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フリージング 新訳

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第11話 Tempest Turn 2

 
前書き
シフォン「あらあら、最新話ですね
コロモガエシさん?」
作者「はい。会長さん、出せなくて
すいません(泣
シフォン「いいのよ。早く続き書いてくださいね?」
作者「でも感想こないんです よ……」
シフォン「それって、言わなくてもわかってますよねって言うことでしょ?」

てなわけで、ポジティブな考えを会長からもらったので、投稿です! 

 


「フゥ〜。なにここの設備。マジでホテル並みだろ………」

俺こと、アオイ・カズトは、昼間の騒動でかいた汗を流すため、シャワーを浴びていた。
普通なら、そこはリラックスする場所であり、余計な事は考えないのが普通なのかもしれない。俺だっていつもならそうしている。
だが、今日は違った。

「サテライザー先輩……大丈夫か……」

それのことで頭がいっぱいだった。
先輩はただ反撃しただけだ。
明らかに正当防衛……とは言えないかもしれないが、正当性はあるはずだ。
だから、どうか、どうか退学とかになりませんように。

コンコン。

サテライザー先輩の事を考えていたら、部屋の扉がノックされ、思考を現実に引き戻される。

こんな時間だ。女子生徒なわけがない。おそらくはアーサーだろう。

そのため、俺はそこまで気にせず上裸のままドアを開けた。が、それが不味かったのかもしれない。

「ごめん、こんな遅くにって…ええ⁉︎」
「え、ヒイラギさん⁉︎」

唖然である。こんな遅くにまさか常識人のヒイラギさんが来るなんて。
いや、その前にこの状況はやばい!
側から見たら俺ただの変態だ!

「ちょ、君なんて格好して…」
「待てヒイラギさん、弁明をさせてくれ‼︎」

結局、この後騒ぎを聞きつけてきたアーサーによって、なんとか終息した。

「で、ヒイラギはこんな遅くに何があってカズトの部屋まで来たのさ?」

アーサーとヒイラギさんは、俺の部屋でレモンティーを飲みながら話し始めた。
因みに入れたのは俺だ。

「そ、そうなの、大変なの‼︎君の愛しのサテライザー先輩が‼︎」

その内容は、危惧していたもの。
予感はあったのだ。三年生を倒してしまったら、もしかしたらもっと上のランクの人が挑みに来るのでは?
その予感は、当たってしまったのだ。

「相手は、誰なんだ…?」

恐る恐る、俺はヒイラギさんに問う。
できれば、あまりランクが高くない人だとありがたかった。

「えっと、確か、学年7位のイングリット先輩だったような…って、アオイくん⁉︎」
「少し出てくる。戸締まりしといてくれ!」

気付いた時には、俺は走り出していた。目的地は、勿論。

「サテライザー先輩の部屋ってどこだっけぇぇぇぇぇ‼︎」

40分後

なんとかサテライザー先輩の部屋に辿り着き、荒くなった息を整える。
ここまで来るのに何度迷ったことか……

もう間違えない。部屋の名前を確認し、ノックする。
返事は無い。
無視されているわけではないだろうが、もしかしたら、と思ってしまい不安になる。

ドアノブに手を掛けると、簡単に扉が開いた。鍵かけようぜ……勝手に入ろうとしてる俺が言えたことではないが……

部屋は、俺の物とはあまり変わらないものだった。

明かりは付いていない。もしかしたら出かけているのかもしれない……
そんな事を思いながら部屋を歩いていたら、ベッド……いや、ここは敢えて寝具と言おう。寝具の上に一冊の本を見つけた。

diary。つまりは日記だろう。

読みたい……が、それは人としてどうだろうか?ダメだろう。
だがしかし!恩着せがましいが、俺はサテライザー先輩を一応二回助けた。だったら、1ページくらい……いやいやいや!まて、冷静になれ!それはやっぱりダメだろう!

ガチャ。

いや、でもサテライザー先輩をもっと知りたいのは本当で……て乙女か俺は⁉︎

ん、ガチャ?

恐る恐る、振り返る。
突然だが、ラッキースケベが羨ましいと、前世で考えたことがありました。アレって絶対狙ってるよねとか、思いましたよ。
ですが!相手が圧倒的強者であった場合のラッキースケベは、唯の自殺行為だ‼︎

「なっ、あなた、なにして……」
「……弁明をさせてください‼︎」

結局、俺は正座で後ろを向き、先輩は、ブランケットに包まっている。可愛い…

ではなくて‼︎

「えっと…その、この間の返事を聞きに来ました……」

嘘……ではないが、喧嘩売られたこと知ってたら不自然だろう。カモフラージュも兼ねて、気になっていたことを解消する。

「こ、この間のって……?」

忘れられていた。
ショックではあったが、そのあと色々あったし仕方ない。

「俺を、貴方のリミッターにするという話です……」
「…………」

黙り込まれてしまった……
やはり、ダメなのだろうか?いや、ダメなのだろう。
サテライザー先輩は、俺に、厳密に言えば、他人との接触を全力で避けているのだ。恐れているのではない。逃げているのだ。

「どうしても、ダメですか?」

そう聞くと、サテライザー先輩はゆっくりと頷いた。ブランケットで顔は見えないが、きっといつものように力強い目をしているのだろう。

「わかりました……」

残念じゃない訳ではないが、無理強いするのは嫌だ。
立ち上がって、先輩の方を見ないように扉の方へ行く。

「あ、そういえば。」

帰る前に、少し御節介でもしていくとしよう。

「今夜は嵐になるらしいので、外出は控えた方がいいですよ。」

きっと、俺の忠告なんて、この人は無視するだろうけど。
 
 

 
後書き
はい、次回にはサテライザーvsイングリットを始められると思います!
感想、待ってます! 
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