オズのムシノスケ
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第七幕その一
第七幕 将軍のお家
恵梨香達は遂にです、ジンジャー将軍のお家に着きました。そこは青いログハウスでした。
そのログハウスを見てです、カルロスはムシノスケ教授に言いました。
「前から思っていましたけれど」
「オズの国のお家のことだね」
「はい、ドロシーさんが最初に来られた頃は」
ドロシーを見て言うのでした。
「お椀を逆さに置いたみたいな形のお家ばかりでしたね」
「ええ、そうだったわ」
その通りとです、ドロシーも答えます。
「昔はね」
「それが今では」
「こうしてね」
ジンジャー将軍のお家みたいにです。今皆で前にいるそのお家にです。
「ログハウスもあるのよ」
「その他にもですよね」
「ええ、色々な形のお家があるわ」
今のオズの国はというのです。
「木樵さんはブリキのお家、かかしさんも独特のお家でね」
「何か玉蜀黍の塔みたいな」
「ジャックのお家はかぼちゃでね」
まさにそれぞれです。
「色々なお家が出来ているのよ」
「そうですよね」
「だから皆のお家もね」
オズの人達のそれもです、かかしや木樵以外の人達のそれも。
「こうしてね」
「ログハウスもあってですね」
「そうなの、日本のお家や中国のお家もあるでしょ」
「ロシア風のお家もありますね」
ナターシャも自分のお国のお話をしました。
「見ました」
「オズの国も昔ながらのお椀みたいなお家以外にも」
オズの国ではオーソドックスのそれもです。
「こうしてね」
「増えましたね」
「人も増えて」
そしてなのでした。
「お家の種類も増えたのよ」
「そういうことですね」
「それで将軍はね」
「ログハウスを建てられたんですね」
「そうなの、前はお椀の形のお家だったけれど」
今ではというのです。
「建て替えてこうしたのよ」
「将軍の趣味ですか」
「そう、将軍がログハウスを気に入って」
その結果なのでした。
「ログハウスになったの」
「そういうことですね」
ナターシャはドロシーの言葉に頷きました、そしてです。
カルロスがです、ドロシーに言いました。
「それじゃあ今から」
「将軍にお話してね」
「はい、そうして」
そのうえでというのです。
「ボタン=ブライトが起きる様なお菓子を」
「頂きましょう」
「事情をお話してですね」
「ええ、そうよ」
このことは忘れてはいけませんでした、何事も事情をお話してからです。
そうしたことをお話してからです、皆でお家の扉を叩きますと。
若い背が高いですがいささか頼りない感じの人が来ました。着ている服はマンチキンのもので帽子もブーツも青です。
その青い服の人がです、ドロシーと教授を見て言いました。
「おや、ドロシーさんに教授」
「お久しぶり」
ドロシーが笑顔でその人に応えます、享受も帽子を脱いで一礼します。
「お元気そうね」
「有り難うございます、それで今日のご用は」
「将軍はいるかしら」
「女房ですね」
「ええ、今はどちらに」
「女房なら畑にいますよ」
そこだというのです。
「そこでキャラメルを採ってます」
「あそこね」
「はい、そうなんですよ。私はお家の中で靴を作ってまして」
それで今はお家の中にいたというのです。
「それで女房は」
「それじゃあ今から畑に行っていいかしら」
「はい、どうぞ」
この人、将軍のご主人は笑顔で言うのでした。
「女房に用があるのでしたら」
「それじゃあね」
こうしてでした、ドロシー達はお家の畑に行きました。畑はとても広くて果樹園もあります。その果樹園にです。
将軍がいました、青い作業服を着た背の高い女の人です。ブロンドの髪を長く伸ばし後ろで束ねています。目は青く気の強い感じでお顔立ちはかなり整っています。
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