『ひとつ』
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『異空間』
僕達と普通の子達は違う空間で生きてきた。
同じ世界に生きながらも異空間で生きてきた。
普通に憧れて生きてくのが恥ずかしかった。
自分には無いけれど、本来なら在って当然のものを、必死で欲しがってる自分が、ものすごく嫌だった。
異空間で生きてくのは、それなりに居心地が良かった。
似たようなイタミを抱えた子達ばかりだったから。
分け合えてる様な感覚に陥る。
此の生ぬるい感覚が今の僕達には必要なんだと信じてた。
此の生ぬるい感覚が今の僕達には生きてる実感を与えた。
自分の為には何もしない僕達。
仲間の為なら此の身で守る僕達。
其れが此処の皆の誇りに想うところだった。
其処から引き離されてからも、僕は異端児で、衝突ばかり。
そして、あの異空間を懐かしむことが増えた。
あの頃あそこに居た君達は今、何処でどんな日々を過ごし、どんな夢や希望を抱いてるだろう。
幸せになんて簡単に言えないけど、それなりに、楽しくやってくれてると良いな...
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