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IS レギオン

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第2話

 
前書き
連続投稿します。 

 
辺りが土煙に覆われて、視界が遮られ一夏は困惑した。
一夏「うう、けほけほ、一体なんだ、まったくもう。」
と、吸い込んでしまった土煙を咳き込んでしまい、涙目になりながら呟いた。
少しずつ、煙などが収まってきたのと同時に何かの気配と共にひと夏の半分くらいの影が蠢いていた。
???「カサ,カサ、カサ、カサ。」
そして、そいつは、今まで辺り一面雲に蔽わせていた空に満月の光が差し込んでいき、そいつの正体を照らし出した。
 
そいつは、まるで、カニやエビなどの甲殻類と昆虫などの節足動物が合わさった生き物であった。
 しかしながら、そいつはまるで、今にも生き途絶えるように弱々しく動いていて、目の色も弱々しく、青色の複眼が点滅していた。
 一夏は、最初は驚いて、後ずさったが、そいつが、弱々しいのをほっとく事が出来ずに、意を決して、そいつに近づいて話しかけた。
一夏「おい、大丈夫か、どこか悪いのか?」
と聞いてみても、そいつは、少し顔をあげて、弱々しい青く光っている複眼を一夏に向けたが、すぐに下を向いて身震いするように動きが遅くなっていった。
一夏「おい、本当に大丈夫か?」
と少し早足でそいつの眼前まで近寄った。そして、そいつの口角の様なものに触れた瞬間にそいつは、粒子体のようなものになって一夏に吸い込まれていった。瞬時に、一夏は、気が遠くなる感覚に襲われ、地面に倒れてしまった。

 その時、どこかで時計の針が、カチリ。と響いたような音がした。

 一夏があいつと遭遇し、千冬が、一夏を懸命に居場所を探している同時刻、
日本政府及び北海道知事は、謎の隕石調査及び被害状況の確認の為に北海道方面の自衛隊に出撃を命令した。
通信兵「速やかに、北海道南部の隕石墜落現場に急行せよとの連絡です。」
司令部長「応、了解したと通信を送ってくれ。それともしもの時の為に化学防護隊にも出撃を命令してくれ。」
通信兵「了解しました。化学防護隊にも出撃の応援を頼みます。」
 雪の降る中、北海道の化学防護隊及び救護用の車両が粛々と隕石落下現場に向かっていった。

 現場に着いた頃には、雪が降り止んでいたが、現場の自衛隊員達は、速やかに隕石の調査を開始した。
自衛隊員1「それにしても、不思議ですね。」
自衛隊員2「何がだ?」
自衛隊員1「いや、隕石の調査なら専門家に同行を願った方が、詳しい事がわかる気がするが、自分たちの救護部隊も出撃しているんだ?」
自衛隊員2「その事か、これは,機密情報だかどうも北海道の隕石落下コースに天体観測ツアーの団体客がいて、その中にどうも身内(防衛省)の御頭の家族が居るみたいなんだ、勿論その事は、マスコミにも気付かないように、情報統制しているような話だ。」
自衛隊員1「ほんとかよ。」
そんな話の中、部隊長のいかつい声が響いた。
部隊長「何を無駄話をしているんだ!」
自衛隊員1,2「「は、はい。申し訳ありません!」」

 そして、隕石落下現場クレーター入口付近
自衛隊員3「そろそろ、落下現場です、一様各種調査機器には現時点、有毒ガス、放射能などは確認できません。」
部隊長2「了解した。引き続き調査を続行せよ。気を抜くな。」
自衛隊員3「了解しました。」
 その時、クレーター中心部を観測していた隊員が叫んだ。
自衛隊員4「クレーター中心部に要救助者確認しました。」
部隊長2「なんだと!本当か!」
自衛隊員4「は、はい。双眼鏡にて確認しました。要救助は、子供のようです。」
部隊長2「すぐに、救助部隊に連絡!救助に当たれ!」
自衛隊員4「了解しました。」

 そして、救助部隊が現場に到着後、危険を顧みずに一夏を救出後、速やかに北海道の放射線専門機関にヘリコプターで運ばれた。その後、北海道放射線専門機関から自衛隊直轄の専門病院に移送された。

一方、その頃、日本の西側でも、ある少女が新たなる物と遭遇しようとしていた。

 一夏とあいつが邂逅するよりも少し前に今回の話が戻ってみよう。
そこは、古代日本の都があった処であった。古来日本には、封印された化け物が多々あったというそいつ(・・・)も古代日本では、邪神と恐れ、奉られていた。

 奈良県某所某河川敷キャンプ場
此処に泊りに来ていた4人家族は、こじんまりとして居ながら何処か心休まる風景を思いっ切りそれぞれに堪能していた。この家族は、古くから日本の指導者を陰から見守り、其れを仇名す脅威を密かに潰していった一族であった。
 そんな特殊な家系に生まれた姉妹は、そんな特殊な家系の独特の殺伐とした空気を無視するかのように大の仲良し姉妹であった。
 姉の名前は、刀奈(かたな)といい殆ど自分で何でも出来るという、ある種の天才であったが、どこか人を困らせたり、おちょくったりしている悪戯娘の感じがあった。
 妹の方の名前は、(かんざし)といい、姉よりもほんの少しだけ劣る部分があるが、姉よりも少しだけ大人びている感じがあるが、姉と比べても元気娘で性格も明るかった。
 簪「ねえねえ、お姉ちゃん。私少し森の中に行ってきてもいい?」
と、近くの川で泳いでいた刀奈に聞いてみた。刀奈は、泳ぐのを止め
刀奈「いいけど、あまり遠くに行ってはだめよ。お母様やお父様が心配するから、でも私の方からお父様やお母様に行っとくから行ってらっしゃい。」
と笑顔で返事をした。
簪「ありがとう、お姉ちゃん。」
と感謝を述べて、森の方へ歩いて行った。


 それが新たなる物への邂逅とこの家族に起こる物語の序章など、このときは誰もそう神さえも知る由もなかった。
 一夏とあいつが邂逅するよりも少し前に今回の話が戻ってみよう。
そこは、古代日本の都があった処であった。古来日本には、封印された化け物が多々あったというそいつ(・・・)も古代日本では、邪神と恐れ、奉られていた。

 奈良県某所某河川敷キャンプ場
此処に泊りに来ていた4人家族は、こじんまりとして居ながら何処か心休まる風景を思いっ切りそれぞれに堪能していた。この家族は、古くから日本の指導者を陰から見守り、其れを仇名す脅威を密かに潰していった一族であった。
 そんな特殊な家系に生まれた姉妹は、そんな特殊な家系の独特の殺伐とした空気を無視するかのように大の仲良し姉妹であった。
 姉の名前は、刀奈(かたな)といい殆ど自分で何でも出来るという、ある種の天才であったが、どこか人を困らせたり、おちょくったりしている悪戯娘の感じがあった。
 妹の方の名前は、(かんざし)といい、姉よりもほんの少しだけ劣る部分があるが、姉よりも少しだけ大人びている感じがあるが、姉と比べても元気娘で性格も明るかった。
 簪「ねえねえ、お姉ちゃん。私少し森の中に行ってきてもいい?」
と、近くの川で泳いでいた刀奈に聞いてみた。刀奈は、泳ぐのを止め
刀奈「いいけど、あまり遠くに行ってはだめよ。お母様やお父様が心配するから、でも私の方からお父様やお母様に行っとくから行ってらっしゃい。」
と笑顔で返事をした。
簪「ありがとう、お姉ちゃん。」
と感謝を述べて、森の方へ歩いて行った。


 それが新たなる物への邂逅とこの家族に起こる物語の序章など、このときは誰もそう神さえも知る由もなかった。

  簪は一人鬱蒼とした森の中に入っていった。一応虫除けを体に吹きかけて、小さめのショルダーバック(内容物:懐中電灯,水筒、タオルなど)を肩にかけてのんびりとした歩き方で好きな歌詞を口ずさみながら森林浴を楽しんだ。
簪「はあ、森の空気って気持ちいい、疲れとか嫌なこととか忘れられる。」
と満足そうに歩いて行った、暫くすると小さな小川があった。すると喉が渇いていた簪は、小川の水を少し掬い喉を潤した。
簪「うん、とっても美味しいな。あれ、なんだろうあの祠?」
すると、小川の反対側にこじんまりとした祠が目に飛び込んできた。

 その祠は、まるで斜面に埋め込まれている様な格好で佇んであった。その祠は、なにか不思議な雰囲気が周りに流れていた。
簪「なんだろう、不思議な感じまるで私を呼んでるみたい。ちょっとだけ、はいってみようかな?でも、閉まっているかも。」
と小川に点在している石を飛び石代わりに祠の入り口まできた。

 祠の近くまで来たときに気が付いたが、その祠は、鍵の類が全く無く誰でも簡単に入れるようで扉の間から風が流れているようで、時折カタカタと音がしていた。
簪「入っていいのかな?少しだけならいいよね。」
と思いながら、ゆっくりと扉を開けた。扉の中は、湿っているのかとても涼しいが、視界が真っ暗だった。簪は、持っていた懐中電灯で足元を照らしながらゆっくりと進んでいった。

 暫くすると、開けた場所にたどり着いた。そこは、少し広めの部屋の様な処だったが、此れといった物が無く、ただ部屋の片隅にラグビーボールより大きな石が天に向かって真っすぐに立っていた。

 それが、簪の運命を左右するとは知らずに。

 祠の広い場所は、天井が吹き抜けになっており、天井は木々に覆われ、簡単には見付らない様になっていた。簪は、この祠にこんな広い部屋があることに驚いた。
簪「こんな処が在ったなんて知らなかったよう。」
と周りを懐中電灯で照らしながら言った。その時、目にふと飛び込んできた。一つの物体に焦点が合わさり、其れに吸い寄せられるように近づいて行った。
簪「何だろう、この石?」
と興味と好奇心に打ち勝てず、不意に石の頂点を触れた。

 その時、まるで何かに怯える様に森の中の鳥たちが騒ぎ出し、空に向かって、何百匹と飛び立った。簪は、ヒッと身がすくんだ。そして、石の様な物が大きく振動し、きれいに真ん中に割れた。
簪「何,何、何なの、何で勝手に割れるの?」
と混乱、少しだけ後ろに後ずさった。

 すると、これが石の様な物なものでは無く、卵だと分かった。なぜなら、割れた石から変わった色の膜に絡まれた変わった生き物が姿を現した。
簪「生まれた!でも、こんな生き物見たことがない。」
と素直に驚きと感動に包まれた。

その生き物は、体長1メートル程の巨大なカタツムリのような外見と体を覆う殻からは触手が何本か出ており、口の様な物が全く見当たらない生き物だったからである。しかしながら、簪は、その異様な生物にまったくと言っていいほど動ぜず、まるで何らかの力に導かれるように自分から歩み寄っていった。

 この後、簪が自分の身にこれから起こる事など微塵も思うっていなかった。それが大きな人生の転換点とは知らずに。

  簪は、そいつに近づき、ゆっくりと観察した。そして、バックから持ってきた水筒についているコップをそいつに飲ませようとして、気が付いた。
簪「何か、可愛いな。でも、口とかがないなあ。」
と言葉をそいつが理解したのかわからないが、一部の触手を動かした。すると、動かした触手の先端から鋭利なナイフのようなものを出した。

「ザシュ。」
と金属製の水筒を易々と貫き、中の中身を吸い込んでいった。それと同時に金属製の水筒をまるでアルミ缶のように凹ました。

簪は、目の前の光景を驚き、
簪「なにこれ。」
と呟いたが、なぜかそいつの事が愛おしく、思えて不思議だった。そして、まるで、母親のようにそいつの顔を優しく撫でていった。

簪「大丈夫、怖くない、お腹が空いたのね。」
と言いながら、また撫でていった。すると、そいつはまるで、簪に自分の名を決めてほしいという感じの目線を送った。
簪「名前がほしいの?分かったよ、ええっと、どんな名前がいいかな、イージス?違うなぁ、イリちゃん?ウウンッ、これもなんか違うなぁ、ウウンと、そうだ!イリスっていう名前でいいかな?」
と聞くと、そいつはうなずく様な仕草をした。
簪「イリスでいいの?分かったよ。君の名前は、イリスだよ!」
と喜んだ、

 そして、ある空間にある時計の針がまた、時を刻むような音を出したことなんて,簪には、判らなかった。

  
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