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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第三十七話 怒りの紅竜

 
前書き
ギルモン進化ストーリー。
ギルモン[リリカルアドベンチャー、始まっぞ] 

 
子供達はおもちゃの町を出て、森の中を歩いていた。
アリサ「まだ森を抜けないの?」
アリサがうんざりしたように言う。
賢「そうだね、そろそろ抜けてもいい頃なんだけど…」
いつまでたっても変わらない風景に全員うんざりしていた。
森の中だからまだ影があって涼しいが歩いていれば汗をかく訳で顔には疲労の色を浮かべていた。
ルナモン[すずか、水の流れる音がするよ]
ルナモンが耳を澄ませながら言う。
大輔「本当か!!おい、川があるってよ」
はやて「ほんまに!?」
ユーノ「そこで休憩しましょうか」
先程までの疲れを感じさせないくらいの速さで子供達は足を動かした。






























しばらく歩くと大きく綺麗な川が目に入った。
フェイト「川だっ!!」
賢「よし、ここでお昼にしよう」
デジモン達【賛成!!】
大輔は早々靴を脱ぎ川に入った。
大輔「うわっ冷てー。おっ、魚がいるぞ。昼飯はこれで決定だな」
アリサ「本当ね」
アリシア「凄ーい」
子供達は次々と川に入る。
川の冷たさが火照った体に丁度いい。
男子陣は手掴みで魚を捕ろうと悪戦苦闘している。
フェイト「凄く楽しそう」
アリサ「でも魚が捕れるか心配だわ」
はやて「捕れなさそうやなあ…」
アリシア「えー、お腹空いたのにぃ」
すずか「私達も手伝おうよ」
なのは「そうだね!!」
フェイト達も靴を脱いで川の中に入った。






























子供達は休息を存分に楽しんだ。
魚を捕まえるのに随分と時間がかかったが何とかお昼の魚も捕れ、昼食にありつこうとした時。

突如、背後の草村から音がした。
ブイモン[ん?]
音のする方を向けば大きな熊のようなデジモンが顔を出した。
はやて「く、熊のデジモン!!?」
ブイモン[あれはグリズモンだな]
ツカイモン[見た目は凶暴だが正々堂々とした武闘家の精神を持ったデジモンだ。]
なのは「じ、じゃあ大丈夫なの?」
ユーノ「なのは…グリズモンの目を見るんだ。どう見ても正気じゃない」
ユーノの言う通り、グリズモンの顔は狂気に染まっていた。
すずか「…ということは…?」
グリズモンが子供達に向かってくる。
ブイモン[どうやら敵らしい…]
ギルモン[オラ、腹減って力入らねえよ…]
腹部を摩りながらギルモンがぼやいた。
ワームモン[そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!逃げてーーーっ!!!!!!]
ワームモンの叫びが合図となり、子供達とデジモン達は一斉に駆け出した。
しかし簡単に逃げられる訳もなくすぐに追い付かれてしまった。
アリサ「何よあいつ!!図体の割りに速いわね!!」
すずか「はやてちゃん急いで!!」
はやては遅れをとらないように必死に大輔達について行こうとするがデジタルワールドに来るまで歩けなかった為か足が遅いはやては足が縺れて転んだ。
はやて「わっ!!」
ギルモン[はやて!!]
はやては、グリズモンが目の前に迫っていて恐怖のあまり動けなかった。
賢「はやて!!」
賢がはやてに駆け寄るよりも早くギルモンが駆け寄り、はやての前に出た。
ギルモン[はやてはオラが守る!!ファイアーボール!!]
ギルモンがグリズモンに向けて火球を放った。
しかし成熟期のグリズモンに成長期のギルモンの攻撃は通用せず、かわされてしまう。
グリズモンは腕を大きく振るった。
ギルモン[うわっ!!]
グリズモンの攻撃を受け、ギルモンは吹き飛ばされてしまう。
はやて「ギルモン!!」
ブイモン[俺達も加勢するんだ!!]
フレイモン[腹が減ってるけど…]
プロットモン[仲間を見捨てる訳にはいかないわ!!]
ブイモンを先頭にデジモン達がグリズモンに向かっていく。
ブイモン[ブイモンパンチ!!]
フレイモン[フレイムテイル!!]
コロナモン[コロナックル!!]
ツカイモン[ふわふわアタック!!]
ブイモン、フレイモン、コロナモン、ツカイモンがグリズモンに攻撃を仕掛けるが、グリズモンは腕の一振りでブイモン達を薙ぎ倒した。
大輔「ブイモン!!」
ワームモン[ネバネバネット!!]
ガブモンX[プチファイアー!!]
ルナモン[ティアーシュート!!]
ワームモン、ガブモンX、ルナモンの同時攻撃が放たれるが、グリズモンはそれすらたやすく避けてしまった。
グリズモンはワームモン達に肉薄すると、ワームモン達を投げ、地面に叩きつける。
グリズモンは、はやてを再び標的にする。
振り上げた手には鋭利な爪が光っている。
はやては今度こそ終わりだと悟った。
悟ると同時に自分のドジを後悔した。
自分のせいでギルモン達が怪我してしまったことに心が苦しくなった。
賢「はやて!!」
賢が急いではやてを助けようと駆け出すが間に合わない。
グリズモンは大きな雄叫びを上げ手を振り下ろした。
プロットモン[止めなさい!!パピーハウリン…]
プロットモンが必殺技を使おうとするが間に合わない。
はやては反射的に目を閉じた。
ギルモン[止めろーーーっ!!!!]
ギルモンが川から飛び出し、大きく叫んだ。
はやてのD-3から進化の光が放たれた。
グリズモンは咄嗟に振り下ろした腕を止めた。
すずか「あれは!?」
ガブモンX[進化の光だ!!]
アリサ「ギルモンが進化するの…!?」
ギルモン[ギルモン進化!グラウモン!!]
進化の光から現れたのは、深紅の魔竜の異名を持つ魔竜型デジモン、グラウモンに進化した。
グラウモン[ぐおおおおおお!!]
グラウモンが咆哮しながらグリズモンに体当たりを喰らわせる。
グリズモンは突然の攻撃に対処仕切れず、直撃を受けて吹き飛んだ。
グリズモンは体勢を整えるとグラウモンを睨みつけた。
グラウモンは息を荒くしながら、グリズモンを睨んだ。
グラウモン[いい加減にしろ…よくも俺の仲間を痛め付けてくれたな…!!]
なのは「え…?」
普段のギルモンからは想像出来ない程の荒い言葉になのはは、目を見張った。
賢「(軽い興奮状態になっているのか…?)」
賢がグラウモンの様子に疑問を持つ。
グラウモン[貴様はもう謝っても許さねえぞ…この屑野郎!!]
グラウモンは怒りの表情を浮かべ、グリズモンに襲い掛かった。
グラウモンが拳を握り締め、グリズモンの顔面に叩きつけた。
グラウモンのパンチによってグリズモンは勢いよく木に叩きつけられる。
グリズモンが立ち上がるよりも早くグラウモンは素早く動き、尻尾を振り回してグリズモンに叩きつけ、吹き飛ばした。
グラウモンがグリズモンに狙いを定める。
グラウモン[エキゾーストフレイム!!]
爆音と共に強力な火炎を吐き出した。
グリズモンにエキゾーストフレイムが直撃した。
グリズモンの体内から黒い歯車が現れ、すぐにそれは消滅した。
すずか「黒い歯車に操られていたの!?」
子供達が上空で消えた黒い歯車を見て、これで終わったと胸を撫で下ろしたが…。
はやて「グラウモン何する気なんや!?もう何もせんでええよ!?」
はやての叫び声に反応して、グラウモンを見ると、腕の刃に電撃を纏わせ、気絶しているグリズモンに向かうグラウモンの姿が。
大輔「あいつまさか!?」
チビモン[怒りで我を忘れてるんだよお!!]
はやて「止めるんやグラウモン!!グラウモン!!」
はやてが必死に止めようと声を張り上げるがグラウモンは歩みを止めない。
グラウモン[プラズマブレイド!!]
グラウモンがグリズモンに腕を振り下ろそうとした時。
プロットモン[パピーハウリング!!]
グラウモン[っ!!]
プロットモンの技でグラウモンの動きが止まった。
フレイモン[落ち着け、グラウモン!!そいつは黒い歯車で操られていたんだ!!それ以上やらなくていいんだよ!!]
ルカ「はやてさん…泣きそうだよ…?」
グラウモン[っ!は、はやて…]
はやての名前にグラウモンは正気を取り戻した。
はやては泣きそうな顔でグラウモンを見つめていた。
グラウモン[す、すまねえ…はやて…俺…]
一人称は変わったままだが、ようやく冷静になったグラウモンは申し訳なさそうな顔をした。
グラウモンは光に包まれ、ギルモンに退化した。
ギルモン[はやて…オラ…]
はやて「もうええよ…助けてくれてありがとな、ギルモン…」
はやてはギルモンに近寄ると、ギルモンを抱き締めた。
なのは「ユーノ君、グリズモンは大丈夫?」
ユーノ「大丈夫。脈もしっかりしてるし、ツカイモン」
ツカイモン[ああ。ツカイモン進化!ウィザーモン!!]
ツカイモンは力を振り絞り、ウィザーモンへと進化する。
ウィザーモンは杖をグリズモンに向ける。
ウィザーモン[マジックヒール!!]
ウィザーモンの杖から光が放たれ、グリズモンの傷を癒していく。
グリズモン[私は…]
アリシア[グリズモンが目を覚ましたよ!!]
ギルモンがグリズモンに申し訳なさそうに頭を下げた。
ギルモン[すまねえグリズモン…オラ、ついカッとなってやり過ぎちまった…]
グリズモン[私は大丈夫だ。そうか、君が私を元に戻してくれたのか…ありがとう]
ギルモンはグリズモンの大きな掌で頭を撫でられた。
先程までとは違い優しいその手にギルモンは自然と笑顔になる。
グリズモンは子供達に礼を言い、森の中に帰っていった。
大輔「さて、遅くなったけど昼飯だな」
フェイト「そうだね」
子供達は薪に火をつけ、魚を焼いて、遅めの昼食を食べ、再び歩き始めた。






























おまけ~餅~

カリム「一輝さん。正月と言えばお餅です」
一輝「ああ、といってもリアルでは正月は既に過ぎているが、今回の昼飯は餅にするか!!おーい、シャッハも餅食べるか?」
シャッハ「一輝様…」
一輝「ん?」
シャッハ「お餅は…カロリーが凄いんですよ…」
一輝「シャッハ、お前去年の正月に餅食い過ぎたのか…?」
シャッハ「いえ、違います。私は餅は嫌いです。特におしるこなんて見ていると内に秘める獣が叫ぶくらいに」
一輝「そんなに好きなのか?」
はやて「大丈夫やて!!餅の一個や二個で太るような生活はしとらんやろ?ほれ」
シャッハ「や、止めて下さい!!私にお餅を近づけないで下さい!!」
賢「最近では餅を使った料理が沢山あるよね。餅ピザとかグラタンとか苺大福のようなトースト、餅を使ったホットケーキ。」
シャッハ「や、止めて下さい!!これ以上私を誘惑しないで!!」
ブイモン[餅はチョコとの相性もいいよな]
チビモン[練乳も美味しいよ~]
なのは[ああっ!!ブイモン、溶かしたチョコを餅にベッタリつけて食べて、チビモンも餅に練乳をベッタリつけて食べてる!!いくらなんでも糖尿病になるよブイモン、チビモン!!]
ブイモン[ピーナッツバターも中々イケるぞ~]
チビモン[苺ジャムも~]
すずか「ピーナッツバターと苺ジャム一瓶丸ごと餅にぶっかけた!!?」
アリサ「ていうか、あんたらそれ絶対合わないわ!!もう止めて、気持ち悪くなってきたから…そういえば、未来から来たキャロのブイモンのエアも…」






























エア『うん!!やっぱり餅にはメープルシロップを浸した奴が一番だ!!』
キャロ『止めてよエア!!それ絶対合わないよ!!いい笑顔で食べないでよ!!』
ブイモン『いや~、餅に粉砂糖を塗して食うのも美味い』
チビモン『生クリームをたっぷりかけて苺を載せて餅ケーキ完成!!』
エリオ『ただいま…って、何この甘ったるい匂い!!』
ブイモン『お前も食うか?』
ダスクモン『結構だ』
一時期、テスタロッサ家からは甘い匂いが染み付いて取れなかったという。






























アリサ「…思い出しただけで胸焼けがしてきたわ……」
他にも蜂蜜とマーマレードのヒタヒタ餅。
カスタードクリームたっぷり載せ餅。
薄く切って焼いた餅に焼いたマシュマロをサンドした物。
そして飲み物は角砂糖を六個いれた激甘カフェオレかマシュマロと生クリームたっぷりのココア。
一時期、ブイモン達に甘い物禁止令を大輔から出された程である。
因みに彼女のブイモンがエアという呼び名なのは、紛らわしいために彼女がつけた名前。
“空”という意味である。
遼「お、やっぱ餅は海苔を巻いた焼き餅に醤油が一番だな」
ティアナ「きな粉美味しい。黒蜜かけてもいいかも」
スバル「砂糖醤油も美味しいよ」
一輝「………」←あんこ餅食ってる
シャッハ「……」
餅にきな粉をつけてシャッハはきな粉餅を口にする。
シャッハ「きな粉はダイエット食品です!!これでカロリー問題は相殺されました!!」
全員【あ、そう】
やはりシャッハは餅が好きらしい。 
 

 
後書き
おまけ書いていて少し気分が…。 
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