アカメが斬る!――悪を射抜く狩人――
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掃除屋が射抜く! 3
前書き
早めに更新出来るようにはしてますがやはり、難しそう…o(T□T)o
アレク達がいる密林から数十キロの所に帝都はあった。
今や腐った帝国の中枢にある大きな城塞に囲まれた城、その中で王座に座り一人の男を睨み付ける若干十二歳前後の若き皇帝とその横で楽しそうにニタニタと男を嘲笑い手に持ったケーキを頬張る帝都腐敗の元凶オネスト大臣…
状況から察するにこの男はこの腐敗した帝国に見切りをつけて革命軍に入ろうとしたところでどうやら捕まってしまったらしいのだ。
「ショーン大佐、我に反旗を翻し国家の存亡危うくした罪…貴様を串刺しの刑に処する」
「くっ…!」
ショーンは汗をだらだらと滝の如く流すと静かに皇帝ではなく、側にいるオネスト大臣を睨み付ける。
「これでよいのだな、大臣」
「はい、流石でございます陛下。あなた様は歴代にも類を見ない秀才ぷりでございます」
「あはは、そうか?」
『ええ』とにこやかに皇帝に話しかけるオネスト大臣、睨み付けるショーンのことなど気にもしていないようだ。
「クッ!!オネスト!!貴様は陛下を騙し、国を腐らす元凶!!貴様をこのまま見す見すと見逃し死ぬわけにはいかない!だったらこの命共々…」
ショーンはそう言うと上着を脱ぎ捨て、ここに入る前から体に巻き付けて置いた手動式の爆弾をオネスト大臣や皇帝に見せつける。
「貴様を道連れにこの世から葬ってくれようか!!!」
そのままオネスト大臣に向かって走り出した。
他の大臣たちや皇帝が慌てている中オネスト大臣だけはショーンを更に嘲笑うようにニヤリと笑って見せた。
「おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
「残念ですよ、ショーン大佐…あなたがまさかこんな狂策で私を殺そうなどと…哀れでなりませんなぁ♪」
オネスト大臣はありったけのゲス顔で微笑むと指を鳴らすと人影が一人、大臣と大佐の間に遮るように現れると走ってくるショーン大佐に小さなナイフを向ける。
「おっと、それ以上近づいてくるなよ…と聞くわけもないか…ここは陛下のお膳立て…汚すわけにはいかんよな…」
「うおおおおおおお!」
降りてきた男はナイフを腰にかけたコロセットに戻すと背中から無数の義手が出てくると男はふっと笑った。
「残念だよ、ショーン大佐…恨まんでくれ…『千手卍審シヴァルティ 』!」
男が手を翳すと義手がショーン大佐目掛けて伸びて行く!
ショーン大佐は無数の義手に揉みくちゃにされていつの間にか王間の扉まで押されると扉と挟んで押さえつける。
「く、そおおおおおおおおおお!」
「今、殺さないだけでよしとして欲しいな…残りの余生を安らかに過ごしてくれ…」
警備兵がショーン大佐取り押さえ爆弾を取り外すとオネスト大臣は地面に這いつくばったショーン大佐に近づいて行く。
「残念ですね…貴方のような有能な軍人が陛下を裏切るとは…私は悲しくて仕方がない…」
「オネスト!!貴様が俺の故郷を焼き払い、陛下を惑わすことがなければこんなことには…!」
怒りと憎しみが入れ混じった瞳でそれを宴のように楽しむオネスト大臣を睨むことしかできないでいたショーン大佐は惨めさを感じたのか涙腺から一筋の涙を流した。
「ムフフフ、何があって陛下を裏切ったかと思えば…『そんなこと』ですか…」
「そんなこと…だと!!」
「ええ、そんなことですよ。貴方の故郷は伝染病に侵されていたのです。このままでは帝都にまで被害が及んでしまう…そうなればこの国はどうかすることも出来なくなる…ですから…尊い犠牲となってもらったのですよ、ショーン大佐。」
オネスト大臣はハンカチを持ってオイオイと泣いているように見せていたが口元はニヤリと笑っていた。
下からその表情を見ていたショーン大佐は警備兵を振り払おうと暴れたが警備兵もだてにしていないと暴れるショーン大佐をがっちりと取り押さえ牢へと向かう。
「くそ!放せ!放せ!俺は故郷のために!そしてこの国のためにあの怪物をおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」
そして王間は閉じた。
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