| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

もしも4人目がミユキさんだったら
武器提供キュアスティック
  第16話

 
前書き
 今回のエピソードも、タイトルがテレビ本編と同一になるため記載しません。
 四ツ葉高校は、翌日の文化祭を控え着々と準備を進めている。一方、ラビリンスでは、体の一部が浄化されたウェスターが出動します。追い詰められていることは違いなく、ほぼ、ラストチャンスと言っていいでしょう。
 

 
 今日は金曜日、明日都立四ツ葉高校は文化祭の開催日であった。
 ラブは、文化祭の出し物に必要な小道具類が大量に必要となり、自分だけでは人手に足りず、美希と祈里に買い物の依頼をしていた。

 放課後

 池袋駅で合流した美希と祈里は、駅前界隈で必要な買い物を済ませJR東日本駅へ入場し7番線にいた。
 「大分買い込んだわね。」
 「一体、何に使うだろう。」
 「それは、ラブちゃんに詳しく聞くしかないわ。」
 「ピコピコピコピーーン。」
 「間もなく7番線に上野・東京方面行き電車が到着します。黄色い線の内側まで下がってお待ちください。」
 「電車来たわよ。」
 「並ぼう。」
 「フォーーーン。ゴオーーーーーーッ、ガタンゴンガタンゴトン、キューーーーッキューーーーッキューーーッキューーーーッキューーーーーーウーーーーゥーーーーッ。プシュ、ピンポンピンポンピンポン。」
 「池袋、池袋。ご乗車ありがとうございます。7番線、上野・東京方面行き電車が発車します。次は大塚、大塚です。」
 発車メロディー「スプリングボックス」が鳴った。
 「7番線、ドアが閉まります。ご注意ください。」
 「プシュ、ピンポンピンポンピンポン。ブーーーーーッガクッ、キューーーーゥキューーーーゥキューーーゥキューーーーーーゥ。」

 4分後

 「キューーーーーッキューーーーーッキューーーーーッキューーーーーッキューーーーーウーーーーーーゥーーーーーーッ。プシュ、ピンポンピンポンピンポン。」
 「巣鴨、巣鴨。ご乗車ありがとうございます。1番線上野・東京方面行き間もなく発車します。次は駒込、駒込です。」
 発車メロディー「せせらぎ」が鳴った。
 「1番線ドアが閉まります。ご注意ください。」
 地下鉄駅改札口へ向かう美希と祈里。すると、プラットホームで日吉行き車内にいる、ピンクのブレザーの男子高生を見かけた。
 「ミキタン、あの子。」
 「あのブレザー、新板橋以西でしか見かけないはずよ。」
 「もしかして、ミユキさんの弟君。」
 「間違いないわ、大輔君よ。」
 「もしかして、白山駅近くにあるトリニティの事務所へ。」
 「間違いないわ。」

 数十分後

 大輔はトリニティの事務所にいた。
 「あら、大輔。」
 「姉貴、お化け屋敷関連の衣装と小道具貸してくれないか。」
 「何に使うの。」
 「文化祭の催物に。」
 「いいんじゃありませんか。」
 「マネージャー。」
 「大輔君、衣装室へ案内するから必要な物だけ持って行って。」
 「ありがとうございます。」

 新高島平駅

 ラブが美希と祈里の到着を待っていた。
 「ミキタン、ブッキーまだかな。」
 「ガタンゴトンガタンゴトン。」
 「来たわ。」
 「キューーーーッキューーーーッキューーーッキューーーーッキューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュ、ガラガラガラ。」
 「新高島平、新高島平。2番線は西高島平行き電車です。」
 「ゾロゾロ降りてきた。ミキタン、ブッキーまだかなあ。」

 しばらくして

 「ミキターーーン、ブッキーーーー。」
 「ラブちゃんいるわよ。」
 「待ち構えていたね。」
 「ピッ.....ピッ....。」
 「待ってた待ってた。さあ、私の通う学校へ行くわよ。」
 「うん。」
 ラブ、美希、祈里の3人は新高島平駅舎を出て四ツ葉高校へ向かった。

 一方

 大輔は、白山駅から西高島平行きの地下鉄に乗り、その車内にいる。
 お化け屋敷関連の衣装や小道具を持っているせいか、周りから白い目で見られている。
 「早く高島平へ着かないかなあ。」
 「ゴオーーーーーーッ。」

 都立四ツ葉高校

 ラブたち3人は、校舎へ入った。
 「これがラブちゃんの通う高校の校舎内ね。」
 「私の教室はここよ。」
 「あっ、これはラブちゃん。」
 「いろいろ買って来たよ。」
 「お疲れ様です。」
 「ところでラブちゃん、大輔君見なかった。」
 「全然。」
 「授業が終わったら、真っ先に外へ出て行ったのよ。」
 「あたし、見かけたわ。巣鴨駅で。」
 「す、巣鴨。」
 「間違いなく、姉貴のところに行ってるよ。」
 「何しに。」
 「さあ....。」
 「とりあえず、大輔君を向かいに行って来るわ。皆さんは、引き続き準備をお願いします。」
 「はい。」
 ラブたち3人は去った。
 「ハリキッてんなあラブの奴。」
 「ううん。でも、桃園さんが実行委員で良かったね。」
 「だよな。」
 「大輔はこれだから絶対に間に合ってないよ。」
 外へ出たラブたち3人は、大輔との待ち合わせ場所にもなっている、赤塚公園北側のドーナツカ
フェへ向かった。

 再び地下鉄車内では

 「やっと地上へ出た。あと4駅だ。本当に皆、イヤな目で見るなあ。」

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 「貴様、この前やった営業妨害、もはや忘れたとは言わさねえぜ。」
 「何でだ。」
 「でやんでい。貴様に売るドーナツは1個もないでい。帰れ帰れ。」
 「そんなあ。」
 「何なら、警察呼ぼうか。」
 「それだけはご勘弁を。ヒィーーーーーッ。」
 西隼人は、以後もドーナツカフェへ近寄ることすらできなかった。
 「おととい来やがれ。」

 しばらくして

 「お嬢ちゃん、いらっしゃい。」
 「カオルちゃん、いつものドーナツセット3つ。」
 「へい、毎度ありい。」
 「あ~あ、やっと休憩タイムだよ。」
 「大輔君、ここへ来るの。」
 「もちろんよ。」
 「お嬢ちゃんたち、明日何かあるんでい。」
 「文化祭よ。」
 「そうか、それは大変でい。」
 「そうでしょ、カオルちゃん。」
 「へい。」

 再び、地下鉄車内では
 
 「やっと、西台出たよ。大分ガラガラになった。」
 「次は高島平、高島平。お出口は右側です。」

 再び、ドーナツカフェでは

 「今日はラブちゃん大食いね。」
 「よっぽど、お腹が空いていたよね。」
 「買い物したり、いろいろ準備したりでおおわらわだよ。」
 「ガブッガブッ。」

 高島平駅

 「キューーーーーッキューーーーッキューーーーッキューーーーッキューーーーーウーーーーゥーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーーッピューーーーッ。」
 「高島平、高島平。4番線は西高島平行き電車です。」
 「フウーーーッ、やっと着いた。まずは、ラブのいるドーナツカフェまで運ぶぞ。」
 大輔はエスカレーターで降りた。
 「ええっとチケット。あった。」
 大輔は改札を通過した。
 「スルッ。」
 そして、駅舎を出て赤塚公園へ向かった。

 再び、ドーナツカフェでは

 「もう、大輔君が来る頃よ。」
 「何か持って来るんでい。」
 「お化け屋敷の衣装と小道具よ。」
 「そんなもんでい。」

 しばらくして

 「オーーーイ。ハアハアハアハア。」
 「バン、バン。」
 「ウェーーーーーッ。」
 「キャアーーーーッ。」
 「うわぁぁぁぁぁぁぁ、すごーーーい、バッチリゲットだね。」
 「すごい衣装と小道具。」
 「お化け屋敷の出し物を行うのに、こんな怖いお面が必要なのね。」
 「そう言えば、巣鴨駅で見たんだけどこれらを取りに行くの。」
 「そう、姉貴に頼んだんだ。」
 「ミユキさんに。」
 「うん。」
 「テレビ局にあったものを借りて来たぜ。」
 「撮影用なんだ。道理でしっかりしたつくりだと。」
 「でしょでしょ。これでお化け屋敷の恐さ100倍だよ。流石、トリニティパワーだと思わない。」
 「でも、間に合いそうなの、もうすぐでしょ。」
 「うん、何とかね。皆頑張ってるし。よぉーーーし。絶対に遊びに来てね。サービスでいっぱい恐がらせてあげるから。」
 「いやぁ~、それは。」
 「うれしくないかも。」
 「エエ~ッ、そんなこと言わずに頑張るよ、私。」
 「まあ~頑張って。」
 「ポケットで良いか。」
 ラブと大輔はドーナツカフェから去り、四ツ葉高校へ向かった。

 占いの館

 「ドーナツカフェには近寄れねえ。一体、どうすれば。」
 「あなたがいけないのよ。あの方の目の前で変身して暴力を振るおうとすれば、そうなるでしょ。」
 「だから、変身後の姿で近付くのが筋。」
 「イース様、サウラー様、そんなことがあったのですか。」
 「そう、要領悪いのよ。」
 「ウェスター少尉、これドーナツカフェに貼られていなかったかね。」
 「何、俺の写真だ。」
 「あなたの世間の風当たり急に悪くなってるわよ。」
 「何、この顔を見たら110番。そ、そんなあ~。」
 「他国の軍隊のスパイを本気で怒らしたからよ。」
 「そ、そんなあ~。もうドーナツ食べれないのか、グオーーーーン。」
 「あらあら、でかい図体して大泣きして。あたしとサウラーは、変身前の姿であれば、問題なくドーナツ買えるからね。」
 「そう、一緒にラブちゃんたちと例のドーナツセット食べたわ。」
 「おいしいもんねーーーーーぇ。」
 「グオーーーーー。」
 「ウェスターよ、何ならラビリンスを抜け出し、プリキュアの味方に付いたって良いんだよ。」
 「冗談じゃねえ。俺は行く。」
 ウェスターは占いの館から出て行った。
 「アイツ、出動申請しているかな。」
 「さっき確認したところ、出しております。」
 「無断出撃は、全て1人で責任を負うことになるからね。」

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 美希と祈里が去り店閉まいを始めた。
 「今日も終わりでい。」
 「カオル。」
 「出たあ~、ジュリアーノ。」
 「コラッ、出たとは何ですか。お化けじゃないわよ。」
 「すいません。」
 「売り上げ集金に来たわよ。」
 「トホホホホホ。」

 四ツ葉高校

 「大輔君、戻って来たわよ。」
 「姉貴の事務所から衣装と小道具借りて来たぜ。」
 「これ。」
 「すごいわ。」
 「ここへ置いて。」
 「うん。」
 ラブと大輔は、トリニティの事務所から取り寄せて来た小道具を教室内所定の場所へ置いた。
 「これも置いおくな。」
 ポケットに入れた小さな箱も机の上に置いた、そして、2人は教室の外へ出た。
 「大分、準備が進んだね。」
 「後は看板を掲げるだけですよ。」
 「よお~し、やろう。」
 「はい。」
 「俺は、教室を掃除するぜ。」
 しばらくして
 「ムーーーーーッ、チョット右。ああ、行き過ぎた。左に戻って。ああん、そう、そこ。お化け屋敷完成。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」
 「大輔だったら絶対に間に合ってないよ。」
 「おおっ、看板できたんか。なかなか良いじゃん。」
 「良いじゃんって、大輔は何もしていないだろ。」
 「ほとんど、桃園さんが仕切ってくれました。」
 「どこでサボってたんだよ。」
 「ああ、うん。サボってなんか無いだろ。今だってちゃんと清掃してゴミをゴミ箱に。」
 「コン。」
 「カランカランカランカラン。」
 「うわぁ~あ。」
 骸骨が倒れ始めた。大輔は手を離した。ラブの方向に倒れた。
 「ドスン。」
 「大丈夫、ラブ。」
 「今、何で支えてくれなかったの。」
 「エッ、イヤ、ア~ア~。」
 大輔は開き直った。
 「うるせえ。どうせ、明後日には壊して捨てるもんだろう。」
 「エエッ。」
 「文化祭なんて適当にやっておけば良いんだよ。」
 「大輔君、そんなあ。」
 「じゃあ、何で実行委員になったの。」
 「それは。(ここから小言)お前がいるからなんていえるかあ。(小言はここまで)それも適当だよ。俺は、別にやりたくなかったんだ。こんな面倒臭いこと。」
 「だったら、私1人で良かったのに。」
 「あ、ああ、そうかよ。悪かったなあ。余計なことして。」
 こうして、準備は完了し、ようやく下校し始めた。

 桃園家ラブの部屋

 「ラブはん、まだ帰って来まへんなぁ。」
 「キュアー。」
 「ただいま。」
 「あゆみはんでっせ。」
 タルトとシフォンは玄関へ向かった。
 「お帰りやす。」
 「フィリップ~ゥ。」
 「そうか、今日はラブ帰宅が遅くなるって言ってわね。」
 「ヘェ、そうでんねん。」
 「とりあえず、夕食作るわね。」

 一方、家路へ向かうラブは

 「さようなら、桃園さん。」
 「また明日な。」
 「うん、明日は楽しい1日にしようね。」
 その後、無言で大輔はラブを追い越した。
 「フン。」
 「早く帰ろうぜ。」
 「あっ、そうだ。」
 ラブは学校へ戻って行った。

 再び、桃園家では

 「ラブ、遅いわねえ。もう帰って来てもおかしくないけど。」
 「ラブはんでっか。」
 「キュア。」
 「夕食、冷めちゃうよ。」
 「ほんまでんなあ。」

 四ツ葉高校

 ラブが戻って来た。その時、屋上にウェスターがいた。
 「ガハハハハハッ。あのアマ戻って来たか。今度こそ不幸の材料を見つけて見せるぜ。」
 ラブは校舎に入り、教室へ戻って来た。
 「窓が開いていたわ。閉めよう。」
 「ガラガラガラ。」
 「井戸が傷んでいるわ。直そう。」

 しばらくして

 「オイ、ラブ。」
 「うわあっ。大輔、何でいるの。帰ったんじゃなかったの。」
 「お前こそ何してんだよ、1人で。」
 「何って、実行委員のお仕事だよ。」
 「じゃあ、俺もやるよ。」
 「いいよ。どうせ面倒臭いと思ってるんでしょ。」
 「あれは違うよ。」

 蒼乃家

 「ごちそうさま。」
 「美希、明日、ラブちゃんの通う高校の文化祭へ行くの。」
 「うん、ママ。クラスメートの子たちも何人か来るって言ってた。」
 「もう、家にも遊びに来るの。」
 「もちろんだよ。ママに紹介するわ。」
 「それは楽しみね。」

 山吹家

 「ごちそうさま。」
 「祈里、新しいお友達を紹介してくれるのか。」
 「うん。」
 「楽しみだなあ、ガハハハハハ。」
 「祈里、明日、ラブちゃんの通う地元の高校の文化祭、本当に行くのね。」
 「もっともっと、いろんな高校生のお友達を作って友達の輪を築こう。」
 「うん。」
 「明日は忙しいけど、連れて来たら、是非連絡してくれ。」
 「うん。」

 四ツ葉高校校舎内ラブのクラスの教室

 「よっしゃ、ラブ、さっさと直すぞ。」
 「エッ、だって。」
 「いいから。」
 大輔は井戸の部分を直し始めた。
 「よし、ここはいいや。後は.....。」
 「エヘヘッ、アハッ。」
 「何笑ってるんだよ。」
 「文化祭実行委員の2人って感じがするわ。」
 「うっ、まあっまあーーな。」
 その頃、ウェスターは教室につながる廊下にいる。
 「ア~~~、甘酸っペェ~。」
 「さあ、一休みしよ。」
 「うん。」
 ラブと大輔は教室の反対側へ行った。椅子を2つ用意し会話を始めた。
 「ねえ、大輔。」
 「何だ。」
 「手伝ってくれてありがとう。」
 「よせよ。」
 「明日、トリニティパワーで持って文化祭成功してみせるわ。」
 「何、インフィニティパワー。」
 明らかに聞き違っている。
 「そうか。せっかく、事務所まで行って取り寄せて来たからな。」
 「そうだよね。裕喜君も健人君も認めてくれなかったから。」
 「あいつら、本当に分かってくれない。いきなり向かったから、サボってると思われてしまったし。」
 「インフィニティって何だ。そうだった、∞TB(無限大テラバイト)のUSBメモリーだった。それに似合うものないかなあ。」
 すると、ウェスターは机の上に置いてある小さな箱に着目した。
 「あれは、あの少年(大輔のこと)がポケットに入れてた小箱。確かにUSBメモリーが入るサイズだ。よし、決まりだ。」
 ウェスターは動き出した。
 「よし、コレで嚇かして教室へ出て行ったスキにあの小箱をゲットするぜ。オサキマックーラ3号、我に仕えろ。」
 「ペタッ。」
 「ケケーーーッ。」
 「シーーーッ。」
 ウェスターは更に理科室へ向かった。
 「大輔君、もう遅いから帰ろう。」
 「うん。」
 ラブと大輔は教室を出た。
 「アレッ、ない。」
 「どうした、ラブ。」
 「入口に置いてあった骸骨が。」
 「どうしたんだろう。」
 すると、背後から両者の肩を掴む者がいた。
 「誰。」
 後を振り向くと。
 「出たあ~っ。」
 
 四ツ葉高校校舎内理科室入口

 ウェスターはここにいる。
 「もう1体見つけた。オサキマックーラ3号B、我に仕えろ。」
 「ペタッ。」
 「よし、例の教室へ行くぞ。」
 「ケケーーッ。」
 オサキマックーラ3号Bも動き出した。

 再びラブと大輔は

 「キャアーーーーッ。」
 「ケェーーッ。ケッケッケッケッケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ
ケェーーーーッ。」
 「バコン。」
 「キャーーーーーッ。」
 「怖いよ。」
 大輔はラブの手をつないだ。
 「一緒に逃げよう。」
 「逃げるの。」
 「何を言ってる、急いで逃げるぞ。」
 「うん。」
 ラブと大輔は急いで逃げ始めた。
 その頃、ウェスターはラブのクラスの教室へ戻って来た。
 「よし、大成功だ。今のうちにいただくぜ。」
 教室へ入った。
 「あった。コレだ。」
 ウェスターは小箱を振って確かめた。
 「コトコトコト。」
 「いただくぜ。」
 ウェスターは、例の小箱をポケットに入れた。そして、教室を出た。

 再び、ラブと大輔は

 「ケケーーーッ。」
 「こうなったら、緊急メールよ。」
 「何だよ、それ。」
 ラブはリンクルンを出し美希、祈里宛に緊急メールを送信した。
 「とにかく、校舎から出るぞ。」
 「うん。」
 「ケケーーーーッ。」

 蒼乃家

 「ラブちゃん何かあったわね。外へ出よう。」
 美希は部屋を出て庭へ通じる勝手口へ向かった。

 更に山吹家でも

 「ラブちゃん、急がなくっちゃ。」
 祈里も部屋を出て勝手口へ向かった。

 蒼乃家の庭

 美希がリンクルンを出し外部メモリーを差し込み横に開き90度に捻った。
 「チェンジ。プリキュア・ヒーーーートアーーーーッップ。」
 美希はプリキュアに変身した。そして、飛び立った。

 山吹家の庭

 祈里がリンクルンを出し外部メモリーを差し込み横に開き90度に捻った。
 「チェンジ。プリキュア・ヒーーーートアーーーッッップ。」
 祈里もプリキュアに変身した。そして、飛び立った。

 四ツ葉高校校舎内廊下

 「ケケケケ~ェ。」
 「バンバンバン。」
 「うわぁ~っ。大輔、真っ暗真っ暗。」
 「ラブ、落ち着け。」
 「ドン、ドロロロロロロロ~~~~~ン、ヒューーーーウーーーーーゥ。」
 「学校中がお化け屋敷になっちゃった。」
 「ケッケッケッケッ。」
 「キャア~~~ッ。」
 ラブと大輔は再び逃げ出した。
 「ダメだ、大輔の前では変身できない。バラバラに逃げよう、大輔。」
 「何言ってんだ。お前を1人なんかできるか。」
 「エエッ。」
 「とにかく、外へ出るぞ。ちゃんとついて来い。」
 「ちょっと、早く1人ならないと変身できないってば。ミキタン、ブッキーまだかな。」
 「俺が、俺がラブを守る。」
 「ドコン。」
 「グアッ。」
 「キャーーーッ。」
 はぐれてしまった。ラブは下の階へ落ちた。
 「ウッ、大丈夫かラブ。」

 一方、ラブは

 「ああ~っ。」
 「もう、どうなってるの。」
 「コンコン。」
 「何よ、うるさいなぁ。」
 「どこへ行ったのだろう、あの骸骨。」
 「コンコン。」
 「もう~、やめてってば。いい加減にして。」
 「ケケケケケッ、コンチハ。」
 「イイッ、キャアーーーーッ。」

 一方、大輔は

 「あっちか。」
 大輔はラブの声聞いた方向へ急行した。

 再び、ラブは

 「ビ、ビックリさせないでよ。」
 「学校を元に戻して。」
 「ラブ、ふせろ。」
 「エッ。」
 大輔はオサキマックーラ3号めがけて体当たりした。
 「こっちだ。」
 ラブと大輔は再び逃げ出した。その直後、3号は復活した。更に、3B号と合流した。

 一方、ラブと大輔は

 「大丈夫か。」
 「う、うん。」
 「怪我は。」
 「うううん。」
 「よかった。」
 「心配してくれたの。」
 「当たり前だろ。お前が急にいなくなったりするから。
 「ごめん。後、ありがとう。」
 「あっ....お....うん、....あ....あ....あ。」
 「トン、トントン。」
 「嘘。」
 「増えてる。」
 「ケーーーーーッ、ケッケッケッケッケケケケケケケケケケ。」
 「あそこから行ける。」
 「非常階段だ。」
 ラブと大輔はようやく校舎の外へ出た。
 「ヘッヘッヘッヘッ。」
 「ハァハァハァハァ。」
 「ここまで来れば。」
 「ここまで来れば何かな。さあ、鬼ごっこはおしまいだ。まず、少年から始末してやるぜ。」
 「大輔、ここは逃げて。」
 「逃げない。」
 「大輔ってば。」
 「こんな大男、俺がぶちのめす。」
 「俺に立ち向かう気か、良い度胸だ。」
 「でも今は、ラブを守るために逃げない。」
 「行くぞ。」
 「おう。」
 「タアーーーッ。」
 「オリャーーーア。」
 「プリキュア・サンダー。」
 「バチッ、ビリビリビリビリ。」
 「ウギャアーーッ。」
 「ウワァ。」
 「ガクッガクッ、ドテッドテッ。」
 「ベリー、パイン駆けつけてくれたのね。」
 「さあ、早く。」
 「ありがとう。」
 「ケケーーーッ。」
 ラブは、学校を出て別の建物の陰へ向かった。そして、リンクルンを出した。そして、外部メモリーを差し込み横に開き90度に捻った。
 「チェンジ。プリキュア・ヒーーーートアーーーッッップ。」
 ラブはプリキュアに変身した。そして、学校へ戻った。
 「ガハハハハハ、動くな。動くと、少年のドタマかち割ってやるぜ。」
 「くっ。」
 「ピーチ、どうする。」
 「うう~っ。」
 「ヤレッ、サキクラ3号。」
 「ケケーーーッ。」

 桃園家

 「何、四ツ葉高校でウェスターが男子高生を人質にしたって。」
 「タルト、シフォン借りるわよ。」
 「何かあったんかいな。」
 「有事よ。」
 「ワイも行く。」
 「タルト、お父さんが帰って来た場合の応対に備えて留守番して。」
 「ヘエ。」

 蒼乃家

 「道理で娘がいないと思ったら。庭へ出て変身よ。」
 レミも勝手口へ向かった。

 山吹家

 「後片付け大変。何、人質取ったって。道理で娘がいないと思ったら。」
 「尚子、どこへ。」
 「娘がいないのよ。探しに行くわ。」
 「何、娘が。」
 尚子も勝手口へ向かった。

 桃園家の庭
 
 例の如くリンクルンを操作した。
 「チェンジ。マザープリキュア・ヒーーーートアーーーッッップ。」
 あゆみはプリキュアに変身した。そして、飛び立った。

 更に、蒼乃家の庭でも

 レミはリンクルンを操作した。
 「チェンジ。マザープリキュア・ヒーーーートアーーーッッップ。」
 レミもプリキュアに変身した。そして、飛び立った。

 更に、山吹家の庭でも

 尚子はリンクルンを操作した。
 「チェンジ。マザープリキュア・ヒーーートアーーーッッップ。」
 尚子もプリキュアに変身した。そして、飛び立った。

 再び、四ツ葉高校校庭では

 「ケェーーーッ。」
 「ドカッ。」
 「痛い。」
 「ケケーーッ。」
 「バキッ。」
 「いったあ~い。」
 「ボコッ。」
 「いたあ~い。」
 「ガハハハハハッ。どうだ、何もできないだろ。」
 「うっふ~ん。」
 「何のマネだ。この俺にそんなもの通用しないぜ。ああ~っ。」
 「ニョキニョキニョキニョキ。」
 「あっは~ん。」
 その間、キュアパインは、フィンガーパワーでウェスターの攻撃を逸らす軌道を作りセットしていた。
 「ああ~ん。」
 「ニョキニョキニョキニョキ。」
 「やめろ、その声。集中できないじゃないか。」
 「いやあ~ん。」
 「さあ、殴れるものなら殴ってみなさい。」
 「何~、あっ。」
 「ニョキニョキ、ギュッギュッ。」
 「今よ。」
 「タアーーーッ。」
 「バコッボコッ。」
 「ケケーーーッ。」
 「トオーーーッ。」
 「バコン。」
 「やりやがったな。」
 「ブーーーン。」
 「バコン。」
 ウェスターは、自分の拳で自分の即頭部をブン殴ってしまった。
 「グオーーーーッ。おのれーーーぇ、こんな少年ブン投げてやる。」
 「ウェスター、やめて。」
 「ポイッ。」
 「ピューーーッ。」
 「ああっ、大輔ーーーーッ。」
 「キュアキュアフィリップ~ゥ。」
 飛ばされる軌道が変わった。そして、3人のママキュア(マザープリキュア)が受け止めた。
 「お、お母さん。」
 「ピーチ、いつまで経っても帰って来ないから、心配して向かったのよ。」
 「ママ。」
 「ベリー、夜な夜な出かけて何をしているの。」
 「ごめんなさい。」
 「パイン、母として夜の有事に出勤しないワケには行かないわ。」
 「ハイ。」
 「さあ、名乗るわよ。」
 「OK。」
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「同じく、もぎたてスウィート、キュアピーーーチマザーーーッ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「同じく、摘みたてスウィート、キュアベリーーーーマザーーーッ。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「同じく、とれたてスウィート、キュアパイーーーーンマザーーーッ。」
 「母娘が揃って糖度が異なる真の果実、フルーツプリキュア。」
 「何が、フルーツプリキュアだ。6人も増えやがって。」
 「また、腐った皮の被ったソーセージを股間につけた乱暴ゴリラ君ね。」
 「言うなあ。」
 「言われて当然よ。」
 「また、助けてもらったな、少年。情けない奴め。」
 「何ですって。大輔は情けなくなんかない。弱い者イジメや営業妨害を常習的に繰り返している
あんたなんかよりずーーと、ずーーーと、すーーーと100兆倍強くてカッコ良いんだから。」
 「何。」
 「私たちの怒りの睨み受けてみるか。」
 「ク、クソッ。覚えてろ。」
 ウェスターはワープして去った。
 「逃げたわね。」
 「後は骸骨だけよ。」
 「OK。」
 オサキマックーラ3号は校舎の屋上にいた。
 「ケケーーーッ。」
 「いつの間にあんなところに。」
 「ケケーーーッ。」
 「死に損ないめ、これを食らわすのが一番よ。」
 「何を。」
 「アイフラッシュよ、全員、構えて。」
 「OK。」
 「ケケーーーーッ。」
 オサキマックーラ3号は、プリキュアめがけて飛び込んで来だ。
 「シックスフォールド・プリキュア・アイフラーーーッシュ。」
 「ピカーーーーッ。」
 「ケケーーーーッ。」
 「ピューーーッ、グシャ、グシャッ。」
 「さあ、仕上げるわよ。」
 「OK。」
 キュアピーチ母娘とキュアパイン母娘は、リンクルンを取り出し外部メモリーを差し込み、横に開いてからキュアスティックのコマンドを選択した。
 「2秒以上押してください。」
 2秒以上押した。
 「ハッ。」
 「ハッ。」
 「エイッ。」
 「エイッ。」
 ディスプレイからキュアスティックが飛び出した。そして、4人全員受け取った。
 「届け。愛のメロディー、ピーチロッド。」
 「癒せ。祈りのハーモニー、パインフルート。」
 ベリー、ベリーマザーまず、どちらかの骸骨めがけて唱えてみて。
 「OK。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・エスポワールシャワー。」
 「ピューーーーッ。」
 「ケケーーッ。」
 「ゲッ、効かない。」
 「何、効かないって。」
 「相性が悪いわ。」
 「仕方ないわね。作戦変更よ。」
 「どちらか片方ずつダブルスペシャルを唱えよう。それで良い。」
 「OK。」
 まず、キュアパイン母娘がサキクラ3B号を選択した。
 「ドレミファソラシド、キィーーッ。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ヒーリングブレアー・ダブルスペシャル。」
 「シューーーッ。」
 「ケケーーーッ、シュワワシュワワーーッ。」
 サキクラ3B号は元の標本骸骨に戻った。
 「今度はこっちね。ピーチ、行くわよ。」
 「OK。」
 「ドレミファソラシド、カチャッ。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ラブサンシャイーーーン・ダブルスペシャル。」
 「ビューーーーッ。」
 「ケケーーーッ、シュワワシュワワーーーッ。」
 オサキマックーラ3A号も成仏し、骸骨標本に戻った。
 「やったあ。」
 「勝ったあ。」
 「クッ。」
 「悔しいね。」
 「ベリー、ベリーマザーどうしたの。」
 「あたしたちのキュアスティック、いつになったら手に入るの。」
 「お気持ちは分かるわ。」
 「スウィーツ王国へ問い合わせてみたらどう。」
 「ベリー、そうしようね。」
 「ハイ。」
 「開発状況きっと分かるからガッカリしないで。」
 「ありがとう。」

 占いの館

 ウェスターが帰って来た。
 「これだ、インフィニティ。」
 「ムムッ。」
 「パコッ。」
 「ケケケケケケケケッ、コンチハ。」
 「ウギャア。」
 「ケケケケケケッ、ビックリ箱だよ。ナイストリニティ。」
 「ビックリ箱だよ。ナイストリニティ。」
 「インフィ....。トリ....。メビウス様にどう説明すれは良いのか、トホホホホ。」

 翌日 都立四ツ葉高校

 「すごいんだよ。すごく怖いの。」
 「何だか複雑な気分。」
 「うん、そうね。」
 「美希さんが来てるんだって。」
 「裕喜君、待ってよ。」
 「その格好では。」
 「ハッ。」
 「うわっ。」
 「も~う、お化けは外へ出て来ちゃダメだってば。ほら、入って入って。ああ~っ、またサボろうとしている。」
 「ドスン。」
 大輔はコケた。
 「うわぁヤベエ、見つかっちゃた。グワァ。」
 「あ~あ。」
 「大丈夫。」
 「格好悪い。」
 「うるせえ。」
 「またやってるぜ、あの2人。困ったもんですね、美希さん。」
 「.........。」
 「美希さん。」
 「どうして....。どうしてあたしだけ.....。」
    完

 キュアベリーのキュアスティック開発中
 
 

 
後書き
 文化祭は予定通り開催され、美希が通う高校と祈里通う高校との友好の輪が深まり、ラブにとっても、新しい友だちが複数できたようです。その中で美希は、スウィーツ王国からキュアスティックが提供されないことに大変イラ付いております。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧