『ひとつ』
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『センチメンタル』
頭ん中を編集できるなら、記憶なんて部分消去して繋げていきたい。
けれど、切り落とした記憶のせいで価値観が変わるなら、もっといえば、今の自分じゃ無くなるなら、そこまではしたくない。
其れでも、其れでも、やっぱり葬り去りたい記憶は在るわけで。
なんて、無理な事をグルグル馬鹿みたいに考えてる僕は女々しくて痛々しくて嫌いだったりする。
永遠の愛なんて存在しないように、永遠のイタミなんて存在しないなら、ふと襲うコレを何というのだろう。
確かに、イタミは年を追う毎に薄れていってるかもしれない。
其れは良きことかと言われれば、そうでもないような気がする。
イタミを忘れてしまう日が来てしまったら、きっと其れは其れで悲しくて辛くて切ないんだろう。
そんな身勝手な感情に振り回されてる僕は一体何なんだろう。
薄れてくイタミや、色褪せてく想い、尊かった日々が、通り過ぎてくまま何も出来ないでいるのは虚しく想う。
忘れぬよう、色褪せぬよう、尊かった日々を反芻する。
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