『雨詩』
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『梅雨』
生暖かい風と共に
僕の躰を濡らす
高く高い空から
舞い散る無数の粒
目の前のコンクリが
黒く塗り潰され
あっとゆうまに
僕の躰もグッショリ
なんて哀れな姿
情けなくて撃沈
溶かして欲しい
躰ごと魂すらも
ふと目に入った
綺麗な紫陽花
まるで写真の如く
かたつむりが
ちょこんと乗ってる
癒されてしまった僕
呼吸も治まり
走り出した
ただただ宛も無く
叫びながら走り続けた
そんな僕は
僅かな救いを見つけた
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