ちっ」
グレイさんは舌打ちすると俺に対しての殺気がなくなる。よかった。まともにやったら勝てないからな。
「これがあなたの目的だったんですか?」
「そう、これで私の研究が完成する」
「研究だと?」
「ああああああああああ」
ダフネの言葉に疑問を持ったところで突然穴から凄まじい雷の音とナツさんの悲鳴が聞こえてくる。
「ナツ!!」
「ナツさん!!」
ハッピーと俺が名前を呼ぶと突然建物が音を立てて揺れ始める。
「何?」
「これからが本番よ」
ダフネはしてやったりとほくそ笑む。まだ何か起こるのか?
ゴゴコゴゴゴゴコゴゴ
次第に音と揺れが大きくなっていく。これってヤバイんじゃね!?
「ハイハイそれじゃあ私たちはこれで」
「じゃあな」
二人はそう言う魔方陣を使ってどこかに消えてしまう。俺たちは完全に取り残されてしまう。
「これやべぇぞ!!」
「ど・どうしよう!!」
『ハイハイハイハイ!』
俺とウェンディが慌てている外からダフネの声が聞こえてくると突然俺たちの体が窓の方へと引き寄せられる。
「きゃあああ!!」
「ウェンディ!」
「私に任せて!セシリーはシリルを!」
「わかった~!」
「オイラもやるよー!」
飛ばされそうになった俺をセシリーが、ウェンディをシャルルがつかんで体勢を整えながら流れに沿って飛んでいく。
『隠匿魔法解除!魔水晶コア起動準備!各間接アンロック!神経伝達魔水晶、感度良好!火竜以外の不純物!とっとと出てけー!!』
「「「「「うわあああ」」」」」
俺たちはなんとかその場から脱出に成功する。エルザさんたちの姿が見えないってことは・・・反対側に出ちゃったのか?
『ハイハイハイハイ。それでは火竜の魔力、吸収開始!!』
ダフネが裏声的な声で言うと乗っている動物・・・というかドラゴンのようなもののお腹にある赤いランプが光る。
『ドラゴノイド、起動!!』
ダフネが叫ぶとダフネのいた場所が顔のようなもので覆われ、その乗り物はまさしくドラゴンの形になった。
「ナツー!?」
ルーシィさんの声だ!!
「あっちだウェンディ!」
「うん!早くこの事を皆さんに伝えないと!」
俺たちはルーシィさんの声のした方へと走る。
ギャオオオオオオオオオ
するとドラゴノイドは凄まじい雄叫びを出し、俺たちはあまりのうるささに耳を押さえる。
『ハイハイハイ。滑り出しは順調ね。見て見て?これは私が開発した人工ドラゴン。その名もドラゴノイド。火竜の魔力を得て、今ここに堂々とお披露目ってわけ!』
滅竜魔導士がほしいって言うのは、その魔力が欲しかったってことなのか。この人の目的はこれ・・・
「いたわ!ルーシィよ!」
「エルザさんもいるよ~!」
「ルーシィさん!」
「エルザさん!」
シャルルたちが前方にエルザさんたちを発見したのでウェンディど俺は二人の名前を呼ぶ。二人はそれに気づいてこちらを向く。
「お前たち!」
「無事だったのね!」
「大変だよー!!」
俺たちは二人の前へと着いたので足を止める
「何がどうなっている?」
「ナツは?」
「捕まっちゃってるんだよ!!」
「グレイくんがダフネって人と手を組んでナツくんを罠にかけちゃったの~!!」
ハッピーとセシリーが二人に事情を説明すると二人はやはり驚いた顔をする。
「グレイが!?」
「操られてる訳じゃなくて、自分の意思でだって」
「俺たちもよくわからなくて・・・」
そういえば音無の街・・・だったっけ?あれのこと聞くの忘れてたな・・・
するとルーシィさんは何かに気づいてドラゴノイドの頭のところを見上げる
「グレイ!!」
俺たちもそちらを見るとそこには腕を組んでこちらを見下ろしているグレイさんがいた
後書き
いかがだったでしょうか。次回もよろしくお願いします
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