ロンジー
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第五章
「いいわね」
「わかったわ、それじゃあね」
「これで全然違うわよ」
こうしてだった、スー=チーは。
母から帽子も貰った、それは麦わら帽子だった。その帽子を被ってロンジー姿で街を歩くとこれがだった。
「全然違うわ」
「何か涼しそうね」
一緒に街を歩くシー=トーも注目した。
「今のあんたは」
「ええ、実際にね」
「涼しいのね」
「快適よ。お洋服の時よりもね」
「ロンジーの方がなの」
「お洋服よりもね」
「そうなのね、じゃあ私もね」
シー=トーも言うのだった。
「ちょっと」
「シー=トーもロンジー着てみる?」
「そうしてみるわ、それじゃあね」
「ええ、着替えてみてね」
スー=チーはシー=トーに笑顔で応えた。
「実際かなり涼しいから」
「そうしてみるわ、そういえば」
ここでだ、シー=トーは街中を行き来する人達を見た、特にロンジーを着ている女の人達を。年配の人が多いが。
洋服の人達より涼しく快適な感じだ、彼女もそのことに気付いて言った。
「ロンジーの人の方が涼しげね」
「そうみたいね」
「やっぱりロンジーの方がいいみたいね」
「実際着てみてわかったわ」
スー=チーは気分のいい顔でシー=トーに返した。
「かなりいいわよ」
「じゃあ私も着てみるわね。お祖母ちゃんがいつも着てるし」
「お祖母ちゃんから貰って」
「着てみるわね」
「それじゃあね」
シー=トーも笑顔で頷く、そしてだった。
実際にシー=トーも着てみた、それからスー=チーに言ったのだった。
「これはいいわね」
「そうでしょ、快適でしょ」
「とてもね」
笑顔での言葉だった。
「これはいいわ」
「そうでしょ、じゃあこれからはね」
「夏はこの服ね」
「ロンジーを着ていましょう」
「それが一番快適だから」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
二人は仲良く街を歩いた、ロンジーを着て帽子を被って。夏の暑さも日差しも暑いままだったが前よりも快適だった。
ロンジー 完
2015・4・28
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