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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第百六十七話 戦士の業その十七

「ワテクシは」
「いや、鳳蓮さんはな」
「何かt違うんじゃ」
 初瀬と城乃内がその鳳蓮に突っ込みを入れた。
「美容とかよりもな」
「身体の疲れを癒す?」
「そっちにならないか?」
「戦ってるしパティシエでもあるし」
「それもまた美容よ」
 言われてもだ、鳳蓮は笑って返すだけだった。
「疲れを癒すことも」
「そういうものか」
「疲れを癒すのも美容なんですか」
「だからか」
「お風呂大好きなんですね」
「そう、サウナも好きよ」
「そちらもですか」
「あれは凄くいいのよ」
 半ば恍惚とさえしてだ、鳳蓮は城乃内達にサウナのよさについて語りだした。
「身体の中の老廃物を出してくれるし新陳代謝もよくしてくれて」
「それで、か」
「美容にもいいんですね」
「最高なのよ」
 まさに、というのだ。
「あれはね」
「それじゃあですか」
「鳳蓮さんも」
「そう、ここにもサウナがあるみたいだし」
 このことについても語る鳳蓮だった。
「楽しませてもらうわ」
「まあそれならな」
「楽しんで下さいね」
「俺達もそれなりに楽しむし」
「鳳蓮さんも」
「ええ、ただ桃の子も入るから」
 湊のことである、桃のロックシードを使うからこの表現なのだ。
「ワテクシ達はね」
「程々で」
「あがらないと」
「他の人に気を使ってこそ真の美容よ」
 こうした考えも言う。
「では、いいわね」
「何はともあれ風呂はいい」 
 呉島も風呂のよさについて語る。
「いい気分転換になる」
「身体が奇麗になって疲れも取れる」
 角居もこう絶賛する。
「確かにいいこと尽くしなんだよな、風呂って」
「清潔にしないとだ」
 駆紋が言うことはというと。
「菓子を作る資格はない」
「そうそう、貴方いい筋してるわよ」
 鳳蓮はその駆紋にも言う、ただ彼にはパティシエのことを言ったのである。
「その腕ならワテクシの三人目の坊やになれるわよ」
「そうか、しかしだ」
「そちらはいいの?」
「俺は既に生計がある」
「だからなのね」
「そちらはいい」
「仕事としてはなのね」
「持つ気はない」
 いつもの口調での返事だった。
「俺はこのままでいく」
「そう言うのならいいけれど」
 鳳蓮にしても、というのだ。
「けれど気が向いたら何時でも来てね」
「何か俺の時と態度が違うな」
「相性だから仕方がないわ」
 鳳蓮は葛葉にも丁寧に答える。
「貴方の星座はね」
「ああ、水瓶座だからか」
「もうどうしようもないのよ」
「じゃあ俺はこのままインベスの星と地球を行き来してか」
「やっていくといいわ」
「そうするしかないか」
 自分でこう言うのだった、そして。
 ライダーの男組が風呂を楽しんでから湊も入る、だが彼女は一人でありだ。
 出てからだ、聖域の者達にこう言った。
「少し広過ぎたわ」
「お一人ならですか」
「どうしても」
「ええ、けれどまあ」
 今はそう思うがそれでもという言葉だった。
「それもすぐに終わるわね」
「確か、でしたね」
「他の世界の方々がですね」
「来られるので」
「そう、だからね」
「ではこの広さでも」
「充分よ」
 lこう言ってだ、そしてだった。
 湊は風呂上がりの香りを漂わせつつこの日は休んだ。戦士達は今は穏やかな一日を過ごすことが出来た。業の重さを確認しつつも。


第百六十七話   完


                           2015・1・5 
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