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ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
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ユナイティング:雷帝と闇の光

 
前書き
ある一人の少年は、闇と契約した。
強大な力を持った闇は全てを無に帰した。
しかし、それは少年の負担を大きくするリスクを背負っていた。
ーーーそれでも、少年は誰かを守りたいと願った。 

 
「……終わり、ねぇ」
最高司祭アドミニストレータは言った。
「……でも、四人だけで私を倒せるとでも?」
アドミニストレータは立ち上がって言う。
「イレギュラーの坊や達。詳細プロパティを参照出来ないのは、貴方達があっちから来たと言うことで良いかしら?<向こう側>の人間……そうなんでしょ?」
「……ああ、俺とキリトは察しの通り、彼方の世界から来たイレギュラーユニットだ」
俺は静かに肯定する。
「とは言えど、俺達の権限はそこら辺の人間と全く同等でしかなく、あんたのそれに及ばねぇよ、アドミニストレータ……いや、クィネラ」
名前を言った途端、アドミニストレータから笑みが薄れた。
「図書室のちびっこが、あれこれ吹き込んだ様ね」
「残念だが、違う」
俺は首を振る。
「この<アンダーワールド>のキャラメイクをしている……いや、していた俺には全キャラクターの名前と容姿を記憶している。そこから参照したのさ」
「ふぅん……それで?坊や達は一体何しに私の世界へ「私の世界へ、だと?」……何?」
俺は怒りを押さえながら言う。
「私の世界へ、だと?ふざけるのも大概にしとけこの御年数千年の大ババアが!!」
その声に、キリトやユージオ、そして整合騎士であるアリスさえもが怯んだ。
「最高司祭を名乗り、バイエティモジュールとかへんてこりんなシステムを作りやがって、挙げ句の果てにカーディナルに内部からハッキングして掌握!?あんたの傲慢なそれが人界の自然の摂理を可笑しくしているのが何故解らん!最高司祭アドミニストレータ!!」
俺は拳を振って言い放つ。
「あんたの執着と欺瞞が今のこの<アンダーワールド>を造り出した!!人界の民から生きるための武器や力を奪い、彼ら整合騎士から親や兄弟姉妹を引き離し記憶を封じて、ありもしない偽りの記憶を植え付けた!!……これが執着と欺瞞と言わずして何だ!?テメェら公理教会と、最高司祭はふざけてやがる!!」
「……それが、貴方の言い分?」
アドミニストレータは普通に言った。
「私のお人形のままで居れば、皆幸せになり、無意味な感情を味あわなくて済んだのに」
「貴様……っ!」
コイツは、今までのボスより傲慢で、人を壊し、あまつさえ自らの手駒とする。……許して置けるわけが無い。
「アドミニストレータ……俺はアンタを倒す。……人界に新なる平和をもたらす為に!!」
そして、ユイリやユリア達の為にも!!
「……なら、此方も相応の相手を出さなくちゃね。さぁ……目覚めなさい、私の忠実なる僕!魂なき殺戮者よ!そして、黒き王よ!!リリース・リコレクション!!」
途端、金属音がなり響き、柱にあった三十本の剣が浮上、人の体を造り上げると同時、黒い物が人型を取る。
「ディスチャージ!!」
途端、キリトが火炎の鳥を造り出してアドミニストレータの握るバイエティモジュールを狙う。
しかし、黒い物がそれを遮り、消し飛ばす。
そしてーーー
「……有り得ない……」
アリスがうめいた。そして俺は。
「アドミニストレータ……貴様ァアアアアアッ!!」
「うふふ……ふふ、ふふふ。これこそ私の求めた力。永遠に戦い続ける、純粋なる攻撃力。名前は……そうね、<ソードゴーレム>……そして<闇の光>とでもしておきましょうか」
そこにいたのは、剣の自動人形と、闇で構築された<俺>だった。
「闇の……ライト」
「……アドミニストレータ、何処までも貴様はぁああああっ!!」
ドンッ!と床を蹴り剣を出す。
しかし、すぐに闇が動き、剣を受け止める。
「無駄よ、それ、ソードゴーレムより遥かに強いから」
アドミニストレータが言うと、剣を浮かされ、蹴り飛ばされた。
「グハッ!」
蹴り飛ばされた俺は壁に激突する。
「ライト!」
「来るな……キリト」
俺は言うと、キリトはアリスと共にソードゴーレムに立ち向かう。
しかし、それは物の数秒で決着が着いてしまった。
「ふふっ……終わりね、イレギュラーユニットの坊や達?」
「……終わらせねぇ!」
雷を飛ばし、剣を持ち上げる。
「彼奴と……あの地で……ソードアート・オンラインで約束したんだ……」
俺はその時の記憶を思い出す。

ーーーお前、いつ死んでも可笑しくない戦い方をするな。
ーーー俺なんて死んでも別に平気な人間だよ。
ーーーなら、その人間を俺が守ってやる。契約だ、俺と共に生きるための道を歩め。テメェの罪は生きて精算しろ。
ーーーダーク、俺には……
ーーー無理とは言わせねぇ。コレは俺とテメェの契約だ。忘れんな、生きながら救える命をテメェの手で救え。

「約束したんだ……絶対に……」
髪が緑色の様な蒼い髪に変わり、目が翡翠色に変わる。
「誰も死なない……誰も殺させない……俺の手が届く限り、何度でも立ち上がってやる!」
ジンオウガで言う超帯電それを凌駕しつつある電力をライトは自らの力だけで生み出した。
「コレは……」
「砕け……散れぇええええ!!」
回転しながら、影に突進する。
二刀流突進技<ダブルサーキュラー>。
『グッ、ガッ!?』
闇は横から切断され、消え去る。
そこに、ソードゴーレムが現れる。
『Gaaaaaaaaaaaaaas!!!』
悲鳴じみた叫び声を上げーーーー
キンッ!
ソードゴーレムの右剣が砕け散った。
「何っ!?」
「……ハッ!!」
そして、左剣をVの字の様に切り裂く。
片手剣剣技<バーチカル・アーク>。
『Geeeeeeyaaaaaaaaa!!!』
「テメェの声、うるせぇよ」
そして、稲妻を落とす。
二回、三回、四回。
無数の雷撃がソードゴーレムを襲い、剣を砕け散らせる。
「馬鹿な……。ソードゴーレムを砕け散らせるなど……」
「糞神にお似合いな程のプロパティだな。ーーーー紙装甲過ぎて笑えたぞ、アドミニストレータ」
俺は翡翠の目で見据えて言う。
「ふふっ、なら一対三百ならどうかしら?」
途端、先程壊した筈のソードゴーレムが復活をし、たち塞がった。
「……貴様、人の命を何だと思っている!!」
俺は奥歯を噛み砕かんばかりに食い縛る。
「ふふっ、さぁ、ソードゴーレム。ーーーーその坊やを殺しなさい」
『Gaaaaaaaaaaaaaas!!」
「嘗めるなよ……っ!!」
ソードゴーレムを縦一閃して壊すと、アドミニストレータに接近する。
「甘いわよ、坊や?」
アドミニストレータは銀色の剣を持つと、雷を放つ。
しかし、無意味!!
「唸れ轟雷、轟け龍の怒りーーーー<ライトニング・バースト>!!」
雷帝固有能力剣技<ライトニング・バースト>。
それで銀色の剣をぶっ壊す。
「ッアアアアアッ!!」
そして、一気に雷を斬撃とした。
固有能力剣技<ライトニンク・セイバー>。
無限に加速する雷はアドミニストレータに傷を付ける。
「……中々、やるわね。なら、本気でいかせてもらう」
すると、アドミニストレータは自らの腕を新たな剣として立つ。
「俺の罪は数えたぜ……さぁ、お前の罪を数えろ!!」
「数えきれないほどの罪を背負う私が、今更っ!!」
そして、俺達はぶつかりあった。 
 

 
後書き
今回、カーディナル&ユージオ死亡フラグの場面だったのに、ガチでキレたライトは原作ブレイクを起こしました。
雷帝「100%ライトニング・バースト!!」
ってくらうかい!!では、次回予告です!!

遂に始まった最終決戦。
アドミニストレータの多彩なるソードスキルによる猛攻で、雷帝はピンチを迎える。
そんな中、あの切り札が現れる。
『ジョーカー!』
『サイクロン!』
絶望から希望へと変わった少年と、死の淵から甦った少年が交わりし時、大いなる力が復活する。
「『さぁ……テメェの罪を数えろ!!』」
次回、狩人と黒の剣士「ユナイティング:最強の切り札と最弱の風」。
二つの力が宿りし時、雷帝は進化する。 
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