転生赤龍帝のマフィアな生活
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四十三話:俺が女…だと?~その二~
前書き
このまま、しばらくイッセーたんとして物語は進んでいきます。
仕方ないよね、書きたいことが一杯あるんだから(ゲス顔)
それではどうぞ。
どうも、俺は今我が家で着替えています………。女の物の服にな。
逃げ出したいが逃げられない。ここに居る全女性…今は俺も女になっているがそこはカウントしねえことにする。とにかく女性陣が放つ威圧感が凄まじすぎて逃げたくても逃げられないと言うのが現状だ。初めは我が家の女性陣だけだったのだが、そこにいつの間にかやって来ていたヴァーリと焼き鳥女が加わったためにこの場はさらにカオスになってしまった。……誰か助けてくれよ。
「イッセーさん。この制服を着てみてください!」
「ああ……どうせ逃げられねえんだろ」
アーシアに制服を渡された俺は既に諦めの境地に入りながら着替え始める。
因みに俺が渡された制服は駒王学園の女子生徒の制服ではなく、何故かセーラー服だった。
……俺は泣かないからな。
「これでいいか」
「はい! イッセーさん、凄く似合っています!」
(ご主人様のセーラー服……産まれてきてよかったです!)
素早く着替えてアーシアにその姿を見せると感嘆の声を上げるアーシアとエルシャ。
制服のスカートはかなり短めでちょっと動いただけで中身が見えそうになるほどだ。
胸に関してはアーシアが考慮してくれたのかだいぶ楽ではある。
あ? 俺が今どっちの下着を穿いているかだと?
………俺に言わせんじゃねえよ。
(黒色で殿方を興奮させるに相応しいTバッ―――ブシャアアアアアアッッ!)
……取りあえず、俺には拒否権がなかったとだけ言っておく。
「次はこの着物を着てください、一誠さん」
お次はユニに着物を渡されて着替え始める。……まあ、これはまだマシな部類か。
少しずつ女物の服を着ることに抵抗が無くなってきているとかはねえからな?
若干着るスピードが上がってきているとかもねえからな。
そうだと言ったらそうだなんだよ! べ、別に泣いてなんかねえからな!?
「これでいいか……」
「はい! すっごく綺麗ですよ。一誠さん」
(肩を肌蹴させるなんて……流石です、姐さん! 結い上げた髪もお似合いでっせ!
あっしのタマぁ姐さんに預けますさかい! 存分に使ったってつかぁさい!!)
俺が着ている着物は黒をベースに赤色の装飾が入っているタイプだ。
若干花の模様も取り入れられている。その着物を俺は肩を肌蹴させて着ている。
こっちの方が普段の服装に近いからな。
……それと何故かボンゴレのマークも入っているのはどういう理屈だ?
ユニ…いつの間に用意してやがったんだ。
そしてもう一つ、お前はどこのジャパニーズマフィアだ、変態。
「次はこれ…お兄ちゃん」
「サラシに……学ランだと?」
「うん、後これもお願い」
そう言ってクロームが渡してきたのは木刀だった。一体全体俺に何を求めているんだ?
そんな疑問を胸に抱きながらも着替え始める。………サラシがきついな。
そんなことを考えながらも手早く着替え終わる。
「これで…いいのか?」
「うん! カッコイイよ、お兄ちゃん!」
((((姉御、流石っす! さっすがドドドドM製造機っすわ! 儂らは一生着いていきやす!))))
サラシ以外は完全に男物なので今回は俺も大分晴れやかな気分で着替えることが出来た。
現状の俺はサラシを胸に巻き学ランをいつもの様に肩にかけている。ズボンは普通に着ているが若干サイズがあってなかったのかずれ落ちて腰がもろに出てしまっている状態だ。
木刀はカスザメのように腕に装着する気などサラサラないので適当に手に持ち肩に乗せている。因みに髪はポニーテールだ。
「今は女の子になっているのに…カッコイイなんて…やっぱりお兄ちゃんは凄いよ」
「ふん、カス共と一緒にするな……べ、別に褒められて嬉しいとかはねえからな!」
そう言って顔を逸らして叫ぶ。ちっ、夏真っ盛りだから顔が熱くて仕方がねえ。
するとだ―――
(イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん!
イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん!
イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん! イッセーたん!)
「お坊ちゃまが…お嬢様になってツンデレ…っ! ああ、シャッターを切る指が止まりませんわ!」
いつもゼノヴィアたん、ゼノヴィアたんと叫ぶ変態は俺の名前をかなりムカつく呼び方で連呼し、ミランダは鼻血をボタボタと流しながらシャッターを切り続けていた。
………取りあえず、ミランダは止血しろ。流石に見ていて心配になって来る。
こ、これはボスとして仕方なく心配しているだけだからな! そうだと言ったらそうだ!
くそっ、首筋が熱い。
((((イッセーたん、お持ち帰りイイイイイイッ!!))))
そして変態は黙れ!
「イッセー君、次はこれを着てよ」
「断る」
「ありがとう。大好き、イッセー君!」
「だから、てめえは話を聞けえええええええっ!」
どうして俺がこんなにも抵抗しているかだと? 今までのは何とか女物の服だと言って納得できた。……さっきのは男物だから問題なく着ただけだ。
とにかく、イリナが持ってきたやつは普通の奴が着る服じゃねえ。そう言う職種の奴以外はまず、着ねえものだ。
で、結局何かだと? そいつは―――
「きっと似合うよ、このナース服」
「そう言う問題じゃねえんだよ!」
嫌だ、ナース服なんて着たくねえ! そんな俺の心の叫びを無視してイリナは俺の服を無理やり脱がしにかかる。サラシをなぜかしっかりと胸をも揉みしだきながら外すイリナ。
その目がかなりやばそうな色だったのが怖いので文句を言わずにされるがままにする。
そうやって、我慢しているうちにいつの間にか着替えは完了していた。
そのことに安堵していると冷や汗をかいていることに気づいたので汗を拭こうとする。
が、その汗はイリナのハンカチによって先に拭かれてしまった。
「すまねえな―――」
俺が礼を言うために口を開いて、そのまま固まる。
いや……イリナの行動を見て肝が冷えたと言った方が正しいか。
イリナが何をしたかって? それは―――
「変わらないね。イッセー君の―――汗の味は」
俺の汗の付いたハンカチをぺろりと舐めたことだ。
しかも、いつもやっているかのようにナチュラルに。
もう、やだ……こんなヤンデレ幼馴染。
「ナース服で涙目なんて……イッセー君、私……我慢出来なくなっちゃうよ?」
純白のミニスカのナース服を着た俺に迫って来るイリナ。因みにサイズの影響で前のボタンが閉まらなかったので胸は大胆に開けられた状態だ。
イリナの奴、絶対狙ってやっただろ…っ! そう思っている所にツーと首筋を舐められる。
まるで味わうように舌を這わしながら俺を見つめるイリナの目は既に準備万端といった様子だ…何がって言わせんじゃねえよ!
というか、このままだと初めてが女同士という訳の分からん事態に陥りかねねえ!
誰か、変態でもいいから力を貸せ!
((((そのまま、花を散らしちゃってください。その方が興奮します))))
帰って来たのは無常な変態の言葉だった。
「抜け駆けは感心しませんわ。それにまだ、私の番が終わっていませんわ」
そう言ってイリナの魔の手から俺を開放する焼き鳥女。
本当なら感謝の言葉でもかけたいとこだが言っていることがイリナのやろうとしていることとたいして変わらねえうえに、手に持っている赤色のチャイナ服でそんな物は吹き飛んでしまっている。
「一誠様、それではこのチャイナ服を着てください」
「もう、何も言わねえよ……」
チャイナ服を着る俺の心境は無我の境地に達していた……ただの現実逃避だけどな。
無感情のまま手渡されたチャイナ服とガーターベルト、ハイヒールを装着する……あ?
おい、なんだ、このナチュラルに装着してしまった物は。
後、このチャイナ服、明らかにスリットから太ももが出る様になってんじゃねえか!
しかも、長さの調節が可能とか何、無駄な機能をつけてんだよ!?
「ああ、すばらしいですわ! 女になったとしてもその溢れ出すドSオーラが変わることは無いのですね! さあ、そのまま私をゴミでも見るかのような目で苛め抜いてください!」
(イッセー様、その美しい美脚に穿いたハイヒールで私を思いっきり踏み抜いてほしいですぞおおおおおっ!!)
(ロングも良いがミニもいいな、後、イリナたんマジprpr)
変態が一人、変態が二人、変態が三人……くそが! どんどん増えていきやがる。
誰か……頼むから誰か一人でもいいから常識人が来て欲しい……。
真面目にまともな奴をボンゴレ本部から呼ぶことを考えるか、俺の平穏の為に。
いや……すぐに変態に毒されて終わる気がするな……あいつらの感染力は異常だ。
一度でも触れてしまえばもう、真人間には戻れねえ。
白龍皇の方もそろそろ感染が終わる頃だろうな……気が重え。
「お坊ちゃま、お次はメイド服を着てください」
俺はミランダにそう言われると同時にまるで魔法でも使っているのではないかと思うほどの手際の良さでフリフリのメイド服を着させられる。……もうどうにでもなりやがれ。
諦めの気持ちで着替えさせられながら、俺は胃薬を飲む……中身がすり替えられている事にも気づかずに。
その間にあっという間に着替えは終わっており、俺は女性陣の前でお披露目になる。そしてふと頭と臀部に違和感を感じいやいやながらも鏡を覗く。
そこに居たのは―――
「なんで、ライオンの耳と尻尾が生えてんだよ!?」
「「「「わが生涯に一片の悔いなし!!」」」」
((((獣耳……メイド…ブシャアアアアアアッッ!))))
俺の耳と尻尾を見ながら鼻血を流し、崩れ落ちる女性陣。
精神世界が真っ赤に染まるほどの鼻血を吹き出しながら踊り狂う歴代赤龍帝。
ここから考察すると、この状況は……いつもとたいして変わらねえな……グスッ。
な、泣いてなんかいねえからな!? これは汗だ、汗なんだよ!
というか、何なんだ、この耳と尻尾は!? また薬を飲んだら変化したよな。
なんで、超直感が反応しねえんだよ!?
(言わなかったか、相棒。変態とネタからは逃げられん)
(この世界はもうお終いだ……)
「ううん……はっ! そうだ、まだ僕の番が終わってないよ。はい、イッセー君」
未だに流れる鼻血を止血しながら、俺に純白のエプロンを渡して来るヴァーリ。
……そう、純白のエプロンだけをだ。これは、このままメイド服の上に着せようとかそういう意図で渡してきたわけじゃねえんだろうな……。
ああ、このエプロンの使い道なんて一つしか思いつかねえが認めたくねえ。
認めたくねえよ……。
「イッセー君、どうしたの? ほら、早く―――裸エプロンになってよ」
「それだけは絶対認めねええええええっ!」
「みなさん、一誠さんを確保してください!」
「「「「了解!」」」」
なりふり構わず、メイド服のまま外に逃げ出そうとする俺。
それを逃がさないようにユニの号令と共に俺を羽交い絞めにする女性陣。
くそっ、いつもより力が出せねえ!
というか、この家の本当の支配者はユニだったのか!?
そんなことを考えているうちに俺の服は見るも無残に破かれていった。
おい、女が女にやる行動じゃねえだろこれ!?
そんな心の言葉はもはや現実逃避にもならない。
気づけば俺は全裸になり、身に着けられるものはエプロンしか残っていなかった……鬼だ。
俺は溢れる涙を抑えることも出来ずにエプロンを身に着ける。
しかし、丈が短いせいか大事な部分がギリギリでしか隠れない。
仕方なく俺はエプロンの裾をギュッと握って捲れないようにし、さらに念には念を入れて新しくできた尻尾をエプロンに巻き付ける。
そして、ライオン耳をペタンとした状態でフルフルと震えながら、目に涙を溜めた状態で女性陣を睨みつける。ちくしょう! これでどうだ、着てやったぞ。わかったならさっさと解放してくれよな!
「「「「イッセーたん、萌えええええええええっ!!!」」」」
((((一誠たんをペロペロしたいぉぉぉぉぉぉ〜〜!!))))
((((娘XUS様あああああああっ!!))))
何故だ、なぜ、さらに暴走を始めたんだ!?
混乱する、俺の肩をがっちりと掴んでくる女性陣。
なんだ、この握力は!? 下手しなくても肩が砕けるぞ!
「「「「さあ、続きをしましょうか」」」」
その後も地獄の着せ替えショーは続いていくのだった。
~おまけ~
グレゴリに存在する研究所にて、ある男達が話し合っていた。
一人は研究者、もう一人は戦士だ。
「調子はどうだ?」
「……ああ、生まれ変わった気分だ」
「ああ、そうさ、お前は娘を糞野郎から守る愛の改造人間に生まれ変わったのさ」
その言葉を聞き、戦士はグッと拳を握りしめ、瞳を閉じる。
戦士の行動はまるで、神に祈る厳かな儀式のような雰囲気を感じさせる。
そして同時に強い、意志も感じさせる。
「待っていろ、兵藤一誠。私達は必ず娘を取り戻す!」
親馬鹿達は今立ち上がった。
後書き
ライオンの尻尾には棘があるらしいですね。だから何だという話ですが。
というか、今回、同士(変態達)からの要望が多すぎて全部着せ替えショーになってしまった。
しかも、まだ服はあり余っているという状況ww
今後も着させていくので待っていてくださいね(´・ω・)
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