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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第九十二話 姉妹の覚醒

 
前書き
スバルとギンガが奮闘。
そろそろ全員が合流しますよ。
大輔「リリカルアドベンチャー、始まるぜ」 

 
ストラビモン[違う…違う…]

クラナガンの無人となったビルの一室では、ヴァンデモンによって囚われの身となったストラビモンはヴァンデモンが連れて来た子供達と1人1人顔合わせをさせられている。

ヴァンデモン[分かっているだろうな…]

顔合わせをさせられているストラビモンの背後にヴァンデモンが姿を現した。

ヴァンデモン[嘘をつけば子供達は皆殺しだぞ!!]

ストラビモン[(…今の俺はあまりにも無力だ…ティアナ、どうか無事でいてくれ…)]

ストラビモンはまだ捕まっていないティアナの身を案じた。































ルカを先へ進ませたスバル達はメタルグレイモンとブラックワーガルルモンに苦戦を強いられていた。

グレイモンX[ホーンインパルス!!]

グレイモンXが頭部の角を向けてメタルグレイモンに突進する。
メタルグレイモンもグレイモンXに突進する。
2体が激突するが成熟期と完全体の力の差か、グレイモンXが力負けしてしまう。

グレイモンX[ぐっ!!]

Bウォーグレイモン[チッ…]

ブラックウォーグレイモンとブラックワーガルルモンは互角の攻防を繰り広げる。
次元漂流の影響かは分からないが、力が完全体レベルにまで弱体化しているため、本来なら格下であろうブラックワーガルルモンと互角の戦いをしている。

グレイモンX[くそ…流石完全体…僕の攻撃が全く通用しない…]

メタルグレイモンは咆哮を上げるとグレイモンXに突っ込んでくる。

グレイモンX[まずい!!メガバースト!!]

グレイモンXは咄嗟に火炎を放つがメタルグレイモンのクロンデジゾイド合金の装甲には傷1つ付かない。
メタルグレイモンの突進を受けたグレイモンXはビルに突っ込む。

スバル「大丈夫!?グレイモン!?」

グレイモンX[うん…何とか…]

瓦礫と化したビルから起き上がるグレイモンX。

ギンガ「ブラックウォーグレイモン!!」

Bウォーグレイモン[俺に構うな!!お前はスバルの元に行け!!]

ギンガ「え!?」

見るとスバルを攻撃しようとするメタルグレイモンをグレイモンXが羽交い締めして必死に抑えている。
ギンガは急いでスバルの手を引くと離れる。
メタルグレイモンはグレイモンXを背負い投げするように投げ飛ばす。

グレイモンX[うわああああ!!!!]

地面に叩きつけられたジオグレイモンは何とか立ち上がろうとするが、メタルグレイモンが口を開き、グレイモンXの火炎とは比較にならない業火を放った。

グレイモンX[うわああああ!!]

スバル「どうして…どうしてこんなことをするの…?何で皆を傷つけるの…?私は…皆を傷つけたあのデジモン達を許さない!!」

パートナーや罪のない子供が苦しんでいる現状を見て、涙を流しながらスバルが叫ぶと、スバルのD-3が突然光り出した。

ギンガ「スバル!!?」

あまりの輝きにギンガは目を反射的に閉じた。

グレイモンX[スバル…スバルの想いが…僕の中に流れ込んでくる!!]

D-3から放たれる光を浴びたスバルとグレイモンXは一体化する。

グレイモンX[グレイモン超進化!メタルグレイモン!!]

グレイモンXはメタルグレイモンが“X抗体”を取り込み、デジコアに影響を与えたことで、未知の力を引き出した姿であり、制御プログラムを限界まで高めたトライデントアーム“VER9.9”を装備、その一撃はギガデストロイヤーと同等の破壊力を持つメタルグレイモンXに超進化した。

スバル『うわああああ!!』

メタルグレイモンXと融合しているスバルの目が金色に変化する。

メタルグレイモンX[トライデントアームVER9.9!!]

制御プログラムを限界まで高めたアームで敵を粉砕する一撃、トライデントアームVER9.9を繰り出す。
メタルグレイモンはそれをトライデントアームで防ぐが。

スバル『砕…けろっ!!』

スバルが持つインヒューレントスキル、接触時に高振動を発生させ、対象を破壊する“振動爆砕”が無意識に発動、併用され、メタルグレイモンのトライデントアームが粉微塵になる。

ギンガ「凄い…」

Bウォーグレイモン[…ほう]

ブラックウォーグレイモンもメタルグレイモンXの攻撃力に舌を巻く思いだ。
あれがスバルの底力なのか…。
あれだけ強くなれるのならば自分も試してみるのも悪くない。

Bウォーグレイモン[ギンガ…]

ギンガ「ブラックウォーグレイモン?」

Bウォーグレイモン[ユニゾンエボリューションとやらをやってみないか?]

ギンガ「え?」

Bウォーグレイモン[あいつらのように爆発的な力を発揮出来るなら…試してみる価値はある]

ギンガ「…分かった。でも…」

Bウォーグレイモン[?]

ギンガ「ブラックウォーグレイモンは私をパートナーだって認めてくれたの?」

自分を見上げるギンガにブラックウォーグレイモンは僅かに黙考すると口を開いた。

Bウォーグレイモン[ああ…認めよう。お前は俺のパートナーだ]

ギンガ「そっか…今なら私達もユニゾンエボリューションが出来るかもね…私はあいつらを許せない。沢山の人達を傷付けたあいつらを!!行こうブラックウォーグレイモン!!」

Bウォーグレイモン[フッ、いいだろう!!]

ギンガの叫びに呼応するようにD-3から光が溢れる。

ギンガ「ユニゾンエボリューション!!」

ギンガとブラックウォーグレイモンが融合する。
ブラックウォーグレイモンの中で何かが外れたような気がした。
真のパートナー同士となったことで封じられた力が僅かに解放される。

Bウォーグレイモン[ウオオオオオ!!]

ブラックウォーグレイモンから放たれる凄まじい闘気に、ブラックワーガルルモンは吹き飛ばされる。

Bウォーグレイモン[信じられん……これがユニゾンエボリューションの力だというのか…?]

ギンガと融合し、真のパートナーとなったことで僅かだが力を取り戻したブラックウォーグレイモンはブラックワーガルルモンを見遣る。

Bウォーグレイモン[悪いがあまり時間はかけられないのでな…一気に終わらせてもらうぞ…!!]

足に力を込め、一気にブラックワーガルルモンに突撃する。
ブラックワーガルルモンにはブラックウォーグレイモンの動きを見切ることなど出来なかった。

Bウォーグレイモン[ドラモンタックル!!]

強烈な体当たりを受けたブラックワーガルルモンは吹き飛ぶ。

Bウォーグレイモン[消し飛べ!!ガイアフォース!!]

とどめとばかりに必殺技のエネルギー弾を放つ。
直撃を受けたブラックワーガルルモンが消し飛ぶ。
そしてメタルグレイモン同士の戦いも終わりを告げようとしている。

スバル『受けてみて、メタルグレイモンの全力全開の超必殺技!!』

メタルグレイモンX[これで終わりだ!!テラデストロイヤー!!]

胸のハッチから“ギガデストロイヤー”を超える破壊力を持つミサイルを発射し、メタルグレイモンに直撃させる。
直撃を受けたメタルグレイモンは粒子と化した。

スバル『やったー!!』

ギンガ『やったねスバル!!』

スバル『うん!!』

メタルグレイモンX[やったね]

Bウォーグレイモン[ふん…]

二体のパートナーデジモンも笑みを浮かべていた。































スバル達がメタルグレイモンとブラックワーガルルモンを倒した時。
ルカ達は結界の中心部に近づくことが出来た。
フレイモンが無人となったビルを見ると1匹のデジモン。
テイルモンの着ぐるみを身に纏う完全体デジモンのベツモンがいた。

ベツモン[ふぅー。人使い…いや、ベツモン使いが荒いんだから全く…]

フレイモン[どりゃあああああ!!!!]

ベツモン[あべし!?]

フレイモンの蹴りがベツモンの顔面に直撃した。

フレイモン[子供達を、ストラビモンをどこにやった!?]

ベツモン[え!?あ、あの…あの…]

ベツモンはリリモンの着ぐるみを着る。

フレイモン[……なんの真似だ?]

こめかみに青筋を浮かべながら訪ねる。

ベツモン[イケてるお・ん・な♪]

大輔「気色悪い…」

リリモンの着ぐるみを着たベツモンが言う。
大輔の言う通り、ハッキリ言って可愛くもないし気色悪い。

フレイモン[ふ・ざ・け・る・なっっっ!!!!!!!!]

ドッシーンッ!!
フレイモンが勢いよく地面を踏みつけると地面が陥没した。

ベツモン[ヒイィィィ!?]

フレイモン[オラオラオラオラオラオラァ!!!!!!!!]

ブイモン[こらこら、やりすぎだぞ]

高速でベツモンを何度も踏みつけるフレイモン。

ルカ「ちょ、ちょっと、いくらなんでもやりすぎです…どこの不良ですか君は?」

ベツモンを何度も踏みつけるフレイモンの様子をルカはしっかりと見ていた。
その様子はまさに弱者に殴りかかっている不良そのものであった…。

ベツモン[す、すいません!!俺知らないんです!!俺は下っ端ですから]

フレイモン[そうかよ、役に立たねえな。じゃあな]

そう言って、フレイモンはベツモンを放り投げ、無人となったビルの中を1つ1つ探し回るルカ達であった。

































そして無人となったクラナガンの商店街を走る集団があった。

アリサ「あー!!もう、真っ白で全然見えないわ!!」

すずか「あ、アリサちゃん落ち着いて…ね?」

遼「ここが、クラナガンなのか…」

なのは「合流地点まで後少しだよ!!」

はやて「ギルモン、もっと飛ばすんや!!」

ギルモン[おう!!]

はやて達がミッドチルダに来たのだ。
賢達と合流すべく必死に足を(はやては車椅子)動かす子供達。
それを見ていた影に気づかずに…。
 
 

 
後書き
ブラックウォーグレイモンは融合前は完全体の中級くらいで、ギンガと真のパートナーとなった今は上級にまで力を盛り返した。
 
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