ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
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コラボ編 Cross over the various world
Story-cross1-10 流星の獅子
シャオンside
これまでの世界の時と同様に情報収集をし、分かった情報があった。
・この世界には《投擲》と呼ばれるスキルがあるらしい
物を投げるスキルだろうな。もしかして流星ってここからきてるのか?
・最前線は75層
・前線の方に、《流星の獅子》って呼ばれている人がいる
これは多分この世界の主人公、リオンのことだろう。
あ、ちなみにこの世界に来たときにこことあともう一つの世界の主人公の名前をもらっている。
リオンとユキ……どんな人なのか楽しみだ。
「シャオン君、どうだった?」
「それなりには分かった。さて、リオンってやつを探しにいこうか」
「うん」
俺たちは歩き出した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
リオンside
いつの間にかおれのメッセージ欄にこんなものがあった。
『To流星の獅子リオン
今日、君の世界に、異世界から来ている二人がいる。
『蒼藍の剣閃』シャオンと『剣の舞姫』フローラ。
せっかくだから、二人に会ってみてはどうだろうか?
From KZM』
異世界から……か。おれとは違うSAOの中を歩んだ二人……会ってみたいな。
おれは添付されていた写真を手に、そのメッセージの追記に書かれている通り、75層に向かった。
75層……つい最近解放されたばかりだが、ここには人が多い。
おれは、シャオンとフローラを探すことにした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
フローラside
シャオン君とショッピングしつつリオン君を探していた。
ここからは、キャラの名前以外は一切の情報がないので、周りのプレイヤーから情報収集しつつリオン君を探している。
「シャオン君……見つからないよー」
「焦るな……きっと見つかるはずだ」
「そのセリフいつか聞いたけど」
「そこの店でも覗いてみるか」
私たちはすぐそこの飲食店で軽い昼食をとろうと店内に入った。
入った店は、妙な既視感を覚える店だった。
多分、私たちの世界にもある店で、構造自体は全く変わっていないみたい。
そういえば……こうしてシャオン君と二人きりでご飯食べたのってデート以来だったかな…………
「シャオン君、何頼む?」
「うーん…………俺はハンバーガーとお茶でも」
「何でハンバーガーにお茶?」
「気分。フローラは?」
「ショートケーキと紅茶」
「りょーかい」
SAOの中というだけあって料理が出てくるのは早く、数分後には出てきていた。
シャオン君が美味しそうにハンバーガーを食べているのを見てついつい嬉しくなってしまう。
いつも私の作るご飯も同じように食べてくれるから。
「ん? ほしいの?」
「あ、いや……そういうわけじゃ…………」
「えー……結構これ美味しいぞ」
「じゃあ……一口」
「やっぱ欲しいんじゃん」
シャオン君が手に持っていたハンバーガーを差し出してきた。私はそれを受け取り一口食べてハンバーガーをシャオン君に返す。
「美味しい…………」
「だろ? まぁ、いつも食ってるフローラのご飯の方が俺は好きなんだけどさ」
「嬉しい」
「ほっぺにソースついてるぞ」
「あうう…………」
私がハンカチで拭こうとすると、シャオン君がそのハンカチを取った。
「子供かよ……お前は」
「子供だもん」
口の周りについたソースをシャオン君が丁寧に拭いてくれた。
「はい、ハンカチ」
「ありがと」
「てか、早くショートケーキ食べなよ。俺の食事はもうちょっとで終わるぞ」
「うん」
イチゴののったショートケーキを一口食べる。クリームの味と生地がすごく美味しくてついつい急ぎ足で食べちゃった。
「せっかちだな」
「それほどでも」
「いや褒めてねーから…………フローラ、またほっぺにクリームついてるぞ」
シャオン君のやれやれ、という顔。人を小バカにしたような表情だけど、なかなか嫌いになれない表情。
「シャオン君取ってくれる?」
「子供かよ…………」
「私子供だもーん」
そういうとシャオン君が席を立って私の方に来た。
そして、私にこっそりとささやいた。
「お前が望むなら……どうなっても知らないぜ」
シャオン君のその言葉にちょっとばかりドキッとした私。その後の行動で、私のドキドキは止まらなくなった。
シャオン君は顔を離すと……クリームのついた私のほっぺに……キス。
顔が真っ赤になるのが自分で分かった。心臓の鼓動も速くなっていく。
「うう~~反則! こんなの聞いてない~!」
「ちょっとしたいじわるだよ。フローラ顔真っ赤っかだぞ」
「う~! 君のせいだよ!」
「さてと……リオンってやつを探しにいくか」
「無視しないで! あとで何かおごってもらうからね!!」
「財布は共通データだろ?」
「あ……うう…………」
反撃材料、ゼロ。
何も反論出来なくなってしまった。
「じゃ、行こうぜ」
その言葉で外に目を向けると、金と白で纏められた服装で、シャオン君と同じぐらいの男の子が歩いていた。
シャオン君も気づいたのか、そっちの方を向いていた。
その男の子は、私たちの方を見るとこちらに来た。
「ええーと……君たちが異世界から来たプレイヤーか?」
「ああ。ということはあんたが『流星の獅子』リオンか」
「その二つ名嫌いなんだけどな」
「こりゃ失礼。俺はシャオン。知っての通り、『蒼藍の剣閃』シャオンだ。
こっちが『剣の舞姫』フローラ」
「よろしくね、リオン君」
「ああ。ところでシャオン、お前この世界には何のようで来たんだ?」
「新婚旅行」
「ほー……甘いな」
「って言っても……なーんにも出来てないけど」
何も出来てないことないんだけど……
ていうか……さっき、あんなことしてくれたけど、シャオン君にとっては当たり前なのかな…………
そんなわけないよね。私は始めてだったし。
「…………じゃあさ、どっちかとおれでデュエルしていかないか?」
え……デュエル? また?
「おれたちが出会えた記念に、って思ってさ」
うーん……どうしたらいいかな…………こういうのいつもシャオン君がやってるからなぁ……
「フローラ、せっかくだし今回はお前がデュエルやったら?」
「いいの?」
「俺は側から応援しとくよ」
「…………うん。頑張るよ」
「じゃあ、広いとこに行こうか」
「その必要はないよ。シャオン君、いつもの」
シャオン君がポケットから紫色の結晶を取り出した。
「この『決闘結晶』っての使えば、異空間に飛ぶからどこでもデュエル出来る」
「便利だなー」
「じゃあ、行こう。
フィールド・オープン!」
その声と共に、紫色の結晶が砕けちり……シャオン君、リオン君、私の3人は異空間に飛ばされた。
Story-cross1-10 END
後書き
今度の世界は『空を切り裂く光』の世界です。
かずのこさん、どうですか? 一応、シャオンとフローラの甘いシーンも入れてみました。
そして、リオンの口調はこんな感じで大丈夫ですかね?
さて、今回はフローラがデュエルすることに。彼女を象徴するユニークスキル『剣舞』
どのように剣と踊り奏でるのか、リオンとどちらが勝つのか…………お楽しみに!
じゃあ……
フローラ「次回も、私たちの冒険に!」
シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
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