ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
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ALO編 Running through in Alfheim
Chapter-13 仲間との絆
Story13-8 アルン到着
シャオンside
不思議な精霊、ミリーを一行に加えた俺たち。
飛行と徒歩を幾度も繰り返し、時間も午後2時過ぎで、もう疲れきった俺たちの眼に飛び込んできたのは、あまりにも美しく荘重な、積層都市の夜景だった。
古代遺跡のような石造りの建築物が、縦横にどこまでも連なっており、黄色い篝火や、青い魔法光、桃色の鉱物燈が列をなして瞬く様は、まるで星屑を撒いたようだ。
その明かりの下を行き交うプレイヤーのシルエットは大小厚薄と統一感がない。
妖精9種族が均等に入り混じっているようだ。種族のしがらみにとらわれることなく、異種族同士で楽しくゲームをプレイしている。
しばし煌びやかな夜景を見ていると、ふと視界に何かが入った。
濃紺の夜空を枝葉の形にくっきりと切り取る影が、ここから確かに見える。
「あれが………世界樹………」
「うん。間違いないね。
ここがアルン……アルヴヘイムの中心で、世界最大の都市」
「ああ……ようやくついたな。目的の地に」
レイが俺の肩に降り立つ。
「わあ……!
私、こんなにたくさんの人がいる場所、初めてです!」
「そうだったな。レイと第1層に行ったときは人いなかったもんな」
「はい!」
「妖精がいっぱいです! アルンはすごいですね!」
「あはは……俺もアルンは始めてだよ。いっぱい楽しもうな」
レイやミリーの無邪気な子どもらしい反応についこちらも顔がほころんでしまう。
すると、パイプオルガンのような重厚なサウンドが大音量で響き渡り、続けてソフトな女性の声が空から降り注ぐ。
『午前4時から週1度の定期メンテナンスが行われる為、サーバーがクローズされます』
という運営アナウンスだった。
「午前4時か……もう少し物色してからログアウトするか?」
「うん。宿屋とっとくから、先に物色してきてもいいよー?
ミリーちゃんを連れてったら?」
「それは助かる。ところで、メンテってのは何時まで?」
「確か、今日の午後3時までだったかな? じゃ、行ってくるね」
「おう」
そのあと、その場で軽く眼を伏せてから上空を見上げた。
その先、遥か高みには世界樹の枝が四方に広がっている。
「あそこに…………桜華がいる……
もう少しだけ……待っててくれ」
「はい。ママのところまであと少しです。頑張りましょう」
「あなたを守護する身として、私も頑張ります」
「ま、その前に楽しまないと。アルンに来たし、どうせキリト待たないといけないし。
レイ、ミリー、行きたいとこ行こーぜ」
「「はい!!」」
ちょうどハモった声に少し笑いつつも、俺はアルンの町を楽しんだ。
めちゃくちゃ楽しんだあと、宿屋に到着した俺はマリンに言われた部屋に向かった。
「パパ……」
レイが不意に話しかけてきた。
「どうした?」
「明日は、うまくいきますよね? 私のママも、ユイのママもたすかりますよね?」
レイはその小さな目に涙をためながら俺に抱きついてきた。
今は本来の少女の姿に戻っている。
「ああ。大丈夫だ。また、みんなで仲良くくらせるさ」
俺は今できる精一杯のことをした。あとは、神のみぞ知る、と言ったところか。
「今日はいっしょに寝ような。俺も寝落ちにするから、ミリーと三人で」
そう言い、俺はベットの傍らにレイとミリーを寝かせ自らも眠りについた。
Story13-8 END
後書き
ついにシャオンがアルンに到着! なのにキリトは……
シャオン「遅いなー……」
てなわけで、時間軸を合わせるためにChapter-13終了までシャオンは出てきません。
もっと言うとChapter-14もシャオンではなくキリトメインです。
シャオン「もはや二次創作ではなく原作だ」
それ言っちゃアカンよ。
じゃあ……
シャオン「次回も、俺たちの冒険に! ひとっ走り……付き合えよな♪」
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