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クロスアンジュ天使と竜の輪舞 ジャスト・ワンマンズ・ノーマ

作者:みやとし
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第1話 あり得ないイレギュラー

 
前書き
遅くなってすみませーーーん! 

 
この世界は二つの人種に分かれている。
「マナ」と呼ばれる力を使える者とそうでない「ノーマ」と言われる者。
「ノーマ」が生まれる原因は不明、そして「ノーマ」が生まれるのは女性のみ。
これについても原因は分かっていない。
そして「ノーマ」は人間ではないと言われる。理由はただ「マナ」が使えないから。
それ以上の理由はない。

「マナ」それは画期的な情報伝達・物質生成技術この力を扱える者が人間と呼ばれる。しかし、それはマナの恩恵を得られる人間にとっての偽りの平穏であり、マナをあつかえない者たち「ノーマ」を反社会的人物として虐げられ、「ノーマ管理法」と呼ばれる法律に基づき、社会から隔離されるという非人道的なあつかいを受けていた。そこに例外はなく、マナをあつかえる者たちはそのことに対し何ら疑問も抱かない。
これがこの世界の現状である。

〜sidザスティン〜

ここで(わたくし)ごとの話をしよう思います。私の名はザスティン・バート。この国ミスルギ皇国を統治しているミスルギ家に使える者です。性別は男、モモカ・荻野目様の下でアンジュリーゼ・斑鳩(いかるが)・ミスルギお嬢様につかえる専属執事です。お嬢様の目に見えるところはモモカ様が、目に見えないところは私がお世話をしています。

ですがつい先日からこの国は大混乱に陥ってしまいました。実は何とアンジュリーゼ様が「ノーマ」だということがバレてしまったのです。この事は皇帝陛下に皇后様、ジュリオ皇太子様にモモカ様と私しか知り経なかった事実。シルヴィア様は知りませんし、アンジュリーゼ様も自身がノーマだとは知りません。そのことが国中に知れ渡ったため今はジュリオ皇太子さまが自らを王と名乗っている始末です。

ですが実は今それ以上に国中が、いいえ世界中が混乱していることがあります。それは…私がノーマだということがバレてしまったということです。
ノーマというのは先ほども申し上げた様に何故か女性しか起こりえない現象です。ですが実在したのは事実です。私自身も前々から自身がノーマだということは理解していました。なので抵抗せずに私はノーマ収容施設「アルゼナル」へと収容されました。

「さて、お前の今後の処遇はどうするかだが」

私はまるで数百年前にあった拷問室のような部屋で、尋問のようなもの受けていました。
そこにはメガネをかけたマナを使える女性と、片手が義手のタバコをくわえたどこかのリーダーの様な風格のある、ノーマの女性が居ました。

「私は反対です。ここには女性しか居ません、そんな中に男を入れるなんて…」
「監察官殿の意見はもっともですが、こちらにも立場や役目もありますから…えーザスティンお前に二三質問したいことがある。まずお前の両親はマナが使えたか」
「いいえ、私には両親と呼べるような人物は居ません」

私は正直に答えた。

「では、お前は今までどこで暮らしていた?」
「はい、ミスルギ皇国の王宮でアンジュリーゼ様の専属執事として奉仕させてもらってました」
「ふむ、分かった質問は以上だ。取り敢えずお前への特別ルールとして下手にここの風紀を乱すようなことをしたら、お前を処分する覚悟しておけ。そしてお前の部屋は昨日入ってきた新人と同室だ。だが安心しろ最低限の処置はこちらからしておいてやる」

そう言って監察官さんとリーダーぽい人は部屋から出ていった。そして私はこの部屋に取り残された。どうやら今夜はこの部屋で過ごさなければならないらしい。覚悟はしていたがまさかこんな汚い部屋で過ごさなければならないとは思っても見ませんでした。

翌日

私は昨日の人たち(どうやら義手の人はここの司令官らしい)に連れられ、どこで入手したのかここの皆さんが来ている制服と同じデザインで、男物の制服を着て幼少の子たちと同じ教室でここでノーマが何をするかについて学びました。私たちノーマは異世界からくるドラゴンと呼ばれる生物を撃退する。これだけが私達の生きる意味だと学びました。すると、

「監察官、これにてザスティンの教育課程を修了。第一中隊に派遣する」
「また、第一中隊ですか?!」
「ああ、もうゾーラには知らせてある。それに、あいつには真実も教えてやらんといかんしな」

司令官さんに連れられてきたのは、人が一人くらい入れそうな機械が何台か置いてある場所でした。そしてそこには十人の女性たちが居てその中には私の良く知っている人物もいました。ですがそれより前に…

「司令官!やはり私は納得できません‼」
「何がだサリア副隊長」
「この男がこのアルゼナルに居ることです!この男の所為でこのアルゼナルの風紀が乱れるに決まっています!」

私はそんなに野獣に見えるのでしょうか…

「だがこれは私が決めたことだ。下の者はの上の者の決定には従え、それがここの掟だ。それにこいつにはあいつに現実を見せてやらなければならないだろう」

サリア様が司令官さんに言いくるめられると、私の方を向いた。そう私の目の前にはアンジュリーゼ様がいらっしゃるのです。

「ザスティン!貴方が来たということはミスルギ公国から私の送還命令が出たということですね!良かったこれでお兄様やシルヴィア、それにモモカのところに帰ることが出来ます…?どうかしたのですかザスティン?」

アンジュリーゼ様は私を見て安堵の息をつかれました。ですがその顔を見て私はアンジュリーゼ様から顔を背けてしまいました。これのことだったのです。私が昨晩から疑問に思い心に突っかかっていたものは…そうです、他の人間たちと同じように、ノーマの迫害を当然のように思っていたアンジュリーゼ様がいきなり自身をノーマだと言われ、納得できるはずがないのです。これはきっとアンジュリーゼ様を騙し続け、世界を騙し続けていた私達への罰が私に降りかかってきたのですね…それならわたくしは甘んじてその罰を受けましょう、それがアンジュリーゼ様のためだと信じて。

「アンジュリーゼ様、申し訳ありませんが私はミスルギ皇国の使いではなく一人のノーマとしてここに連れてこられた次第です…」
「で、ですがあなたはおと…」
「そして!もう貴女様の知るミスルギ皇国は存在しません!貴女様がノーマだと国中に知れ渡った後、民が国へ抗議を起こしその結果ジュリウス皇太子様がジュライ・飛鳥皇帝を拘束し、神聖皇帝ジュリウス一世と名乗りジュリウス様が納める新たなミスルギ皇国が誕生したのです……もう、あの国には私もそして貴女様の居場所は何処にも無くなったのです!今まで貴女様の正体を騙し続けていて罪、皇帝陛下並び皇后様そしてモモカ様に変わってお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした!」

私は床に手足をつき、そして頭を下げお詫びをした。けれどもアンジュリーゼ様はそれを受け入れることは出来なかったらしく「嘘よ!」と言って何処かへ走り去ってしまいました。

「アンジュリーゼ様‼……」

私はアンジュリーゼ様の名前を呼ぶだけしか出来ませんでした……

「はぁ~、ゾーラ、後のことは頼んだぞ」
「分かりました司令官殿。エルシャとヴィヴィアンはうちの姫様を連れ戻してきな、新人どもはシミレーター機で訓練だよ!」
「「「「イエス、マム!」」」」

皆さんがそう返事をすると、この隊の中で一番お姉さんみたいな人と一番背の低い人がアンジュリーゼ様を追いかけてくれました。そして、私は先ほどのサリア様という女性にとても嫌そうなお顔をされながら連れられて、この大きな機械の中に入れられました。

「貴方の戦闘服は本番までに用意させとくから、取り敢えずしばらくの間はその恰好で訓練してもらうから。それで、これがギアでこれがアクセル。こっちがブレーキ、そんでもってこれがメインスロットルとこっちがアレスティングギア」
「これは何のシミレーターですか?」
「パラメイルのシミレーターよ、私たちノーマの棺桶の名前だから覚えとくのね。まあでも貴方はノーマですらないのかもしれないけど…」

サリア様はそう言って扉を閉めました。私は最後の言葉にどう反応したらいいかわからず苦笑する事しか出来ませんでした。

「ココ機コンフォームド、リフトオフ」
「ミランダ機コンフォームド」
「え?えっと、ザスティン機コンフォームド。で、いいですよね?」
「はぁ~、ミッション07スタート」

サリア様がため息を吐くと、機械が動きだした。
機械はエアリアのエアバイクの様な物に跨り、本当の空を飛んだ様でした。シュミレート内容は、急加速に急上昇、そして急降下。他にも上下運動等々どうやらこのシミレートの意図は私にパラメイルの速さに慣れかせる、といったところの様です。
ですがまあ私は慣れているので意外と楽しく訓練できました。なぜ慣れていたかというと、先ほども申し上げたエアリアを私もやっていたからです。エアリアは女性がエアバイクに乗って行う球技です。もちろんアンジュリーゼ様も行っていらっしゃいました。ですが、この様に皇宮の王女も嗜む競技、もし大きな事故や暗殺が起きれば大問題になります。なので私たち執事や警備員がエアバイクに乗り、その問題に迅速に対応するそういうことを行っていたのでこういうのには慣れているのです。
その後、アンジュリーゼ様が何とかお戻りになり銃の狙撃訓練、岩崖登り等々の訓練を行いました。

「こいつも一体何者なのよ……」

~sidジル~

私は本日付で第一中隊に配属したザスティンの訓練で得た資料を見ていた。

「例のイレギュラーな新人のことですが、基礎体力、反射神経、反応速度、格闘対応能力、さらに戦術論の理解度どれもあのアンジュさんを遙かに上回っています」
「ほう、アンジュでも平均値を上回っていたのに優秀じゃあないか」
「ノーマの中ではですが」

私は監察官殿と敬礼を交わすと、とある場所に向かって歩いた。

「DNA鑑定結果により、ラグナメイルに操縦適正あり」


~sidザスティン~

「これは今日から貴方が生活する部屋の合鍵とお金、足りないものはそれで買いなさい。それから貴方が生活する部屋はあいつと同室だから、たぶん大丈夫でしょうけど問題起こしたら即処分が決まるからそのつもりで」
「ありがとうございます、サリア様。それで、あいつとは?」
「会えば分かるわ、それじゃあ色々とよろしくね」

サリア様はそう言って何処かに行ってしまいました。でも私はそれよりも大きな問題がありますが何でもチャレンジです!そんなわけで部屋の扉をノックをすると、「どうぞ…」という声がして中に入ると、

「失礼します。っな!」
「?な!な、な、な!」
「「アンジュリーゼ様!?(ザスティン!?)」」

そこに居たのはアンジュリーゼ様でした。扉越しから声を聞いた時もし貸したらとは思いましたが、まさか本人だとは思いませんでしたが。まあ冷静に考えればどうしてこんなことをアルゼナル側がしたかは何となくわかりますが…

「なぜ貴方がここに居るのです‼」
「す、すみません!アンジュリーゼ様。実は先ほどサリア様がこれからはこの部屋で生活しろと言われた次第です」
「そう…」

アンジュリーゼ様はただそう言い承諾も拒絶もしませんでした。この部屋は片側ずつにロッカーとベットがありそして中央にはカーテンがあるだけでした。なので私は空いている片側のベットに腰かけました。

「先ほどはごめんなさい、ザスティン」
「訓練前でのことですよね?私は全然気にしていないので謝らないで下さいアンジュリーゼ様。それに、あれはそうなると分かってて…その後に様々なことを言われるのを承知の上で申したのです。アンジュリーゼ様が気に病むことはみじんもありません、なので謝らないで下さい」

そう言ってもアンジュリーゼ様は気まずそうにお顔を下に背けられ、部屋には気まずい空気が流れたままでした。

「それで、その…先ほどの話はすべて事実なのですか…?」
「はい、事実です。皇帝陛下の処刑も時間の問題でしょう…モモカ様は私が知る限りどこに居るかは、今何をしているか分かりません。ですが私は…」

グゥゥゥ~~

私たち二人からお腹が鳴りました。考えてみれば私は朝から何も食べていませんでした。アンジュリーゼ様は自分のお腹を恥ずかしそうに押さえていました。

「クス、お腹も空きましたし食堂に行きましょうか?」
「そ、そうですね。行きましょうか」
「はい、ご一緒させていただきます」

初の食堂に着き食事を貰っておきながら言うのもなんですが、見た目最悪食べてみると味も最悪。私よりも一日早くこちらに来ていたアンジュリーゼ様も顔をしかめられる始末。すると、

「あら、これはこれは傷姫様とそのお付の方。あんなに何でも出来る人達が好き嫌い?」
「いけないねぇ~そんなんじゃあいざって時に戦えないよ~」

そう言うとロザリー様が私とアンジュリーゼ様の食事を、御自分の器に移すのでした。流石に食べすぎでは…そして移し終えると私たちに放るかのように返されました。

「良く食べられますねそんな物」
「それに少々食べ過ぎかと」
「あらあら、傷姫様たちには口に合いませんか」

私たちがそう言うとロザリー様は頬を染めヒルダ様が続けると、

「お高く留まってんじゃねえよ‼」

そう言って激怒なされ、コップに入っていた水を私たちの方にぶちまけようとましたが、私は自らのコップに入っていた水を瞬時に飲みほし、ロザリー様がぶちまけ様として空中で飛来している水を私のコップで全て受け止めました。

「な?!」
「確かに、ここの食事は美味しいとは言えませんが水はけっこういけますよアンジュリーゼ様」
「そう」

そう言ってアンジュリーゼ様はどこかへと行ってしまいました。ロザリー様は「おい!」とか言ってアンジュリーゼ様を追うようでしたが、もちろん私はそんなことを許すわけがありませんよ。

「ロザリー様、アンジュリーゼ様がここに来た時に貴女方に何を言ったかはご想像できますが、ですがそれはそれ私の目の黒いうちはアンジュリーゼ様自身に何かできるとは思わないことですね。それでは失礼します御三方」
「そうかい、それならあの傷姫様も安心だね。それじゃあ先輩として忠告だ、ここはあんたらが居た世界とは違う早くそれにきずかないと死ぬ(・・)よ。そう、あの傷姫様にも伝えときな」
「ご忠告痛み入りますヒルダ様、では失礼します」

私はそう言ってその場を離れました。ですが、あのヒルダ様の言葉「死ぬ」それにはただの脅しでもない、重みを感じました。私は私の使命のためアンジュリーゼ様をお守りしなければ…
私が思いを改めていると、アンジュリーゼ様がお二人の女性とお話ししておりました。

「ココ様、ミランダ様どうも、アンジュリーゼ様に何か御用でも?」
「様付なんてしなくていいよ。まあ用ってほどでもないんだけどさ、ココの奴アンジュに惚れちゃってさ~」

やはり、女性だけの機関だとこのようなことがあるんですね~…ナルホドナ~

「だって、アンジュ様綺麗だし、カッコいいし、強いし、私の憧れなんだもん」
「まあ、同じ新人通し仲良くしようねアンジュ、ザスティン。何か困ったことがあったら何でも聞いてよね」
「それなら……」

アンジュリーゼ様は、手紙を書くための便箋セットと書くものを得たいと仰られ、ココ様、ミランダ様に連れられジャスミン様が経営している市場「ジャスミン・モール」に案内してもらいました。
ですが、私はもちろんアンジュリーゼ様も紙幣での買い物は慣れておらず、ココ様が買ってきてくれました。

「ここで、このお金を使ってお買いものするんです。はい、これお釣りです」
「お金は実戦に出ればもらえるから、ここの基本的ルールの一つでお金を払えば何でも買える。っていうのがあるんだ」

私はその話に感心しながら話を聞いていました。

「それでは失礼します。二人とも」
「はい、アンジュ様!」
「アンジュリーゼです」
「はい、アンジュリーゼ様!」

アンジュリーゼ様が歩き出した後、私は御二人に一礼した後アンジュリーゼ様の後ろを歩いて行った。

     ◇―――――――――◇

部屋の前まで来ると、アンジュリーゼ様が扉の前で立ち止まりました。

「私は少々書き物をします。ザスティン貴方は部屋に入らずそこら辺りを出歩いて待っていなさい」
「分かりました。アンジュリーゼ様」

アンジュリーゼ様はそう言うとお部屋の中に入り、私は行く当てもなく歩いているとエルシャ様に出会いました。

「あら、ザスティンさん。どうかしたのこんなところで、アンジュちゃんは?」
「こんばんはエルシャ様。アンジュリーゼ様はお部屋で手紙を書いておられます」
「手紙?」
「はい、たぶん各国に亡命やミスルギ皇国にご帰還するための物かと」

そう言うとエルシャ様は少し険しそうなお顔をなされた。

「今日の…」
「?」
「今日の、パラメイルシュミレーション訓練の時ザスティンさんがアンジュちゃんに説明してアンジュちゃんが逃げ出した時、あの子嘘だ、嘘だっ…」

エルシャ様がそこまで言うと、私は手を前に出しエルシャ様の言葉を遮りました。

「分かっています。あの方はきっと信じていないんですよね。いいえ、信じたくはないんでしょう。あの方は今まで私と違って自らがノーマだと知らずに育ってきました。あの方は多分希望を捨てたくないんですよ、たとえ周りから否定されても、馬鹿にされても、それが現実だとしても、それが逃げだとしても……」
「…………」

私たち二人の間に、重い空気が流れているとアルゼナル内に警報が鳴り響いてきました。

「これは?」
「っ!実戦よザスティンさん!早くパイロットスーツを着てパラメイルの下に来て!」
「分かりました!」

私はエルシャ様に言われた通りパイロットスーツを着てパラメイルの下に行くと、アンジュリーゼ様のお顔が何故か赤くしていました。何があったのか聞こうと思いましたが、どうやらその暇も内容で私も早々に支給されたパラメイルに乗り込みました。

『さあ初陣だ生娘ども!お前たちは後方から援護、隊列を崩さず落ち着いて状況に対処しな。訓練通りにやれば死なずに済む』
「「イ、イエス、マム」」

このパラメイルという期待はこの前行ったシュミレーション機そのものだった。

『第一中隊前期発進準備完了。誘導員は全員退避、進路グリーン発進どうぞ』
「ゾーラ隊、全機発進!」

すると、全パラメイルが順々に空に飛び立ち、私はアンジュリーゼ様の後に発進しました。
通信資産たちからの話から、現在のコードは1200。正直あまり何が何だか分かってはいません。ですが、幼少の子たちと学んでいた「ドラゴン」多分それが絡んでくるのではないか…

『シンギュラーまであと10000』
「よし、各機戦闘隊形フォーメイションを組め!」
「「「「「「「「イエス、マム」」」」」」」」

ゾーラ隊長様からの指示に従いフォーメイションを組むと、アンジュリーゼ様だけが動かず同じ位置で飛行していました。

「何をしているのアンジュ、速く位置につきなさい」
「アンジュリーゼ様?」

するとアンジュリーゼ様は機体を左に旋回し、フォーメイションから離脱してしまいました。そして、それをサリア様が追いかけました。

「戻りなさいアンジュ、もうすぐ戦闘区域よ」
「……」
「アンジュ‼」

アンジュリーゼ様は、何も言わず無言で飛行しているとしばらくするとようやく口を開きました。

「私の名はアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギです。私は私の居るべき世界、ミスルギ皇国に帰ります」
「言ったはずよアンジュ、命令違反は重罪だって」

そう言いながら、サリア様はアンジュリーゼ様に銃口を向けました。

「お待ちくださいサリア様‼」

私はフォーメイションから離脱しサリア様を止めに入りました。そして、アンジュリーゼ様を説得しに来ました。

「アンジュリーゼ様、今朝も申し上げたはずです!あの国には私たちの居場所はもうないのです、行ったところで周りから疎まれるだけです!ですから戻ってください!」
「そんなことはありません!それは貴方だったからです。私はミスルギ皇国の皇女です、周りの者から慕われているアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギなのです‼」

無理だった。このお方を止めるのは私では力不足なのだろうか…

「アンジュリーゼ様!」

振り向くと後方にはココ様がこちらに飛行してきた。

「アンジュリーゼ様私も連れてってください」
「何言ってんのココ!?」
「私も魔法の国に…」
『シンギュラー開きます!』

その通信使の声と同時に、周りから雷鳴が聞こえ何か危ない気がしました。

「アンジュリーゼ様、ココ様!早くこちらに退避してください!」

ですが、その言葉をかけたときには遅くココ様の体を光線の様な物が、ココ様の体と機体を貫きました。
そして上を向くと、上空に大きな穴の様な物が空いており、そこから大小様々な化け物「ドラゴン」が上空を飛んでいました。

「これが…ドラゴ…ン…」 
 

 
後書き
来月から社会人のため、一気に生活ががらりと変わるため今よりさらに不定期になると思いますが楽しみにしてもら経ると嬉しいです 
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