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魔法少女リリカルなのは~とある4人の転生者~

作者:通行人B
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外伝~それぞれのこれから~

~ファースト:南海海斗~

「皆さん、残念なことに東堂朔也君が今日から海外留学で2年間ほど休学となったそうです」

とその言葉を聞いて俺に衝撃が走ったのは言うまでもないさ。ハルを振り返ると、何故か特に驚いている様子はないさ。

「(ハル、事情知ってるさ?)」

「(まあ、監視カメラで今朝の一部始終を見てたからね。簡単に言うと修行の旅に出たっていうのが正しい表現なのかな)」

念話でのやり取りで簡単な概要を知ったさ。それを聞いて何か、きっと触発されたのだろう俺ももっと鍛える必要が出てきたさ。サクやんが戻ってきたときに負けないくらい強くなってなきゃいけないさ。

そのためにはまず…

~セカンド:北郷一輝~

「皆さん、残念なことに東堂朔也君が今日から海外留学で2年間ほど休学となったそうです」

この言葉を聞いて、俺は内心でほくそ笑んでいた。先日は散々馬鹿にしていたあの男も少し落ち着いて自分がしでかしたことに気がついたのだろう。俺に合わせる顔がなくて逃げ出したみたいだな。今度帰ってきたら寛容な俺が許してやろうじゃないか。

「そういえば」

アイツの知り合いにも美少女がいたな。ちょうどいいあいつがいないうちにオとして俺のもんにしてやろう…でも、その前になのは達とデートだ…


~サード:東堂朔也~

*現在諸事情により中継不能


~フォース:西嶋晴信~

「皆さん、残念なことに東堂朔也君が今日から海外留学で2年間ほど休学となったそうです」

この言葉を聞いて僕は今朝の朔也の家(正確にはその前)で起こった出来事を思い出す。あれには心底同情した。まさか、小学校に入学して二日目に休学になるとはね。

「(ハル、事情知ってるさ?)」

「(まあ、監視カメラで今朝の一部始終を見てたからね。簡単に言うと修行の旅に出たっていうのが正しい表現なのかな)」

あの人ずいぶんと面白そうな人だったな。彼女も朔也と同じらしいけど…

「まさか、バレるとは思っていなかったな…」

実は彼女に発信機をつけようと地中からドロイドを使って近づいてたんだけど、まさか転がってる神父さんを踏んづけるふり(・・)をしてドロイドを破壊するとは思わなかったよ。浸透勁っていうんだっけ?…やられたなぁ。
あんな細身でやってくるなんて。もしかしてアレが例の力の実演だったのかな。だったら…

「あれは洗礼かな?」

ならこっちは、はやくアレを完成させないとね…


~東堂千秋~

「やられた…」

朔也の気配が急に無くなったことに気がついて向かったときにはもう既に遅く残っていたのはカバンと手紙のみ。

『拝啓 東堂千秋様
本日ただいまを持って東堂朔也は私が預からせていただきます。
2年で聖痕について叩き込みます。ご安心を。一応護衛は私と兄がついているのでご心配はありませんがそれでも心配なようでしたら追いついてきてください。まあ、できるのならですが。むしろ私としてはあなたに見合う殿方を探すことをお薦めいたします。
それでは。
M.B

PS.学業のほうも私が見ますのでご心配なく。』

「あの子は…」

手紙を読むと同時にそれをバラバラに引き裂く。このやり取りも直接ではないとはいえ随分久しぶりだ。あいも変わらず彼女はあのままらしい。

「まあ、2人がついているのなら万に一つはないかな…」

1人は教会に1人しかいない特務審問官。もう1人にいたっては聖人だ。2人とも猛者と言える実力の持ち主なら朔也に降りかかる火の粉も払ってくれるだろう。だが…

「手紙とはいえずいぶんなことを言ってくれるじゃない…マリア」

とりあえず、今度あったら一発ぶん殴ってやろうと心に決めた。


~神咲冬華~

「え、休学?サクヤ君が?」

「そうそう」

休み時間を利用してきたサクヤ君の教室でハル君から衝撃の事実を聞いた。

「でも、昨日はそんなこと…」

確か言っていなかった気がする。別れるときも『また明日』って言ってたし…

「ああ、何せ今朝決まったみたいだったからね」

「今朝?」

「なんか知らないけど銀髪のシスターさんに簀巻きにされて連れて行かれてたね」

「シスター…」

まさか教会!?でも、昨日の話しでは教会は教皇の意向で強引な手出しはしないって…

「なんか大変みたいだね。でも、2年後には帰ってくるってさ」

「そう、なんだ」

なんでだろう、すごく寂しいな…

「もし、連絡があったら教えてくれる?」

「もちろんだよ」

「ありがとう」

そう言って私は教室を後にした。

…結局その後サクヤ君からの連絡はなく。私が彼と再会するのは2年後の春の事だった。


~数時間後:とある氷雪地帯~

「スイマセンここどこですかねぇ!?」

「あなたが知る必要はありませんよ犬みたいに身を震わしてる駄犬が」

「着の身着のまま連れてきたあんたがそれを言うのかよっ!?ぶえっくし!!」

「汚いです。駄犬の唾が私の修道服についたらどうしてくれるんですか?それよりもよそ見してると死にますよ?」

「は?って、ぎゃあああああああああ!」

と、白い服の少年がどこからともなく飛来した火球を避ける。少年がそちらのほうを見ると全身が炎に包まれた犬らしきものが少年達のほうを向いている。

「…やれやれ。類は友を呼ぶとは言いますがさすがは犬。まさか地獄の番犬(ケルベロス)を招きましたか」

「それ、俺のせいって言いたいの?」

「…ちょうどいいです。闘犬でもしてきなさい。アレが相手なら体も温まるでしょうから」

「いや、温まるというか、焼かれるような気が…」

「ごちゃごちゃ言ってないで早く行きなさいっ!」

「ヘブッ!」

銀の少女に蹴って押された少年が炎の犬に突貫していく。それに対して炎の犬もまた少年に飛び掛った。

少年の戦いが今、始まった。

「覚えてろぉおおおおおおおおお」



 
 

 
後書き
原作前最後の話です。
次回より原作入ります。

と、ここまで投稿しましたが。お久しゅうございまする。
投稿したのはじつに3、4ヶ月ぶりなのですが見事に復帰いたしました。
色々と諸事情がございましてにじファンからの移設も滞ってしまい申し訳ありません。
改めて、書き進めていきたいと思います。
 
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