そぉどあぁと☆おんらいん~ついんず~
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さんわ
「一輪の花」
五十二層フリーダムズ。どこまでも続きそうな草原
が特長。
キリカ「もの好きよね……何もないじゃない」
ドウセツ「何もないところがいいのよ。貴女みたいな動いているだけのバカにはわからなくて当然よ」
キリカ「動いているバカって……でも確かにそうね」
キリカ「何もないところに、ドウセツと言う絶世な美少女がいるもんね」
ドウセツ「貴女はバカ以外なにもないのかしら?」
「出禁」
ドウセツの家に到着。
キリカ「ここがドウセツの家……」
ドウセツ「さぁ、帰って」
キリカ「えっ?」
ドウセツ「誰が仲に入らせると思った?貴女はそこらへんで野宿しなさい」
キリカ「そこをなんとか、中に入れさせて――――っ!!」
「確認」
なんとか家に入らせてもらった私は、招いた真の理由を聞き出した。
ドウセツ「ここからクリアするにはどうすればいいのかしら?」
キリカ「え?」
ドウセツ「聞こえないの?難聴かしら?」
キリカ「いや、違うから」
ドウセツ「なら、耳が壊れているのね」
キリカ「違うって!だって、百層のボスを倒すことわかりきっているのに何を今更聞いているの?」
ドウセツ「貴女がどれだけ常識かを知っているかを聞いたのよ」
キリカ「失礼な。常識ぐらい知っている」
「テスト」
ドウセツは予測だが、もう一つのクリア、隠れボスは私達と同じプレイヤーだと推測した。
キリカ「まぁ、ドウセツが言ったことはわかった」
ドウセツ「本当?貴女アホだから三十回ぐらい言わないとわからないでしょ?」
キリカ「一回で十分です!」
ドウセツ「なら、テストするわよ」
キリカ「テスト?」
ドウセツ「二分前に話した十八字目からなんて言ったでしょう」
キリカ「そんな細かいこと、覚えられるわけないでしょ!?」
ドウセツ「やっぱりアホね」
キリカ「おいコラ」
「近くて遠い敵」
ドウセツ「隠れボスのこと、ちゃんと脳に埋めつけなさい。“遠くにいて近くにいる”人こそが隠れボスの可能性がある」
キリカ「なら、ドウセツが隠れボスって可能性もあるってことか……」
ドウセツ「そうよ。もしかしたら今話した相手こそが、隠れボスかもしれないわ」
キリカ「ちょ、なんでいきなりカタナを抜いて斬ろうとする!?」
急に振り下ろしてきたカタナを真剣白刃取りで防いだ。
ドウセツ「試し斬りよ」
キリカ「私は隠れボスじゃないわよ!」
ドウセツ「そのバカっぽい性格は演技じゃないかと疑うわ」
キリカ「演技じゃないわよ!」
ドウセツ「えっ、正真正銘のバカなの?」
キリカ「いい加減に怒るよ?」
「心地よい眠りの場」
ドウセツ「もう寝るけど、風呂とかシャワーとかいらないよね?」
キリカ「いらない。と言うかさ……私の寝るところは?」
ドウセツ「そうね……」
ドウセツ「あの世」
キリカ「冗談でも笑えないって」
「ガラっと下ろす」
ドウセツと一緒に寝ることになり、壁に触れて部屋の操作メニューを出して照明用のランタンを全て消した。
その間に素早くシンプルな白色の寝巻きに着替え、結んだサイドテールを下ろした。
キリカ「んじゃ、お邪魔しま~す」
ドウセツ「…………」
キリカ「ん?どしたの?急に黙っちゃって」
ドウセツ「…………別に」
ドウセツ(バカのくせに下ろしただけで印象変わるってどう言うことよ……)
「欲VS身の危険」
ドウセツ「…………」
キリカ「…………」
ドウセツ「……ねぇ」
キリカ「うん?」
ドウセツ「狭いから床で寝て」
キリカ「え~、今さらやだよぉ」
キリカ「こうしないとドウセツと触れ合えないじゃないか」
ドウセツ「今すぐ床で寝ていろ、変態」
「夜の独特なテンション」
ドウセツ「もう寝なさい」
キリカ「ま、待ってよ。ほら夜はガールズトーク」
ドウセツ「くだらないし、興味ない」
キリカ「なら、私がドウセツに対して愛を語ろうと思います」
ドウセツ「うざいから寝ろ」
いっそ斬って気絶させようかと思ったわ。何が愛よ。ガールズトークの方が百倍マシ。
「二人っきり」
アスナ「これ、ハンバーガーの味を再現したけどどうかな?」
ドウセツ「美味しいわよ」
アスナ「ほんと!?これキリト君も喜ぶかな?」
ドウセツ「喜ぶんじゃない?」
ドウセツ「一日が過ぎた深夜に呼びださなければの話だけどね」
現在時刻、1:15
アスナ「ご、ごめんなさい……」
「乙女と冷女」
深夜、アスナから急用中の急用な要件だと、アスナの家に行ったが……。
ドウセツ「何の要件なの?まさかハンバーガーの試食なら、それ相応の対価を支払う必要があるわ」
アスナ「えっとね……明日、キリト君と一緒に攻略することになったじゃない」
ドウセツ「貴女が勝手に決めたことじゃない」
アスナ「そうだけど!明日のこと、キリト君のこと考えたら…………」
アスナ「緊張して眠れないの――――っ!どうしたらいいかな?」
ドウセツ「お邪魔しました」
アスナ「お願いドウセツ!少しの間だけいいから助けてよ――――っ!」
ドウセツ「そんなことで私を呼ぶな!しかも深夜に!」
アスナ「わたしにとってはそんなことで済まされることじゃないよ!」
ドウセツ「頭を思いっきり斬り払えば気絶で眠るわよね?」
「解放されたい」
ドウセツ「もうキスとかしたらいいじゃない?」
アスナ「い、いきなり、キキキ、キスとか、無理に決まっているじゃないの!」
ドウセツ「知るか、さっさと結婚して楽になったほうがいいわよ。早いに越したことはないわ」
アスナ「真剣にとは言わないけどさ、わたしの恋を終わらせて相談役から解放されたいだけでしょ?」
ドウセツ「長引いてもこちらが困るだけよ」
「実行」
アスナ「悪いとは思うけど、いきなりキスはできない!」
ドウセツ「そうね。流石に無茶だと思ったわ」
ドウセツ「明日キリトに会って、ウサギ踊りをすればいいよ」
アスナ「それ前に言ったけどさ、絶対に適当に言ったでしょ!」
ドウセツ「どうかしらね?」
アスナ「やったけどキリト君ドン引きしたんだからね!」
ドウセツ「絶対に適当だと思っているのにどうしてやるの?」
「豆腐ハンバーグ少女?」
ドウセツ「もういっそのこと告白すればいいじゃない」
アスナ「む、無理だよぉ……まだ手も繋いでないのに~」
ドウセツ「知らないわよ」
ドウセツ「草食男子だっけ?キリトは見た感じから恋愛には無縁そうだから、押し倒したり色気とか出したりすれば少しでも効果あるんじゃない?」
アスナ「む、無理だって――――っ」
ドウセツ「なによ。戦闘はあんなに張り切っている肉食女性のくせに実はヘルシーとか、可愛がっているの?バカじゃないの」
アスナ「だってほんとに無理だし、わたし肉食系じゃないわよ!」
「友人の勧め」
アスナ「ドウセツは恋をしたことないから、簡単に言えるんだよ」
ドウセツ「そうね、恋愛とか恋したことないから言えるんだわ」
アスナ「だったら、ドウセツも恋しようよ」
ドウセツ「嫌よ」
アスナ「そんなこと言わないで一緒にしようよ」
ドウセツ「貴女、何か簡単なものと勘違いしてない?そもそも、相手がいないのにどうやって恋をしろって言うの?」
アスナ「相手ねぇ……」
アスナ「……キリカちゃんはどうかな?」
ドウセツ「貴女は相談役の相手に同性愛を勧めるの?」
「ひらめき」
アスナ「キリカちゃんが女の子好きってキリト君に言っていたから……つい」
ドウセツ「そんないい加減な内容で勧めないで欲しいわ」
アスナ「ごめんね」
ドウセツ「話は戻るけど、明日のことで緊張して眠れなかったと言っていたわね?」
アスナ「う、うん」
ドウセツ「なら一生起きてればいいじゃない。24時間くらいどうってことないでしょ?」
アスナ「ドウセツ怒っている?さっきのことで?」
「不意打ちのボディーブレス」
ドウセツ「あと数時間で朝じゃない……来なければよかった」
それから数分経って、アスナから解放された私は即座に家に帰った。
アスナのせいで眠気は覚めてしまったものの、帰ったらすぐに寝よう。
そう思って家にたどり着き、何を思ってか、私はベッドにダイブするように寝ようとした時だった。
キリカ「ふぎゅっ!?」
ドウセツ「あ……」
睡眠中のキリカの存在を忘れてしまい、のしかかりのダメージを受けてしまい、うずくまってしまった。
ドウセツ「……ごめんなさい」
流石に私は彼女に謝った。
「改名」
キリカ「このスクランブルエッグ美味しかった」
ドウセツ「朝から騒がしいわよ」
キリカ「感想言っただけなのに……って、あれ?」
ふと窓外から見えるのは、見たことある顔だった。純白のマントに赤の紋章。ギルド血聖騎士団のユニフォームを着込み、装飾過多気味の金属鎧と大斧を装備した嫌味そうな眼鏡の青年。名前は確か……、
キリカ「ストロングス……」
ドウセツ「違うわ。彼が真っ白な姿になってから、『ああああ』よ」
キリカ「あれだけ精神攻撃したのに、勝手に解明させられている!?」
「ストロングス?」
ああああ「ドウセツ」
ああああ「おい!HNが、ああああになっているぞ!どうなってやがんだ!!」
ドウセツ「そっちの方がお似合いよ」
ああああ「ふざけるな――――!!」
キリカ「かわいそうだから、元に戻してやったらどう?」
「再機能、再停止」
ストロングス「ドウセツ」
ドウセツ「張り込みとかキモいわよ、ああああ」
ストロングス「ああああ言うな!! お、お前が裏切ったおかげで、アスナ副団長が悲しみ泥をつけた代償……今すぐここで払えとは言わない!」
ストロングス「昨日の精神攻撃を食らい続けた俺は、魂が抜けたように途方もなくさまよってしまった。そしてたどりついた先がここだった」
ドウセツ「なんか語り出したわね」
キリカ「そうだね」
ストロングス「今日お前を見て、恐怖となってしまった。見る度にあの精神攻撃の日を思い出してしまう。だから俺は、お前を倒してトラウマを克服する!!覚悟しろ!」
ドウセツ「黙れ、ああああの分際で主人公みたいに語るな」
ストロングス「――――」
ドウセツ「さ、行きましょ」
キリカ「う、うん……」
昨日の精神攻撃がよっぽどトラウマになったみたいで、ストロングスはあのまま真っ白に燃え尽きてしまった。
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