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ガンダムビルドファイターズ ~try hope~

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いちば模型店 ガンプラバトル大会
  いちば模型店 ガンプラバトル大会

夢弓学園の練習試合から二日後………いや、三日後か?今はもう定番になっている三人で弁当を食べている。

「なぁ。この流れそろそろやめないか? 」

「ごめん。何言ってるのかわからないんだけど」

「いやだからさ、章の冒頭が弁当食べて始まるって流れ。これ何回目なんだよ? 」

「知らないよ」

うわっ、適当に流された。お前後でみてろよ。

「そんなことより、金曜日いちば模型店でガンプラバトルの大会があるんだけど、出ない? 」

心でそう思っていると、シノが鞄から一枚の紙を取りだし見せてきた。

「いきなりだな。え~なになに?いちば模型店ガンプラバトル大会。君もガンプラが………ガンプラバトルが好きなら来るがよい………なんだこの宣伝は」

「あっ。でも優勝すると好きなガンプラを………五つプレゼント!?太っ腹だなぁ~店長」

ガンプラを五つ貰えるのか………けど興味ないな、うん。

「そう言わずやろうよメガネ君」

しょーりゅーけーん!
を繰り出すが、すんでで避けられた。

「ヒロヤ君………僕もずっとやられ続けてる訳じゃな………痛ぁぁい!! 」

しょーりゅーけーん!
をまた繰り出した。トウイは584(てきとう)のダメージを受けた。

ポケ〇ンみたいな解説を入れてると、シノが肩を叩いてきた。
そういや台詞がまだ一つだけだな。

「とりあえず、出るの?出ないの?どっち? 」

「いやでも、俺優勝商品に興味ないし」

「なら、私のために出て優勝商品を手にいれて」

いきなり何言ってんのこの子は?

「それは俺に拒否権は? 」

「ない」

「ふっ、そうか……………ふっざけんなー!人間誰しも、拒否権はちゃんと存在するんだよ!というわけで、俺は断る。行くなら勝手に行ってろ」

「仕方ない………まさかこの手を早くも使うはめになるとわね…」

「あっ? 」

いつの間にか復活したのか、スマホをポケットから取りだし言ってきた。
あの手?一体何をするつもりなんだ?

少し身構えると、トウイは笑ってスマホを操作する。そしてイヤホンを差すと、俺に差し出してきた。

「そう身構えないで、これ耳に付けて」

「何もないよな? 」

「付けることに関しては」

本当に大丈夫なのか?と思いながらも、しぶしぶ耳にイヤホンを付ける。
すると、なにやら音声が流れてくる。


『え~と。なんかごめん』

『…何が…』

『いやさ、無理矢理ゾンビゲームをやらせて、嫌だったのわからなくて…。本当にごめん! 』

『もういいわよ別に。気にしてないから』

『本当に悪い!クレープでも何でも奢るんで、許してください! 』

『クレープでなんかつれないわよ』

『じゃあパフェ! 』

『……。仕方ない。それで許してあげる』

………………。

トウイの方をふと見ると、親指立てて笑っていた。

「………おいトウイ」

「なんだい? 」

「お前この時、何してた? 」

シノは何がなんやら分からない顔をしているが、今はスルーしよう。

「クレープ食べてた」

「だよな。では、お前はなぜこれを録れている? 」

あの会話は、【遊びにいきましょう(参照)】で俺がシノをいじりすぎて機嫌を損ねたので、プライドとか関係なく許してもらった時のやつだ。ある意味思い出したくない記憶だ。

「それは企業秘密。さてヒロヤ君………どうする? 」

「どうするって?」

「出るか出ないかの話。ちなみに、断ったらこれを大音量でクラスに流す」

「仮にクラスの連中に流したとしても、何も起きないだろ?だからやるなら勝手にやれ」

さて、そんじゃ話も終わったし弁当食べるか。

イヤホンを外して箸を持つと、トウイがまた笑って耳に呟いてきた。

「知っている?シノさんって結構モテるんだよ?この意味わかるよね? 」

………………。

本日二回目の長い沈黙。シノの方をチラ見し、その時間の間に俺は理解した。つまり、大半の奴ら(特に男共)を敵にまわすということだ。

「死ぬな…きっと…」

「理解したかヒロヤ君。さて、もう一度聞こう。出るの?出ないの? 」

出るか出ないかだって?そんなもん決まっている。

「出るしかないだろ。まだ死にたくないし」

「アハハハハ。じゃあ決定だね。シノさん!ヒロヤ君はやっぱり出るらしいよ」

「本当に!?全く。素直じゃないんだから」

「ツンデレ君だからね」

「誰がツンデレだコラ」

「ところで、さっきは何の話をしていたの? 」

さっきの話?脅されてただけだよシノ。おのれトウイめ…………絶対に仕返ししてやる。

「いやね。ちょっと説得してただけだよ」

「そう?にしては長かったけど。それにヒロヤが怯えた表情してたし…」

「まあちょっとね。かるーく脅しただけだよ」

あっ。白状したコイツ。自分説得じゃなくて脅してたと白状しました。

「そうなんだ。ちなみに何て? 」

「それは秘密だよ」

「ケチンボね。じゃあヒロヤ。何て言われたの? 」

俺に聞くのか。これ以上この話を続けるわけもいかないし、さりげなーく本題に戻そう。

「脅しというよりかは、説得寄りの話だよ。それより、大会会場の場所を俺は知らないぞ? 」

「あっ!そういえば言ってなかったわね。場所は駅前大通の、真っ直ぐの道にあるわ」

え~と。駅前の大通の所で、真っ直ぐの道にあるわけなんだな…。うん…。

「まぁその様子じゃ分からないっぽいし、私が当日に案内するから」

「ああ。助かる」

「じゃあ、九時半駅前に集合。遅れないようね」

「わかってるよ」

「りょーかい」

そんなわけで、無理矢理大会に出るはめになった。
めんどいなぁ~。金曜日は休日なのに、ゆっくり寝てたいよぉ~。





ーーー--





金曜日、朝7時半に起床した。

「ふむ、まだ寝れるな。それに眠いし。よし寝よう」

俺は誘惑通りに従い、二度目の眠りに入った。





ーーー--





そして、二度目の起床をする。
いい眠りだった!快調快調!さて時間は……。

………………。

あれ?おかしいな?メガネの度がずれてきたのかな?だとしたら今度直しに行かないと。

…ふぅ。現実逃避はこれぐらいにして、時間をもう一度見ると十時になっていた。やれやれ、まったくだなオイ。

…ってこんなことしている場合じゃねーー!!

大急ぎで服を着替え、スマホと財布をポケットに突っ込み、ケルサスガンダムを鞄に入れ、靴を履き家を出た。

誠意を見せろ俺!

そうして全力疾走で走るも、途中で疲れたので歩いた。





ーーー--同時刻・駅前





「……遅い! 」

「もう十時過ぎたのに来ないね。案外拉致されたり」

「絶対に寝坊だわ。断言する」

「そんなこと断言されてもな~」

本当に遅いな~ヒロヤ君。女の子を待たせるのはよくないよー。
心の中でそう思っていたら、僕の中の何かが気配を察知した。

「シノさん。来たよ」

「えっ?どこにも見えないけど………」

「いや。僕の中のニュータイプ的な感がそう告げている」

「あなたニュータイプじゃないでしょ」

そう話していると、遠くから問題の寝坊助が見えた。





ーーー--





ヤベェ!もうあれから時間が二十分過ぎている!
駅の近くに来たので再度走り始めた俺だが、120%間に合わないから、何か言い訳を考えてみた。

1.大荷物のおばちゃんを助けてた

2.ある組織の追っ手に追われてた

3.素直に寝坊したと言う

………個人的に2が楽しそうだな。1はもう都市伝説級の存在だしな。どこにいるんだよそんな人。
そんな事を思っている内に、二人のもとに着いた。

「悪い!遅れた! 」

「時間を見ればわかるわよ!たくっ………何かあったの? 」

おっ?まるで俺の考えてた通りの流れになった。
さて、読者の皆さん。あなたはどれを選びますか?
いったん目次に戻り、1を選ぶ方は【いちば模型店 バトル大会(選択1)】。
2を選んだ面白さを求めた方は、【いちば模型店 バトル大会 (選択2)】を、3を選んだ正直者は【いちば模型店 バトル大会(選択3)】を選んでください。
なお、この会話だけの選択なので、物語に支障はありません。次のページからどれを選んでも同じ会話なので大丈夫です。

さて、読者はどれを選択するかな?ちょっと楽しみになってきた。
 
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