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ウィッチの時間

作者:奏さん
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0.最初の始まり

 
前書き
初めまして。よければ楽しんでください。
ちなみに、「過去」の話なので、詩綯のキャラが全く違います。 

 
「ミナーっ、いっくよ!」
「うん!いいよー」
大きくそびえ立つ大きな城のような建物。その空中では、とんがり帽子を被った少女たちがキャッキャッと箒にまたがり、飛んでいた。
その少女の中で一際目立つ存在。藍色の長い髪を揺らし、速いスピードで飛んで走る少女…ミナ=セリアンヌ・リアスタ…ミナは、他の子が投げて飛ばしたビー玉のようなものを、空中でキャッチするという遊びをやっていた。
高速で飛んでいったほうに飛んで行ったと思ったら、パシッという軽い音が大きく響き渡たる。
「とった!」
一瞬訪れた沈黙。そのあとに響き渡ったのは、とても嬉しそうな透き通った声だった。
わっと起こる歓声とともにミナは、嬉しそうにキラキラと光るビー玉を親指と人差し指で挟むと、手を頭の上へと伸ばした。
キラキラと太陽に当たって輝くビー玉は、とても綺麗に輝いていた。

☆彡・~・☆彡・~・☆彡・~・☆彡・~・☆彡・~・

そんな楽しい時間は過ぎ、授業時間も終わる頃には酉の刻頃となっていた。
ミナは教室を出ると、くあっと一つ伸びた。そして、ローファーをコツコツと音を鳴らしながら廊下を歩き始める。
廊下から見えるきれいな夕日が、ミナを際立たせるように照らす。
「ミナー、お疲れ!今日も凄かったよ、魔法!」
「あ、ありがとう!ユキナ!」
そんな中、トテトテと後ろからかけてきて、ミナに声をかけたのは緑色の短髪の少女だった。
彼女はミナの元へと駆け寄り、ニコとほほ笑むと羨ましそうにこちらを見ながら顔を近づける。
ミナは苦笑し、離れるように一歩後ろに下がると、ユキナと一緒に隣を歩き始めた。
寮に戻るまでに話すことは、今日の授業の話一択だった。
今日の授業は変装に関することだったが、上級の部類に入るもので出来ない人が多い中、ミナは一発で成功させたということで、生徒も先生も唖然としていたことを覚えている。
「でもすごいねー、あの羅列を一瞬で覚えるなんてさー」
今日授業で使ったばっかりのノートをペラペラとめくりながら、ユキナは呟く。
それに彼女は苦笑して
「あは…。そんな事ないよ。たまたま予習してただけだもん。」
と言い、筒の筒抜けがある螺旋階段の前で立ち止まった。そして上のほうを指さし、ユキナのほうを向いた。
「ごめん。私上だから。また明日話そう?」
「あぁ、そうだね。…うん、また明日!!」
彼女は少し寂しそうな表情を向けた後、ぱっと微笑むと、彼女は下のほうへと駆けていった。
ミナはその後ろ姿を目で追いながら苦笑する。
そして、姿が見えなくなったところで、ミナは自分の部屋へと戻っていった。 
 

 
後書き
キャラが違いすぎて泣けてきます(真顔
まぁ、楽しんでくれれば幸いですw 
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