ガンダムビルドファイターズ ~try hope~
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二日目 バトルロワイアル! 後編
前書き
中編の時点でもうバトルロワイアルが終わったけど、うまく区切れなくてここまで来てしまった作者です。
ちょっと文字数を4000~5000文字までに編集して、番外編は新しく作った『ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝』に移してきました。
ちなみに予告です。次の話が出されたら、外伝で超絶コラボスペシャルを書くので、よろしく!詳しくは呟きで!
ーーー--
「ラルさん」
「ん?なんだねシンジ君? 」
「あれが写されているDVDって、まだ別のやつはありますか? 」
「ふむ。一応そう言うと思って持ってきた。部屋にあるから後で取りに来てくれたまえ」
「ありがとうございますラルさん」
「いや構わんよ。にしてもさすがだな。見よう見真似とはいえ、本物に負けず劣らず使いこなしているな」
「まだまだですよ。本物はもっとすごいですから」
「ハハッ。まあ精進したまえよ」
そう言って、ラルさんとヒナタさんが別れてどっかに行った。
「……アレってなんのこと何だろう? 」
廊下を歩いていたら、ヒナタさんとラルさんがなにやら話していたからつい隠れて聞いてみたけど。
「見よう見真似。何かの戦いかたが写されているDVDかな?他の人の戦いかたを見るということは、何か決まった型がある人物の戦いかたなのかな? 」
「どうしたのトウイ君……?こんなところで………」
「わあっ!?ってミサキか」
考えていると、いつの間にか後ろにミサキが立っていた。
「それで、こんなところでどうしたの……? 」
う~ん。言うべきか否か。とりあえず宝刀・質問返しをしよう。
「ちょうどよかった。一つ聞いていいかな? 」
「ん……?なに……? 」
「ヒナタさんって、どんな戦いをするのかな?射撃戦とか格闘戦とか」
「………秘密………知りたかったら、実際に戦った方が早いと思う………? 」
「やっぱ教えてもらえないか~。まあ確かにそっちの方が早いかな…」
一人納得し、ヒナタさんの後を追おうとする。
「?どこ行くの……? 」
「ヒナタさんとバトルをしてくる」
「………本当にバトルしに行くんだ……」
まあそっちの方が実際に早いしね。言われた通りバトルしてきますよ。そうしてヒナタさんが進んだ道を急ぐと、すぐに見つかった。
「ヒナタさんー! 」
「ん?なんだハルカゼか。それとモチヅキも。何の用だ? 」
「僕とバトルしませんか?聖鳳学園ガンプラバトル部の部長の実力も見たいですし」
「そうか………だが悪いな。俺は今忙しいんだ。また今度にしてくれ」
「大丈夫ですって。一回だけでいいので、どうかお願いしますよ」
「しつこいな………俺は忙しいと言っている」
断られ祭りだな~これ。仕方ない。挑発してみますか。
「逃げないでくださいよヒナタさん。たった一回だけなんで、あなたが強ければすぐに終わりますよ。もしくは僕の方が強ければ………ね…」
「安い挑発だな。だがいいだろう、乗ってやる。バトルをしてやろう。先にバトルシステムで待ってろ。すぐに終わらせてやる」
作戦は見事成功し、ヒナタさんとバトルすることができた。ヒナタさんはすぐに部屋に戻り、僕はバトルシステムに向かうことにした。ついでだが、ミサキもついてきている。
ーーー--
「にしても本当にバトルできるなんてなぁ~。堅物っぽいからあのまま断られるかと思った」
「ヒナタ先輩はああ見えて、結構子供っぽいところあるから……」
「そうなんだ。っと、きたきた」
バトルシステムに着いてると、ヒナタさんの姿が現れた。
「一回だけだからな。それでは始めるぞ」
「わかってますって。ではよろしくお願いします」
『GUNPLA BATTLE combat mode』
『Startup』
『Model Damage level Set to C』
『Please Set Your GPベース』
『Beginning plavsky particle 』
『Dispersal』
『Field 2 duel』
フィールドは、闘技場だ。
『Please Set Your GUNPLA』
『BATTLE START』
「ハルカゼ トウイ!フィルマメントフリーダム!行きます! 」
ーーー--
闘技場に着くと思いの外が広く、その端っこに機体を確認した。
「ゴッドガンダム。ところどころに真っ赤なクリアーパーツが埋め込められていて、武装は後ろ腰に装備されている刀一本に、サイドアーマーにファンネル付きね。シンプルだけど、さすがとしか言いようがないねこれは」
闘技場に降りると、ゴッドガンダムが端っこから出てきた。
「さて……では行くぞハルカゼ」
「よろしくお願いしますよ。ヒナタさん」
そしてすぐにお互いが動き、ゴッドガンダムは刀を抜いて振りかざしてきたのをソードで受け止める。
左手でビームサーベルを抜こうとするとゴッドガンダムに蹴りをいれられ阻止され後ずさると、すぐに刀を投擲してきてハンドガンを貫かれる。
「開始早々にやる!! 」
「遅い! 」
ゴッドガンダムが爆風から出て来て刀を取り、振りかざしてきた。
「くっ! 」
ブレイドファングを二つ抜きなんとか受け止めると、ゴッドガンダムが刀を手放しブレイドファングを掴みとり、またもや蹴りを入れて吹き飛ばされ、ブレイドファング二つを握り潰される。
「これが聖鳳学園ガンプラバトル部部長の実力!すごい強さだ! 」
体制を立て直すと、ゴッドガンダムが接近してきたのをMDEビーム砲とフィルマメントビーム砲で迎撃しようとするも、ギリギリのところで回避され刀を振りかざしてきた。それを咄嗟の行動で、白刃取りで止める。
「白刃取り!? 」
「はああっ! 」
刀をへし折り、そのまま右肘をゴッドガンダムに叩き込む。
「ほう………口だけ達者だと思ったが、少しはやるようだな」
「それはどうもですよ。さて、じゃあ本気出してくださいよ」
「ふっ……なら少しだけやってやろう」
言ってすぐに、ゴッドガンダムが構えをとる。それに対してビームサーベルを両手に持つ。
「いくぞ! 」
ゴッドガンダムが接近してきたのでこちらも接近し、右手のビームサーベルを振りかざすと半身でかわされる。
「懐ががら空きだ! 」
そういうとゴッドガンダムがアッパーカットを放ってきて上空に飛ばされる。ゴッドガンダムも跳んできて、そのまま連続で拳をふるってきた。
「終わりだ! 」
ゴッドガンダムの右手にエネルギーが集まり、それを突き出してきた。
「それでも! 」
フィルマメントブースターをパージし、その反動で機体が更に上空へとかわすも、フィルマメントブースターが貫かれて破壊される。
地面に着き、頭部バルカンで攻撃しながらゴッドガンダムに接近する。
ゴッドガンダムはそれをクリアーパーツからビームシールドを発生し、防ぎながら接近してくる。
「ケルサスガンダムと同じ!? 」
ゴッドガンダムにビームサーベルを両方振りかざすと、ゴッドフィンガーにより捕まれ、遠くに投げられ地面に叩きつけられる。
「ぐっ! 」
「終わりにいいものをくらわせてやる」
立ち上がると、ゴッドガンダムが目の前まで一気に距離をつめてきていた。
「次元覇王流!!聖拳突き!!! 」
「!? 」
とっさにビームシールドを展開して受けると、受けていた左腕が徐々に曲がっていき、衝撃で遠くに投げ飛ばされ岩に激突した。
「この威力は……………っ!? 」
「次元覇王流………疾風突き!!!! 」
立ち上がろうとした瞬間、違う技でゴッドガンダムが攻撃しており、ビームシールドを発生させようとするも発生せずに、そのまま左腕を破壊され機体が貫かれた。
「これが………聖鳳学園のヒナタ シンジさんの実力」
『BATTLE ENDED』
ーーー--
「さあ終わりだ。戻らせてもらうぞ」
バトルが終わってすぐに、ヒナタさんは自分のガンプラを持って行ってしまった。次元覇王流………なんかどっかで聞いたような。
「お疲れ、トウイ君……」
思い出そうとすると、いつの間にか買っていたのか、ミサキがペットボトルを渡してきてくれた。
「ありがとうね」
ペットボトルを受け取り、蓋を開けて飲む。ん?なんか蓋が緩かったような気がするんだけど。
「正解……間接キス……」
「!!?ゴホッゴホッ!! 」
言われた瞬間むせる。どうりで見た目の量は新品に見えるのに蓋が緩いわけだよ!ミサキめ!図ったな!!?
「フゥ……なかなかの策士だねシャアよ。だが僕の反応を見て楽しかったのかい? 」
「シャアじゃなくてミサキね………まあ面白かったかな……」
この子なかなかやりよるよ。反応を見て面白がる子だよ?これはあかんね。
「そう。だけど次からはやらないでね? 」
「…………」
無言ですか。これはお手上げですよ。
「それよりも飲み物返して……」
「ん?ああごめん」
ペットボトルを返すと、蓋を開けてすぐに飲んだ。え?なにやってんの?てかなんで僕はすぐに返してしまったのだろう?これじゃああっちも間接………いや。気にしたら敗けと思おう。うんそうしよう。
「さて。そういえばヒロヤ君とミヤモトさんが近くでバトルをしているはずだけど」
とりあえず違うことを考えようとしていたら、ここで二人がバトルをしていたことを思い出して、二人を探してみる。
「あっ。見つけた」
一つのあるバトルシステムでヒロヤ君とミヤモトさんがバトルをしていて、今ちょうど終わったようだ。
ーーー--
『BATTLE ENDED』
「フゥ………」
「また僕の勝ちだね!さて、次いこう次! 」
「ちょっと待ってくれ!少し休憩しないか!? 」
「え~!せっかく面白くなってきたところなのに! 」
いやだって、あれからもう十七回バトルしたんだけど!?俺疲れてきたんだけど!?
「頼む。俺一回休まないとこれ以上はきつい………」
「しょうがないな~。じゃあ少し休もうか」
と仕方ない感じに近くにあったベンチに座った。俺も休むために、一人分距離を空けて座る。
「ユウ。お前疲れてないのか? 」
「全然?むしろまだまだやれるよ! 」
「身体能力高すぎだろ………改めてお前の凄さを実感されるわ」
「まあ剣道やっていたからね!体力は結構あるよ! 」
苦笑混じりに言ってみると、誇らしげに返された。剣道三年間全国優勝は伊達じゃないってわけか。
そうしていると背後から気配を感じて振り返ると、トウイとモチヅキが立っていた。
「ちっ!気づかれたか。やるねヒロヤ君」
指パッチンをして残念そうにトウイが呟いた。
「お前はいったいなにをやっているんだよ? 」
「ん?バトルをしていて終わったからヒロヤ君たちを見つけて、こっちに来ただけだよ」
「誰とバトルしてたんだよ?モチヅキとか? 」
「いやヒナタさんと」
「へ~。ヒナタ先輩とバトルしたんだ!どうだった!? 」
「ボッコボコにされてた……」
ユウが質問すると、トウイの代わりにモチヅキが答えた。
「還付なきままにやられたよ。いや~。さすが部長なだけあるな~」
「まあヒナタ先輩は努力家だからね~。いつもガンプラバトルよりも修行の方をしていたからね」
「なんじゃそりゃ。修行っていったいなにやってんだよ? 」
「え~と。空手柔道合気道と………あとなんだっけミサキちゃん? 」
「次元覇王流拳法……」
次元覇王流拳法?なんだそれ?初めて聞いたぞ。てか結構やってんなおい。
「次元覇王流拳法ってなんだ? 」
「次元覇王流拳法は、僕たちの先輩が使ってた拳法らしいんだよね。それ以上は知らない」
「そうか」
「まあそんなことよりも休憩終わり!そろそろバトルしよっかヒロヤ! 」
ユウが立ち上がってそう言ってきた。まあ充分休めたし、そろそろやるか。俺も立ち上がり、バトルシステムに着く。
「ミサキちゃんたちはどうするの? 」
「じゃあ見てる……」
「あっ!ちょっと待って」
すると、トウイがスマホを取り出して誰かに電話をしだした。
「………うん。それだけだから、別に気にしなくていいよ~。じゃ」
電話を切り、スマホをポケットに入れるとトウイがニヤニヤしていた。なんだ?死にたいのか?
「いや死にたくないよ!まだ生きる! 」
「じゃあなんだその顔は?俺に向けてやっているんなら殺すぞ? 」
「ふっ………残念ながらそれじゃ半分正解としか言えないね」
「半分? 」
すると、トウイが親指で自分の後ろを指す。がそこには誰もいない…はずだった。
なんとシノがものすごいスピードでこちらに向かってきていた。
「え!?シノ!? 」
トウイがその場を離れると、シノと入れ替わるように目の前に現れた。
「ハァ…ハァ…」
「よ、ようシノ。どうした?そんなに急いで…? 」
突然のことで困惑しているが、とりあえずそんなことを聞いてみた。 が、そんなことは聞いてないようで周りを見渡して、それでなんか安堵したように息をはいた。
「いえ…特になんでもないわ…」
「あっそう。んな訳ねーだろ!おいトウイ!お前電話でなんて言った!? 」
「ん?いや別に~。特に変なことは言ってないよ~」
「お前その顔で説得力皆無なんだよ!本当はなんて言ったんだ!? 」
「ヒロヤ!別に知らなくていいわよ!特になんでもないから! 」
っとシノもなぜか止めてきた。いや何言われたんだよ?とてつもなく気になるんだが。
「じゃあ次のバトル、二対二で勝負して勝ったら教えてあげるよ」
「はっ?二対二? 」
「それってヒロヤとシノが組んで戦うってことなのかな? 」
「うん。それでいいかな? 」
「まあ別に異論はないが………」
「私もだけど。けどそれじゃ私だけ」
シノが言いかけたところ、トウイが口を挟んで止めた。
「大丈夫。言いたいことはわかるよ。もしヒロヤ君たちが負けたら、内容については触れないようにすること。それとミヤモトさんたちの言うことを一つ叶えるってのはどうかな? 」
「面白そうだし僕はそれでいいよ!けど肝心の僕のパートナーは? 」
「ん?それは……ミサキ、バトルしてくれるかな? 」
「私は見るだけのつもりだったんだけど……」
「そう言わずお願いだよ。ミヤモトさんも身内の仲間の方がやりやすいと思うし」
「………じゃあトウイ君は勝ち負け無しに私の言うことを一つ叶えて………それならいい……」
「えっ!?なんで僕だけ無条件でそうなるの!?……………くっ!仕方ない!それでいいよ」
トウイがそう言って、これで俺とシノ。ユウとモチヅキとの対戦が決まった。なんか軽く大事になってるような気がするんだけど、気のせいか?いや。これ絶対仕組まれたな。あのやろう。
心の中でうねるも、すぐにバトルを始めるためバトルシステムにつく。
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