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歌集「春雪花」

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 春の香の

  空へ咲うは

   花水木

 想いとらわる

    われは笑えじ



 春の香りが舞う中、ふと見れば花水木が空へ向かって美しく咲き誇っている。
 私はそんな迷いなく笑えない…。毎日、彼のことばかり考え、その想いだけで全てが捉えられている今は…。



 時過ぎゆ

  春の半ばの

   葉桜に

 君居ぬ時の

     長く思えし



 桜が咲いたと思えば、もう葉桜…。先日まであったと思う雪も溶けて消え、時は進んでいるのだと実感する…。
 彼がここを去ってから未だ二ヶ月足らずだと言うのに、もう何年も経った様に思ってしまう…。

 君がいない…それだけで切ない…。



 
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