ガールズ&パンツァー もう一人の転校生 【リメイク】
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原作編
白河女子高との模擬戦
前書き
旧タイトル『白河女子高との模擬戦 後編』です
「只今より白河女子高等学校と大洗女学園の練習試合を始める」
審判による開始宣言が出された。
今回の審判は白河女子高の戦車道審判委員会が行っていた。
そして無線で、
『各校は所定の位置に向かってください。両校が所定の位置につき次第、始めたいと思います』
その事を聞きながら梨華は、
「はやから私のことは聞いているとは思うけど、一様自己紹介をしておくね」
1年生と言うこともあって知らない人もいるかもしれないと悟った梨華は自然と自己紹介を始めようとしていた。
「私は前白河女子高等学校戦車道レッドチーム副隊長をやらせてもらっていた大狩梨華です。よろしくね」
そして向こうからは一人の少女が前に出てきて梨華の前に立った。
「私がブルーチームの副隊長をしています牛目えまと言います。今日はヨロシクお願いします」
「「「よろしくお願いします!」」」
みんなが挨拶しているなか、梨華だけは何かを考えていた。
そして何かを気づいたかのように顔をあげて、
「牛目と言うことは、はやの妹さん?」
そう、牛目と言う珍しい名字のこと。
梨華はそこを見落とさなかったのです?
「ハイそうです。先輩の噂は良く耳にします」
牛目は大狩と仲が良く、よく練習をしていたのであるが、梨華はえまの事を知らなかった。
それだけえまの印象が薄かったに違いない。
それとも私たちが練習していたときはいなかたのかな。
「えまもはやと同じ通信手兼車長でいいのかな?」
「はい。私もお姉ちゃんと同じことができますので、そのふたつをやらせていただいてます」
この姉妹やっぱり似ているよね。
この分だと性格まで同じかも。
「では作戦を伝える。今回の相手は無名校にしながら西住流の妹さんがいる。なめてかかることの無いように。そして部隊を二つに分ける、私には1号~15号が着いてきて。そしてえまには16号~20号が着いていって。フラッグ車はえまの戦車。何か質問は?」
「「「「ありません」」」」
みんなは文句を言わずに賛成してくれた。
「えまは話があるから残って」
「はい」
みんなが解散して自分の戦車の戻ると、
「今回は通信妨害はしなくていいから、その代わりに傍受をして」
そう。
こんな格下相手に無線傍受なんてしたら笑われちゃうよ。
それに行動パターンは読めているからね。
「了解しました」
えまも自分の戦車に戻っていった。
梨華は思っていることがあった。
[多分、地形をうまく利用してくるだろうから、半分を市街地に配備させて挟み撃ちにしよう。]
一方、みほは、
「白河女子高は強敵ですが、今回の相手は四軍です。頑張っていきましょう」
四軍程度ならみんなでも勝てるかな。
でも隊長は梨華だから気は抜けないよ。
「今回はどんな作戦でいくの?」
生徒会長の角谷が聞いてきた。
「今回は聖グロリアーナの反省をいかし、市街地で決着をつけたいと思います」
「なるほど。今回の危険人物は誰だと思う?」
「それはもちろん、大狩梨華です」
みほが梨華の名前を口にすると、
一部驚いたような反応をした。
『両校、所定の位置に到着したので練習試合を開始します』
審判からの通達で始まった練習試合。
「みなさんは市街地に向かってください」
「了解しました」
「私たちが囮になります」
みほがそう言うと戦車は前回同様に海岸付近に向かった。
[久しぶりに梨華と戦うけど勝てるかな?]
海岸では、今かと梨華が待っていました。
「梨華隊長、前方に大洗の戦車を確認しました。追撃を開始します」
「1号~5号は前方戦車を追撃。6号~15号は市街地の入り口を警戒。と伝えて」
「はい」
すぐに通信が入り、
『市街地に敵戦車を発見、迎撃します』
「全戦車、迎撃開始」
白河女子高の戦車全てから弾が撃たれた。
『大洗女学園、戦車三両行動不能、そのなかにフラッグ車はありません』
そんな早くに試合が終わるほどみほもなまっちゃいないってわけね。
でも審判による開始合図から約五分の三両撃破。
相当堪えているのじゃないかしら。
「えまに敵フラッグ車たどこにいるか確認」
「了解」
「さやねは、前方戦車を何があっても見失わないで」
「了解」
「絵里と亜依はどんどん狙って」
「「了解」」
「みほヤバイよ。もう三両も撃破されちゃっとよ」
沙織がみほに言うが、
「大狩流ってこんなにすごいんですか?」
「まだ序の口のはず、梨華は私たちの動向を探っているにすぎないと思うの」
だとしたらあわてて動くのよくないからここは慎重に。
「生徒会チームは動かないで。私たちが合流します」
冷静に物事を進めるみほ。
「冷泉さん、生徒会チームと合流してください」
「わかった。」
「なるべく市街地の地形をいかして、後方戦車を撒いてください。」
『敵フラッグ車は、市街地の車両修理工場内に隠れているようです。』
今のやり取りが命取りだったということを知らないままみほは動いていた。
「市街地にいる全車両、修理工場に向けて前進」
梨華の指示通りに市街地にいる戦車は修理工場に向かった。
「どうしてわかったんですか?」
『通信傍受の技術を応用して発信源を調べました』
「そうか。1号と2号は先回りして。そのあと挟み撃ちにする」
やっぱり姉妹なんだね。
似すぎだよ、二人とも。
『『了解』』
三両で追いかけていると、
「敵戦車が撃ってきます」
1対3で負けるわけないけど、一葉、
「3号~5号は回避」
しかしその指示は通らず、
「四号が撃破されました」
「3号、5号はどんどん撃て」
3号、5号が攻撃している間に1号、2号が回り込みに成功し、
「1号と2号が位置につきました」
準備が整った。
この時、梨華は少し笑っていた。
「撃ってぇ!」
四両による一斉射撃をくらい、脱落したみほたち。
「四両に囲まれました。みほどうする」
「西住殿、まだ弾は残っています」
優花里が言ってきて。
みほは、
「前方戦車を狙ってください」
その直後に、一斉射撃をくらった。
「梨華隊長、敵フラッグ車を発見したそうです」
「チェックメイトです」
そのあとに大きな衝撃音が会場内に響いた。
そして審判からの通達で、
『大洗女学園のフラッグ車撃破によって、白河女子高の勝利です。』
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