ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝
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避けられぬ道 中編
前書き
前のページのリレー小説は、実際にリアルでやったやつを元に書いてるんっすよ。まあ続きはまだあったんすけど、さすがに面倒なので(いろんな意味で)。
「お久しぶりです。ヒロヤ君のお父さん」
いつの間にか後ろにトウイとシノが来ていた。待ってろって言ったよな?
「トウイ君か。久しぶり。元気そうだね」
「あはは。あいからわずです」
「そうか。後ろの子は? 」
「あっはい。はじめまして、トオサカ シノです」
「トオサカさんか。はじめまして、ヒロヤの父です。それにしても、ヒロヤが女の子の友達をつくって家にあげるとはな。これは驚きだ」
「まるで人を、女が苦手で奥手深いみたいに言うな。俺だって、一人や二人ぐらい女の友達いるっつーの」
「そうだっけ?君中学生の頃、女の子と遊んでいるところを見たことないけど」
ちっ!余計なことを!確かに遊んだことはないけど、何回か喋ったことはある。
「それでもレベルは低い方だよ」
「うるさい黙れ」
「ははっ。とりあえず私は母さんのところに行ってくる。ヒロヤ、部活とガンプラバトル。両方頑張れよ」
そう言って、親父はその場を去っていったので、俺たちも部屋に戻ることにした。
てかガンプラバトル始めたの知ってたのか?母さんから聞いたのか?
「ヒロヤ」
「んあ?なんだ? 」
「ヒロヤって女の子は苦手だったの? 」
なんだその質問?さっきの会話からわかるだろ。
だがここはあえて
「…ノーコメントだ」
「そう…」
そう言うと顔を下に向けた。
…?どうしたんだろう?
ーーー--
はぁ…。ヒロヤは女の子が苦手ということは、私は女の子と見てもらえてないというわけかしら?さすがにそれはへこむわね…。
「はぁ…」
再度ため息をつく。
とにかく、今はテスト勉強に集中しなきゃ。
「さて!じゃあ再開させよっか!ではスタート」
トウイの合図で、私たちはまた勉強を始めた。
うっ…!またわからないところが…。
「ねえ…。ここの問題なんだけど」
「ふむ…。ここまでくるとさすがに慣れてきたな。どれどれ」
「それどういう意味?」
「気にすんな。ここはな…」
ーーー――
「それじゃお邪魔しましたー!」
「お邪魔しました」
「おう。また明日な」
玄関まで見送り、シノ達は帰っていった。
さて俺は一旦荷物片すために、自室に行くか。
「んで、なんで親父が俺の部屋にいるんだ?」
部屋に入ると、なぜか俺の机に向かってなにかの作業をしていた。
「ん?なんだもう勉強は終わったのか。すぐに出るからちょっと部屋の外で待っててくれ」
「いやいや。なんでさ?」
まさか部屋に何か仕込んだのか?いやでも、親父に関してそんなことはしないと思うし…。じゃあなんなんだ?
「いいから待ってなさい」
「はぁ…わかったよ…」
しぶしぶ部屋から出て、待つこと五分。やっと親父が部屋から出てきた。
「大丈夫だ。特に変なことはしていない」
工具箱っぽいもの片手に何を言っているんだこの人は?
絶対になんかやってただろ!?
「まあいいや…。とにかく入ろう」
部屋に入ってすぐに周囲を確認し、何もされていないことを確認した。
どうやらなにもされてないようだ。工具箱持っていたから、少し身構えてたようだな…。
ベットに倒れこみ、先ほど親父が座っていた机を見る。そこも特に変わったところはないな。いつも通り、本やら電動ガンやらケルサスガンダムが置いてあるだけだ。
「てかマジで何してたんだよ…。すごい気になる…」
考えてみたものを、やはりいつも通り答えはでなかった。
「仕方ない。とりあえず今日は家族三人でゆっくりしているか」
すぐに疑問は捨てて、このあとをゆ~っくりと過ごすことにした。
ーーー--
「そろそろテストも明日だね」
「考えただけでも鬱だわ…」
「さすがに今回は大丈夫だろ。俺たちとしっっかり勉強したんだから」
「確かにそうだけども、不安なのよね…」
今日はシノの家で勉強会。日曜日だ。つまり、明日からテストが始まるわけだ。
「にしても、やっぱり女の子の家って感じだね。シンプルだし、人形とか置いてあるし」
「悪い?私だってちゃんと女の子よ」
「いや知ってるよシノさん。ねっ?ヒロヤ君?」
「そこでなぜ俺に振る?」
「お約束の流れ的に」
「なんじゃそりゃ」
そんな他愛もない話をしながら、テーブルに向かって勉強している。シノも質問してくる回数は最初の頃と比べて減ったし、これならテストも大丈夫そうだ。…多分。
「そろそろお昼だし、ご飯の支度でもしてくるわ」
シノが勉強道具を片付けて台所に向かっていった。
「一応聞くが、料理できるのか?某バスケ漫画のように、実はめちゃくちゃ不味いとか…」
「ヒロヤだけ抜きにするわよ?」
「冗談ですよシノさん。だから俺の分もお願いします」
育ち盛りの男子高校生が、飯抜きとかはさすがにキツイです。
台所からは包丁のリズムのいい音が聞こえたり、美味しそうな匂いが漂ったりしてきた。
これは期待できるかも。いい具合に腹も減ってきたし。
「ところでヒロヤ君は料理できるの?」
俺たちも勉強道具を片付けていると、トウイがそんなことを聞いてきた。
「少しはできるぞ。ちなみに得意料理はカルボナーラだ」
「聞いていない情報まで言ってくるね。まあ、今度食べさせてみてよ」
ほう?俺のカルボナーラは絶品だぞ?そこら辺のやつとは別物だ!
「それは楽しみだね。じゃあシノさんと食べに行くから」
「さらっと心読むな」
「はい。できたわよ」
話をしていると、テーブルに一気に料理が置かれた。置き終わると、シノはエプロンを脱いでもといた位地に座った。
ちなみにメニューは、白米、味噌汁、秋刀魚の塩焼き、唐揚げ、エビフライ、玉子焼き、サラダでございます。
「さっ食べて」
「「いただきます」」
シノ各料理に箸を伸ばして口に入れる。
「上手い…。すごく上手いぞシノ!」
「美味しい美味しい!」
「ありがと。まだあるからしっかり食べてね」
そうして、シノの料理に舌鼓をうちながら食べきった。
「ごちそうさん。めちゃくちゃ上手かったぞシノ料理長よ」
「お粗末様。てか料理長ってなによ…」
呆れながらもシノは皿を片付け始める。
「あっ。それぐらいは俺たちでやるぞ?ご馳走になったんだし」
「そうそう。ゆっくりと休んでて」
「うーん…。じゃあお願いするわ。お皿は台所にまとめてちょうだいね」
「あいよ」
そうやって、皿をまとめて台所に置いてきた。
ついでに皿洗いでもするか…。
「よしトウイ。手伝え」
「わかった~」
皿洗いを始めると、シノがこちらに来た。
「なんで皿洗いまでやっているのよ…」
「いやご馳走になったんだし、せめてこれぐらいは」
「それさっきも言ってたわよ」
「あれ?そうだったか?」
「そうよ。たくっ…」
ため息をはいたあと、シノも皿洗いに参加してきた。
「なんでお前までやってんだよ?」
「なに?ここは私の家よ?何をやろうと勝手じゃない」
「確かにそうだが、それだとあまり意味がないんだが…」
「まあまあヒロヤ君。別にいいじゃない。三人でやればそのぶん早く終わるし」
「そういうことよ。わかった?」
「…はぁ…。はいはいわかったよ」
そうして皿洗いはすぐに終わり、また勉強を始めた。
ーーー--
「さて。じゃあ今日はここまでだな」
勉強道具を片付けながら言った。時間はすでに午後の六時になっていた。
「そうね。時間も遅いし、早く帰った方がいいわね」
「じゃあそうしようか」
他二人も勉強道具を片付けて玄関に向かう。
「お邪魔したな。後でちゃんと復習しとくんだぞ?」
「わかってるわよ。今回は大丈夫なような気がするから」
「ならいい。それじゃまた明日な」
「お邪魔しましたー!」
「ええ。また明日」
そうして、テスト前最後の勉強会が終わった。
ーーー--
そしてテスト当日。俺たちは最後の足掻きに復習をしている。
「なあシノ…。本当に大丈夫なのか?」
「…………大丈夫よ」
今の間はなんだ?今の間は?
なぜこんなことを言うのは、シノがまだ出来ていない部分が多いからだ。
「昨日復習してたのシノさん?」
「してたんだけど、一人だけじゃ分からない所が結構あって…」
「まあ時間はまだある。SHRもまだ始まっていないから、その間に何とかするぞ」
「ごめんなさい…」
そうやって出来ていない部分を教えていくが、時間とは酷いものだ。こんなあっという間にテスト五分前になるのだから。
「おらお前ら!ちゃんと勉強してきたか!?いくらなんでも勉強しないで臨む馬鹿者いないと思うが、それでも分からない部分があったら何とかするように!!あと、頑張ったら褒美でケーキを用意する!!一人一人にだ!しかーし!赤点をとったものにはその資格がない!!欲しかったら赤点をとるなよ!?以上!テスト開戦だ!! 」
オオオオオオオオオオオ!!!!!!
うるせぇーーーー!!お前たちうるせえんだよ!あと我妻もうるせい!
「やっぱり面白いクラスだね~」
「いやただのバカなだけだろ! 」
「でも、我妻先生の一言で火がついた者がいるよ」
「あ?誰…」
言いかけたところで止めた。なぜならすぐに誰かがわかったからだ。
シノ…。ケーキで釣られたのか…。
なぜかさっきまでわかってない所が、今はスラスラと読み上げている。
ま、まあ結果オーライ?
そして、テストは開始されたのであった。
ーーー--
「やっと終わった…。トウイよ。俺は疲れたよ…」
「お疲れ様。で、二人ともどうだった?」
「いつもよりは出来てるような気はする。これならお前よりも点数は高いかもな」
「ほーう。なら合計点で勝負しよっか。負けた方は勝ったものの願いを叶えるで」
「断る。で、シノは?」
トウイの戯言を無視してシノに振り返ると、なにやらプルプルしている。
シ、シノさん?
「……ギリギリ…です…」
シノ!最初のあの状態はどこにいったんだ!?あれならいけると思ったんだが!?
「解答欄が途中でずれていて、気づいたのが最後だったのよ…。それで焦って直そうと思ったんだけど、時間が無くて…。そのあとなんかいつもみたいにわからなくなって…」
申し訳なさそうに人差し指と人差し指で突っついている。
「……シノ。祈れ。とにかく祈ってろ。さればなんとかなる…かもしれない…」
「テキトウだねヒロヤ君」
「うるせい!もうそれしかないだろ!」
「ど、どうしよう…!」
どうしようって言われて。どうにもできないし…。
「それは違うよっ!ヒロヤ君!」
だから!いい加減にしろ!〇木かお前は!?
「まあいい!言ってみろ!」
「一つだけ方法がある。それはテスト返却日になれば出来るよ。まあ赤点じゃなければ問題ないんだけどね」
ーーー--
トウイのあの言葉から一週間後。テスト返却日だ。
「さて、一時間目から国語、数学、世界史、化学、英語だが。まずはこの時間、国語のテスト結果をもらったらすぐに見せろ」
「わ、わかったわ…」
そうしてテスト返却が始まった。
「さて、次は俺か…」
テストを貰い、結果を見てみた。
『76点』
ふむ。普通だな。中の上ぐらいではあるけども。
「次は私ね…」
シノもテストを貰い、こちらに戻ってきた。
「さて、見せてもらおうか」
「は、はい…」
テスト用紙が開かれ、点数が現れた。
『51点』
「よし!まずは国語回避だ!」
「けど、まだ他四教科あるけどね」
「んなこと言うなよ…」
ーーー--
そうして、数学、世界史も返されていった。ちなみに点数は
俺→数学『68点』。世界史『97点』
シノ→数学『53点』。世界史『49点』
だった。トウイの点数?言うな。ギリギリで負けているんだよ。世界史以外は。
そして次は化学が返された。
『72点』
この調子なら大丈夫か…。さてシノは…?
「41点でした…」
「ギリッギリだなおい!」
あぶねえあぶねえ…。でもあと一教科。これなら…。
最後に英語が返された。
『79点』
俺のは後ででもいい!問題のシノは!?
テスト用紙をもらったシノが戻ってくる。なんかアワアワしているように見えるのだが、錯覚であることを願う。いや、願いたい。
そして、用紙が開かれる。
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