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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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新四天王の作戦
エンジョイ夏休み
  第29話

 
前書き
 カオルちゃんの物語であり、日本国とメクルメク王国との外交物語でもあります。
 奇跡の幸せをもたらすポセイドンの冷や汗もこのエピソードに登場します。
 今回もテレビ本編とタイトルは、同一なので記載しません。 

 
                  赤塚公園

 「今日はこれでおしまい。また明日ね。」
 「ハイ。」
 ダンスレッスンが終わりラブ、美希、祈里、麗子の4人はいつもの通りドーナツカフェへ向かった。そして....」
 「あれ。」
 「いない。」
 「どうしたんだろ。」
 「皆、どうしたの。」
 「ミユキさん。」
 「カ、カオルちゃんがいない。」
 「珍しいわね。」
 「どうしたんだろう。」
 「そう言えば、隼人君もいないのよ。勤めている建設会社に問い合わせてみたけど。昨日、退社したらしいの。」
 「エッ。」
 「どう言うこと。カオルちゃんも隼人君もいないなんて。」

 3日後、赤塚公園では

 「ああーーーっ。」
 「やっぱりいないわね。」
 「今日でもう3日目だよ。」
 「うわあーーーっ、殺生やでぇーーー。ドーナツの無い生涯なんて、わい耐えられへん。あのキュートな穴の開いた奴、食べさててぇーーーなぁーーー。ううううううぅっ、ううううううっ。」
 「プリップゥーーッ、アーーーーナ。」
 「そうそう、これこれ。アグン、ングング。コラッ、ちくわやがな。」
 「キュアキュアキュアーー。」
 「ああーーーん。でも、これはこれでとってもええ味でんなぁ。」

 公園内サービスセンター(管理棟)

 「いらっしゃい。」
 「あのー、すみません。」
 「カオルちゃんのドーナツカフェって、いつ再開されますか。」
 「休業の届け出ありますよ。」
 「確か、今日まで。」
 「と、言うことは。」
 「明日は予定通り営業するそうです。」
 「ありがとうございます。」
 トリニティの3人は、サービスセンターを後にした。

 再び、赤塚公園ドーナツカフェのあった場所では

 「ひょっとして、カオルちゃん、ドーナツカフェやめちゃったんじゃあ。」
 「エエーーーッ。」
 「そんなワケないよ。だって、カオルちゃん、ドーナツ作ってる時、いつも真剣に。」

 回想編

 「グハアッ、グハアッ、グハアーーーッ。」
 「ゴーーーーーーン。」

 戻って

 「真剣に冗談言ってたような。」
 「おはよう。」
 「おはようございます。」
 「さっき、サービスセンターで問い合わせてきたよ。」
 「カオルちゃんなら明日、店を再開するって。」
 「本当。」
 「メールも届いているからね。」
 「一体、どこへ行ってたの。」
 「隼人君を連れてメクルメク王国よ。」
 「メクルメク王国。」
 「そう。明日、帰って来るから詳しく聞いてみて。」
 「はい。」

 翌日、赤塚公園では

 ドーナツカフェが姿を現した。
 「あっ、あるある。」
 「本当だ。」
 「良かった。ところで一体、何があったのだろう。」
 「話を聞いてみよう。」
 「うん。」
 「カオルちゃーーーん。」
 「いらっしゃい、お嬢ちゃんたち。」
 「いつものドーナツセット3つね。」
 「3人で1050円でい。」
 「はいっ。」
 「丁度お預かり。毎度あり。」
 ラブたち3人はテーブルに着いた。

 しばらくして

 「ヘイ、お待ち。」
 「ところで、カオルちゃん。4日間もいなかったけど何があったの。」
 「隼人君を連れてメクルメク王国へ行ったんでい。」
 「メクルメク王国。」
 「カオルちゃんいる。」
 「エッ。」
 「ウオッ。」
 「プリッ。」
 「あなたは。」
 「あたしはジュリアーノ。この店の集金人よ。隼人君と一緒にメクルメク王国へ行った件。あたしが詳しくお話してあげるわ。」
 「ジュリアーノ。」
 「このお姉さんって、カオルちゃんの上司なの。」
 「そうでい。」
 「お初にお目にかかります。あたし、ジュリアーノと申します。露天商の事務をやっております。」
 「メクルメク王国って、あなたたちの。」
 「母国よ。」
 「そうでい。」
 「カオルちゃんは、母国ではジェンマって呼ばれていたの。」
 「そうでい。」
 「隼人君についてお話するわ。」
 「はい。」
 「隼人君はメクルメク王国の軍隊に入隊したの。」
 「そうなの。」
 「そうでい。」
 「隼人君、ここへ帰ってこないの。」
 「何、休みの日は提供したお部屋へ帰って来るでい。」
 「そう。」
 「それは良かった。」
 「兄弟にワープホールを作る黒いフィルムを用意してもらったでい。」
 「兄弟って。」
 「タルトでい。」
 「タルトが。」
 「ああ、あのフィルムなら自在にメクルメク王国へ行き来できるからな。」
 「何かあったら、いつでもプリキュア隊の助太刀はできるはずよ。では、隼人君の入隊について、詳しくお話させていただくわ。」
 「はい。」

 一昨日、メクルメク王国宮殿内謁見の間出入口付近

 「ここが、面接会場ですか。」
 「どうしたんでい。」
 「ミスター隼人。リラックスよ。」
 「はい。」

 受付場所

 「行くんでい。」
 「はい。」
 「西隼人君ですね。」
 「はい。」
 「お待ちしておりました。」
 「さあ、こちらへ。」
 西隼人は、受付担当の親衛隊員と共に謁見の間へ入って行った。

 宮殿内謁見の間

 「おおっ、君か。西隼人と言うのは。」
 「はい。」
 「いかかでございましょうか。」
 「たくましい体している。」
 「ラビリンスの脱走兵だそうです。」
 「そうか、よくこんな人材が現れたな。どうだ、上半身だけで良いから体を見せてくれないか。」
 「はい。」
 隼人はTシャツを脱いだ。
 「おおーーーっ。」
 「素晴らしい体をしている。これがラビリンス軍で鍛え上げた体なのか。」
 「はい。」
 「いや、それだけではできないはず。君のお母さんはどんな人がね。」
 「母はロシア人でスポーツ選手でもありました。」
 「やはりな、アスリートのDNAを引き継いでいるワケだ。」
 「そうです。」
 「ところで、隼人君。ラビリンス軍の階級を教えてくれないか。」
 「はい、3等陸尉です。」
 「そうか。幹部でも一番格下だな。」
 「はい。」
 「履歴書も見たけど、君は高卒かね。」
 「はい。」
 「それで、よく幹部に昇格したね。理由は何かな。」
 「はい、怪物兵器取扱試験に合格したことにあります。」
 「その学力で。」
 「はい。」
 「周りは、幹部を大量輩出しているラビリンス国立軍事大学をはじめ、全員、大卒のエリート軍人ばかりではないのかね。」
 「はい。」
 「どうして、怪物を繰り出せたのかね。」
 「見よう見まねで。」
 「なるほと。君は技能の人だね。体で覚えるのが好きであろう。」
 「はい。でも、強い怪物は繰り出せなかったです。」
 「それもそうだろ。高卒の学力ではな。より強い怪物を出すには、相当魔力が必要となりその源となる知力も高くなければ、強い怪物は繰り出せれないのだよ。」
 「はい。それで弱い怪物しか出せれなかったのですね。」
 「そうだ。ラビリンスから投降し亡命して良かったと思うぞ。」
 「はい。」
 「やはり、君は新人兵士の指導を行うのが適任ではないか。技能の兵士だからな。」
 「はい。」
 「よし、入隊を認めよう。」
 「王様、本当に入隊させるのですか。」
 「ゴードン、当たり前だろ。特殊部隊『ゲットマウス』を除いて、へなへな兵士ばかりではないか。」
 「ハッ。」
 「そのへなへな兵士共を鍛え上げるべく、彼のような人材は必要不可欠だ。兵士全員の質を高め、あの世界征服を企むラビリンスの侵攻を食い止めてみせる。」
 「ハッ。」
 「隼人君。」
 「はい。」
 「君には、陸軍に配属し『曹長(1等陸曹)』の階級を与えよう。明日から、陸軍本部に来てくれたまえ。本部への案内は、ジェンマとジュリアーノから聞きたまえ。」
 「はい。」
 「下がってよいぞ。」
 「はい。」
 隼人は謁見の間から去った。

 宮殿内控室

 「隼人君。」
 「どうだったんでい。」
 「入隊が認められました。」
 「そうか。」
 「良かったね。」
 「ありがとうございます。明日、『陸軍本部へ来てくれ。』と、言われました。
 「そうかい。案内するぜ。」
 「私たちの特殊部隊ゲットマウスもここが本部よ。」
 「諸外国へ散らばったメンバーいるかな。」
 「あら、一部のメンバーならいるわよ。」
 「ついでに会ってみるか。」
 「そうね。」

 現世へ戻って、赤塚公園ドーナツカフェ

 「入隊したの。」
 「すごーーーい。」
 「こんなに早く立ち直るなんて。」
 「やったあ。隼人君、幸せゲットだよ。」
 「どうでい、あの体だからこそ早く立ち直れるんでい。」
 「本当ね。」
 「じゃあ、これで私たちは失礼するよ。」
 「毎度あり。」
 ラブ、美希、祈里の3人は去った。
 「今日は店じまいよ。売り上げ集金に入るわ。」
 「トホホ。」

 翌日、赤塚公園内ドーナツカフェでは

 「カオルちゃんおはよう。」
 「おはよう。」
 「モーニングドーナツセット3つね。」
 「3人で1050円でい。」
 「はい。」
 「丁度お預かり。」
 例の如く、ラブたち3人はテーブルに着いた。
 「ヘイ、お待ち。」
 「ありがとう。」
 「皆に話したいことがあるんでい。」
 「どうしたの、改まって。」
 「明日、国王様ご夫妻が来るんでい。」
 「エーーーーッ。」
 「本当。」
 「君主レベルの国際外交だから、この国の天皇・皇后両陛下にもお会いになるんでぃ。」
 「うわっ。」
 「すごい。」
 「小さな国でも、国王は国王でい。」
 「それでは、警護がすごいことになるね。」
 「だから、俺たちメクルメク王国特殊部隊『ゲットマウス』として、日本のSPと共に警護にあたらなければならないんでい。」
 「カオルちゃんってメクルメク王国の軍人だったの。」
 「ああ、そうでい。」
 「この国の現状を知らせるべく、ドーナツカフェをしながらスパイ活動をして、国王様に報告を入れていたたんでい。」
 「そうだったの。」
 「ねえ、この前、お祭りがあったよね。あの露店も皆仲間なの。」
 「その通りでい。」
 「ジュリアーノさんって、カオルちゃんより上司だって言ったよね。」
 「ああ。」
 「参謀役の幹部なの。」
 「その通りでい。」
 「そうかぁ。明日からまたいないのか。」
 「2・3日、ご夫妻が帰国に着くまでの辛抱でい。」
 「分かったわ。」
 すると、トリニティの3人が姿を現した。
 「皆、おはよう。」
 「おはようございます。」
 「カオルちゃん、おはようございます。」
 「ダンスのお嬢ちゃんたち、ご注文は。」
 「いつものドーナツモーニングセット3つね。」
 「3人で1050円でい。」
 「はい。」
 「丁度お預かり。」
 「トリニティの3人もテーブルに着いた。」
 「ニュースで知ったわ。メクルメク国王ご夫妻が来日することを。」
 「ヘェッ。そうなの。」
 「だから、昼食休憩時は周辺の飲食店で食事してね。」
 「はい。」
 「それから、来日翌日はダンスレッスンは無にするからね。」
 「どうして。」
 「ちよっと、ここでは話せないからね。例の場所で話すわ。」
 「はい。」
 「兄弟、また行くんかいな。。」
 「プリーーーッ。」
 「兄弟、我慢するんでい。」
 「売れ残ったドーナツ全部あげるから。」
 「ヘエ。」
 すると
 「おはようございます。」
 「麗子ちゃん。」
 「皆、揃ったわね。例の場所へ行くわよ。」
 「はい。」
 全員、ドーナツカフェから去った。

 ラビリンス首都ピョンピョン総統官邸謁見の間

 「何、メクルメク王国の国王ご夫妻が日本国へ来るだと。」
 「はい。ここは、私にお任せ願えますか。士官隊もご同行させてください。」
 「何か、あの国の国王ご夫妻に何かでも持っているのか。」
 「間違いありません。確か、ポセイドンの冷や汗とか。」
 「それを奪い取るのか。」
 「そうです。あの国では、幸せを呼ぶ宝石らしいとか。だから、奪い取って不幸のゲージを急上昇させて見せます。」
 「相分かった。ニューウェスターよ、士官隊を伴って行くが良い。」
 「ハッ。」
 ニューウェスターは謁見の間から去った。

 メクルメク王国陸軍本部

 「君たちに新しい上官を紹介する。西隼人1等陸曹だ。」
 「西隼人1等陸曹です。兵士たちの体づくりによる指導を任務に就きます。」
 「ハッ。」
 「皆、これから西1等陸曹よろしく頼むぞ。」
 「ハッ。」
 「それでは西1等陸曹、フィットネスルームへ行きたまえ。」
 「ハッ。」
 「それと、新人兵士の君たち、西1等陸曹と共にフィットネスルームへ行きたまえ。」
 「それでは解散する。」
 「解散。」
 「ハッ。」
 こうして西隼人は、復帰後初めて兵役任務に就いた。

 宮殿

 「日本の天皇・皇后両陛下とお会いできる上、会談できるなんて。」
 「ああ、緊張するなあ。ゴードン、もう一度、旅程表を見せてくれ。」
 「ハッ。」
 「どれどれ、政府専用機を用意しているな。」
 「はい。地元の空港までご送迎いたします。」
 「うむ。それから離陸して、羽田空港で着陸の予定だな。」
 「到着は夕方頃になります。」
 「ここで、カオルちゃんとジュリアーノたちがお待ちしております。」
 「それから、現地ゲットマウスの面々と共に、東京駅近辺の高級ホテルで宿泊します。」
 「そうか。」
 「翌日13時に皇居へ向かいます。そこで、天皇・皇后両陛下とご対面となります。」
 「相分かった。これから、ゆっくりお休みするぞ、ゴードン。」
 「ハッ。」

 翌日早朝、宮殿内金庫室

 「へへっ。この宝、必ず持って行くぞ。」
 「ジェフリー殿下、一体何をしようと。」
 「この宝石を、板橋区四ツ葉町にある大仏さん(実際の所在字名は赤塚)のところへ持って行って光を当てるんだ。こうすると、世界中の人々の幸せを呼び込めるんだよ。」
 「でも、それでは無茶ではありませんか。」
 「無茶じゃないよ。この機会しかできないからやるんだよ。金庫番、セッキュリティに引っ掛からないよう脱出するよ。」
 「はい、殿下。」
 ジェフリーと金庫番は、何事も無かったかのように金庫室を出た。

 数時間後、宮殿内謁見の間

 「ジェフリーはまだか。」
 「遅いわね、全く。」
 「パパ、ママお待たせ。」
 「準備はできたか。」
 「はい。」
 「じゃあ、出発するぞ。」
 こうして、メクルメク王国の国王・王妃両陛下、ジェフリー皇太子殿下及びゴードンの4人は空港へ向かった。

 数十分後

 空港に到着し政府専用機に搭乗した。更に、十数分後、政府専用機は羽田空港へ向けて離陸した。

 日本国内東京都区内にあるメクルメク王国大使館

 「ミスターカオル。」
 「ああ。緊張するぜ。」
 「今頃、政府専用機、太平洋上へ飛んでいるのかな。」
 「羽田空港への到着が着々と近づいているぜ。」

 来日夕方、羽田空港

 メクルメク王国の政府専用機が無事到着した。その後、階段がセットされ扉が開いた。
 「おおっ、手厚い歓迎だな。」
 「あなた。」
 「うむ、降りるぞ。」
 メクルメク国王・王妃両陛下、ジェフリー皇太子、執事ゴードンは階段を降りた。その後、赤じゅう
たんの敷いてある方向へ歩き始めた。すると、日本側で待ち構えている人物へ近付いた。皇太子夫妻と外務副大臣である。
 「メクルメク国王・王妃両陛下、我が日本国を訪れいたただき誠にありがとうございます。私は日本国皇太子殿下です。左隣は妻です。」
 「おおっ、聞いているぞ。私と同い歳くらいではないか。」
 「皇太子妃様は、私が留学している大学の先輩です。」
 国王一家がお出迎えの皇族及び政府使者のもとへ近付いた。
 「日本国へようこそ。私、皇太子殿下徳仁と申します。」
 「お出迎えありがとうございます。私、メクルメク国王の◯☓と申します。」
 「お久しぶりね、お妃。」
 「これは、雅子様。」
 「お初にお目にかかります。私、執事のゴードンと申します。」
 「こちらこそ。お初にお目にかかります。私、政府及び外交の使者としてお出迎えに来ました外務副大臣の伊藤信太郎と申します。」
 「それではメクルメク王国の皆様、これから貴賓室へご案内させていただきます。」
 「はい。」
 メクルメク王国国王・王妃両陛下、ジェフリー皇太子、執事ゴードンと日本国皇太子ご夫妻及び外務副大臣は貴賓室へ向かった。

 数十分後、貴賓室

 「それでは明日の午後、皇居でお待ちしております。」
 「はい。」
 「お疲れ様でした。」
 日本国皇太子ご夫妻及び政府の使者外務副大臣は、羽田空港貴賓室を去った。これに伴い、護衛の皇宮警察及び警視庁SPの各警察官が大量に去って行った。残った護衛要員は、日本国警視庁から用意されたSP2人と自国の護衛要員ゲットマウスの数人だけになった。この中には、あのカオルちゃんとジュリアーノのいます。
 「(小言)こんなに警備が手薄になるんかい。ならば、ジェフリー殿下を四ツ葉町へ送れるかもしれねえぜ。」
 「ジュンマ、何か言ったか。」
 「いいえ、何でもありません。」
 「あなた、ホテルへの出発はいつ頃ですか。」
 「うむ、ゴードンが車の位置づけを行ってる。日本の要人が去るまで混乱が続くからな。」

 更に、数十分後

 「国王様、王妃様。お待たせしました。ホテルの送迎車が到着しました。」
 「よし、行くぞ。」
 「はい。」
 こうして、メクルメク王国御一行の皆様も羽田空港貴賓室を後にした。
 メクルメク王国御一行は、東京滞在期間中以下のホテルへ宿泊し滞在します。

 ザ・ベニンシュラ東京

 このホテルは、皇居近隣では最高級のホテルで世界中のVIPが御用達で宿泊しております。中でも、君主及び大統領の外遊へ対応すべく、広大な高級スイートルームが2部屋もあり「日比谷スイート」と「ザ・ベニンシュラスイート」と、それぞれ呼ばれております。今回、国王ご夫妻と皇太子ジェフリー殿下がお泊りになるお部屋は、ザ・ベニンシュラスイートです。尚、執事ゴードンをはじめ、付添及び護衛要員はスーペリア及びデラックス各ツインルーム及び近隣のビジネスホテルへ宿泊します。実は、ジェフリー皇太子にとっても四ツ葉町へ一直線で行ける地下鉄、都営三田線日比谷駅も隣近所にあります。
 一行の車は、首都高速羽田線を走行し新橋ランプを降り一般道を経由してホテルへ到着した。
そして、ホテルへチェックインをした。

 部屋へ到着後

 「すごい部屋ね。」
 「ああ。一国の主である以上、ビジネスホテルと言うワケには行かないのだよ。」
 「日本の天皇・皇后両陛下ともお会いになるワケですからね。」
 「ああ。ところで、お腹空いたな。ルームサービスで夕食を頼むぞ。」
 時間も時間ですから、付添の方々の分も含めてルームサービスを利用して夕食を食べることになった。

 一方

 スーペリアツインルームの1部屋にあのカオルちゃんとジュリアーノがいます。
 「もう、そろそろ、両陛下が夕食を食べる頃でい。」
 「お食事に行く。」
 「ああ。でも、ホテル内は高いぜ。近所の大衆系飲食店へ行って食べるでい。」
 「その方が良いわね。」
 と、言うワケでカオルちゃんとジュリアーノは、部屋を出て鍵をホテルのフロントへ預け外へ出た。
 
 ザ・ベニンシュラスイートルーム

 ルーム内の小会議室風の部屋で晩餐を行うかの感じでゴードンをはじめ付添の人々が集まった。すると。
 「コンコンコン。」
 「どうぞ。」
 「ルームサービスの夕食をお届けに来ました。」
 「待っていたぞ。小会議室へ運ぶが良い。」
 「はい。」
 ルームサービスの夕食が次から次へと運ばれて来た。

 一方

 カオルちゃんとジュリアーノは近隣の飲食店を食事をしています。
 「やっぱり、ジェフリー皇太子元気がないね。」
 「ああ、羽田空港の貴賓室で見たけど、表情はよくねえでい。でもなあ、やり遂げたいことがあるらしいぜ。」
 「あの子、本当に四ツ葉町へ向かうの。」
 「間違いないでい。『例の秘宝を幸せへ導く大仏様に光を当てたい。』と、言ってたぜ。」
 「そうなの、カオルちゃん。あなたが、准尉で親衛隊員だった頃、あの子にいろんなことを教えてあげたの。」
 「ああ、今でも先生と言われてるぜ。世間を知る上でな、いろんなことを。」
 「まあっ。やっぱり、王族で産まれるべきではないね。」
 「何、深夜になったら、他のゲットマウスのメンバーも派遣されたSPも部屋に戻って寝るって言ってたぜ。ジェフリーを四ツ葉町へ行かすには早朝がビッグチャンスだぜ。」
 「行かすの。」
 「ああ。騒ぎになっても、収拾をつかせてみせるぜ。」
 「そうなのね。」

 数十分後、ザ・ベニンシュラスイートルーム

 夕食の晩餐が終わり。付添は元の部屋へ戻り、3人だけになった。護衛の警備も交代となり、カオルちゃんとジュリアーノは入室して来た。
 「あっ、ジェンマ先生。お久しぶりです。」
 「どうでい、パパとママは。」
 「パパはバスルームで入浴してるよ。ママは、いろいろ取り込んでるみたい。」
 「よし、今のうちに話をしておくぜ。」
 「うん。」
 「四ツ葉町へ行きたいなら、とにかく、早起きしろ。なるべく5時前にな。」
 「うん。」
 「準備ができたら、1階ロビーへ来るんでい。」
 「うん。」
 「到着したら、日本円のお小遣いを渡してから、都営地下鉄日比谷駅へ向かうでい。何、駅はすぐ側でい。」
 「うん、分かった。先生、明日、絶対に早起きするよ。」
 「じゃあ、パパとママのところへ行きな。」
 「うん。」

 翌朝、早朝、ザ・ベニンシュラスイートルーム

 「しめしめ。準備が終えてもパパとママは寝てる。行こう。
 ジェフリー皇太子は部屋を出た。
 「ヘヘヘッ、護衛のゲットマウスのメンバーもいない。先生、うまく取り巻いてるな。」
 ジェフリーは、エレベーターの乗って1階へ向かった。そして....
 「ああっ、先生。」
 「おはようさん。まず、お小遣い渡しておくぜ。日本円で5000円あれば十分だろ。」
 「うん。」
 カオルちゃんは、ジェフリー皇太子に千円札5枚を渡した。
 「よし、行くぜ。」
 カオルちゃんとジェフリー皇太子は、ホテルを裏口から出て日比谷駅へ向かった。

 数分後

 カオルちゃんとジェフリー王子は、日比谷駅の券売機のある場所にいます。
 「地下鉄乗り放題の乗車券を買ってあげるでい。」
 「どんなの。」
 「都営地下鉄・東京メトロ一日乗車券でい。ホラ。」
 「ヘェーーーッ。このチケットで地下鉄、その日乗り放題なの。」
 「そうでい。それと、迷子なったり、乗り方を忘れた場合も想定して、このチケットのチラシと地下鉄路線図を渡しておくでい。」
 「うん。」
 ジェフリーは、このチラシと路線図をポーチの中に入れた。
 「よし、改札口へ向かうでい。」
 「うん。」
 カオルちゃんとジェフリー皇太子は、地下鉄改札口へ向かった。そして....
 「乗り方分かっているかい。四ツ葉町へは西高島平行き電車に乗って新高島平駅で降りるんでい。」
 「うん。」
 「よし、チケットは改札機の細長い穴の中へ入れたら、進んで行き出て来たチケットをしっかり取るんでい。以後、改札機を通ろうとする度、同じ動作を行うんでい。」
 「うん。」
 「じゃあ、通ってみな。」
 「うん。この挿入口の穴。」
 「そうでい。入れてみな。」
 「あっ、入った。」
 「スルッと、パッ。」
 「早く進むんでい。」
 「うん。」
 「チケット取れよ。」
 「うん。」
 ジェフリー皇太子はチケットを取った。そして、ホームへ向かった。
 「ジェフリー、気を付けて行くんだぜ。」
 「先生、行って来まーーす。」
 カオルちゃんは日比谷駅を去った。

 一方、ジェフリー皇太子は

 「うーーん、どこの階段へ降りれば良いのだろう。あっ、2番線に西高島平って記載してある。よし、この階段へ降りよう。」
 ジェフリーは2番ホームへつながる階段を降りた。
 「どこで待てば良いのだろう。あっ、あの銀ピカの部分。ここで、電車が来るとドアが開くしくみか。」
 ジェフリー皇太子は、ホームドア仕切りの銀ピカ部分の手前で待ち構えた。
 「ピンポポポピンポポポポローーーン。」
 「間もなく2番線に各駅停車西高島平行きが6両編成で到着します。ドアから離れてお待ちください。」
 「ゴオーーーーーーッ、ブハアーーーーーッ、キューーーーンキューーーーンキューーーンキューーーンキューーーーーーウーーーーーゥーーーーーッ。プシュ、パンポンガラッ。」
 「ピューーーッ、ピューーーッ。」 
 「うわあ、こんな風に開くんだ。」
 「日比谷、日比谷。2番線は西高島平行き電車です。」
 「よし、乗ろう。」
 「うわあ、テカテカの電車だ。高さのバラバラな吊革があったり、銀ピカ棒があっちこっちに付いている。」
 「タタタタターーーアーーー、タタタタターーーアーーー。」
 「プシュ、パンポンガラッ。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーーーーッ、キューーーーーン。」
 「うわあ、動いた。」
 「次は大手町、大手町です。」

 メクルメク王国首都内宮殿

 「大変です。ポセイドンの冷や汗がありません。」
 「どうした。無いだと。」
 「外部から侵入された形跡は全くないし。」
 「もしや、王族身内の誰かが勝手に持ち出したのでは。」
 「今、国王には知らせられないよ。」
 「どうしてだ。」
 「日本時間は今早朝です。」
 「仕方ないな。皆が起きる日本時間7時以降に知らせるしかないな。」

 日比谷駅出発から26分後、地下鉄車内

 「次は志村三丁目、志村三丁目です。お出口は左側です。」
 「うわっ、明るい。地上へ出たんだ。」

 一方、ホテル内では

 「カオル、本当に大丈夫なの。」
 「ああ、ここは任せるんでい。」
 「着いて迷子になったら、ヤバいでしょ。ここは、ラブちゃんたちに連絡を入れたらどう。」
 「分かったぜ。メールでお嬢ちゃんたち6人に知らせるでい。」
 「その方が良いわ。」

 志村坂上駅出発から8分後、地下鉄車内

 「次は新高島平、新高島平。お出口は左側です。」
 「うわっ、もうすぐ着く。楽しみだ。その前にあの低い吊り革掴んでみよっと。」
 「やったあ、掴めた。」

 しばらくして

 「キューーーーーンキューーーーーンキューーーンキューーーーンキューーーーーーーーウーーーーーーーーゥーーーーーッ。プシュ、パンポンガラッ。」
 「ピューーーッピューーーーッ。」
 「新高島平、新高島平。2番線は西高島平行き電車です。」
 「着いたぁ。降りよう。」
 ジェフリー皇太子は降りた。乗って来た電車は東急5080系だった。
 「さあ、階段降りて改札を出よう。」
 ジェフリー皇太子は階段を降り、改札口へ向かった。
 「スルッとパッ。」
 「おっと、チケットチケット。」
 ジェフリー皇太子は、チケットを取り駅舎へ出ようとした。
 出口へ向かおうとした時
 「あれっ。四ツ葉町の地名がない。高島平ばかりだ。どうしよう。」
 ジェフリー皇太子は、これが影響して高島平と新高島平との間の高島平駅北商店街で迷子になって途方に暮れてしまいます。

 桃園家ラブの部屋

 「ラブはんラブはん、早よう起きなはれ。」
 「うううううーーーっ。一体何よ。」
 「カオルはんからメールが来てまっせ。」
 「エッ、カオルちゃんから。どれどれ。何『メクルメク皇太子がこの四ツ葉町へ向かっている。恐らく、迷子になっているかも知れないから、捜してくれ。』」
 「エーーーッ、外国の皇太子殿下。急がなきゃ。」
 ラブは早速、身支度を始めた。

 高島平団地内トリニティの寮

 「これはどう言うこと。外国の皇太子殿下だって。ナナ、レイカいる。」
 「ふわあ~。」
 「おはようございます。」
 「ナナ、レイカ、カオルちゃんからメール来ている。」
 「うん、来たわよ。」
 「あたしも。」
 「カオルちゃんが言ってる外国の皇太子殿下。どうやら、東京大仏へ向かおうとしているみたいよ。」
 「ならば、大仏通りにある喫茶店でも行って朝食を取るか。」
 「それが良い。」
 「ラブちゃんたち、先に向かっているみたいだから。」
 「じゃあ、行きましょう。」

 一方、外へ出たラブは

 美希と祈里と合流しジェフリー皇太子を捜すことにした。
 「一体、どう言うことなの。カオルちゃんがこんな形でメールが来るなんて。」
 「テルンから映像が提供されたわ。どうも、新高島平と高島平両駅との間の通りにいるわ。」
 「分かった。行ってみよう。」
 「うん。」
 ラブたち3人は、ジェフリー皇太子がいると思われる通りへ向かった。

 ベニンシュラホテル内ベニンシュラスイートルーム

 「何、ポセイドンの冷や汗が宝物庫にないだと。」
 「申し訳ございません。しかし、外部から侵入された形跡は全くありません。どう考えても、身内の誰かが持ち出したとしか言えません。」
 「相分かった。誰が持ち出したのか察しは付いておる。」
 「そうですか、王様。」
 「持ち出した人物は、ジェフリー以外考えられない。いずれ問い詰めるから、帰国するまで留守をしっかり守ってくれ。」
 「ハッ。」
 メクルメク国王は通話を切った。
 「あなた。」
 「間違いない。ジェフリーがポセイドンの冷や汗を持ち出したことを。」
 「まあっ。」

 高島平駅北商店街西の通り

 ラブたち3人はこの通りにいる。すると....
 「あの子。」
 「外国人みたいね。」
 「逆に迷ったのかしら。」
 「もしかして、カオルちゃんが言ってたあの子がジェフリー皇太子では。」
 「よおーーーし、任せて。」
 「任せて。」
 ラブは、ジェフリー皇太子へ向けて英語で捲くし立てた。

 しばらくして

 「何、その英語。」
 「都立四ツ葉高校普通科でしょ。でも、ある意味すごい。」
 「あのーーー、ここ四ツ葉町ですか。」
 「ええっ。」
 「日本語話せるのね。」
 「ラブの日本語より上手ね。」
 「しょぼーーん。」
 「1人なの。お父さんかお母さんは。」
 「うーーーーっ。」
 「お名前は。」
 「うーーーっ。」
 「お腹空いたの。」
 「うん。」
 「よおーーーし。じゃあ、お姉ちゃんたちと何か食べに行こう。」
 その間美希は、ミユキさんへリンクルンで連絡を入れ始めた。

 新高島平ファミリー商店街

 「美希ちゃんからね。もしもし。」
 「ミユキさん、美希です。カオルちゃんが言ってた外国人の少年見つけたわ。」
 「美希ちゃんでかしたわよ。で、これからどこへ行くの。」
 「高島平駅北商店街にあるハンバーガーショップです。」
 「そう。私たちは、新高島平ファミリー商店街にある喫茶店で待機するから、また何かあったら連絡して。」
 「はい。」
 通話を切られた

 ベニシュラスイートルーム

 「まだポセイドンの冷や汗とジェフリーの行方が分からないのか。」
 「申し訳ありません。国王様、只今、全力を上げて....。」
 「ああーーーっ、全く。このまま宝石が戻らなかったら。」
 「本当にジェフリーと来たら。」
 「全く、昔から悪戯ばかりだ。」
 「いつになったら、皇太子らしくなってくれるのかしら。」
 「ううーーん。」
 「ジェフリー様はお寂しかっただけなのです。お2人がもっとお優しい言葉をジェフリー様におかけてくだされば。」
 「今はそんな話をしているのではない。」
 「し、しかし、今頃、王子がどこでどうされているかと心配で。」
 「とにかく、一刻も早く取り戻してくれ。」
 「作用ですな。とりあえず、寝てみてはいかがでしょうか。」
 「何、寝る。」
 「日本には、こう言うことわざがありまして『果報は寝て待て。』ってね。グハアッ。」
 「ミスターカオル。」
 「家宝だって。たかが石でしょ。」
 「バカ者。あれは、我が国の人々を幸せにすると言う伝説のもと、ご先祖様代々守り抜いて来た歴史を持つ....。」
 「べらんべい。先祖が歴史が何だって言うんでい。」
 「ちょっと。」
 「何。」
 「ジェフリーの体の中にはなっ、未来って言う宝石がたくさん詰っているんでい。」
 「あ、ああっ。」
 「あんたら、ジェフリーの体を抱き締めてやったことがあるんかい。あの子の心から笑顔が見たことがあるのか。」
 「う.....。」
 「あーーーーあ。」
 「家宝とやらは、あんたの国中の人々を幸せにするかもしれない。けど、あの子の笑顔は世界中の人々を幸せにするぜ。」
 「ああーーっ。ジェフリーに会ったこともないそなたが、何を分かったようなことを。(カオルちゃんが当時親衛隊にいたことを忘れている。)」
 「本当に大切なものは何なのか、よく考えるんでい。じゃあな。」
 カオルちゃんとジュリアーノはベニンシュラスイートルームから去った。
 「な、何と無礼な奴。」

 ホテルの通路

 カオルちゃんとジュリアーノはここにいる。
 「もう、相変わらずね、あなたは。」
 「あん位、言わねえとな。」
 「エッ。」
 「ちょっと、別行動をとるぜ。」
 「何か心当たりでも。」
 「まあね。」

 高島平駅北商店街にあるハンバーガーショップ

 ジェフリー皇太子とラブたち3人は、ここで朝食をとっている。
 「これ何。」
 「ハンバーガーだよ。」
 「ハンバーガー。」
 「アグン、ングングングング。」
 「おーーーお、美味しい。」
 「か、かわいーーーい。」
 「アグン、ングングングング。」
 「あなたの笑顔、完璧。」
 「見てるこっちまでに幸せになっちゃう。」
 「ううーーん、幸せゲットだね。」
 「ウフフフフフッ。ところで、幸せと言ったよね。」
 「そうだけど。」
 「ねえ、この近辺に幸せを呼ぶ大仏さんがあると聞いたけど。」
 「東京大仏ね。」
 「大仏さんに何かお願いするの。」
 「うん。」
 「じゃあ、食べた後、東京大仏へ行こうか。」
 「うん。」

 新高島平ファミリー商店街にある喫茶店

 「ラブちゃんから写メールが来たわ。」
 「この子なの。外国人の少年って。」
 「どれどれ。」
 トリニティの3人は、ミユキのリンクルンのディスプレイ映る画像を見始めた。
 「かわいーーーい。」

 地下鉄日比谷駅

カオルちゃんはここにいる。
 「ジェフリー、お嬢ちゃんたちと一緒に待っているんだぜ。」
 カオルちゃんは、地下鉄乗車券を持って改札口へ向かった。

 ラビリンス総連本部

 あのニューウェスターと配下の士官兵たちと一緒にテレビを見ています。
 「ニュースです。今朝6時頃、来日しているメクルメク王国の皇太子ジェフリー殿下が、ポセイドンの冷や汗を持って行方が分からなくなってしまいました。」
 「フフフフッ。幸せ求めて四ツ葉町へ向かっているわ。国王夫妻が気付かないうちに、いただきますわ。皆、準備は良いかな。」
 「イーーーーーッ。」

 日比谷駅出発直後の地下鉄車内

 カオルちゃんはこの地下鉄電車に乗り込んでいた。
 「次は大手町、大手町です。」
 「ジェフリー、お嬢ちゃんたちと一緒に待っているんだぜ。」

 新高島平ファミリー商店街にある喫茶店

 「ラブちゃんからメールが来たみたいよ。」
 「本当。」
 「どうやら、高島平駅を通過して高島平団地内を経由してこっちへ向かっているわ。」
 「ならば、行きましょう。」
 「うん。」

 再び、ジェフリー皇太子とラブたち3人は

 新高島平ファミリー商店街にある魚屋にいます。その後、東京大仏のある乗蓮寺方面へ西へ向かい始めた。
 「四ツ葉町って本当に幸せになれる町なんだね。」
 「どう言うこと。」
 「昔、先生にそう教わったんだ。」
 「先生、学校の。」
 「ううーーん。庭園で遊んでた時によく話してくれた親衛隊員さん。名前は知らないけど、僕は先生って呼んでた。」
 「ふうーーーん。で、親衛隊員兼任の先生が『四ツ葉町を幸せになれる町』って言ったんだ。」
 「うん。『日本へ来たら、絶対に訪ねてみろ。』と、言われたんだ。」
 「ヘエーーーッ。」
 「確かに、幸せへと導く大仏様はあるけど、実際は赤塚にあるのよ。」
 「そうなんですか。」
 「四ツ葉町は2丁目までしかない小さな字よ。」
 「でも、クローバータウンストリートは周辺の字名、徳丸、高島平、大門、赤塚までも巻き込んで呼ばれているからね。」
 「昭和40年代から急速に発展したのも、幸せを呼び込める要素があるからよ。あれらの高層住宅みて分かるでしょ。」
 「そうか。それで幸せ求めて移民して来たんだ。」
 「まあっ。」
 ジェフリーは、あの高島平団地を見てそう思ったそうです。
 「その通りよ。」
 「ミユキさん、ナナさん、レイカさん。」
 「あのお姉さんたちは。」
 「安心して。」
 「ダンスを教わっているお姉さんたちよ。」
 「この子、あのカオルちゃんが言ってた坊ちゃんとは。」
 「うん。」
 「大仏さんに願い事をしたいの。」
 「うん。」
 「じゃあ、行きましょう。」
 ジェフリー皇太子とラブたち3人及びトリニティの3人は、大仏のあるお寺へ向かった。
 「大仏さんのあるお寺は乗蓮寺って言うのよ。覚えてね。」
 「うん。」
 「正確な住所は四ツ葉町ではなく赤塚にあるから、ちゃんと覚えてね。」
 「うん。」
 7人は、大仏さんのある乗蓮寺に向かい始めた。

 カオルちゃんが乗車している地下鉄車内

 「地上へ出て来たでい。おっと、兄弟に知らせて来てもらうんでい。」
 カオルちゃんは、携帯電話でメールを打ち始めた。

 桃園家ラブの部屋

 「あっ、兄弟からや。何々『至急、新高島平駅へ来てくれ。』やて。」
 「シフォン、ほな行くで。」
 「キュアー。」

 乗蓮寺門前

 「着いたわ。」
 「ここが、大仏様のある乗蓮寺よ。」
 「うん、早く行きたい。」
 「じゃあ、行くわよ。」
 「うん。」

 乗蓮寺境内

 周囲にいる人に7人揃った状態でリンクルンで写真撮影してもらった。
 「これが幸せを呼ぶ大仏さん。」
 「そうよ。」
 ジェフリー皇太子は、ポケットからあのポセイドンの冷や汗を出し、太陽へ向けてかざし、大仏に向けてその光を照射し始めた。
 「うわあーーー。」
 「信じられない。」
 「大仏様が虹色に光っている。」
 「どうだ。これでご利益が無いとは、言わさないよ。」
 「素敵。」
 「本当に幸せな気分になっちゃう。」
 「ああ、たまらなーーーい。」
 「虹色の奇跡の光で幸せゲットだよ。」
 「ああーーーーん。」
 「どうだ。ポセイドンの冷や汗の威力は。」
 「本当にすごい。」
 「マジで幸せになっちゃう。」
 「この宝石にこんな奇跡の力があるなんて。」
 「僕、もう行くよ。」
 「そう。ようやく、王様と王妃様のいる場所へ帰る気になったね。」
 「新高島平駅まで送るよ。」
 「うん。」
 この直後、スウィーツ王国から緊急メールが届いた。
 「何だろう。」
 「エッ。」
 「『インターネットニュースを見ろ。』って。」
 「何々『メクルメク王国皇太子殿下。ポセイドン冷や汗を持って行方不明。』」
 更に、画像へつながるコマンドもクリックした。
 「エッ。」
 ラブたち6人は、一斉にジェフリーの方向へ向いてこう発言した。
 「あなたがジェフリー皇太子殿下ね。」
 「しまった。バレたか逃げろ。」
 「待ちなさい。」
 逃げるジェフリー皇太子殿下を追うように乗蓮寺を後にした。
 寺門を出た時だった。
 「うわぁ。」
 「捕まえたわ。」
 「離せ。」
 「ジェフリー殿下。ここでは騒ぎになるから、近隣の植物園で詳しい話を聞かしていただくよ。」
 「......。」
 ラブたち6人とジェフリー皇太子は、近隣の植物園へ向かい始めた。

 区立赤塚植物園

 「どうして、王様のところを飛び出したりしたの。」
 「僕は嫌われているから。」
 「嫌われてる、王様に。」
 「父上にも母上にも。」

回想編 メクルメク王国首都内にある乗馬場

 「ジェフリー。何だそのへっぴり腰は。」

 宮殿内

 「こんな問題も解けないなんて、しっかりしなさい。」

 現世に戻って

 「父上や母上が欲しいのは、立派な国王の後継ぎなんだ。」
 「ううっ。」
 「........。」
 「甘えないで。」
 「うっ。」
 「必要とされる人なんていないわ。君が勝手にそう思っているだけ。」
 「ミユキ、そんな言い方。」
 「レイカ。」
 「宝石を持ちだしたのは、悪いことだって分かるよね。」
 「うん。」
 「あなたは、自分が悪いことをしたと認める勇気を持っている。だったら、それ以上に良い事をする勇気をきっと持てるはずよ。」
 「はあっ。」
 「そうだよ。何たってジェフリーの笑顔は、皆を幸せにしちゃうんだから。」
 「ありがとう。」
 「ところで、ジェフリー殿下。」
 「今、どこのホテルに滞在してるの。」
 「ザ・ペンシェラ東京です。」
 「そのホテルって、最寄り駅は。」
 「日比谷駅です。」
 「日比谷。」
 「と、言うことは。都営三田線に乗って来たの。」
 「うん。」
 「じゃあ、新高島平駅までお送りするわ。」
 「日比谷まで乗り換え無しで行けるからね。」
 「ありがとう。」
 こうして、ラブたち6人とジェフリー殿下は植物園を後にした。

 植物園出入口

 「ん。」
 「何よ、あんたたち。」
 すると、黒服を着ている男たちは真ん中を分けた。すると....
 「ジェフリー。」
 「父上、母上。」
 「ここにいたのか。」
 何と、メクルメク国王夫妻と護衛役のゲットマウスのメンバーが姿を現した。
 「エエーーーッ。」
 「あの方たち2人が王様と王妃様なの。」
 「うん。」
 「さあ、ポセイドンの冷や汗を返しなさい。」
 「父上、母上、でも。」
 「我が国王家の秘宝であるぞ。」
 「分かった。返すよ。」
 ジェフリーは、自分の母親である王妃陛下にポセイドンの冷や汗を渡した。
 「さあ、行くぞ。」
 「ハッ。」
 こうして、国王一家とゲットマウスの面々は去って行った。よく見ると、パトカーがいない上、日本の警察官が1人もいません。

 新高島平駅

 カオルちゃんは既に到着していて、タルトとシフォンの到着を待っている。
 「あっ、いたいた。」
 「ピップ~ウ。」
 「兄弟、待ってたぜ。早速、案内せ。」
 「ヘエ。」

 乗蓮寺門前

 「ねえ、王様と王妃様。おかしいと思わない。」
 「うん。」
 「ポセイドンの冷や汗を急いで手にしようとしていた。」
 「それに、挨拶無しで去って行ったよね。」
 「もしかして、王様も王妃様もゲットマウスのメンバーも偽者の疑いがあるわ。」
 「日本の警察官やパトカーが全くいないのはおかしいよ。」
 「ジェフリー殿下がヤバい。」
 「追うわよ。」
 「はい。」

 赤塚城跡公園

 「ここなら人目に付かないわね、あなた。」
 国王様はジェフリー皇太子殿下を羽交い締めをし始めた。
 「父上、母上。何を。」
 「ジェフリー、おとなしくしなさい。」
 王妃は、奇妙な液体を染み付けたハンカチをジェフリーの口元にあて始めた。
 「うぐ。」
 「ガクッ。」
 ジェフリー皇太子殿下は眠らされた。
 すると....
 「追いついたわ。」
 「ジェフリー殿下。」
 「これはどう言うこと。」
 「........。」
 「答えられないの。」
 「自分たちの息子を眠らせるなんて最低ね。」
 「いや、息子は疲れて眠ってしまったんだよ。」
 「嘘を付くんじゃないよ。」
 「あなたたち、ゲットマウスじゃなくてラビリンスじゃないの。」
 「ケッ。」
 「バレてしまっては。」
 「仕方がないわね。」
 「スイッチ・オーバー」
 「ボンボン。」
 「イーーーーーーッ。」
 「エッ。」
 「やっぱり。」
 「ハハハッ、バカな女共。」
 「イーーッ。」
 「我が名はニューウェスター。ラビリンス総統メビウス様が僕。」
 「オサキマックーラ8号、我に仕えよ。」
 「ペタッ。」
 ニューウェスターは、ポセイドンの冷や汗に怪物カードを貼り付けた。そして、上空へ放り投げた。
 「ムクムクムクムク。」
 「うわぁ、大きくなってる。」
 「ムクムクムクッ。」
 「ジュエーーーール。」

 ホテル ザ・ベニンシュラ東京内ザ・ベニンシュラスイートルーム

 国王夫妻とゴードンはテレビを見ていた。
 「ポッポッ、ポッポッ。」
 「これは、緊急ニュースの字幕。何々、ジェフリーが板橋区赤塚の東京大仏通りでラビリンス軍に捕まったって。」
 「よし、至急向かうぞ。」
 「応援を要請します。」
 「頼むぞ。」
 「ハッ。」

 赤塚城跡公園

 「サキクラ8号、始末しておやり。こいつらも何もかも。アハハハハハハハ。」
 「ジュエーーーール。」
 「ピュピュピュピュッ。」
 「逃げて。」
 「ボンボンボンボン。」
 「キャーーーッ。」
 「キャーーーッ。」
 「仕方がないわね。」
 「ここは一度、退却よ。」
 「ボンボンボンボン。」
 「キャーーーッ。」
 「キャーーーッ。」
 「モクモクモクモク。」
 「人々を幸せにする宝石で不幸のゲージ上げさせていただくわ。」

 東京大仏通り

 「攻撃が止んだわ。」
 「ここで、おとなしく引き下がるワケには行かないわ。」
 「みんな変身よ。」
 「うん。」
 ラブたち6人は一斉に変身し始めた。
 「チェンジ。ダンシング・プリキュア、ヒーーーートアーーーッッップ。」
 6人は変身を終えた。
 「さあ、飛び立つよ。」
 「OK。」

 赤塚城跡公園

 「現れたか、プリキュア。」
 「パタパタパタパタパタパタッ。」
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「真っ赤なハートは情熱の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチェリー。」
 「グリーンハートは浄化の印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアメロン。」
 「ホワイトハートは誠実の印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアココ。」
 「6色揃って真の幸せの証!フレッシュプリキュア!!」
 「何が6色揃ってだ。始末しておやり。」
 「イーーーーッ。」
 「ジュエーーール。」
 「ハッ。」
 「ハアーーーーッ。」
 「バコン。」
 「バコバコン。」
 「バコン。」
 「バコバコン。」
 フレッシュ6人は
 サキクラ8号にパンチを撃ち込んだ後、着地した。
 「クズン。」
 「クズン。」
 「なんて硬いの。」
 「あたしの自慢の左が。」
 「完璧じゃない。」
 「ヒリヒリヒリ。」
 「ジュエーーーール。」
 「ブーーーン。」
 「ヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイ。」
 「ドーーーン。」
 6人は一斉にジャンプして回避した。そして…
 「シックスフォールドプリキュアキィーーーック。」
 「バコン。」
 「ジュエーーーール。」
 「バコーン。」
 「キャアーーーーーーーッ。」
 6人共吹っ飛ばされてしまった。

 高島大門交差点

 首都高速の高架を潜った後、城跡公園付近にサキクラ8号の姿が見える。
 「ジェフリー殿下、ここの来てたのか。」
 「うわあーー、化け物。」
 「あんなところに。」
 「大変やで。もしかして、ラブはんたちのジェフリー殿下がここにいるんやんか。」
 「何、ジェフリー殿下だと。」
 「ヘエ。」
 「仕方がない。久々に暴れますか。」
 カオルちゃん、タルトとシフォンは走り始めた。

 首都高速道路池袋線

 「ウーーーーーウーーーーーーッ。」
 パトカーに先導されて、国王ご夫妻が乗車している車も四ツ葉町方面へ向かっている。

 赤塚城跡公園

 「クーーーーッ。」
 「ヒリヒリヒリ。」
 「魔法も効かない。」
 「弱点も無いわ。」
 「ヒリヒリヒリヒリ。」
 「守備の魔法も限界があるわ。」
 「アハハハハハハハッ。どう、固くて強いでしょ。」
 「クッ。」
 「イーーーッ。」
 「ジェフリーが目覚めたわ。」
 「母上、何てこんなことを。」
 「あら、私は母上じゃ無いわ。ラビリンス幹部兵士ニューウェスターよ。」
 「よくも母上にバケやがって。誰か助けて。」
 「暴れないで。おとなしくしなさい。」
 「ジェフリー。」
 「イーーーッ。」
 「ヤレッ。」
 「ジュエリーーーング。」
 「ピュピュピュピュピュッ。」
 「グサグサグサグサッ。」
 「キャアーーーッ。」
 プリキュアの6人が動けなくなってしまった。
 「ジェフリー。」
 「動けない。」
 「フフフフフッ、これでプリキュアも日本国もメクルメク王国もおしまいね。」
 「そうは行かねえぜ。」
 「誰。」
 「イーーーッ。」
 公園出入口からカオルちゃんとタルト及びシフォンが姿を現した。
 「イーーーッ(あの野郎)。イーーーッ(かかれ)。」
 「始末しておやり。」
 「イーーーッ。」
 「ダダダ、あんなにいっぱいいたの。」
 ここで、カオルちゃんとシフォンとタルトは、三方向へ別れた

 まず、シフォンは

 「キュアキュアフリップウ~。」
 「ジュエ。」
 「カチカチカチカチッ、チーーーーン。」
 「ガチッ。」
 シフォンはストップの魔法を唱え、サキクラ8号の動きを止めた。

 一方、カオルちゃんは

 「ヤアーーーッ。」
 「ブーーン。」
 カオルちゃんは、最初の戦闘員サウラー士官隊員を捕まえジャイアントスイングを仕掛けた。
 「ボコボコボコボコ。」
 「ポイッ。」
 「ドスン。」
 「エイッ。」
 続いて、サウラー士官隊員の1人の脚を取りそのままブン投げた。
 「ヤァー。」
 「ポイッ。」
 更に、向かって来たサウラー士官隊員の1人をポイっと投げ飛ばした・
 「ブーン。」
 「バコボコ、ドスーーン。」

 一方、タルトは

 「待機している士官隊員の肩まで上がり首根っこに噛み付いた。
 「ガブッ。」
 「イーーーーッ。」

 再び、カオルちゃんは

 まだまだ、士官隊員との戦闘は続いている。
 「オリャーーッ。」
 「ブンブン。」
 「ドカッバキッボコッバコッ。」
 「ヨイショ。」
 「ポイッ。ドスン。」
 「カオルちゃん。」
 「強い。」
 「ウーーウーー。」
 すると、緊急移動でやって来た国王夫妻が乗車している車を含めたパトカーの編隊が到着した。
 「誰か助けて。」
 「動くな。」
 「ジェフリー。」
 「いやあーーっ。」
 「動くとこの子の命はないよ。」
 「ラビリンスのアマかい。やれるもんならやってみろ。」
 「先生、助けて。」
 「ジェフリー。」
 「フリップウ~。」
 「ヒョイ。」
 「何なの。突然上向いて。」
 「これ、とっておきの特製タバスコ&マスタード味。」
 「エッ。」
 「ピューーーッ、パクッ。」
 「モグモグ。ん。辛ーーーーーい。」
 「バコン。」
 「カンカラカーン。」
 カオルちゃんは警察隊へ向けて合図した。
 「今だ。」
 「突撃。」
 「ジェフリー、こっちへ来るんだ。」
 「はい。」
 「ヒーヒーヒーヒー。辛いわ。」
 「ニューウェスター、殺人未遂、未成年者略取並びに逮捕・監禁容疑で逮捕する。」
 「捕まってたまるか。」
 「パッ。」
 「しまった。どこへ行った。」
 「ジェフリーーーッ。」
 「アッ、先生。」
 「ヨーオ、大丈夫かい。」
 「うん、大丈夫。」
 「やったあ。」
 「凄すぎ。」
 「ジュエーーール。」
 「あっ。」
 「動き出したわ。」
 「気を抜かないで。」
 「アイツを倒さなきゃ。」
 「行くよ。」
 「ハアーーーーッ。」
 プリキュアの6人は、周囲の地面に刺さったジュエルを破壊した。
 「バリーーーン。」
 「ヘイッ、プリキュア。宝石ってのは、1ヶ所一定方向に同時に力がかかると割れやすくなるんでい。」
 「ジュリアーノ、ジェフリー殿下を頼むぜ。」
 「はい。さあ、こちらへ。」
 「うん。」
 「そいつのウィークポイントは。」
 「ギクッ。」
 「ゴオーーーッ。」
 カオルちゃんの靴がジェット噴射し始め飛び上がった。
 「ここでいーーーー。」
 カオルちゃんは、大ジャンプをしかつてシックスフォールドプリキュアキックを食らわせた部分めがけて蹴りを入れた。
 「バコン。」
 「ミシミシミシミシ。」
 「ピューーーッ、ゴオーーーッ、パタッ。」
 「今だ。」
 「はい。」
 プリキュアの6人は、一斉にリンクルンを取り出しキュアスティックを呼び出した。そして、受け取った。
 「届け。愛のメロディー、ピーチロッド。」
 「響け。希望のリズム、ベリーソード。」
 「癒せ。祈りのハーモニー、パインフルート。」
 「努めよ。情熱のアレグロ、チェリータン。」
 「浄めよ。浄化のユビーロッソ、メロンガン。チェンジ。」
 「ミ、カチャッ、ボン。」
 「メロンバズーカー。」
 「楽しめ。誠実のグランツィア、ココリコーダー。」
 「ドレミファソラシド、カチャッ、キーーーン。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア。」
 「クリーンフィルターーー。」
 「ラブサンシャイーーーン。」
 「エスポワールシャワーーーー。」
 「ヒーリングブレアーーー。」
 「ホットハーーーート。」
 「バッドメモリーリムーーーーーブ。」
 「フレーーーーーーーッシュ。」
 「ボン。ボンボンボンボンボン。」
 「シュッ。」
 「ウッ。」
 「シュシュシュシュシュッ。」
 「ウッ。」
 「ハアーーーーーーーーーッ。」
 「シュワ、シュワーーーーーッ。」
 「やったあ。」
 「固かったのに、宝石なんて嫌いだわ。」
 ニューウェスターはワープして去った。部下の士官隊は既に、カオルちゃんに倒された時点でワープして去っいた。
 「ジェフリー。」
 「父上、母上。」
 「ジェフリーーー、ううううっ、ジェフリーーー。」
 「母上。」
 「父上。家宝が、ポセイドンの冷や汗が。ごめんなさい。」
 国王夫妻は割れてしまったポセイドンの冷や汗を見た。
 
 「父上。」
 「お前の命に比べれば、宝石など少しも欲しくない。」
 「父上。」
 「ジェフリー、お前が無事で良かった。」
 「刷いてるわ、ジェフリー。」
 「父上、母上。」
 「ヘッ。」
 「うふふふっ。」
 「フフッ。」
 「国王、王妃両陛下。早速、ホテルへ戻って準備をしないと。」
 「ああっ。皆様、私たちは午後、皇居へ行かなくてはなりません。」
 「皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。いずれ、褒美をとらせます。」
 「いや、ジェフリー皇太子が無事に戻っただけで十分です。」
 「そうですか。」
 「国王様、王妃様、外交の健勝をお祈りしておきます。」
 「プリキュア隊の皆様、ありがとう。」
 「それでは、私たちはこれで失礼します。」
 プリキュアの6人は、空を飛び立ち去った。
 「ありがとう、プリキュア。」
 「ありがとうございます。」
 「さようなら、プリキュア。」
 「それでは、ホテルへ戻るぞ。」
 「はい。」 
 「バタンバタンバタンバタン。ウーーーーーウーーーーーーッ。」

 ザ・ベニンシュラ東京 ベニンシュラスイートルーム

 「ジェフリー様、お帰りなさいませ。王様、王妃様、お疲れ様でした。」
 「ゴードン、早速、皇居へ行く準備にかかるぞ。」
 「はい。」

 数時間後、皇居正門

 「ギギィーーーーーッ。」
 「おっ、開いた。」
 「メクルメク王国国王一家及びお供の皆様。お待たせしました。天皇皇后両陛下及び皇太子ご夫妻がお待ちです。さあ、どうぞ。」
 宮内庁職員に案内され、皇居宮殿へ向かった。

 皇居内宮殿出入口

 「メクルメク国王様、お待ちしておりました。私、天皇の昭仁と申す。」
 「メクルメク国王の◯☓と申します。」
 「王妃様ですね。」
 「はい。」
 「私は皇后美智子と申します。」
 「メクルメク王妃の△△と申します。」
 「それでは、ご会見を行いますので、両陛下及び国王夫妻は松の間へお行き願います。」
 両陛下と国王夫妻は松の間へ向かい、天皇と国王及び皇后と王妃とのご会見が始まった。

 一方、ジェフリー皇太子殿下は、日本の皇太子ご夫妻と共にある場所へ案内された。

 更に一方、警備関係以外の付き添いの人たちは、宮内庁へ案内された。ここで、筆頭執事ゴードンと宮内庁長官との会談が始まった。

 残ったカオルちゃん及びジュリアーノも警備関係付添人たちは、日本皇宮警察隊及び警視庁SP隊と共に周辺の警備にあたることになった。

 数十分後、皇居内庭園では

 ジェフリー皇太子殿下と敬宮愛子内親王と遊び回っている。
 「わーーーい、わーーーい。」
 「ジェフリー君、待って。」
 それを見張りながらカオルちゃんとジュリアーノは、愛子さまの両親でもある皇太子ご夫妻にジェフリー皇太子殿下に関して説明をしております。
 「メクルメク王国の王国制度は、定年制を実施しているんでい。」
 「そうか。それで国王様が若いのか。」
 「メクルメク王妃は、私が留学した大学の後輩よ。」
 「そうなんですか。」
 すると、あの秋篠宮家の2人の内親王が姿を現した。
 「こんにちわ。」
 「もしかして、あの娘たちは。」
 「秋篠宮家内親王の2人、眞子さまと佳子さまよ。」
 すると、眞子さまと佳子さまが来ていることに気付いた愛子さまは、一気にお2人のもとへ駆け寄った。
 「ねえねえ眞子姉さん、佳子姉さん。」
 「どうしたの。」
 「ジェフリー君を見て。」
 眞子さまと佳子さまは、愛子さまが駆け寄って来た方向を見た。
 「エヘヘヘヘッ。」
 「かわいーーーい。」
 すると、ご会見を終えた皇后様と王妃様が庭園に姿を現した。
 「騒がしいけど、何があったの。」
 「御祖母様、ジェフリー殿下をご覧にいただけますか。」
 「どれどれ。王妃様の息子様ね。まあ、可愛い。」
 「皇后さま。」
 「そうよ。」
 「御祖母様、並んでみて。」
 「こう。」
 「そう。」
 「笑ってみて。」
 「これが人々を幸せにする笑顔なの。」
 「すごい。」
 「御母様。」
 「徳仁、雅子もいるのね。」
 「はい。」
 「王妃、ちょっと殿下を抱っこさせてよろしいかしら。」
 「畏まりました。ジェフリー、こっちへ。」
 「はい。」
 「徳仁、抱っこして見て。」
 「はい、御母様。」
 「皇太子殿下が皇太子殿下を抱っこしているみたい。」
 「本当だ。」
 「コレッ。」
 「いやいや、いいんですよ。それにしても素晴らしい表情しております。」
 「次、雅子様。」
 「はい。」
 「まあっ、可愛い。私たちにもこんなご子息様が産まれてたらね。」
 「本音が出てしまいました。」
 「コレッ、愛子。」
 「次、眞子、佳子の中から代表で1人抱いてみますか。」
 「はい、御祖母様。」
 「眞子ね。一番高の姉だからね。」
 眞子さまは、愛子さまと同い年の男の子を初めて抱っこすることになります。秋篠宮家には2歳(2009年当時)の弟君「悠仁」さまがいます。
 抱っこした時、あのジェフリー殿下の笑顔が急接近。この表情を見て思わずこう発言した。
 「幸せすぎてたまらなーーい。」
 「ウフフッ。」
 すると、宮内庁のある方向から2人の執事らしき人物が姿を現した。ゴードンと宮内庁長官である。
 「これは。皇后さまに皇太子さま、皇太子妃さま、眞子さまに佳子さま、王妃様にジェフリーさま。」
 「皆様お揃いで。」
 「長官、ジェフリー殿下を抱っこしてみなさい。」
 「私がですか。皇后さまに言われては。」
 宮内庁長官もジェフリー殿下抱っこしてみた。
 「おおーーっ、素晴らしい。世界の平和と安定を願うかのようじゃ。」
 「長官、お似合いですよ。」
 「おじいちゃんが孫を抱いてるみたい。」
 「本当。」
 「日本のおじいちゃん。」
 すると、天皇陛下と国王様がご会見を終え姿を現した。
 「何だか楽しそうじゃな。」
 「あなた、国王様のご子息ジェフリー殿下を抱っこしてみますか。」
 「そうか。」
 天皇陛下は皇后さまに言われ、抱っこすることになった。
 「素晴らしい笑顔じゃ。何か、幼少期の秋篠宮(礼宮)に似てるなあ。」
 「御父様に似てるのですか。」
 「そうじゃ。幼い頃の御父様にな。」
 「まあっ。」
 「映像の記録たくさん残っているからね。」
 「どうじゃ、ジェフリー殿下。こんなこと一生に一度もないんだぞ。」
 「はい。」
 陛下は、抱っこを終えた。
 「抱っこ、最後はやっぱり皇后さまですね。」
 「私も是非見てみたい。」
 「分かったわよ。」
 皇后さまはジェフリー殿下を抱っこしてみた。
 「うわあーー、」
 「すごすぎる。これが、世界中を幸せにする抱っこね。」
 「次は首相官邸ね。」
 「そうかい。」
 こうして、日本国とメクルメク王国との君主間の外交は一旦、終了した。この後、宮中晩餐会開催時間までの間、首相官邸をメクルメク国王一家が訪れることになります。

 30分後 首相官邸

 ここでは、当時の内閣総理大臣とメクルメク国王との政治会談を行った。成功すれは、メクルメク王国にとって援助を引き出せるかどうか鍵を握っております。当時の内閣総理大臣は麻生太郎氏です。一方、王妃は総理大臣夫人、麻生千賀子氏と会談しました。更に、会談の終わりには、例のジェフリー殿下の抱っこも行われた。その後、総理大臣ご夫妻と共に宮中晩餐会へ向かうことになります。更衣室で晩餐会仕様のコスチュームに着替えた後、皇居へ再度向かうことになった。

 夕方 皇居

 酒類の提供との関係で未成年者には、ジェフリー殿下を歓迎するこども晩餐会へ向かうことになります。
 まず、宮中晩餐会では、天皇陛下と王妃様及び国王様と皇后様それぞれ、隣合わせでテーブルに着き、宮中晩餐会は開催された。一方、こども晩餐会では、ジェフリー殿下の両隣は愛子さまと眞子さまが着席することになった。両方の晩餐会は壮大に行われた。

 翌日、朝の外交式典が終わってから新幹線に乗って近畿・東海地方を訪れ、更に2日後、関西空港へ回送移動していた政府専用機に搭乗し帰国しました。

 近畿・東海地方出発後の翌日、赤塚公園では

 「カオルちゃーーーん。」
 「おっ、お嬢ちゃんたち久しぶり。」
 既に、トリニティの3人はテーブルに着いている。
 「いらっしゃい。」
 「お手伝い。」
 「そうよ。」
 「もう、心配したんだから。」
 「ごめんねぇー。お詫びに今日は無料サービスするぜ。」
 「やったあ。」
 「明日から値上げするぜ、グハァッ。」
 「エエーーーーッ。」
 「冗談、冗談。」
 ラブたち3人もテーブルに着いた。その直後
 「オッ、兄弟。」
 「ドーナツちょうでえな。」
 「プリーーーッ。」
 「毎度あり。」
 ドーナツを追加生産しております。タルトは、ドーナツカフェ移動販売車内へ入り、ドーナツを食べ始めた。
 「アグン、モグモグ。やっぱうめえわーーーー。」

 ドーナツカフェのテーブル
 
 「はい、お待たせ。」
 「うわぁーーー。」
 「はい、お待たせ。」
 「ドーナツハートは美味さの印、挽きたてフレッシュ。コーヒーとセットだよ。」
 「ううーーーん。」
 「ミスターカオル、そうではないでしょ。こうよ。」
 「何でい。」
 「ドーナツハートは美味さの印。搾りたてフレッシュ。ジュースまたはミルクとセットだよ。」
 「こっちの方が対象飲料が多い。」
 「なるほど。」

 更に数日後、桃園家

 「ラーーブ。」
 「はーーい。」
 「誰からか知らないけど、エアーメールが届いてるわよ。」
 「本当。」
 「はい。」
 「部屋へ戻ってじっくり読もーーーと。」
 「まあっ。」

 ラブの部屋
 
 「スルスルスル。」
 「ジェフリー皇太子から手紙が来たわよ。」
 「エッ、ホンマでっか。」
 「キュア。」
 「どれどれ。父上と母上が日本の天皇・皇后両陛下との会談に成功し、友好の輪が深まったって。」
 「それは良かったでんなぁ。」
 「僕には、初めてガールフレンドができました。愛子皇女(内親王)です。」
 「愛子内親王って、確かジェフリーと同い歳だよね。」
 「良かったやないかい。」
 「本当、相談相手になってくれるって。」
 「よろしいでんがなあ。」
 「今後、父上・母上共々、世界中を外遊し、世界中の王子、王女たちと仲良くなってお友達を増やしたいって。」
 「それ、ホンマに世界中が幸せへ導く外交でっせ。」
 「本当、ジェフリー皇太子、頑張って。世界中でお友達を作って幸せゲットだよ。」
 「おや、これは二重橋バックの写真。王様、王妃様、ジェフリーもいる。」
                     完
 
 
 
 

 
後書き
 ジェフリー皇太子殿下の素晴らしい笑顔で日本国との外交が成功したメクルメク王国。今後も、素晴らしい笑顔と抱っこでいろんな国々の子供たちと仲良くなってお友達が増えると良いですね。 
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