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歌集「春雪花」

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 君去りて

  告げることなき

   言の葉の

 痛む心に

    春はなかりき



 暖かい筈の春。しかし、好きな人の居ない春は虚しく、冬の様に感じる。
 いっそ言葉にして彼に告げ、拒絶されれば諦め切れるのか…?いや…彼を傷付けるだけなのではないか…?



 雪深く

  胸の内より

   湧き出づる

 君想うるは

    春を知らじぞ



 雪は未だ深い。その中で彼を想う心はずっと降り積もってゆく…。雪が解け始めても、きっと私には春が来ないだろう…。

 近くに好きな人の実家があるため、その前を通る度に心が軋むんですよね…。
 この二首は、そこを通る時にふと詠んだもの。

 
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