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ストライクウィッチーズ 私達の恩人

作者:末武克之
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第5話 優しき背中

 
前書き
サーニャの話です! 

 
ーサーニャー


私は夢を見ていた。
それは辺りが焼け焦げた建物の柱があった。
私はそれを怖がりながら辺りを見ると人の死体があっちこっちに転がっていた。
ガタン。
何かの音がして私はその音の方へ走っていった。
そこには扶桑刀を片手に持った男の子が立っていた。
体は血まみれになりながらこっちを見た。
そしてゆっくり歩きながら泣いていた。
「母さん!」
男の子は泣きながら赤い瞳を刀を持っている手で母親の亡骸を抱いていた。



~現実~


私は目が覚めるといつもの基地の天井だった。
「ハァハァ!」
私は辺りを見るとまた誰かの部屋かわからなかった。
ガチャ。
「黒鋼さん!起きてください」
そう言ってドアを開けたのはリネットさんだった。
「おはようございます……」
私はそうリネットさんに言った。
「あ、えっとおはようございます」
そう言ってリネットさんは黒鋼さんの部屋から出た。
私は黒鋼さんを探すと黒鋼さんは寝息も立てずに眠っていた。
「黒鋼さんがサーニャちゃんを連れ込んで一夜を過ごしてました!」
そうリネットさんは大声で言った。
「黒鋼!!」
そうバルクホルンさんは大声で黒鋼さんを呼んだ。


ー龍牙ー


俺は今かなり怒っていた。
「いや、あの、すまない黒鋼」
そうバルクホルンは謝った。
だが俺は銀竜を片手に持った。
「安心しろ俺は怒ってないから」
そう言って笑顔で言った。
「ひっ!」
ルッキーニとハルトマンとリーネはかなりビビっていた。
俺の背中にオシリスの天空龍でも見えたのだろうか。
「黒鋼くん怖いわよ」
そうミーナ隊長は言った。
「それよりサーニャ黒鋼に変な事されなかった?」
そうエイラは言った。
「うん、何もされてないわ」
そうサーニャは言った。
俺が何かしたらヤバイからな。


~昼~


俺は銀竜を片手に持ちながら坂本と芳佳とミーナの四人で上層部に呼ばれてロンドンに向かった。

「何で俺まで呼ばれたんだろうな」
そう俺はミーナに聞いた。
「たぶん貴方が魔法使いだからだと思うわ」
そうミーナは言った。
「マジかよ」
俺は頭に手を当てて言った。


~上層部~


俺は銀竜を片手に持ちながらお偉いさんを見ていた。
「君が黒鋼龍牙軍曹か?」
そう一人の幹部が聞いてきた。
「ああ!そうだが」
俺は銀竜を片手に持ちながら言った。
「君にはウィッチの護衛とネウロイの殲滅をしてもらうが構わないかな?」
そう幹部は言った。
「別に構わないが」
俺はそう言ってストライクウィッチーズの仲間達の顔を思い出していた。
「しかし君はなぜその力でネウロイを殲滅しないのかね?」
そう幹部が聞いてきた。
「いや、今の俺じゃあネウロイの巣を破壊するのは難しいと思いましてね」
そう俺は幹部に言った。
「そうか、君はストライクウィッチーズのメンバーはなんだね?」
そう幹部が俺に聞いてきた。
「あいつらは俺の家族以上の存在です」
そう俺は幹部に言った。
「そうか!なら君の話は終わりだな!あとは坂本少佐とミーナ中佐の二人と話をするから外で待っていてくれたまえ」
そう幹部は言った。
「はい!」
俺は敬礼して外に出た。



~19時30分~



俺達は帰りの航空機に乗り話をしていた。
「不機嫌さが顔に出てるわよ!坂本少佐」
そうミーナは坂本に言った。
「いきなり呼び出されて何かと思えば予算の削減なんて言われたんだ!顔にも出るさ」

そう坂本は言った。
「まぁ、仕方ないんじゃないか?」
そう言って俺は外を見ていた。
「あの、黒鋼さん何か聞こえませんか?」
そう芳佳は言った。
「ん?ああこれはサーニャの歌だな!」
そう坂本は言った。
外を見るとサーニャが歌っていた。
めちゃくちゃきれいな歌声だった。
俺はサーニャをじっと見ていた。
するとサーニャは少し顔を赤くなって雲に隠れた。
俺はそれを見ながらサーニャが変わった奴だと思っていた。
「サーニャちゃんて恥ずかしがりやですよね」
そう芳佳は言った。
「ふふ、でも歌は上手でしょ」
そうミーナは言った。
俺はそれを無視しながらサーニャの歌が少し気になっていた。
するとサーニャの歌がいきなり止まった。
「ん?」
俺は何が起きたのか解らなかった。
「どうしたサーニャ?」
坂本はサーニャに聞いた。
「誰かがこっちを見ています」
そうサーニャは言った。
「報告は的確にあと大きな声でな!」
そう坂本はサーニャに言った。
俺は呆れながら頭をフル回転した。
「すみませんシリウスの方角に謎の飛行物体が接近しています」
そうサーニャは言った。
俺は立ち上がった。
「どうしたの黒鋼くん?」
ミーナは聞いてきた。
「ちょっくら見てくるわ!」
そう言って俺はテレポートを発動した。



~空中~


俺は背中にドラゴンウイングを生やして空を飛んでいた。
とりあえずサーニャと合流した。
「サーニャ!敵はどの辺だ?」
俺はサーニャに聞いた。
「あの辺りです」
そうサーニャは指差した。
俺は両肩に三式機龍のミサイルランチャーを装備してターゲットを確認した。
「大きさは55mってところか?」
俺はそう言ってミサイルランチャーを発射した。
ミサイルは全弾直撃した筈だ。
俺は雲に穴が空くのを確認した。
「反撃してこない」
そうサーニャは言ってフリーガーハマーを連謝した。
しかし敵の攻撃は来なかった。
「黒鋼くん、サーニャさんもういいわ」
そうミーナは言った。
俺は三式機龍の武装を外して息切れをしているサーニャに近づいた。
「サーニャもう終わりだ!」
そう俺はサーニャに言った。
「でもまだ!」
サーニャはフリーガーハマーを両手に持ちながら言った。
「よく頑張ったよお前は」
そう言って俺はサーニャの頭を撫でた。
サーニャは少し不満そうな顔をして俺の後ろを付いてきた。


~第501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズ~


俺達は全員ブリーフィングルームに集まって話をしていた。
「じゃあ今回のネウロイは黒鋼とサーニャ以外誰も見てないのか?」
そうバルクホルンは言った。
「ああ!俺は気配で感じながら攻撃してたがな」
そう俺は言った。
「それにしても何も反撃して来なかったなんてことあるのかな?それ本当にネウロイだったのか?」

そうハルトマンはサーニャに聞いた。
「恥ずかしがりやのネウロイ………何てことあり得ませんよねごめんなさい」
そうリーネは言った。
俺は腕を組ながら考えていた。
今まで戦ってきたネウロイは好戦的な奴が多かった。
だからサーニャみたいな奴がいてもおかしくない。
「とりあえず夜間哨戒の訓練も含めてシフトをしようと思うの、黒鋼くん!「ん?」サーニャさん「はい」宮藤さん「はい!」この3人で夜間哨戒をお願いね」
そうミーナは言った。
「私もですか?」
芳佳はミーナに聞いた。
「今回のネウロイの目撃者だからな」
そう坂本は言った。
「私は見てただけ」
そう芳佳が言おうとした。
「ハイハイ!私もやる!」
そうエイラは芳佳の頭に手を乗せて自分も参加すると言った。
「なら、四人でやってもらうわね」
そうミーナは言った。
俺は銀竜を片手に持ちながらどうするか考えていた。
とりあえず寝るか。


~次の日~



俺は朝目が覚めて新技を考えながら食堂に向かった。


~食堂~


俺は食堂に到着してザルにいっぱい入ったブルーベリーを見ていた。
「スゲー量!」
俺はそう言った。
「あらブルーベリーでもどうして?」
ペリーヌはそう言った。
「私の実家から送られてきたんです、ブルーベリーは目に良いんですよ」
そうリーネは言った。
俺達の朝食はブルーベリーだった。


~9時~


俺達はメシを食べ終えて坂本にどうするか聞いた。
「お前達は夜に備えて寝ろ!」
そう坂本は言った。
俺は銀竜を片手に持ちながら自分の部屋に向かった。


~サーニャの部屋の前~


俺は今かなりピンチだ。
なぜかって。
それはね。
「黒鋼さんも夜間哨戒のメンバーだから一緒に寝ましょう」
そうサーニャは言った。
俺は片手に銀竜を持ちながらどうするか考えていた。
「いや、俺は一人で寝るから大丈夫だ」
そう俺は言った。
「そうだぞサーニャ黒鋼も困ってるし」
そうエイラはサーニャに言った。
「ほらエイラもああ言ってるし」
そう俺はサーニャに言った。
「エイラは黙ってて!」
そうサーニャは言った。
それを聞いてエイラは何も言わずに部屋に入った。
「わかったよ!一緒に寝ればいいんだろ」
そう俺は言った。
「黒鋼さんはどこで寝るんですか?」
芳佳は俺に聞いてきた。
「とりあえずベットでは寝ない」
そう言って俺は石の柱に背中を寄せて眠りに入った。


ーサーニャー


私は黒鋼さんが眠りに入って少し気になっていた。
黒鋼さんは片手に扶桑刀を持って戦うことが多いとエイラから聞いていた。
でも私が黒鋼さんとネウロイと戦ったときは黒鋼さん肩のロケット砲からロケット弾を撃ってネウロイと戦っていた。
それから夢に見たあの子の事も少し気になっていた。


~夜~


私は夜になって黒鋼さんを起こそうとした。
黒鋼さんの目を見ると目から涙が流れていた。
私は黒鋼さんが涙を流すことが少し珍しかった。


ー龍牙ー


~滑走路~


俺は銀竜を片手に持ちながら背かにドラゴンウイングを生やして空を飛んだ。

俺はサーニャやエイラや芳佳が来るのを待っていた。
数分ぐらいでようやくサーニャ達が来た。
俺は飛びながら辺りを見ていた。
ネウロイの気配は無く今日はハズレのようだ。


~次の日~


俺達は部屋に入って眠りについていた。
「ねぇ!サーニャちゃんとエイラさんの故郷ってどこ?」
芳佳は二人に聞いた。
「私スオムス」
「オラーシャ」
そう二人は言った。
「それってどこだっけ?」
そう芳佳は聞いた。
「スオムスはヨーロッパの東でオラーシャはヨーロッパの南」
そうエイラは言った。
「あ!でもヨーロッパってネウロイに占領されたって」
そう芳佳は言った。
「ええ、私の故郷も随分前に崩落したの」
そうサーニャは言った。
「そうなんだ」
そう芳佳は下を見た。
「だが、両親は死んでないよな」
そう俺は言った。
「うん、」
そうサーニャは言った。
「なら、諦めずにネウロイを倒すか」
そう言って俺はカレンダーを見ていた。
「ん?」
俺は自分の誕生日の日に丸が付いていた。


~夕方~


俺は廊下を歩きながらサーニャとエイラと芳佳の四人で一緒に歩きながらサウナに向かっていた。


~サウナ~


「うー、暑いよ」
そう芳佳は言った。
「俺は平気だ」
そう言って俺は片手を見ながらサーニャを見ていた。
「スオムスじゃあ風呂よりサウナなんだぞ」
そうエイラは言った。
「そんなもんかね」
俺はそう言ってサーニャの体を見ていた。
13歳の割にきれいな肌をしていた。
「サーニャちゃんて肌白いよね」
そう芳佳は言った。
「どこ見てんだ!」
そうエイラは言った。
「黒い服着るから逆に目立つよね」
そう芳佳は言った。
「サーニャをそんな目で見んな!」
そうエイラは大声で言った。
俺はその会話を聞きながらサーニャをずっと見ていた。


~川~


俺は川で新しい技を考えていた。
「RGビルドナックル!」
俺は拳に光を集めてそれを水切りをするようにして打ち込んだ。
ドパーン。
水は10mも水柱が立った。
俺はそのまま体にオーラを身に集めてそれを海に向かって放った。
「う~ん違うな」
そう言って俺はまた片手に力を溜めた。
すると後ろから誰かの視線を感じた。
振り向くとサーニャとエイラと芳佳が見ていた。
「何やってんだ?お前ら」
俺は聞いた。
「えっと黒鋼さんが何かしてるのかなって思って」
そう芳佳は言った。
「それで見てたと」
俺はそう言って空を見ていた。
「俺は先に着替えるからお前らも早く終われよ」
そう言って脱衣所に向かった。


~夜~


俺は空を見ながら銀竜を磨いていた。
「お待たせしました」
そう芳佳は言った。
「遅いぞ」
そう俺は言った。
「あの、黒鋼さん」
サーニャは俺に近づいてきた。
「どうした?」
俺はサーニャに聞いた。
「黒鋼さんのお父様とお母様は?」
サーニャは聞いてきた。
「死んだよ随分前にな」
そう言って俺は背中にドラゴンウイングを生やして空を飛んだ。


~空~


俺は辺りを見ながらサーニャ達の話を聞いていた。
「ねえ、聞いて今日はね私の誕生日なの」
そう芳佳は言った。
「何で黙ってたんだよ」
そうエイラは聞いた。
「私の誕生日はお父さんの命日でもあるのだから言えなかったんだ」
そう芳佳は言った。
「俺も今日が誕生日だ」
そう俺は3人に言った。
「お前もかよ」
そうエイラは言った。
「まぁな」
そう言って俺はドラゴンウイングを羽ばたかせて空を見ていた。
するとインカムから歌が聞こえた。
これはラジオの音だ。
「やれやれ」
俺は空を見ながら辺りを警戒していた。
「ん?」
俺は雲の中から何か嫌な気配を感じた。
「どうしたんだ?黒鋼?」
エイラは聞いてきた。
するとインカムから別の歌が聞こえた。
俺はそれがどこから聞こえるのか気配を探った。
「ネウロイの本当の目的は」
俺はサーニャを見ながら言った。
「私…」
そうサーニャは言った。
「ネウロイがいるのか!」
そうエイラは聞いてきた。
「3人とも動かないで!」
そうサーニャは言った。
サーニャ上へいきなり上昇した。
俺は嫌な予感がした。
「封印解除!」
俺はドラゴンウイングの鱗を外して神速ドラゴンウイングに変えた。



ーサーニャー


私は3人から離れてネウロイのターゲットを私にするようにした。
そして紫色のビームが私に向かってきた。
「ダークネスフィンガー!」
そう誰かが私の前に立っていた。
それは宮藤さんと同じ扶桑の魔法使いの黒鋼さんだった。
「黒鋼さん!」
私は黒鋼さんが片手でネウロイのビームを防いでいるのに少し驚いた。
「っち!」
黒鋼さんは私を横に突き飛ばした。
その瞬間ビームの威力に負けた黒鋼さんはビームが体を貫いた。
黒鋼さんの体から血が大量に出ていた。
「黒鋼さん!!!!」
私は涙を流しながら黒鋼さんに近づいた。
「大丈夫か?」
黒鋼さんは笑顔で聞いた。
「黒鋼さん何で!」
私は黒鋼さんに聞いた。
「お前を死なせるわけにはいかない!お前の帰りを待っている両親のために守っただけだ」

そう黒鋼さんは言った。
「黒鋼さん!」
宮藤さんとエイラが来た。
「お前何やってんだよ!」
そうエイラは黒鋼さんに言った。
「今まで守れなかったのに今さら守るなんて都合が良すぎたみたいだ」
そう黒鋼さんはふらつきながら飛んでいた。
そして両肩にロケット砲を装備したままネウロイがどこから来るか考えていた。
「芳佳!悪いが体を支えてくれ」
そう黒鋼さんは宮藤さんに言った。
「はい!」
宮藤さんは黒鋼さんの体を支えた。
「サーニャ一斉発射するぞ!」
そう黒鋼さんは言った。
「はい!」
私は黒鋼さんの照準を合わせた。
黒鋼さんはロケット弾を全弾発車した。
そのロケット弾はネウロイに直撃した。
「トドメだ!アブソリュートゼロ発射!」
黒鋼さんの体から氷の塊がネウロイに直撃した。
ネウロイは氷の塊を喰らって跡形もなく消滅した。

そして宮藤さんとエイラと私は喜んでいた。
しかし黒鋼さんは魔法力が尽きたのかそのまま海に向かって真っ逆さまに落ちた。
私は間一髪のところで黒鋼さんをキャッチした。



ー龍牙ー


目が覚めると俺は医務室で眠っていた。
「目が覚めた?」
そう聞いてきたのはミーナだった。
「長い夢を見てた気分だ!」
そう俺は言った。

続く 
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