転生とらぶる
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マブラヴ
0874話
ヴァイスセイヴァーから放たれたファイア・ダガーが命中して突撃級が吹き飛んでいく。同時に空中に浮かんでいるヴァイスセイヴァーからソリッド・ソードブレイカーが放たれ、他の突撃級やその背後にいる要撃級を仕留める。
ヴァイスセイヴァーの下ではスレイの乗っているシャドウが空を飛ばずに、その肩に装備されているビームガトリング砲を放って自分へと向かってくる突撃級を正面から撃破していた。
そんな風に戦っているホール内の、丁度BETAの群れの背後に俺が突入していった訳だ。
「まさかこういう展開になるとはな。確かに同じハイヴへ別々に突入した以上、中で合流するのは十分にあり得るし、ハイヴがBETAの巣である以上はそこで戦闘になっているというのは予想していたが……」
呟きつつ、このままここで見ているだけというのもなんなので……というか、背後に現れた俺を認識したのか、群れの後部にいる要撃級や戦車級がこっちに向かって反転してくる。
……空を飛んでいるニーズヘッグを相手にどうやって戦う気なんだろうな。
そんな風に思ったが、すぐに納得する。何しろ戦車級がハイヴの壁を登って天井へと向かっていったのだから。
戦車級が雨の如く降ってくるというのはハイヴに突入してから何度か経験してるから、今更驚きは無いが。
「とにかく、お前達は死ね!」
エナジーウィングから放たれる刃状のエネルギー、そして腹部拡散ビーム砲により広範囲へと破壊の嵐が吹き荒れる。
『この武器は……そこにいるのはアクセルかしら?』
「ああ、どうやら同じホールに繋がっている道を進んでいたようだな。ともかく、今はこいつらを片付けるのが先だ」
『ええ、お願い。道が狭いのに敵の数が多いから、倒すの自体はそう難しくないんだけど……どうしても敵の数が多すぎてね』
ヴァイスセイヴァーの手に持っているのはビームマシンガン。それも機体のエネルギーを消費して撃つタイプの武器だ。ヴォールクデータのシミュレーションで判明した、俺達シャドウミラーの機体の弱点。それは、武器の攻撃力が強すぎてハイヴ内を破壊し、更にそれだけではなく同時に突入した味方にも被害を与えかねないということだった。
それを憂慮してレモンに……技術班に用意して貰ったのが、ヴァイスセイヴァーの装備しているビームマシンガンだ。威力を弱めた代わりに自然と消費エネルギーも少なくなり、更に全ての機体には時流エンジンが搭載されている。
確かに威力はある程度落ちているが、それでも最も硬い突撃級の装甲殻を貫通出来るというのは今見ての通りだ。
ちなみに、スレイが乗っているシャドウもカスタム機って事で時流エンジンが追加されている。量産型Wが乗っている一般機のシャドウはブラックホールエンジンだけだしな。しかも簡易型の。
……まぁ、そのブラックホールエンジンだけでも十分オーバーテクノロジーなんだが。
ゲシュペンスト・タイプRVのようなカスタム機並のコストが必要なのは伊達じゃないって奴だな。
「ファントム」
ヒュドラから放たれた48基のファントムは、ビームソードを展開しながらBETAへと向かってその牙を剥く。
本来であればビーム弾を放てばいいのかもしれないが、それこそBETAを貫通してヴァイスセイヴァーやシャドウに当たる可能性がある。それを考えれば、1発だけの誤射が発生しようがないビームソードを使うのがベストだろう。
同時に、そのままヒュドラから18本のビームサーベルとエナジーウィングを展開し、BETAの群れの中へと向かって突っ込んでいく。
振るわれるヒュドラとエナジーウィング。当たるを幸いと、次々に斬り裂かれていくBETA。
そのままT-LINKシステムを使って6基のヒュドラと2枚のエナジーウィングで次々にBETAを惨殺しながら前へ、前へと突き進んで行く。
数分程が経ち、やがて動きの停滞している要撃級の背後に出る。
動きが停滞している理由は、要撃級にファントムで展開されたビームソードの雨の如き攻撃を食らわせて命を絶ってみるとすぐに分かった。
突撃級の骸が山と積み重なっているのだ。
これが戦車級のような小型種ならばBETAも簡単に骸を乗り越えていけただろう。だが、突撃級の装甲殻はその硬度故にBETAにしてみれば障害物にしかならない。
戦術機を使っている者にしてみれば、BETAに攻撃する際に盾となって邪魔になる突撃級の装甲殻だが……BETAの防御力を圧倒的に上回る攻撃力を持つ俺達シャドウミラー機にとっては、BETAの動きを阻害して攻撃しやすくなるだけだ。
それに……俺の視線の前で、突撃級の装甲殻を貫通したビームマシンガンとビームガトリング砲のビーム弾が、その背後に存在していた突撃級や要撃級を容易に貫通していく。
意図せずだろうが、向こうが身を隠す盾となっている突撃級の装甲殻は、俺達にとって盾でも何でも無いのだから。
ただ……
「少し攻撃を緩めてくれ。俺のすぐ目の前をビームが飛んでいったぞ」
『あら、ごめんなさい。予想してたよりもBETAの群れの中を突破してくるのが随分と早かったわね』
レモンのそんな通信と共にビームの弾幕が一時大人しくなる。
その一瞬を見計らったかのように、要撃級の死体を蹴って跳躍。そのままツイン・ドライブとエナジーウィングで空中へと浮かぶ。
同時に、30匹以上のBETAを貫くようにしてファントムもビームソードを展開したまま空中へと上がってくる。
当然その時に上にあったBETAの身体を貫通してだが。
「くたばれ」
ファントムをヒュドラに収納し、腹部拡散ビーム砲を放ちながらBETAの群れの頭の上を移動してヴァイスセイヴァーとシャドウの横へと着地する。
「待たせたか?」
『いえ、今来たところよ』
気軽に乗ってくるレモン。その声にはどこか含み笑いのようなものが混じっていた。
……デートの待ち合わせ時に使われる定番の台詞だが、レモンに言った事はないな。
そもそも一緒の家で暮らしているんだから、デートするにしろ何にしろ、一緒に出掛ける事も多いんだから無理もないが。
そう言えばマブラヴ世界に来てからデートや観光の類はしていないな。遠くに出掛けたのはアラビア半島と洋上プラントだが、前者はBETAとの戦い。後者はキリスト教恭順派のテロと散々だったし。
ただ、このマブラヴ世界に観光に適した場所が少ないのも事実。……いや、そうでも無いな。この鉄原ハイヴの近くには日本があるし、その日本はBETAに攻められていないからまだまだ風光明媚な景色を楽しめる筈だ。
……そろそろ4月だし、桜も満開になっている頃だろう。それにこの世界では首都が京都のままなのを考えれば、京都で花見と洒落込むのも悪くない。
突撃級の骸へとヒュドラのビーム砲を撃ち込みつつ、T.T.キャノンから放たれたビームがBETAの群れを大きく回り込みながら真横から要撃級4匹程を貫く。
同時に戦車級が身の軽さをいかして突撃級の死骸を乗り越えてくるのをエナジーウィングの掃射とグレートグランドマスターキーを使って放たれた『燃える天空』で燃やし尽くしながら、隣でビームマシンガンとビームガトリング砲を撃ち続けている2機へと通信を入れる。
「この鉄原ハイヴを攻略したら、打ち上げとして日本の京都で花見でもどうだ?」
『花見……というのは、桜を見ながら宴会をするのよね? ……いいけど、アクセルは絶対にお酒を飲まないでよ? スレイもね』
『う……わ、分かっている』
スレイが酒を飲んだ結果、俺がマクロス世界に転移する事になったのを気にしているのだろう。
確かにその結果1年半近くホワイトスターから連絡が取れないような状況にはなったが、それでも俺としてはシェリルという存在と巡り会えたのだから、決して悪い事だけじゃなかったんだけどな。
『ま、いいわ。じゃあこのハイヴ攻略戦が終わったら後日京都で花見でもしましょうか。……夕呼辺りを呼んでも面白いかもしれないし』
レモンにしてもそれ程スレイを責めるつもりはなかったのだろう。あっさりと話題を変えている。
そうこうしている間にも、こっちからの攻撃は続いている為に既に生き残っているBETAの数は少なくなっており、仕上げとばかりに再び俺の『燃える天空』が放たれて、突撃級の装甲殻の陰へ隠れるように存在していた戦車級達も含めて全てが炭と化す。
「さて、花見の件はともかくとして、これからどうする?」
『どうするって言われてもね。このホールから繋がっているドリフトは3つ。そのうちの1つからは私達が、そしてもう1つからはアクセルが来たんでしょ? そうなると残っているのは1つだけじゃない。……まぁ、スリーパー・ドリフトの類があれば話は別だけど』
この様子からすると、レモン達もスリーパー・ドリフトから降ってくる戦車級とかに襲われたのかもしれないな。
まぁ、それはともかくとして、行くべき道が1つなら……
「なら一緒に行くか」
『そうだな、私としても攻撃の手数が多いのはありがたい』
俺の言葉に、レモンではなくスレイが同意の言葉を口にする。
いや、別にレモンが嫌がってるって訳じゃないんだが。
結局その意見で話は纏まり、俺達は3機で残っているドリフトへと向かって進んでいく。
その途中でも幾度となくBETAが姿を現して襲い掛かってくるが、ニーズヘッグだけではなくヴァイスセイヴァー、シャドウの2機がいる以上は特に苦戦する筈も無く、あっさりと全滅させて進む。
こっちが使っているのがビームというだけで既にBETAには為す術が無いんだから、BETAに意思のようなものがあれば理不尽さを嘆いているだろう。……まぁ、それを言うならこのマブラヴ世界の住民もBETAに対して言いたい事は数多いだろうが。
そんな風に考えながら進んでいると、不意に通信が入ってくる。
『アクセル、ちょっといいかしら?』
「マリュー? どうした?」
『実は地上の方で……』
何か問題が起きたのか? 未確認BETAが母艦級以外にも出てきたとか。
一瞬そんな風に考えたが、マリューの口から出た言葉はある意味で俺の予想を超えていた。
『BETAの数が大分減ってきているわ』
「……それはハイヴの方でBETAの数が限界に近づいているって事か?」
『その辺は分からないけど、ハイヴから出てくるBETAの数が減っているのは事実よ。修羅の人達がかなり頑張った影響もあるんでしょうけど』
マリューにここまで言わせるとなると、修羅達は余程に頑張ったらしい。
そんなにストレスが溜まってたのか? それを考えれば、定期的に修羅達をマブラヴ世界に連れてきて暴れさせた方がいいのかもしれないな。
修羅は暴れられてハッピー、俺達は戦力の派遣という意味で報酬を貰えてハッピー、マヴラヴ世界の住人は強力な戦力を得られてハッピー。
……心配すべきなのは、どことは言わないが下手に修羅達に高圧的に出た結果味方に被害が出かねないって事か。……そう、どこの国とは言わないが。
「当然ハイヴから出てきたBETAは全部殺しているんだろ?」
『ええ。……ただ、修羅の人達がそろそろ限界っぽいわ』
「あー……だろうな」
修羅神というのは、確かに強力だがそれだけに短期決戦仕様に近い。
それを思えば、ここまで保ったのが寧ろ驚きだろうな。
「BETAの数が減ってきたのなら丁度いいか。じゃあ修羅達はニヴルヘイムの方に収容して休ませてやってくれ。ただし、アリオンにきちんと纏めるように言うのは忘れるなよ」
『分かったわ。確かに今ぐらいのBETAの数なら、地上に残っている私達の戦力でどうにでもなるだろうし。それに修羅神を壊す訳にもいかないしね』
「ちなみに、修羅神の被害は?」
『大破が1機、中破が1機ってところね。小破に関しては近接戦闘が多いだけに、かなりあるけど』
「まぁ、そんなもんか」
あるいは、シロガネやニヴルヘイムがいなければ数倍、数十倍と被害が増していたかもしれない。だが、BETAの中でも最も厄介な光線級と重光線級は、その性質上どうしても空を飛ぶオーパーツとも呼べるその2隻に集中していたのだろう。
……機動要塞のニヴルヘイムの数え方が隻でいいのかどうかは微妙だが。
光線級や重光線級のレーザーはぶっちゃけ低威力だ。戦術機やガン・ルゥとかになら効果はあるだろうが、烈級修羅神に効果があるかどうかと言えば疑問だ。
だが、それはあくまでも光線級や重光線級が1匹の場合でしかない。
これが、もし数十匹から集中攻撃されれば……轟級修羅神ならともかく、烈級修羅神ではさすがに耐えられないだろう。
……まぁ、数十、数百、数千の光線級や重光線級がレーザーを放ってもシロガネやニヴルヘイムが展開している幾重ものバリアを突破するのはまず無理だというのも事実なんだが。
「そっちの状況は分かった。BETAの数が減ってきたのなら、内部で他の連中も大暴れしているんだろうな」
幹部達だけでは無い。メギロート、イルメヤ、シャドウも無数にハイヴに入り込んではBETAを駆除している事だろう。
『ええ、じゃあそっちも気をつけてね』
通信が切れ、そのまま遭遇したBETAを駆逐しながら進み続け……やがて、俺達はその場所へと辿り着く。
これまでのホールとは比べものにならない程の大きさを持つ空間、中にいる無数のBETA、その奥にある100mを超える大きさの存在。
即ち、メインホールと反応炉のある場所へと。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:55
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1120
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